イタリア旅行で人気の都市ベネチア。ローマと並び、常にトップクラスにランクインするだけに、知らない人はいないはず。一度訪れれば、また何度でも戻ってきたくなってしまうイタリアでも特別な都市です。
せっかくベネチアを訪れるのなら絶対に外せない観光スポットをイタリア在住ライターが厳選して紹介。また、同じイタリアでもベネチアでしか経験できないことがあります。これだけはやっておこう、ということもお教えしますね!
特に「ベネチアに初めて行くけど、何を見ればいいの~?」という人、海外旅行が再開したらベネチアに行きたい!という人は旅の予習として、ぜひ参考にしてくださいね!
ベネチアの歴史
ベネチアについては知っていても、ベネチアの歴史までは知らない人が多いのでは?ベネチアの歴史を知ることで、現地に行った時の感動が大きくなるはず。まずは簡単にベネチアの歴史を紹介します!
452年頃 (5世紀頃) | 民族間の闘争により湿地帯(潟)に逃げ込んだ人たちが湿地帯に丸太を打ち込み、その上に石を積んで建物を造ったことが、ベネチアの町の誕生の始まり |
697年 (7世紀末) | 初代総督が選ばれ、ベネチア共和国としての歴史が始まる。その後、海洋国家として1000年もの間発展 |
1378~1381年(14世紀頃) | ライバルだった海洋国家ジェノバとの戦に勝利。ベネチアカーニバル誕生 もこの勝利がきっかけという説も。1538年頃まで海洋都市国家としての全盛期を迎える |
1538年頃 (16世紀) | オスマン帝国との戦いで敗北。長く続いた海洋国家ベネチアの衰退が始まる |
1629~1630年(17世紀) | ペスト(黒死病)大流行。ベネチアも多数の死者を出す |
1797年 (18世紀末) | ナポレオンの侵略により完全降伏。その後、オーストラリア、フランスなどの国の支配下に。 |
1866年 (19世紀) | イタリア王国の支配下に入る。その後、現在のイタリア共和国の中の重要な都市に |
丸太を打ち込んで作った一つの建物から、海洋国家となり、その後、数奇な運命をたどったベネチアは1987年ユネスコ世界遺産に登録されました。現在も中世の街並みがそのまま残り、数多くの島と運河が大小さまざまな橋によって繋がっています。
厳選!ベネチアで絶対に外せない観光スポット
サン・マルコ広場
サン・マルコ寺院、大鐘楼、ドゥカーレ宮殿が並ぶ、ベネチア中心の広場。ナポレオンも絶賛したという、美しい長方形の広場です。広場沿いには、バンドの生演奏が楽しめる有名な老舗カフェが並びます。(かなり割高ですが、ベネチアの記念として優雅な時間を体験してみるのもいいかも…)
DATA サン・マルコ広場(Piazza San Marco) 所在地:P.za San Marco, 30100 Venezia VE, イタリア
サン・マルコ寺院
11世紀に、ベネチアの守護聖人「サン・マルコ」を祀るために建てられたビザンティン建築の大聖堂。内部は煌びやかな装飾と床のタイルのモザイクが印象的な教会です。天井が一面キラキラでびっくりしますよ!内部は写真撮影禁止なので注意してください。
サン・マルコ寺院の入口。入場には長い列ができるので、朝早くまたは夕方頃に行くなど、時間をずらすのがおすすめです。入場チケットは入口で購入しましょう(2021年9月現在、公式サイトからの事前予約はできません)
DATA サン・マルコ寺院(Basilica di San Marco) 所在地:P.za San Marco, 328, 30100 Venezia VE, イタリア URL:サン・マルコ寺院公式ページ(英語) 開館時間:9時30分~17時15分(日曜日は14時~) 入場料:3ユーロ(6歳未満の子どもは無料)
鐘楼
サン・マルコ広場にある高さ98.6mのレンガ作りの鐘楼。エレベーターで塔の上まで昇ることができます。
サン・マルコ寺院ほどではないですが、こちらもいつも長蛇の列ができています。上まではエレベーターで昇るので、足に自信がない人でも安心!ただ、悪天候の他にエレベーターの調子が悪い場合なども上に行くことができないので、列に並ぶ場合には時間に余裕をもって。
私が行った時には、朝から並んでいたのですが「エレベーターの調子が悪いため開館は30分遅れになります」というアナウンスがあり、その後に島巡りを予定していた私は時間に余裕がなく、鐘楼からの展望を諦めるハメに…(涙)。鐘楼に登る時には、時間に余裕をもって行くようにしてくださいね!
DATA 鐘楼(Campanile di San Marco) 所在地:P.za San Marco, 30124 Venezia VE, イタリア URL:サン・マルコ寺院公式ページ(英語) 開館時間:9時45分~21時15分 入場料:10ユーロ(6歳未満の子どもは無料) ※悪天候(霧、強風、極寒など)の場合は入場できない場合があります
ドゥカーレ宮殿
8世紀に建てられた総監邸兼政庁。華やかな装飾のゴシック様式の宮殿ですが、建てられた当時貿易関係にあったイスラムの建築様式も取り入れられています。内部の総督の部屋、武器庫、牢獄などの見学が可能。宮殿は水路を挟んで牢獄とつながっており、2つの建物をつなぐ橋が次に紹介する「ため息橋」です。
DATA ドゥカーレ宮殿(Palazzo Ducale) 所在地:P.za San Marco, 1, 30124 Venezia VE, イタリア URL:ドゥカーレ宮殿公式ページ(英語) 開館時間:10時~18時 入場料:25ユーロ(6歳未満の子どもは無料) ※6~14歳の子ども、15~25歳の学生、65歳以上は13ユーロ
ため息橋
ドゥカーレ宮殿の対岸にある牢獄とを結んだ橋が「ため息橋」。牢獄に行く囚人たちがため息をつきながら歩いたためこの名前が付いたとか。現在は夕暮れ時にこの橋の下をゴンドラで通りながらキスをすると、永遠の愛が約束されるというジンクスがあり、毎年たくさんの恋人たちがゴンドラでこの下を通ります。
ため息橋の下をゴンドラで通りたいなら!
ベネチア旧市街には多くのゴンドラ乗り場があり、出発する場所によりコースが違います。「ため息橋の下を通りたい!」という人は、サン・マルコ広場の乗り場からゴンドラに乗りましょう。心配な場合は「ため息橋(Ponte dei Sospiri│ポンテ・デイ・ソスピーリ)は通りますか?」と事前に確認すれば安心♪
DATA ため息橋(Ponte dei Sospiri) 所在地:P.za San Marco, 1, 30124 Venezia VE, イタリア
リアルト橋
ベネチアで最も有名な見所のひとつ。大運河(カナルグランデ)に架かる、16 世紀につくられた石造りの屋根付き橋。屋根の部分には宝石店などのショップが並んでいます。
DATA リアルト橋(Ponte di Rialto) 所在地:Sestiere San Polo, 30125 Venezia VE, イタリア
有名な教会
サン・マルコ寺院以外にもベネチアには有名な寺院があります。そこは抑えておきましょう。
サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂
アカデミア橋を渡った先の「DORSODURO(ドルソドゥーロ)」エリアにある、大きな丸天井と八角形の建物が特徴的なバロック様式の教会。入場は無料ですが、ティツィアーノの作品が展示されている聖具室への入場は有料です。
DATA サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂(Basilica di Santa Maria della Salute) 所在地:Dorsoduro, 1, 30123 Venezia VE, イタリア URL:公式ページ(イタリア語のみ) ※入場は無料ですが、聖具室の見学は有料です
サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会(Chiesa di San Giorgio Maggiore)
サン・マルコ広場の向かい側にある小さな島に建てられた教会。鐘楼の上からはサン・マルコ広場やベネチア旧市街を一望できます。内部の見学は無料ですが、鐘楼へ登るのは有料。鐘楼にはエレベーターがあるので、足に自信がない人でも安心!
DATA サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会(Chiesa di San Giorgio Maggiore) 所在地:Isola di S.Giorgio Maggiore, 30133 Venezia VE, イタリア URL:公式ページ(イタリア語のみ) 開館時間:4月~10月9時~19時、11月~3月8時30分~18時 ※入場は無料ですが、鐘楼の入場は有料(6ユーロ)です
その他にも無料で入れる教会はたくさんあります。旧市街を散策しながら、気になる教会があれば中を覗いてみましょう!
ベネチアにある離島へ!
ベネチアは旧市街のある本島以外にも、たくさんの島があります。そんな周辺の島を水上バスで回ってみるのもおすすめ。ちょっとしたクルージング気分が味わえますよ!ここでは、ベネチア周辺にある代表的な島2つを紹介します。
ブラーノ島
ベネチア旧市街から水上バスで約40分の所にあるブラーノ島。レース編みで有名な島です。この島のもうひとつの見所がカラフルな街並み!一軒一軒壁の色が違うので、家々が並ぶ風景はまるでテーマパーク。インスタ映え狙いの人や、かわいいもの大好きな人にはたまらないこともあり、女子ウケする島でもあります。ブラブラ歩くだけでもウキウキしちゃしますよ♪
ブラーノ島のメイン通り。通りの両側にはレストランやお土産物屋さんがぎっしり!
人混みが苦手な私が気に入ったのは、メイン通りから反対側のエリア。水上バス乗り場からまっすぐ進むと運河に突き当たるのですが、そこから右にすすみましょう(左に進むとメイン通りに出ます)。島の中心地から少し外れるので人も少なく、のんびりした島の雰囲気を味わえますよ!
ブラーノ島のお土産としておすすめなのが、島名物のビスコッティ(ビスケット)。素朴な味わいなので、紅茶やコーヒーとよく合います。
ムラーノ島
ベネチアガラスの島として有名なムラーノ島。街並みはブラーノ島に似ていますが、建物の色はブラーノ島よりも落ち着いています。ベネチアガラスのお店が通り沿いにずらりと立ち並んでいる様は圧巻!さすがベネチアガラスの島…。
運河沿いの道を歩くのは、ベネチア旧市街やブラーノ島と同じ。どこに行っても水の都です。
観光客向けにガラスの実演を見せてくれるところも。チップ入れがある所も多いので、見せてもらったら少しでもチップを入れると◎。この場合、チップは、最低でも1~2ユーロからにしましょう。「いい物を見せてもらった、ありがとう!」と感じたら、5~10ユーロでもそれ以上でも◎。
ブラーノ島、ムラーノ島への行き方
ブラーノ島やムラーノ島へは、ベネチア旧市街から水上バスに乗りましょう。旧市街の北側にある「F.te Nove A」乗り場から12番の水上バスに乗ります。F.te Novの乗り場はA~Cまであるので、間違えず「A」の乗り場から乗ってくださいね。
ベネチア中央駅から島へ向かう場合は、中央駅前のD乗り場から4.2番または5.2番でF.te Novまで行き、F.te Nov A乗り場から12番に乗ればOK!
※4.2番はF.te Nov B乗り場、5.2番はF.te Nov D乗り場に到着するので注意!BやD乗り場には12番が止まらないため、そこからA乗り場まで移動してください。
DATA 水上バスマップ 水上バス4.2番の時刻表 水上バス5.2番の時刻表 水上バス12番の時刻表
ベネチアでしかできない体験をしよう!
ベネチアはベネチア共和国という一つの国だった時代が長く、海洋国家時代のそのままの姿が残る世界遺産です。そのため、イタリアだからできることではなく、ベネチアだからできることを体験して楽しみましょう。
ベネチアにしかないゴンドラで優雅な時間
ベネチアと言えばゴンドラ!「ベネチアに行ったらゴンドラに乗ってみたい!」という人は、ぜひゴンドラに乗って優雅な時間を楽しみましょう。ベネチア旧市街のいろいろな場所に乗り場があり、どこからでも同じ料金で乗ることができます。ただし乗る場所によってコースは変わります。
DATA 2021年9月現在のゴンドラ料金 30分80ユーロ(6人まで) 19時~8時の間は35分100ユーロ
ベネチアにしかないバーカロ巡り
バーカロはベネチアだけの食文化。地元のワインやおつまみを手軽な料金で楽しむことができます。運河沿いにあるバーカロなら、支払い後に運河沿いに座ってワインやおつまみを楽しむのもあり!ベネチアをより感じることができますよ。
バーカロは軽く飲む所なので長居は禁物。1~2杯飲んだらお店を出るのがマナー。外など人の邪魔にならない所ならゆっくりしてもOKですが、狭い店内の席に座る場合は飲み終わったらさっと出るようにしましょう。
ベネチア旧市街にはたくさんのバーカロがあるので、色々なバーカロを梯子して1杯ずつお酒を楽しむのもあり♪
ベネチアならではの狭い路地の散策
ベネチア旧市街は狭い路地が入り組んでいる場所がたくさんあります。これはベネチアならではの光景。そんな路地をさまよってみるのもおすすめです!昔の街並みがそのまま残っているので、中世の世界に入り込んでしまったような感覚が味わえますよ。
ちょっと怖くなってしまうような、細い路地もたくさんあります。写真のような、人ひとりしか通れないめちゃくちゃ細い路地も…。夜の一人歩きは怖そうな場所もあるので、狭い路地の散策は昼間に楽しみましょう!
ベネチア観光をスムーズに楽しむコツ
ベネチアは世界中からたくさんの観光客がやって来ます。ポイントを押さえていないと、貴重な旅行中に目的の寺院を見ることができなかったとか、行きたいお店で食事できなかった、なんてことも出てきそう。
ベネチアでの観光をスムーズにできる方法をお教えしますね。
水上バスを利用して効率よく見所を回ろう!
バスや列車がない水の都ベネチア。旧市街は徒歩でも見てまわれますが、石畳の道は疲れます。効率よく楽に移動するにはやっぱり水上バスが便利です。水上バスを賢く利用して効率よく見所を回りましょう!
夏は服装に注意!
イタリアでは、ほとんどの教会がタンクトップ、短パンなど肌を露出する服装では入れません。それはベネチアでも同じです。教会の中を見学する予定のある人は、カーディガンやストールなど、肌を隠せるものを1枚バッグに入れておきましょう。
ベネチアでは街歩きや他ではできない体験を楽しんで!
いかがでしたか?今回はベネチアの歴史、ベネチア観光で絶対に外せないスポットや、ベネチアでしか体験できないことを紹介しました。
大昔から変わらない街並みを保っているベネチア。そんなベネチアでは、運河と路地が入り組む中世の街並みや、他ではできない体験を目一杯楽しんでくださいね!
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