タイ入国PCR検査用ホテル宿泊記「Uサトーンバンコク」編

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木本 美沙子

新型コロナウイルスの感染症拡大以降、タイでは当初入国後14日間もの強制隔離が課せられ、自己負担でした。以前は気軽に旅行できたタイも、コロナ後は遠い存在に・・・。
ところがタイは2021年6月にアジア諸国の中で最も早く「プーケットサンドボックス」で観光客の受け入れを開始。そこから緩和のスピードを速め、2022年4月13日現在、ワクチン接種などの条件を満たせば、実質ホテル宿泊パッケージに含まれたPCR検査と、PCR検査結果待ちのホテルでの1泊待機で、タイ入国が可能になっています。

タイの隔離免除入国は1泊のホテル待機とPCR検査が必要

バンコク在住の筆者も、先日ほぼ2年ぶりに日本への一時帰国を果たしたばかり。その際、実際の日本入国やタイ入国の手続きを取材し、記事にしました。これからタイに渡航する予定の方は、是非参考にしてくださいね。

日本からタイへの渡航では、隔離免除入国「テスト&ゴー」のために、PCR検査+結果待ちのホテル宿泊パッケージも体験。「Uサトーンバンコク(U Sathorn Bangkok)」という隠れ家リゾートホテルに宿泊しました。テスト&ゴーの詳細とUサトーンバンコクの宿泊体験談をまとめてご紹介しましょう。

Uサトーンホテルでのホテル待機(テスト&ゴー)体験記をまとめました

タイの隔離免除入国「テスト&ゴー」とは?

現在、指定のワクチン接種済みであれば、タイ入国1日目にPCR検査を受け、結果が陰性であれば、その後自由にタイ国内を旅行することができます。ただし、結果が出るまでは指定の宿泊施設に1泊して待機することが必要です。

この隔離免除入国は、「テスト&ゴー(Test & Go)」と呼ばれています。

テスト&ゴーで入国する場合、入国後1日目のPCR検査のほか、5日目に抗原検査キット(ATK)を使って自己検査をして、その結果をタイ政府指定のアプリ(モーチャナ)経由でレポートしなければなりません。

もちろん、ワクチン接種済みなどの条件を満たさない場合は、指定の宿泊施設(代替検疫施設に指定されたAQホテル)に5日間滞在し、PCR検査を受ける必要があります。

現在、このテスト&ゴー制度は、さらなる緩和が検討されています。早ければ今年5月ごろから、タイ入国1日目のPCR検査がATK検査に変わる可能性もあります。これからタイに渡航する方は、最新情報を確認してくださいね。

PCR検査よりも簡易な抗原検査キット(ATK)による自己検査

テスト&ゴーのホテル宿泊パッケージも登場

テスト&ゴーで隔離免除入国する場合、初日はSHA Extra Plus (SHA++)又は代替隔離施設(AQ)に指定されたホテルに1泊しなければなりません。現在、タイ国内の多くのホテルがSHA++ホテルの認証をとっています。ですから、予算やロケーションなど、自分が泊まりたいホテルを指定することがほぼ可能だといえます。

SHA++ホテルでは、テスト&ゴーの条件を満たす宿泊パッケージプランが用意されています。宿泊パッケージには、宿泊料金のほか、空港からホテルまでの専用車での送迎料金、ホテルと提携した病院でのPCR検査料金、抗原検査キット(ATK)料金が含まれています。

そのほか、ホテルによって、朝食の有無、ホテル内の飲食代の割引率など、パッケージプランの内容が少しずつ異なっています。

テスト&ゴーのホテルの予約方法

ホテルの予約方法は、通常のホテル予約とほとんど変わりません。泊まりたいホテルのウェブサイトを見て、「Test & Goプラン」を探したり、最近はアゴダ(agoda)経由での予約も出来るようです。

一番重要なことは、「タイランドパス」というタイ入国申請の登録時に、テスト&ゴーで宿泊するホテルの予約と支払が完了しているという証明書の提出が必要になるということ。そのため、テスト&ゴーのホテル予約は次の3点について注意が必要です。

①タイランドパス申請前に宿泊予約と支払いを完了すること

②宿泊料金が支払い済みであることがわかる予約確認書を送ってもらうこと

③予約確認書には、空港からホテルへの送迎料金、PCR検査料金、ATK料金が含まれていることが明記されていること

テスト&ゴーの宿泊プランはタイランドパス申請条件を満たさなければならない

筆者は、いくつかのホテルのウェブサイトを見て、テスト&ゴーの宿泊プランを比較し、最終的に「Uサトーン(U Sathorn)」というホテルに決めました。

ホテルにEメールで連絡して、宿泊予約と料金の支払いを完了し、予約確認書を送ってもらいました。予約時には、パスポート・航空券・ワクチン接種証明書をメールで送信。支払いはクレジットカードを使用しました。

ただ、最初に送られてきた予約確認書には、料金に含まれるものとして、ATKが書かれていなかったため、ホテルに連絡して、修正した予約確認書を送ってもらいました。

ホテルを「Uサトーンバンコク」に決めた理由

Uサトーンは、バンコクのビジネス街サトーン地区の裏手にあり、バンコク在住欧米人に人気の住宅地にひっそりと建っています。バンコク都心のど真ん中にあるのに、プールのある広い庭があって、知る人ぞ知る都会のオアシスです。

バンコク都心にあるとは思えない隠れ家リゾートホテル

Uサトーンは、最寄り駅のMRTルンピニ駅、あるいはMRTクロントゥーイ駅からは徒歩15分もかかりますが、ホテルから駅前のトゥクトゥクでの送迎もあります。とはいえ、バンコクであちこち行って活動的に過ごしたい人には少し不便かもしれません。どちらかというと、のんびりとバンコク滞在を楽しむにはおすすめのホテルです。

最寄り駅からは徒歩15分だがトゥクトゥクでの送迎サービスもあり

今回Uサトーンに決めた理由は、「どうせ検疫用のホテルでどこにも行けないのなら、せめて部屋からの眺めがよくて、食事が美味しいホテルに泊まりたい!」の一言につきます。

Uサトーンの「テスト&ゴー」プランの対象になっている客室は、全てガーデンビュー。さらに、ホテル内にはミシュランバンコクで一つ星を獲得した有名なフレンチレストラン「ジェーム(J’aime By Jean Michel Lorain)」もあるのです!

ホテル内のミシュラン一つ星フランス料理レストランも魅力

Uサトーンは4つ星ホテルで、チャオプラヤ川沿いの高級ホテルに比べたら宿泊料金は圧倒的に安くて、コスパも優れています。

ホテルを選ぶ段階で「検疫施設に泊まる」という感覚は全くなく、ウキウキしながら予約をしてしまいました(笑)。

Uサトーンバンコクの「テスト&ゴー」パッケージの例
デラックス・ガーデンルーム 7900バーツ/1人、9900バーツ/2人
テラス・ガーデンルーム 8900バーツ/1人、10900バーツ/2人
 (料金に含まれるもの)
 ・宿泊料金(サービス料・税金込)24時間滞在可能
 ・PCR検査1回(BNH病院ドライブスルー)
 ・抗原検査キット(ATK)1個
 ・空港からホテルまでの送迎
 ・朝食と客室のミニバーのドリンク
 ・ルームサービスの割引30%
 ※上記パッケージ内容は筆者が利用した4月上旬のもの。最新の情報はホテルのウェブサイトで確認してくださいね。

スワンナプーム空港到着からホテルへの移動

タイ入国当日、いよいよバンコクのスワンナプーム空港に到着。検疫と入国審査を終え、預けた荷物を引き取ると、C出口から空港の到着ロビーに出ました。

到着ロビーでは、おびただしい数のホテルの看板を持った人やカウンターが並び、騒然としていました。4番カウンターが待ち合わせ場所でしたが、ホテルの名前が多すぎて、Uサトーンの名前が見つけられません。

近くにいた係の人にホテルの名前を告げると、Uサトーン行きの車を手配している係の人を呼んできてくれました。係の人は、1人で何カ所ものホテルの送迎を掛け持ちしているようです。

到着ロビーはたくさんのホテルの看板が立ち並び混雑していた

到着ロビーで待つようにと言われ、30分ほど待っていたら、ようやく送迎車が到着したようで、駐車場に連れていってもらいました。

送迎車に乗り込むと、運転席と後部座席の間は、感染防止用のプラスチック板で遮られていました。

到着ロビーで30分待ってようやくホテルの送迎車に乗り込む

空港から30分ほど走って、まずはBNH病院に到着。この病院ではドライブスルーのPCR検査コーナーがあります。車の窓を開けると、病院の感染防止服を着た係の人が、長い綿棒を使って、喉と鼻の奥の検体を採取します。また、入国5日目に使う抗原検査キット(ATK)も手渡されました。

車から一歩も降りずに、5分ほどで検査終了。いよいよホテルに向かいます。

ホテルに行く途中で病院のドライブスルーでPCR検査

ホテルチェックイン後は客室内で待機

ホテルに到着。バンコク都心とは思えないリゾートホテルのような寛いだ雰囲気に気分が盛り上がりますが、まだまだ自由の身ではありません。ホテルのスタッフの方が客室まで案内してくれました。

ホテルに到着。リゾートっぽい雰囲気で気分は上がるが客室に直行

PCR検査を受けたのは夕方5時ごろでしたが、結果は夜8時頃わかるので、客室に連絡しますとのこと。それまでは客室内で待機です。

まず荷物を解いて、ミニバーのコーヒーと差し入れてあったタイ菓子で一服。まだ外が明るくて、部屋からは広い庭が見えてリラックスできました。

客室にはフルーツとタイ菓子の差入れ

夕食は客室内でルームサービス。メニューを見て電話で注文します。ルームサービスのメニューは豊富で、タイ料理も西洋料理もありました。私はタイ料理のカオパット(チャーハン)のセットを注文。

しばらくするとドアをノックする音が聞こえたので、客室のドアを開けました。すでにスタッフの姿はなく、ドアの前に使い捨ての食器に入った夕食が置いてありました。

客室の前に置かれたルームサービスのデリバリー
検査結果がわかるまでは感染者と同様の扱い。食事は使い捨て容器で提供された

部屋で食事を済ませ、しばらく待っていると客室の電話が鳴り、PCR検査の結果は陰性だったという連絡がありました。PCR検査自体も検査結果がわかるのも、思ったよりも早くてスムーズでした。

ようやく自由の身になったので、ホテル滞在を楽しむことに!

女性好みの可愛いインテリアの客室

Uサトーンは3階建ての低層ホテルで、広い庭を囲むように宿泊棟が建っています。高層ビルが建ち並ぶバンコクの都心にあるのに、贅沢に敷地を使っていて、リラックスした雰囲気。まさに都心の隠れ家リゾートです。

Uサトーンは3階建ての低層ホテル

今回宿泊したのは「テラス・ガーデンルーム」という1階にある中庭に直接出られる客室。他にも、「デラックス・ガーデンルーム」という2〜3階のガーデンに面した部屋がテスト&ゴーの宿泊プランの対象になっていました。客室はそれほど広くはありませんが、部屋のすぐ外がガーデンなので、開放感があります。

宿泊したテラス・ガーデンルームは客室が広い中庭に直結

客室内のインテリアは女性好みの可愛い雰囲気。パウダールームも広々していて、化粧品などを置くスペースがたっぷりあるので、とても使いやすかったです。ただ、私が宿泊した部屋はバスタブがなく、シャワーのみでした。

洗面用具や化粧品をおくスペースがたっぷりあって女子にはありがたい洗面台

テスト&ゴーのプランでは、タイ菓子やフルーツの差入れのほか、冷蔵庫の中の飲み物(ビールもあり)は全て無料で、至れり尽くせり。

また、Uサトーンではチェックインした時間から24時間滞在できるというユニークなシステムも魅力。今回は、夕方5時にチェックインしたので、翌日夕方5時まで滞在できたのです。

客室に差入れてあった可愛いタイ菓子

ガーデンを眺めながらの朝食タイム

無事陰性だったので、翌朝は早く起きてホテル内やガーデンを散策。その後、ホテルロビーの2階にあるフレンチレストラン「ジェーム」で朝食です。

「ジェーム」はフランス料理のレストランですが、朝食はタイ料理やお粥もそろったインターナショナルビュッフェ。また、卵料理などは、メニューからオーダーすると作りたての料理をテーブルまで運んでくれます。

朝食はフランス料理レストラン「ジェーム」でインターナショナルビュッフェ

テーブルは屋内にもありますが、敢えて庭の見えるテラス席に。木々の間を飛び回る南国の鳥の鳴き声が聞こえてきて、バンコクにいるとはとても思えない、寛いだ時間でした。

テラス席からトロピカルなガーデンを眺めながら朝食タイム

フランス料理レストラン「ジェーム」でのランチ

Uサトーンでは1泊の予定でしたが、午後5時のチェックアウトまで、たっぷり時間もあるので、ホテル内の有名なフランス料理のレストラン「ジェーム」でランチを食べることにしました。

24時間滞在で時間がたっぷりあるので有名な「ジェーム」でランチ

ジェームは、ミシュランバンコクで毎年一つ星を獲得している実力派レストランとして有名です。野菜をたっぷりと使用した優しい味わいの美味しいフランス料理が楽しめました。

ランチだったのでワインは頼みませんでしたが、ちゃんとソムリエの方もいて、ワインの種類もかなり揃っているようです。

テスト&ゴーの宿泊プランでは、ジェームでの飲食代が15%割引になるのもポイント。

絵画のように美しく盛り付けられた美味しいフランス料理を堪能

ちなみに、ホテル内では「ジェーム」のほかに「ザ・ライブラリー(The Library)」というカフェレストランでの食事も可能です。

食事はプールサイドにある「ザ・ライブラリー」も利用可能

ということで、検疫のための宿泊とは思えない、優雅な時間を楽しんだ後、夕方チェックアウト。当初は、入国後テスト&ゴーで1泊するのは面倒だと思っていましたが、ホテル滞在や食事も楽しめて大満足でした!観光立国タイならではの素晴らしい検疫制度なのかもしれませんね。

検疫のためとはいえ、充実したホテル滞在が楽しめました!
DATA
Uサトーン バンコク(U Sathorn Bangkok)
所在地:105,105/1 Soi Ngam Duphli, Thung Maha Mek Sub-district, Sathorn District, Bangkok 10120 Thailand
公式サイト:Uサトーン バンコク

旅の準備を始めよう

タイ旅行は2022年は再開できる!そう思っているタイ・リピーターも多いでしょう。アジアで最も観光客受け入れを成功させているタイの7月1日に入国制限完全撤廃を目指す姿をこれからも見守っていきましょう。
2022年3月からの日本の大幅入国制限緩和で、行こうと思えば海外に行ける人もいるのではないでしょうか?
ワクチン接種証明書や陰性証明書という制限はつくものの、海外旅行が以前のように自由にできるその日は、そんなに遠くないのかもしれません。

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