坂と港が印象的な美しい街、長崎。長崎には“さるく”という、まちをぶらぶら歩くという意味の長崎弁があります。今回はあまり広範囲を移動せず、長崎中心部で“さるく”をゆる~く楽しむ、長崎駅スタートのモデルコースをご紹介します。ぜひ、歩きやすい靴でおでかけください!
眼鏡橋
旅の拠点となる長崎駅から徒歩約20分。川面に映った橋が眼鏡のように見えることから名付けられた眼鏡橋は、現存最古のアーチ型石橋のひとつ。「日本橋」「錦帯橋」と並び日本三名橋に数えられます。国の重要文化財にも指定されている長崎観光のテッパンスポット。
この眼鏡橋がかかる中島川の護岸の石垣には、ハート型をした石があり、恋愛のパワースポット、フォトスポットとしても人気です。
ハート石の場所は、1枚目の写真の、眼鏡橋を超えた右側の護岸。ぜひ降りて探してみてくださいね。人が多い時間だと、ハート石前に人が集まっているのですぐに見つかるはずです。
DATA 眼鏡橋 住所:長崎県長崎市魚の町 さるく:長崎駅から徒歩約20分 Web:眼鏡橋
長崎新地中華街
眼鏡橋から徒歩で約10分。毎年春節に開催される「長崎のランタンフェスティバル」の会場のひとつでもある長崎新地中華街は、「横浜中華街」と「神戸南京町」と並ぶ、日本三大中華街のひとつです。
ランタンフェスティバルではこの辺りは派手に装飾され、多くの人で賑わいます。
ここでは中華街ならではのグルメが魅力。テイクアウトのお店もあれば、本格的な中華料理店もありますので、その時のお腹の空き具合や旅のメンバーでお店選びをするのもいいでしょう。
気軽でリーズナブルに楽しめるテイクアウトのお店には、若い人が列をなしています。
重厚な店構えの中華料理店でも、ハトシ(エビのすり身をパン生地で挟んだ揚げもの)や春巻きが一つからオーダーできることもあるので、おひとりさま利用でもいろいろな種類が食べられて満足度が高いでしょう。メニューをじっくりとチェックしてみてくださいね。また、一つからでもオーダーできるかどうか、事前にHPでチェックしておくのもおすすめです。
ちゃんぽんや皿うどんも長崎のテッパン料理です。皿うどんは、地元ではソースを少しかけていただくらしく、ソースも一緒に運ばれてきました。最初はそのまま味わって、途中で味変を楽しむのもいいでしょう。
また中華街北門の橋を渡った角には、長崎名物として人気の、角煮まんじゅうの岩崎本舗があります。こちらもテイクアウトでその場で食べられますので、とろける食感をアツアツのうちにお楽しみください。「まんじゅう」という名前がついていますが、肉まんのような生地に、甘辛く味付けされたとろとろの角煮が挟まっていて、一度食べると病みつきになる美味しさです。
DATA 長崎新地中華街 住所:長崎県長崎市新地町10-13 さるく:めがね橋から徒歩約10分 Web:長崎新地中華街
オランダ坂
長崎新地中華街から徒歩約10分。長崎の観光スポットとして有名なオランダ坂に到着。
オランダ坂は、オランダさん(東洋人以外の外国人)が通る坂ということで「オランダ坂」と名付けられた石畳の情緒ある坂道。昔は居留地にある坂はすべてオランダ坂と呼んでいたと考えられています。このオランダ坂で何かを見るというよりも、洋風建築やレンガの塀など、雰囲気のある坂道を楽しむという気持ちで歩くといいでしょう。
DATA オランダ坂 住所:長崎県長崎市東山手町2 さるく:長崎新地中華街から徒歩約10分 Web:オランダ坂
グラバースカイロード
オランダ坂をどんどん先へと進むと、路面電車の石橋駅あたりに出ます。ここではちょっと珍しい乗り物に乗って坂道を登ってみましょう。「グラバースカイロード」という、坂の道・長崎らしい“斜行エレベーター”なるものがあるのです。
この斜行エレベーターに乗って最上階の5階まで上り、更に垂直エレベーターに乗り継ぐと、グラバー園の第2ゲートにアクセスできます。このままグラバー園を観光してもいいですし、坂道さるくを続けても楽しいでしょう。
グラバースカイロード横の坂は「相生地獄坂」といい、この坂を楽しむ場合は坂道を上るのは大変なので、斜行エレベーターで上まで上って、そこから坂道を降りを下りるとラクチンです(実際には下り坂のほうが負担は大きいのですが)。
ちなみにグラバー園内にはハート石が2つあります。ひとつは旧グラバー住宅の庭に、もうひとつはレストハウス近くの坂道の石畳にありますよ。眼鏡橋では目線の高さのハートを探しますが、ここグラバー園では足元のハートを探しましょう。
DATA グラバースカイロード 住所:長崎県長崎市上田町 さるく:オランダ坂から徒歩約10分 Web:グラバースカイロード
ドンドン坂
長崎らしい坂道を楽しみたいなら、「ドンドン坂」がおすすめ。地元の住民か坂道フェチの観光客しか行かないので、混雑するスポットではありあません。
細く狭い坂の両側には、ツタの生い茂る塀や洋館が建ち、雰囲気のある景観が楽しめます。坂には三角の形をした溝があり、水流の速さを調節するために溝の形が上下で異なり、雨が降るとドンドン音をたてて流れるから「ドンドン坂」と名付けられたのだとか。
場所は、グラバー園の入口(第1ゲート)を通り過ぎて、グラバー通りをそのまま進んでいきます。コンスイ坂通りも通り過ぎ、しばらく進むと右手に細い「ドンドン坂」が見えます。
DATA ドンドン坂 住所:長崎県長崎市南山手町 さるく:グラバー園第1ゲートから徒歩約5分 Web:どんどん坂
鍋冠山公園展望台
長崎と言えば、世界新三大夜景に認定される美しい夜景が魅力。ロープウェイでアクセスする稲佐山から眺める夜景が有名ですが、ここでは、先ほど紹介したグラバースカイロードでアクセスする、グラバー園の上にある夜景スポットをご紹介しましょう。
グラバースカイロードと垂直エレベーターを使って、グラバー園第2ゲートまで行ったら、山に向かって登ってください。10分~15分登ると、鍋冠山公園展望台に着きます。ここからの夜景は稲佐山に負けないくらい素晴らしい眺めです。なんと言っても、無料なのが嬉しいですね!
詳しい歩き方や、アクセスなどはこの記事にかかせていただいたので、参照にしてくださいね。
DATA 鍋冠山公園展望台 住所:長崎県長崎市出雲2丁目144-1 さるく:グラバー園第2ゲートから徒歩約15分 Web:鍋冠山公園展望台
休憩しながらのんびりさるく
長崎はレンタカーなしでも楽しめる、観光しやすい都市。状況によって路面電車も使いながら、途中で見かけた素敵なカフェなどを楽しみつつ、のんびりと“長崎さるく”を楽しみましょう。