
御船山楽園(佐賀県武雄市)は、国の登録記念物にも指定された日本屈指の名勝のひとつ。四季折々の和情緒を楽しめることで知られ、とりわけ春の桜や秋の紅葉時期には多くの観光客で賑わいます。
今回は御船山楽園の四季にテーマを置き、春~夏~秋~冬の見どころや見頃時期、そして日本一との評価を持つサウナ「らかんの湯」など、徹底的にご紹介します!
春の御船山楽園
御船山楽園では春は桜、ツツジ、大藤など、園内に咲き誇る花の満開の時期に分けた花まつりを開催。
例年3月中旬から5月初旬まで開催されます。2023年桜の「花まつり」は3月17日(金)~ 4月2日(日)。
最新の桜開花予報によると、佐賀県の開花が一気に早まっています。
佐賀県は例年よりかなり早く、3月18日ごろ開花し、御船山楽園の開花予測は3月21日ごろとウェザーニュースが伝えています。満開予測は3月29日ごろ。最新情報が変わった場合、またお知らせします。
桜の見ごろ
御船山楽園で最も美しく輝くと言われる時期が、初春の桜の季節の「花まつり」。

約15万坪という広大な庭園に、染井吉野・大島桜・山桜・八重桜など約2000本の桜が次々と開花していく様は、実に壮観です。

最も有名な桜の観賞場所が、庭園下部にある池付近。中でも最も美しく輝くと言われる時間帯がブルーアワーです。空が深い青に染まり、桜のライトアップとのコントラストが見事! 桜満開時の佐賀県の日没時間は18時40分頃であり、この絶景に出会うためには、おおよそ19時前後と覚えておくと良いでしょう。
※ブルーアワーとは、日の出前と日の入り後に発生する空が濃い青色に染まる時間帯のこと。御船山楽園に限らず、映える写真が比較的簡単に撮れるので、SNS好きな方におすすめです。

日が完全に落ちると、落ち着いた情景に様変わりします。観光客やカメラマンの数も一気に減るので、ゆっくりと桜鑑賞を楽しめる時間帯です。
DATA 花まつり(桜)の基本情報 開催日:2023年3月17日~4月2日 期間中休園日無し 開園時間:昼 8時~18時、夜 18時30分~22時 入園料:昼夜共通 大人(中学生以上)600円、子供350円 ※竹林亭または御船山楽園ホテルの宿泊客は入園無料
つつじ・大藤・春もみじの見頃
「花まつり」は桜の時期が終わると、つつじ・大藤・春もみじの「花まつり」となります。

桜の季節が終わると、入れ替わる様につつじの花が咲き始めます。中でも最大の見どころは、すり鉢状に広がる「つつじ谷」。つつじは久留米・平戸など庭園全体で約20万本が植えられ、色とりどりのつつじを楽しめます。こちらも御船山楽園を代表する絶景の一つと言えるでしょう。

つつじと同時期には、先にご紹介した池の裏手にある茶屋の脇にて、立派な大藤が楽しめます。推定樹齢170年と言われ、茶屋で一息つきながら目を楽しませてくれます。

また、この時期は新緑の始まりの季節でもあります。御船山楽園では芽吹く若葉を「春もみじ」と呼び、初々しい若葉の美しさは桜や紅葉にも決して劣りません。
DATA つつじ・大藤・春もみじ時期の基本情報 開催日:例年4月初旬~5月上旬 期間中休園日無し ※2023年の開催時期は、2023年2月現在未定 開園時間:昼 8時~18時30分 入園料:大人(中学生以上)700円、子供450円 ※竹林亭または御船山楽園ホテルの宿泊客は入園無料
夏の御船山楽園
「花まつり」が終わっても、御船山楽園の美しい季節は続きます。
紫陽花の見頃

御船山楽園では、梅雨の季節も魅力的。梅雨に入ると園内では紫陽花(あじさい)が咲き始め、来場者の目を楽しませてくれます。また、あじさいは曇天や小雨でも映える写真を撮れる点も見逃せません。
DATA 紫陽花時期の基本情報 開催日:例年6月初旬~7月中旬 期間中休園日無し ※2023年の開催時期は、2023年2月現在未定 開園時間:昼 8時~17時 入園料:大人(中学生以上)500円、小学生300円 ※竹林亭または御船山楽園ホテルの宿泊客は入園無料
チームラボと御船山楽園のコラボレーションが今年も決定
チームラボは、日本のみならず世界各地で活躍する近年注目のアート集団。御船山楽園を舞台とする「チームラボ かみさまがすまう森」は、チームラボ作品の中核をなす展覧会の一つです。2023年も開催が決定。実に9回目の開催となります。
御船山楽園にある作品は20以上ありますが、ここでは代表する作品を3つご紹介します。

作品名「小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング」
池を利用したプロジェクション作品です。数分間の物語風に構成され、最大の見所は、湖面に無数の光が交差するフィナーレ(上写真)。チームラボ全体を代表する作品の一つと言っても決して過言ではないでしょう。

作品名「かみさまの御前なる岩に憑依する滝」
御船山楽園に実在する巨石(高さ約3m、幅約4.5m)を利用した作品。巨石を仮想の三次元空間に再現し、水の動きをシミュレーションして滝を描いています。

作品名「五百羅漢の岩窟の空書 連続する生命」
御船山楽園には、約1300年前に行基(後に奈良の大仏を造った名僧)が入山し、五百羅漢を安置した場所があります。当作品ではその場所に空書を描写。岸壁に連続的に書き続ける空書は、深遠かつ荘厳な雰囲気に包まれています。
※「空書」とは、文字通り空間に書く書のこと。書の墨跡が持つ深さ・速さ・力強さなどを立体的に再構築しています。
DATA 「チームラボ かみさまがすまう森」の基本情報 開催日:2023年7月14日~11月5日 ※会期中無休 開園時間: 7/14~9/10:19時~22時30分 9/11~10/8:18時~22時30分 10/9~11/5:17時~22時30分 ※いずれも最終入場22時まで 入場料: 平日:大人1,200円、中高生800円、小学生600円 土日祝日及び8/14~16:大人1,600円、中高生1,000円、小学生800円
秋の御船山楽園

御船山楽園では春の桜やつつじと並び、秋の紅葉シーズンも見逃せません。約15万坪の庭園全体が緑~黄色~橙~紅に染まる様は、多くの来場者を魅了します。

この時期は、夜のライトアップも魅力的。まるで闇から極彩色の紅葉が浮かび上がる様な情景は、桜の時期と並び最も人気の高いシーズンのひとつです。
DATA 紅葉まつりの基本情報 開催日:例年11月上旬~12月初旬 期間中休園日無し ※2023年の開催時期は、2023年2月現在未定 開園時間:昼 8時~17時30分 夜 17時30分~22時 入園料: 昼または夜:大人(中学生以上)600円、小学生300円 昼夜共通:大人(中学生以上)900円、小学生400円 ※竹林亭または御船山楽園ホテルの宿泊客は入園無料
冬の御船山楽園

紅葉時期が過ぎると一気に木の葉が落ち、まるで水墨画のような凛とした世界に包まれます。この時期は観光客も少なく、のんびりと庭園を散策できる点も見逃せません。

また、冬は椿の花の時期。見頃は1月下旬~2月上旬です。
DATA 冬の基本情報 開催日:例年12月初旬~3月上旬 期間中休園日無し ※2023年の開催時期は、2023年2月現在未定 開園時間:昼 8時~17時 入園料:大人(中学生以上)500円、小学生300円 ※竹林亭または御船山楽園ホテルの宿泊客は入園無料
DATA 御船山楽園 所在地:佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100 電話番号:0954-23-3131 アクセス: 【電車】JR武雄温泉駅からタクシーで約5分(約3km)またはJR「武雄温泉駅」からJRバス嬉野温泉行きバス乗車「御船山楽園」下車 【車】長崎自動車道 武雄北方ICから約10分(約6km) Web:御船山楽園公式サイト
日本一のサウナと評判!御船山楽園ホテルのサウナ
最後に、御船山楽園ホテルにある「らかんの湯」をご紹介します。とりわけサウナに定評があり、サウナシュランで3年連続グランプリを獲得。“日本一のサウナ”との呼び名も高く、名実ともに日本を代表するサウナ施設のひとつです。
※サウナシュランとは、様々な業界の「プロサウナ―」が審査委員となり、全国のサウナ施設から11施設をノミネートするもの。

男女別に分かれたサウナ室は、いずれもセルフロウリュ形式。男性用サウナでは、佐賀嬉野産ほうじ茶もしくは御船山の天然水を入浴者自らがサウナストーンに振りかけます。
一方で女性用サウナ(上写真)は、御船山の天然水の他に数種類のキューゲル(香りを愉しむアロマボール)が準備。キューゲルをサウナストーンに乗せて溶かすことにより、癒しのアロマを体感することができます。

また水風呂は男女ともに、武雄温泉の源泉を冷却したものを使用。美肌の湯として知られる武雄温泉を水風呂として利用できる点も嬉しい限りです。
※上写真は男性用の水風呂です。

近年流行の“ととのう”を体感するため、温(サウナ)と冷(水風呂)の他に重要なポイントは「休憩」。御船山楽園の休憩室は適度に空調の効いたスペースに、ゆったりサイズのチェアを設置。デトックスウォーター(数種類の果物等を配合し、老廃物排出に効果あるドリンク)・塩プリン・羊羹を、入浴客はサービスで頂けます。
※“ととのう”とは、サウナ→水風呂→休憩を正しく繰り返すことで、深いリラックス状態を生み出すこと。
※上写真は男性用休憩室です。

また、サウナを利用した後は、御船山楽園ホテル内にあるチームラボ作品(常設展「チームラボ 廃墟と遺跡:淋汗茶の湯」)を鑑賞するのもおすすめ。屋内アート作品の鑑賞料金も入浴料に含まれており、ぜひサウナ入浴と併せて体験してみて下さいね!
DATA 御船山楽園ホテル 所在地:佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100 電話番号:0954-23-3131 アクセス: 【電車】JR武雄温泉駅からタクシーで約5分(約3km)またはJR「武雄温泉駅」からJRバス嬉野温泉行きバス乗車「御船山楽園」下車 【車】長崎自動車道 武雄北方ICから約10分(約6km) Web:御船山楽園ホテル公式サイト
大浴場「らかんの湯」日帰り入浴時間(予約制/定員制) 1部 15:00~17:30(男女各10名) 2部 17:30~20:00(男女各10名) 3部 19:30~22:00(男女各10名) 4部 21:30~24:00(男女各10名) 入浴料金:3,850円 ※中学生以下入浴不可 料金に含まれるもの:大浴場入浴(サウナ)、屋内アート鑑賞、EN TEA House 応灯楼(ワンドリンク)、フェイスタオル ※竹林亭または御船山楽園ホテルの宿泊客は、翌朝に男女浴室入れ替えがあります。 ※2023年2月現在、薪サウナ室は利用できません。
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