香川県西部の三豊市と観音寺市には、数年前から注目を集めている絶景スポットがあります。三豊市にある“日本のウユニ塩湖”こと「父母ヶ浜」は、訪れるタイミングが重要で、失敗すると“ウユニ塩湖”状態でないことも。一方“天空の鳥居”と称される「高屋神社」は、道幅が非常に狭く、車でのアクセスに難ありです。今回は、この2つのスポットをめぐるにあたってのポイントをお伝えします。

天空の鳥居「高屋神社」
観音寺市には、“天空の鳥居”と称される絶景があります。遮るもののない空と、眼下に広がる穏やかな瀬戸内海の景色。

SNSやテレビの旅番組などで、神々しく神秘的なこの鳥居を目にした人もいるのではないでしょうか。
天空の鳥居とは
この“天空の鳥居”は、稲積山の頂上にある「高屋神社」本宮の鳥居です。この鳥居は、標高400mほどの場所にあり、麓から徒歩で登ると、約50分で下宮、中宮、本宮とお参りできます。ですが、坂道と急な階段でのお参りは、時間に限りのある観光客には厳しいのが実情。

そこで、多くの観光客は、車で一気に本宮を目指すのですが、平日と休日では本宮までの車でのアクセス方法が異なるので注意が必要です。

ちなみに本宮には自販機が置いてあります。目立つカラーで景観的にどうなんだろう…という疑問があったのですが、「金運の上がる有難い色」と言われて、激しく納得!「金運」という言葉を出されると、水戸黄門の印籠のように、「ははぁ~!!」となってしまうのです(笑)

この自販機、御神籤やお守りだけではなく、いりこだしや、御朱印付きうどん、御神籤付きうどんなどが買えるんです。さすが香川ですね。
DATA 高屋神社 所在地:香川県観音寺市高屋町2800 Web:観音寺市 高屋神社
土・日・祝日のアクセス方法
本題の、「高屋神社」へのアクセスを解説します。土曜日・日曜日と祝日は、琴弾公園内の有明グラウンド前駐車場から本宮までシャトルバスが運行しています。

料金は往復1,000円。有明グラウンド発が10:30から17:00までで、高屋神社発が11:00から18:00までです。イレギュラーもありますので、その都度公式HPで確認してから予定を立ててください。
DATA 有明グラウンド前駐車場 所在地:香川県観音寺市有明町13 Web:観音寺市 高屋神社へのシャトルバス

シャトルバスは事前予約ができないため、申し込んでから少し待ち時間が生じることも。そんな時にはぜひ「銭形砂絵(寛永通宝)」がきれいに見える山頂展望台に上ってみてください。シャトルバス受付から徒歩で10分から15分ほどでアクセスできます。この「銭形砂絵」は有明浜の白砂に描かれた砂絵で、金運のパワースポットと言われています。
DATA 銭形砂絵 所在地 :香川県観音寺市有明町14 Web:観音寺市 銭形砂絵
ちなみに、「高屋神社」本宮への道路は、シャトルバスが運行する土曜日・日曜日と祝日は10:00から18:00までシャトルバス以外の車両が通行禁止となります。ですから、土曜日・日曜日と祝日はシャトルバスを利用するか、車で行くなら10:00までに下りてくるという方法になります。とは言っても、できる限りシャトルバスを使うほうが安全です。万が一脱輪などで動けなくなり、シャトルバス運行開始時間までに下りて来られないと、大ヒンシュク&大迷惑です。
平日のアクセス方法
平日はシャトルバスの運行がないので、車で本宮まで行くことも可能です。
ですが、車(レンタカー)は、運転に慣れていない人はやめておいたほうがいいでしょう。筆者は平日にレンタカーで上ったことがあるのですが、道幅が非常に狭く、すれ違えないような道や、ギリギリすれ違えるような道が続きます。しかも山側には側溝があり、脱輪の危険大!タクシーも選択肢に入れて考えるといいでしょう。
いつでも
徒歩ならいつでもOK。時間と体力がある人は、ぜひ下宮からお参りしましょう。
日本のウユニ塩湖「父母ヶ浜」
観音寺市のお隣、三豊市にあるのが「父母ヶ浜」。SNSで一気に話題となった絶景スポットです。ここは砂浜海岸ではなく、干潟海岸。潮の満ち引きによって生まれる鏡のような水面に映し出される景色が、「ウユニ塩湖みたい!!」ということで大人気。

もともとこの場所は埋め立てが計画されていたのですが、地元の住民が浜を守るために「ちちぶの会(当時は父母海岸を愛する会)」を立ち上げ、清掃活動を開始。最終的には地元住民の思いが通じ埋め立て計画は中止になりました。遠くから多くの人が訪れる観光スポットになるなんて、当時は誰が想像できたでしょうか。映画化できそうなストーリーですよね。
「ちちぶの会」では月に一度の清掃活動の他、ボランティアで撮影のお手伝いもされています。大きな水面の前には長い列が。これは、「ちちぶの会」に映える写真を撮ってもらうための列なんです。「訪れたみなさんが驚いたり感動してくれることが、何よりも嬉しい」とのことで、撮影のお手伝いをされています。
訪れるベストタイミングは?
「父母ヶ浜」には訪れるべきタイミングがあります。このタイミングを間違えると、「ん?」ってことになってしまいますので、とても重要です。ベストタイミングは干潮時。潮が引くことによって、潮だまり(水たまり)が出現するのです。時間は、夕暮れ時がおすすめです。というのも、夕暮れ時は「瀬戸の夕凪」という言葉があるように、比較的風がやむ時間帯だからだそうです。

実は筆者が1回目に訪れた時は、ベストタイミングとは真逆の、満潮×強風というワーストタイミングだったのです。これでは“天空の鏡”、“日本のウユニ塩湖”は見られません。三豊市観光交流局のHPには、絶景の見ごろカレンダーが掲載されています。これを見れば一目瞭然。DATAに載せておきますので、ぜひ参考にしてください。

そしてこちらが「ちちぶの会」に撮ってもらった写真。筆者、ハリキリすぎ(右から2番目)。希望のポーズでの撮影はもちろん、「こんなポーズはどう?」などのアドバイスも。ぜひ、「ちちぶの会」のみなさんに手伝ってもらって、旅一番のベストショットに挑戦してみてください。
DATA 父母ヶ浜 所在地:香川県三豊市仁尾町仁尾乙203−3 Web:三豊市観光交流局 父母ヶ浜
絶景を求める人は香川西エリアがおすすめ!
SNSで話題の香川の絶景2スポットは、県西エリアにあります。どちらか一方だけではもったいないので、ぜひセットで楽しんでください。「父母ヶ浜」は夕方が撮影に適していますので、ここから逆算して「高屋神社」のスケジュールを立てるといいでしょう。