ベネチアカーニバル2022は開催できる?の最新情報を現地から探る!

SATOKO

イタリア在住│通訳&ライセンスドライバー

世界三大カーニバルの一つであり、中世にベネチアで実際に行われていた仮面舞踏会が現在のベネチアに蘇る美しい祭りこそ、ベネチアカーニバル。

新型コロナウィルス感染拡大防止のため2020年は最も盛り上がるカーニバルの最中にいきなり打ち切り。2021年はオンライン中継のみで行われることになりました。

ワクチン接種も終わり、証明書も取れるイタリアのリピーターさんは「2022年のベネチアカーニバルはどうなるの?」とそわそわしているのではないでしょうか。その逆に「ベネチアカーニバルってよく聞くけど、仮面を被って何をするの?」という人もいるでしょう。

今回はベネチアのカーニバルについて2021年8月現時点で分かっている最新情報を、イタリア在住ライターが徹底調査!2022年のベネチアカーニバルに参加したり見学することはできるのか、探ってきました!

ベネチアカーニバルとは?

イタリア好きの人ならだれでも知っているうえに、一度は行きたいと願うベネチアカーニバル。

時期は毎年2~3月にかけての2週間ですが、開催時期は毎年変わるのでこの時期にイタリア旅行を考えている人は、旅行前にその年の日程を必ず確認すること。

「カーニバル」自体はキリスト教のお祭りで世界中で行われており、リオデジャネイロ、トリニダード・ドバコ、そしてベネチアのカーニバルが世界三大カーニバルとされています。その中でもベネチアカーニバルは、1162年ごろから始まったという最も歴史のあるカーニバルです。

ベネチアカーニバル2022
頭にワンちゃんが…あっ!オオカミでしたか?

ベネチアカーニバルの主役は仮面と中世の衣装をまとった世界中から集まる「マスケラ(仮面舞踏会参加者)」たち。この人たちは大道芸人でもプロでもなく、全員、ごく普通のイタリア人や旅行者です。誰でも参加していいというベネチアカーニバルの史実に基づいていて「仮面を被れば誰でもこのカーニバルの間は平等に楽しめる」というという粋な計らいがあり、毎年中世仮装に磨きをかけ「我こそは一番」と世界中から参加者がやってくるのです。

何故誰でも参加できるようになったのでしょうか?…ベネチアカーニバルはいつから始まり、どのように今まで続いているのでしょうか?カーニバルの歴史を見てみましょう!

ベネチアカーニバルの歴史

ベネチアカーニバルの始まりは1162年頃。アクイレイア(現在も北イタリア・ウディネ県に町として残っています)との抗争で勝利したことを祝い、ベネチアの人々がサン・マルコ広場に集まり踊り始めたことが始まりと言われています。

この頃のベネチアは階級社会により、話せる人の階級が厳しく制限されていたため、自分の身分を隠して一市民になり、カーニバルを楽しむために仮面を付ける人が増えていきました。そのことから、カーニバルの期間だけは、庶民から貴族までが自分の身を隠し、誰とでも話し踊るという風習ができていきます。

ヴェネチアカーニバル
ベネチア旧市街の中心、サン・マルコ広場

14~16世紀のルネッサンス時代にはベネチアのカーニバルは全盛期を迎え、盛大で華やかな様子が世界中の人に知れ渡る大規模なものとなっていきます。その後、18世紀にはベネチア共和国の衰退とともにカーニバルの規模も小さくなっていき、ベネチア共和国が滅びるとカーニバルも消滅してしまいました。

長い間開催されていなかったベネチアカーニバルが復活したのは、なんと1979年!つい最近です。

ベネチア政府が伝統的なお祭りだったカーニバルを復活させ、ベネチアは再びカーニバルの町として世界中に知られるようになります。コロナウィルスが流行する前年の2019年まで、毎年カーニバルの2週間に約300万人がベネチアを訪れていました。2週間で300万人!すごい数ですよね。

ベネチアカーニバル2020年、2021年の様子

ベネチアカーニバル2020

2020年2月中旬、対岸の火事であった新型コロナウィルスがイタリアで一気に広がります。奇しくもそれは2020年のカーニバルは開催中。この時のカーニバル期間は2月9日から25日までの予定でしたが、23日にヴェネト州が中止を決定。23日以降のイベントはすべて中止になってしまいました…(涙)。仮装コンテストの結果発表や、最終日の花火など、目玉のイベントがまだまだあっただけにマスケラさんも見学者たちもガッカリ…。

この後、北イタリア3州(ロンバルディア州、ヴェネト州、ピエモンテ州)の学校が24日から休校になるなど、イタリアは一気にロックダウンに突入していったのです。

ベネチアカーニバル2021

2021年のカーニバルは2月6日~16日に開催されました。開催だけはできたものの、この時期も新型コロナウィルスの感染拡大が収まっていなかったため、いくつかのイベントがオンライン中継されました。仮装を楽しみたい人はカーニバルのバーチャルルームに参加すれば、着飾った世界中の人たちとカーニバルを楽しむことができるという計らいもあり、豪華絢爛な雰囲気をオンラインで楽しんだ、という人も多かったはずです。

オンラインより、やっぱりホンモノよね・・・

ベネチアカーニバル2022年はどうなる?

悲願のベネチアカーニバル2022年は一体どうなるのか!?気になりますよね?ワクチン接種が進んでいる今、「来年こそイタリアに行きたい!」と海外旅行ができるようになる時期を楽しみにしている人も多いと思います。

2021年8月現在、2022年のベネチアカーニバルは日程のみ決まっている状態です。

2022年のベネチアカーニバルは2月12日~3月1日

カーニバルの時期まではまだ期間があるため、もう少し日程が近くなれば、開催の有無や細かいイベントの日程が出てくるはずです。新しい情報が出次第、こちらの記事に追記していきますね

ベネチアカーニバル公式サイト:Carnevale di Venezia(英語ページ)

ベネチアカーニバルに参加してみたい!一番盛り上がるのはいつ?

毎年約2週間の期間、開催されるベネチアカーニバルですが、その中でも一番盛り上がるのは最後の週末から最終日。メインイベントは週末に解散されるので、「お祭りの雰囲気を存分に味わいたい!」という人は、特に最終日に一番近い土日がおすすめです。

ただ、週末はサン・マルコ広場が身動きができない程人で埋まるので「人が多すぎるのはちょっと…」という人はわざと平日に行くのもあり。平日は週末に比べると人が少ないですが衣装を身にまとっている人もたくさんいるので、カーニバルの雰囲気も楽しむことは可能です。
実は私はパンデミック以前に実際に2月の平日を選んでいきました。やはり人がいない方が快適に見学できます。

ベネチアカーニバルの平日の様子

平日は「煌びやかな中世の仮面舞踏会」といった雰囲気は薄いですが、仮装している人がたくさん歩いています。そのため、中世の建物がそのまま残る世界遺産の町が、共和国時代に戻ったかのような錯覚を楽しめます。

運河をバックに写真撮影をする人も。こんなシーンが見られるのもカーニバルの時期ならでは…
現地でカーニバル用の仮面がたくさん販売されています!仮面を被って参加しよう!
平日ですらこの人出。週末は歩くのも困難になりそう…

平日でも衣装を身に着けているマスケラさんたちがたくさんいます。声を書ければ気軽に写真を撮らせてもらえるので、ベネチアカーニバルの思い出に、バシバシ撮らせてもらいましょう。本格的な衣装ばかりで見ているだけでも楽しい!町の風景もカーニバルが実際に行われていた昔とほとんど変わっていないと思うと、とても不思議な感じ…。

声をかけると、みんな気さくに一緒に写真を撮ってくれるますよ!

※私は経験しなかったのですが、写真を撮ると「勝手に撮るな!」と怒られたりチップを請求された経験をした人もいるみたい。写真を撮りたい時には一言「いいですか?」と声をかけると安心ですね。イタリア語で「いい?」と聞きたい時に便利な一言はこちら↓

Posso?(ポッソ?)=~してもいい?

カメラやスマホを見せながら「ポッソ?」と聞けば、「写真を撮りたいんだな」とすぐに分かってもらえますよ♪

ベネチアカーニバルの楽しみ方

ベネチアカーニバルに行ってみたい!という人のために、ここではカーニバルの楽しみ方を紹介します。

カーニバルに参加するには?

カーニバルに参加するには以下の方法があります。

  1. 衣装を身に着けている人の写真を撮りまくってカーニバルの雰囲気を楽しむ
    「カーニバルの雰囲気は楽しみたいけど、自分で衣装を着るのは恥ずかしい…」という人は着飾っている人の写真をたくさん撮って楽しみましょう!気さくに一緒に写真を撮ってくれる人も多いので、一緒に写真を撮ってもらって楽しむのもあり。
  2. 自分も仮面を買って付けてみる
    カーニバルの時期には町中で仮面を売っているので、気に入った仮面があれば付けてみましょう。派手な仮面を付けられる機会なんて、一生のうちでこの時くらい。特に週末は多くの人が仮面を付けたり衣装を身に着けたりしてカーニバルを楽しむので、仮面を付けて楽しんでみましょう!
  3. 貸衣装でカーニバルの主役になってみる
    この時期には貸衣装もレンタルできるので、「思いっきりカーニバルを楽しみたい!」という人は思いっきり着飾ってみましょう。煌びやかな衣装を身にまとえば、非日常の世界にトリップできます♪いろんな人がカメラを向けてくるので、モデルになったような気分になれるかも!?

※カーニバル期間中のイベントの中には、衣装を身に着けた人限定で参加できるものも。貸衣装で着飾ったら、ぜひ限定イベントにも参加してみましょう!

ベネチアカーニバル2022
え?恥ずかしい?みんなでやれば大丈夫さ

カーニバルの見所は?

毎年2週間ほどの期間開催されるベネチアカーニバルですが、最初の数日はプレカーニバル期間。本期間は途中から最後の10日間になります。プレカーニバル期間はまだ着飾っている人達も少なく、オープニングセレモニー以外はイベントもほとんどありません。イベントは本期間10日間に行われるので、「カーニバルのイベントを楽しみたい!」という人は本期間の間にカーニバルを訪れましょう。

2021年はオンライン中継になったため、2020年のイベントスケジュールを紹介します。

オープニングセレモニー

本期間最初の土日に行われるのがオープニングセレモニー。土曜日の夜と日曜日の昼間にRio di Cannaregio(リオ・ディ・カンナレージョ)で行われます。詳しい時間などはベネチアカーニバル2022が近付いてきたら発表されますので、しばらくお待ちください。これまでは運河の水と船を使った幻想的なショーなど見ごたえがあるセレモニーが行われています。見どころの多いカーニバル後半に行けない人は、オープニングセレモニーを目指すと良いでしょう。

Festa delle Marie(マリア達の行進)

オープニングセレモニーの翌週土曜日に行われるイベント。ベネチア市民の中から選ばれた12人のマリアたちがベネチアの町(サン・ピエトロ・ディ・カステッロ~サン・マルコ広場)を行進します。12人の中に選ばれることは、ベネチア市民にとってとても名誉のあることだとか。最終日に12人のマリアの中から優勝者が1人選ばれます(選ばれたマリアは、翌年の「天使の飛翔」のイベントに参加できます!)。

Volo dell’Angelo(天使の飛翔)

前年に優勝したマリアが大鐘楼からサン・マルコ広場へ舞い降りるイベント。Festa delle Marieの翌日(日曜日)に行われます。

仮面コンクール

カーニバルの期間中、サン・マルコ広場に設置された特設会場で毎日行われる仮面・衣装のコンクール。誰でも見学することができ、最終日に優勝者が発表されます。

カーニバルの時期にしか食べられない限定お菓子!

カーニバルの時期にイタリアに来たら、ぜひ食べてみて欲しいのが「カーニバルの時期限定のお菓子」。この時期ならお菓子屋さんやスーパーなどどこでも売っているので、見つけたらぜひ食べてみてください。とってもおいしいので、一度食べたら病みつきになりますよ!

Chiacchiere(キャッケレ)

地方によりいろいろな名前があるカーニバルの時期のお菓子。よく知られている名前は「キャッケレ」や「フラッペ」ですが、ベネチアのあるヴェネト州では「ガラーニ」と呼ばれています。
サクサクな食感が病みつきになる危険なお菓子なので要注意!(笑)イタリア全国どこでも売っているので、カーニバルの時期(2~3月)にイタリアに来たらぜひ食べてみてくださいね!

Frittelle(フリッテッレ)、Castagnole(カスタニョーレ)

どちらも揚げドーナツのようなお菓子。大きさが少し違います(カスタニョーラの方が少し小さめ)が、どちらもフワフワな食感がおいしい!中に何も入っていないプレーンなものから、クリームやチョコレートクリームが入った甘~いものまで様々な種類があります。これはベネチア限定のお菓子(他の地域にも似たようなお菓子はあります)なので、カーニバルの時期にベネチアに来たらぜひ食べてみて!

ベネチアカーニバル開催期間はなぜ毎年変わるの?

毎年開催期間が変わるベネチアカーニバル。毎年同じ日程なら予定も立てやすいのに…と思ったことがある人も多いかもしれません(毎年カーニバルの時期を検索するのは面倒くさいですよねぇ…)。
なぜ、ベネチアカーニバルの時期は毎年変わるのでしょうか?ここでは、カーニバルの時期がどのように決められているのかを解説します。

ベネチアカーニバルの時期の決め方

カーニバルの時期を決めるのに重要になるのが「復活祭の日付」。復活祭(イースター)とは、キリストが死後3日で蘇った事をお祝いする日です。日本ではクリスマスほど知られていませんが、キリスト教徒にとっては、キリストが誕生したクリスマスよりも、大切なお祝いの日になります。

カーニバルの時期は復活祭の日付が重要になりますが、では復活祭の日付はどのように決まるのでしょうか?

復活祭の日は「春分の日の後の初めての満月を過ぎた日曜日」となります。春分の日が毎年変わることで復活祭の日も変わり、その結果毎年カーニバルの時期も変わる、というわけなんですね(ややこしい…涙)。
復活祭の日は、「春分の日になった⇒満月になった⇒次の日曜日が復活祭だ!」このように決定されます。

キリスト教では「復活祭に入る前の46日間は節制期間」と決められています。その46日間の節制期間に入る前に好きなものを食べたり飲んだりして大騒ぎしよう!というのがカーニバルの始まりなので「カーニバルの最終日が復活祭の46日前になるように」カーニバルの時期が決められるんですね。(本当にややこしい…涙)

ベネチアカーニバル2023年以降の開催予定は?

毎年変わるカーニバルの時期ですが、復活祭の日は暦を読めばあらかじめ分かるので、カーニバルの時期も計算すれば、何年先でもあらかじめ分かるようになっています。ここでは2023年以降のカーニバルの日程を紹介しますね。

2023年2月4日~2月21日
2024年1月27日~2月13日
2025年2月15日~3月4日

一度はベネチアカーニバルに参加してみよう!

他の季節に比べてイタリアへの旅行者が少ない冬。ただしベネチアカーニバルのベネチアだけは別です。特にホテルはっという間に満室になるので、早めの計画が必要です。

ただ、残念ですが2021年8月現在では、2022年のベネチアカーニバルが開催されるのか、そして日本の入国制限が緩和され、旅行ができるようになるかなどはわかりません。まだ一部の人の楽しみになってしまうかもしれませんが、無事開催されることを心から願いたいものです。

そしてこのパンデミックが収束を向かえたら、一度は参加していただきたい!

※2021年8月現在、2022年ベネチアカーニバルの開催は決定しています。ただし、今後の新型コロナウィルスの感染状況により、イベントが中止になる、無観客になるなど、通常の状態で行われない可能性があります。

このままワクチン接種が進めば入場制限などの措置を取っての開催が期待されていますが、状況は変わりやすいため、ベネチアカーニバルを目指して2022年冬のイタリアへ渡航計画を立てている人は細目に情報をチェックしましょう!

SATOKO

イタリア在住│通訳&ライセンスドライバー