ベネチアの交通手段水上バス徹底ガイド!イタリア在住ライターが教えます

SATOKO

イタリア在住│通訳&ライセンスドライバー

日本からの旅行客に大人気のイタリア。数ある観光都市の中でもトップクラスの人気が世界遺産であり、水の都ベネチアです。ベネチアは他のイタリアの都市とは、移動方法が全く異なります。もし何も調べずに初めてベネチアを訪れた場合「え!これどうなってるの?」とびっくりするかも。

そこで、水の都ベネチアの主要交通機関「水上バス」について、イタリア在住ライターの私が徹底解説します。海外旅行が再開したらベネチアに行きたい!という人はぜひ読んでみて!

ベネチア水上バス乗り方
そもそもこの状態じゃ、メトロやバスで移動できませーん

ベネチアにはバス・列車がない!

「水の都ベネチア」とは単に風光明媚な景色を指しているのではなく、事実上「水の都」。海上に作られ、町中に運河が張り巡らされている上に狭い路地が入り組んでいるため、どこの国や都市にもあるバスやメトロといった普通の交通機関はありません。あるのは船のみ!

大運河「カナル・グランデ」。水の都ベネチアの交通機関は船のみ…

一番大きな運河「カナル・グランデ」を初めとして、町中には無数の小さな運河があるベネチア。ここをバスや列車が通るのは無理がありますよね…。「カナル・グランデ」が幹線道路で、小さな運河は小道のように、川が道路代わりだと思ってください。

町中にある大小の運河。運河にかかる橋もたくさんあるので、大きなスーツケースを持っての移動は大変…。

ベネチアのホテル&旅行バッグ選び

このような環境なので、橋や段差が多いベネチア。大きなスーツケースを持っての移動は大変です。そこで、ホテルを選ぶ場合、大きなスーツケースを持参している場合は、ベネチア中央駅近くのホテルがおすすめ。運河沿いの旧市街にホテルを取る場合は、バックパックや小さめのスーツケースを持参する、もしくはホテルが運河沿いにエントランスがあり、旧市街の小道を歩く必要なく、水上バスや送迎ボードで行ける環境のホテルを取る、という方法が最も楽。

日本から渡航する場合、荷物を小さめに、というのはなかなか難しいですよね。タイヤのついたキャリーバックがつらい都市こそベネチアです。

小さな運河沿いにある家の出入口には、橋がかかっている所も。ベネチアで冬の期間に時々起こる高潮現象「Acqua Alta(アクア・アルタ)」の時には、家に出入りできなくなりそう…(汗)。

運河だらけのベネチア。普通の町にあるバスや列車がない代わりに、移動手段としてよく使われているのが「Vaporetto(ヴァポレット)」と呼ばれる水上バス。ベネチア市民の足代わりだけでなく、観光客の移動方法として最も便利な移動手段です。ベネチア観光では避けて通れないので、乗るつもりで旅行の計画を立てましょう。

「水上バスにはどうやって乗るの?」という人のために、筆者が2021年7月のベネチア旅行で調査した様子を写真とともに紹介します。

ベネチアの水上バスはどうやって乗るの?

ベネチア中央駅前の水上バス乗り場

Vaporetto(ヴァポレット)と呼ばれる水上バス。ベネチアを効率よく観光するには欠かせない移動手段です。ベネチアの真ん中を流れる大運河「カナル・グランデ」の両岸に停留所があり、リアルト橋やサン・マルコ広場などの見所の近くには停留所があります。水上バスを利用することで効率よくベネチア観光ができますよ!

水上バス利用時の注意事項・スリに注意!

いつ行っても観光客で溢れているベネチアは、水上バスも混雑していることがほとんど。時期や時間帯によってはかなり混雑することがあります。そんな時に注意したいのがスリ!スリ被害が多いイタリアですが、特に観光地の人混みには要注意。「リュックは前に担ぐ、斜め掛けバッグは前で持つ」ようにし、スリには十分に注意してくださいね。

水上バスの切符の種類・買い方

水上バスに乗るために、まずは水上バスの切符を買いましょう。水上バス乗り場には必ず切符売り場があります。

ベネチアの水上バス切符売り場

中央駅前のチケット売り場。この時はまだコロナ禍ということもあり、人が少なかったのですが、普段はこの切符売り場も混雑しています。「当日並ぶのは嫌。事前にチケットを買っておきたい」という人は、ベネチア市の公式サイトから事前購入も可能です。

DATA
ACTV公式サイト(英語ページ)
※ページ内の「I AM A VISITOR」をクリックすると料金表が出てきます

窓口横には自動券売機も。窓口が混んでいたらここで買うのもあり。クレジットカードも使えます。

水上バスのチケット料金は?

チケット料金(2021年7月時点)はこちら。

  • 1回券7.5ユーロ
  • 1日券20ユーロ
  • 2日券30ユーロ
  • 3日券40ユーロ
  • 7日券60ユーロ
  • マルコポーロ空港への片道14ユーロ

※チケットはベネチア市内、ムラーノ島、ブラーノ島、トルチェッロ島、リード島、メストレで有効(マルコポーロ空港線は別料金)
※5歳までの子どもは無料

今回、私は2日目に1日券(20ユーロ)を購入しました。チケットはこんな感じ↓

さぁ、チケットを購入したらさっそく水上バスに乗ってみましょう~!

水上バスに乗ってみよう!

水上バス乗り場には、必ず入口にチケットをチェックする機械が設置されています。

この機会の丸い部分にチケットをかざします(チケットの表側を機械に近づけましょう)。

チケットを近づけて「ビー!」っと音がなればOK!そのまま進みましょう。

水上バス乗り場の待合室。ここで水上バスが来るのを待ちましょう。

この記事を書いている2021年9月現在、水上バスに乗るにはマスクが必要です。(水上バスのスタッフが、乗る人のマスクをチェックしていました)水上バス乗り場で待つ時にはマスクをしておきましょう。

水上バスが到着!順番に乗り込みます。

水上バスからの景色が最高!これぞベネチアですね~。

水上バス乗り場の番号に注意!

水上バス乗り場によっては、違う番号の水上バスがいくつも停まる乗り場があります。乗り場には番号が書かれているので、自分が乗る水上バスの番号を確認しましょう。ちなみにベネチア中央駅からサン・マルコ広場まで行くルートは①です。

DATA
水上バスのルート表(pdf)

水上バスの種類に注意!

ベネチアの主要水上バスはベネチア市営の「ACTV」ですが、もう一つ水上バスの会社があります。
水上バス乗り場によっては、2つの会社の水上バスがとまるので要注意!もう一つの水上バス会社はこちら。

◆ALILAGUNA(アリラグーナ)
ベネチア市内、周辺の島や空港へ行く高速船を運行している水上バス会社。船体に「ALILAGUNA」の文字があります。ACTVのチケットでは乗れないので、間違えて乗ってしまわないよう気をつけて!

DATA
ALILAGUNA(英語ページ)
ALLILAGUNAのルード表

ベネチア空港から市内への行き方

ベネチア空港から市内への行き方は陸路と水路の2通りがあります。

バス・またはタクシー

空港からバスまたはタクシーに乗ると、ローマ広場に到着します。料金はこちら(2021年9月現在)。
・バス 片道8ユーロ、往復15ユーロ
・タクシー 40ユーロ(4人+大きな荷物4つまで)

水上バス・水上タクシー

空港から水上バス(市営水上バスACTV以外に、高速水上バスALILAGUNAもあります)に乗ると、サン・マルコ広場やベネチア中央駅に到着します。料金はこちら(2021年9月現在)。
・水上バス(市営水上バスACTV) 片道14ユーロ
・高速水上バスALILAGUNA 片道15ユーロ、往復27ユーロ

空港から水上タクシーに乗ると、ホテル前またはホテル近くまで行くことができます。料金は、ホテルの場所により片道80~120ユーロが目安(2021年9月現在)。

水上タクシーに乗る前には料金の確認を!

水上タクシーはもともと割高な乗り物ですが、ぼったくりの被害も多く報告されています。そのため、現在はベネチア市により水上タクシー料金が決められています。詳しい料金については、後の有名観光地への行き方の水上タクシー紹介の欄で詳しくお教えしますが、2021年9月現在、マルコ・ポーロ空港からベネチア駅は110ユーロ。荷物の多さや人数によって異なります。

水上タクシーに乗る前に、行き先を告げ料金を確認してぼったくりを回避しましょう!

ベネチア中央駅からサン・マルコ広場への行き方

ベネチア中央駅からサン・マルコ広場へは、水上バス、水上タクシー、徒歩で行くことができます。
水上バス乗り場の名前が「San Marco」なので、分かりやすいですよね!徒歩だと約30分くらいです。

サン・マルコ広場近くの水上バス乗り場。ここから広場までは運河沿いを少し歩きます

ローマ広場からサン・マルコ広場への行き方

バスや車でベネチアに行くと到着するのが「ローマ広場」。ここからサン・マルコ広場へ行くには、水上バス、水上タクシーまたは徒歩で行く方法があります。徒歩で行く場合は、ローマ広場からコスティトゥツィオーネ橋を渡り、ベネチア中央駅に出てから30分ほど。

水上バス以外の交通網は?

ベネチアでの移動には水上バスが一番使われていますが、その他にもいくつかある交通手段について紹介します。

水上タクシー

目的地まで早く行くなら、水上タクシーが便利!ただ、以前は料金が分かりにくく、先ほど紹介した通り、ぼったくり被害が多く報告されていました。「水上タクシーに乗ってみたいけど、高そう…」と敬遠していた人も多いかもしれません。
現在は、水上タクシーの料金はベネチア市により決められています。一部の料金を紹介するので、目安を覚えておき、ぼったくりを回避しましょう!(水上タクシーに乗る前に、料金を確認しておくと安心です♪)

水上タクシー料金2021年9月現在

※4名+スーツケースなど大きな荷物4つまで(それ以上の場合は追加料金となります)
※記載料金は片道料金。逆の場合も同料金です

  • ベネチア中央駅⇒ローマ広場 40ユーロ
  • ベネチア中央駅⇒サン・マルコ広場 60ユーロ
  • ベネチア中央駅⇒リアルト橋 50ユーロ
  • ベネチア中央駅⇒ムラーノ島 60ユーロ
  • ベネチア中央駅⇒ブラーノ島 115ユーロ
  • ベネチア中央駅⇒マルコ・ポーロ空港 110ユーロ

【5名からの追加料金】

  • 1名+大きな荷物1個 5ユーロ(周辺の島などベネチア市外に行く場合は10ユーロ)
  • 1人1個以上の大きな荷物がある場合 1個につき3ユーロ

「どれくらいの料金になるのか事前に知りたい」「水上タクシーを予約しておきたい」という人は、水上タクシー組合のサイトが便利。日本語のページもあり、出発地、到着地、日付を入力すると料金が表示されますよ!

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Consorzio Motoscafi Venezia(水上タクシー組合│日本語ページ)
※表示される料金は4名+大きな荷物4個までのもの。5名以上で乗る予定の人は追加料金がかかります。

ゴンドラ

「ベネチアと言えば!」というほど有名なゴンドラ。ベネチア市内の様々な場所にゴンドラ乗り場があり、そこから優雅なゴンドラ周遊を楽しむことができます。ゴンドラも以前はぼったくりの被害がありましたが、現在はベネチア市により料金が決められているので安心!

ゴンドラ乗り場には料金表もありました

基本料金は30分80ユーロ(6人まで乗れます)。夜間料金(19時~8時)は35分100ユーロです。24時間営業なんですね!びっくり。
日中は多くの人で混雑することが多いので(細い運河ではゴンドラが渋滞していることも…汗)、「夜の景色を楽しみながらゆっくりゴンドラを楽しみたい!」という人は夜中に乗ってみるのも楽しそう♪

トラゲット

その他、ベネチア市民が大運河を渡るために使うトラゲット(乗り合いゴンドラ)もあります。移動距離は対岸までなので短い間ですが、気軽にゴンドラに乗れるので(ゴンドラは飾りもない質素なものですが)、「ゴンドラは高くて乗れない…」という人はこちらに乗ってみるのも楽しいかも。

料金は1回2ユーロ(2021年9月現在)。現金で船頭さんに渡してくださいね!
(ベネチア市民だと1回70セントで乗れます。これは安い!さすがはベネチア市民の足ですね)

トラゲット乗り場は、2021年9月現在大運河沿いに5か所あります。
乗り場の地図はベネチア市公式サイトを確認してください。

DATA
ベネチア市公式サイト│トラゲットページ(イタリア語)

トラゲットの営業時間

  • traghetto DOGANA tel. +39-041-5206120 
    営業時間:9:00 – 18:00 
  • traghetto SANTA MARIA DEL GIGLIO tel. +39-041-5222073 
    営業時間:9:00 – 18:00 
  • traghetto SAN TOMA’ tel. +39-340-8677568
    営業時間:(月~金)8:30 – 19:00(土日祝)9:00 – 18:30
  • traghetto CARBON tel. +39-041-5299028
    営業時間:(月~金)9:00 – 12:00(土日祝)休み
  • traghetto SANTA SOFIA tel. +39-041-4765349
    営業時間:(月~金)8:30 – 19:00(土日祝)9:00 – 18:00
  • traghetto SAN SAMUELE 休業中
  • traghetto SAN MARCUOLA 休業中

トラゲットの休業日

8月15日、12月25・26日、1月1日(12月24日、12月31日は13時までの営業)

ベネチアでは水上バスを使って効率よく移動しよう!

張り巡らされた運河が町中を流れ、細い路地が入り組んでいるベネチア。細い路地を散策するのも楽しいのですが、「効率よく移動したい」という人には水上バスを活用しましょう。パスを買えば、市内はもちろん周辺の島への便にも乗り放題!ベネチア周辺にはたくさん島があるので、ぜひ島めぐりも水上バスを使って楽しんでくださいね。

SATOKO

イタリア在住│通訳&ライセンスドライバー