タイ政府はワクチン接種完了者だけではなく未接種者も5月1日から隔離を撤廃。接種完了者に関しては、入国時のPCR検査を撤廃するという大胆な入国制限緩和を行いました。
東南アジア各国が、続々と入国規制を緩和するなか、タイもさらなる規制緩和によって、旅行客の受入を本格化させようとしています。ゴールデンウィーク中のバンコクでは、以前よりも旅行客らしき人を多く見かけるようになりました。
タイの入国情報は、これまでも本当にコロコロと変わっていますが、今回は大幅な緩和となり、タイ旅行のハードルはぐーんと下がりました!
5月1日以前は、ワクチン接種済みであれば、タイ入国後に指定ホテルに1泊して、PCR検査を受けた後、自由に旅行をすることができました。しかし新しいルールでは、ワクチンの接種・未接種にかかわらず、規定の条件を満たすことによって、入国後すぐに自由にタイ国内を旅行できるようになったのです!
ただ、ワクチン接種済みと未接種の場合では、少しだけ入国条件が異なります。また、完全に規制がなくなった訳ではありません。ようやく本当の意味での隔離なし入国の開始。早速、5月1日からの最新のタイ入国方法について、詳しくご紹介しましょう。
5月1日以降のタイ入国ルールの主な変更点
これなら自分もタイに旅行できる!そう思える5月1日からのタイ入国方法をお知らせします!
ワクチン接種済みの場合
入国時の検疫ルール「テスト・アンド・ゴー」が撤廃されました。これまで自己負担で入国後、指定ホテルでの宿泊1泊とPCR検査がありましたが、なくなりました。
ちなみにタイ入国に必要なワクチン接種回数は、ファイザー・モデルナ・アストラゼネカであれば2回で大丈夫。3度目のブースター接種は必要ありません。
ワクチン未接種の場合
ワクチン未接種、または必要回数に満たない場合は、タイ入国前(日本出発時刻の72時間以内)にRT-PCR検査を受けて陰性であれば、陰性証明書をタイランドパスを通じて提示することで、入国後の隔離が必要なくなります。
また、陰性証明書を提出する代わりに、代替検疫施設(AQホテル)で5日間待機し、PCR検査を受けてから入国する方法を選択することも出来ます。
医療保険の保障額が1万USドルに引き下げ
タイ滞在期間中有効な医療保険の補償金額が、従来の2万USドルから1万USドルに引き下げられました。
タイランドパスは継続
タイ入国許可「タイランドパス」の申請は、ワクチン接種状況や医療保険の加入状況を確認する目的で、継続されることになりました。ただし、入国ルールの変更に伴い、入力項目が少し変更になっています。
また、これまでは申請後、承認されてQRコードが届くまでの目安は、以前は「3〜7日間」でしたが、5月1日以降は「2日間」に短縮されました。
タイ旅行準備はタイランドパスの申請から
それでは、タイ入国方法の具体的な準備方法を見てみましょう。
2022年5月3日現在、タイに入国する場合には、タイランドパスというシステムによる事前登録と承認が必要です。渡航が決まったら、早目に準備を始め、タイランドパスの申請をします。それでは書類の準備方法を順番に説明しましょう!
①まず旅行日程を決めてフライトを予約
フライトの予約ができたら、Eチケットを送ってもらいます。
②ワクチン接種証明書を準備
マイナンバーカードを持っている人
政府の新型コロナワクチン接種証明書アプリをダウンロードし、アプリ内で操作をすればワクチン接種証明書を表示することが可能です。ただし最新の接種証明(3度目など)の接種については、アプリ内で再発行の操作が必要です。
マイナンバーカードを持っていない人
居住している市区町村にワクチン接種証明書を申請します。
申請方法は市区町村により異なるため、タイ旅行を考えている人は早めにお問い合わせを。
郵送で受け付けている市区町村も多く、紙面での発行となるものの、2021年12月後半からは紙面にQRコードは添付されており、デジタル表示が可能となっています。
③海外旅行医療保険の加入
タイへの渡航は、タイ滞在期間中有効で、1万USドル以上補償される医療保険に加入する必要があります。
タイランドパス申請時には、医療保険に加入していることを証明する英文証明書も必要となります。保険に加入する際、英文証明書の発行が可能かどうか、確認しておきましょう。
また、証明書の補償額は、日本円ではなく、USドルで記載されている必要があります。
④すべての必要書類をJPEG形式で用意
①〜③の必要書類とパスポートをタイランドパス申請用に画像(jpegファイル形式)で準備します。
⑤オンラインでタイランドパス申請
準備が出来たら、いよいよタイランドパスの申請です。入力項目がかなりあります。スマホよりもPCの方が作業しやすいのではないかと思います。
タイランドパスの入力手順
①タイランドパス申請用サイト(https://tp.consular.go.th/)のホーム画面を開いて「Air-Travel」を選びます。5月1日以降の新入国ルールの説明が英語とタイ語で表示されますが、右上の「×」をクリックしてウィンドウを閉じます。
②次に「Non-Thai」をクリック。英語で説明が表示されます。
③入国方法は「隔離なし(No Quarantine)」と「隔離あり(Quarantine)」が選べるので、「No Quarantine」を選びます。入国条件の説明や医療保険会社のリストがあり、最後にある「Select」をクリック。
③Complianceに関する説明文のページは、最終行の「I hereby certificate that…」で始まる宣誓文の行頭をクリックしてから「Confirm」をクリック。
④次に、渡航目的、日程、フライトなどをもれなく入力して「Register」ボタンをクリック。Complianceに関する注意文がでてくるので「Confirm」をクリック。
⑤個人情報(Personal Information)を入力して、用意してあったパスポート画像をアップロード。
⑥ワクチン接種情報(Vaccination)を入力して、ワクチン接種証明書とQRコードの画像をアップロード。
⑦最後に海外旅行医療保険の加入内容を入力し、証明書をアップロード。
⑧全て入力すると、入力情報の最終確認ページが表示されます。入力間違いがあると承認されない可能性もあるので、しっかりと確認しましょう。
⑨入力が完了すると、最後に6桁のアクセスコードが表示されます。登録後に送られてくるEメールにも同じアクセスコードが書いてあります。
⑩ワクチン未接種の場合は、出発の72時間以内にPCR検査を受けて、陰性証明書をタイランドパスのシステムからアップロードします。追加の証明書をアップロードする際には、6桁のアクセスコードが必要になります。
⑪申請が終了したら、QRコードが送られてくるのを待ちます。申請から承認までの時間は「2日」となっています。
QRコードは無事届きましたか?
日本出発時には、空港のチェックインカウンターで、タイランドパスの申請に使用した書類の再チェックがあるので、全ての書類をプリントして持っていきましょう。
万一申請が承認されなかった場合は、通知が来て再度入力が必要となります。
日本帰国時の水際対策も要チェック
着々と規制緩和が進んでいるタイですが、2022年6月にはタイランドパスの撤廃も検討されているそうです。
実現すれば、もっと気軽にタイ旅行に出かけられるようになりますよね。
また、タイ国内での新規感染者数も、少しずつ減ってきています。飲食店などもほぼ通常通りの営業。もちろん、感染防止対策は必要ですが、日常生活を取り戻しつつあります。
一方で、日本の水際対策は、徐々に緩和されてきてはいるものの、タイと比較すると依然として厳しいです・・・。
せっかくタイ旅行に来ても、日本への帰国時には、タイで陰性証明書を入手しなければなりません。また、日本到着後には空港検疫もあり。さらに、ブースター接種を含めたワクチン接種の条件を満たさないと、帰国後3〜7日間の自宅待機も必要です。
さすがに全世界からの旅行者の入国を自由にするということは、感染防止策からの観点ではまだ厳しいとは思いますが、せめて帰国者の日本の水際対策が完全撤廃となり、日タイの往来がもっと自由にできるよう、期待しています。