冬です、小笠原のベストシーズン到来です。
「小笠原といえば海、海といえば夏だよね、冬に行って何するの?」画面の向こうから、そんな声が聞こえてきましたよ。これが本当なんです。
年間の平均気温は23度、温暖な小笠原は一年中がベストシーズン。その中でも冬は、小笠原の自然を快適に体感できるベストオブベストシーズン、だと私は思うのです。
しかも船やホテルの予約が比較的取りやすい時期です。

年間で一番気温が低い2月でも、平均気温は18.1度。
日中は半袖で過ごせる日もあり、朝から晩までアクティブに動けます。海より陸&山派という方は、この時期が絶対おすすめ。なんと言っても、小笠原観光のダイジェスト「ザトウクジラウォッチング」のシーズンです!
厳寒の本土にしばし別れを告げ、亜熱帯のパラダイスへ!
2年間住んで、2度の冬を体験したライターが、冬だからこその小笠原の魅力をご紹介します。
小笠原諸島への行き方
小笠原諸島は船でしか行けません。飛行機でのアクセスはできないので、日本から世界一遠い場所と言われていますが、東京都なのです。元在住ライターが小笠原への行き方や、小笠原行の船での過ごし方を詳しく解説しています。要チェック!
東京都だから全国旅行支援と都民割も使えちゃう!
小笠原諸島は夏休みなどには混むものの、冬はそこまで混み合いません。予約も取りやすい!
2023年については全国旅行支援、東京都民割、しまぽ通貨も使えるということで、今小笠原へ旅行するのはとってもお得!
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小笠原・冬のお楽しみ
さて、日本で言う冬にあたる12月から2月の小笠原の楽しみ方とは?
亜熱帯だけに冬も暖かい小笠原。冬がベストシーズンと言う人が多いくらい、過ごしやすいです。
ホエールウォッチング
小笠原の冬の風物詩といえば体長10m以上の「ザトウクジラ」です。12〜5月上旬になると、北太平洋の海から温暖な小笠原の海域にやってきて、繁殖や出産、子育てを行います。ザトウクジラにとって、小笠原は子育てしやすい環境なんですね。

冬の小笠原では、陸から海上から、かなりの確率でザトウクジラに出会えます。島のツアー会社が主催する「ホエールウォッチング」ツアーに参加すれば、海上で迫力あるボディーや豪快なブロー(潮吹き)、ジャンプする姿を見られるかも!

島の西側にあるウェザーステーションでは、2〜4月のおがさわら丸入港日の夕方、小笠原ホエールウォッチング協会によるクジラの陸上観察会が開催されます(参加無料!)。クジラに関するレクチャーも受けられますよ。
ザトウクジラは、往復のおがさわら丸や、父島と母島とを結ぶははじま丸から見られる事も。自然界の生物なので、確実に見られるという保証はありませんが、かなりの確率で見られるシーズンです。
DATA ウェザーステーション展望台 アクセス:村営バス三日月山入口下車+徒歩20分、または大村地区から徒歩40分 公式サイト:東京都小笠原支庁
山&森歩き
世界自然遺産の山や森をガッツリ歩きたい、という人にもアクティブに動ける冬がおすすめです。森を抜けて紺碧の海を望む巨岩を目指す「ハートロックトレッキング」や、今も森の中に残る太平洋戦争の跡地を巡る「戦跡ツアー」に参加して、ダイナミックな自然&歴史を体感してください。個人で行けるハイキングルートもいろいろあります。



DATA 千尋岩(ハートロック) アクセス:村営バス小港園地下車+片道徒歩2時間30分(入林許可を受けたガイドの同行が必要、ツアーに参加を) 公式サイト:環境省
小笠原元在住ライターのおすすめコース
個人的におすすめなのは、ザトウクジラウォッチング&夕日の名所「ウェザーステーション」へのルートです。父島の中心部、大村地区からの所要時間は約40分。舗装された道を、海や集落を望みながら登るルートと、戦跡が残る山の中を探検しながら登るルートがあります。ウェザーステーションがとりあえずのゴールになりますが、さらに先にある「三日月山展望台」へのルートもぜひ。二見港と集落を一望できます。



DATA 三日月山展望台 所在地:ウェザーステーション展望台から徒歩15分 公式サイト:東京都小笠原支庁
星空観察!満天に輝く星の光を浴びる!

絶海の孤島の小笠原。その星空は満天どころではありません。冬の小笠原では、冬を代表するオリオン座はもちろん、宝石箱のようなすばる星雲が見られます。砂浜で見るもよし、星空に近いウェザーステーションでみるもよし。母島なら、星空観察にぴったりのスポット「旧ヘリポート」もあります。寝転んで星空を見ると、まるで宇宙空間に浮かんでいるような、神秘的な気分になれるはず。宿が集まる大村地区にある大神山公園でも、十分星空をみられますよ。
世界自然遺産の島で絶景ランニング
小笠原でおすすめしたいスポーツといえば、世界遺産の自然を感じながらのランニング。ゆるラン派からガチラン派まで、シューズと身一つあれば、いつでもスタートできます。
大村地区から扇浦海岸の往復は、美しい海を望みながら走るアップダウンありの15kmコース。大村地区から奥村地区をぐるっと回り、海上自衛隊前で折り返す平坦なコースは、ローカルの生活を感じられる4kmコース。神秘的な夜明け、海が輝く日中、星空の夜、どの時間帯もベスト。暑い時期の小笠原でのランニングは命の危険を感じますが、冬は快適に走れます!

みんな走りたくなる時期なのでしょうか。快適なこの時期、島では「ロードレース大会」が開催されます。また、島に帰港した海上自衛隊の人が、ランニングシューズで上陸した姿を見たこともあります。声をかけると「何ヶ月も船で移動している。船内は窮屈で、解放される瞬間を待っていた……」と笑顔で走り去って行きました。
南国のサクラの下でお花見

島に住んでいたときに、知人に「桜が咲いたので、お花見をしよう」と誘われました。
2月に桜、しかも小笠原で?と思ったらカンヒザクラ(寒緋桜)。沖縄など暖かい地方で見られるサクラの一種です。知人は、もう10年以上ソメイヨシノは見ていないとのこと。そのお子さんも、サクラ=カンヒザクラとして育っていました。鮮やかなピンクの桜は、南国風でありながら、どこか郷愁を呼び起こす佇まいです。
大神山公園(丘陵地の大神山地区)や、小港園地などで見られます。
DATA 大神山公園(大神山地区) アクセス:二見港から徒歩15分(メイン展望台) 公式サイト:東京都公園協会

冬の海の遊び方
小笠原の海開きは元日。そう、泳ごうと思えば一年中泳げるのが小笠原。日差しが強い日中なら、海に入ろうと思えば入れます。実際、我が家の子供たちは元日に水着姿で海遊びをしていました。
さすがに水着は厳しくても、ウェットorドライスーツを着れば、問題なくシュノーケリングできます。この時期の海は人が少ないので、どこもプライベートビーチ気分に浸れます。


私のお気に入りの過ごし方は、製氷海岸でのビーチグラス拾いでした。宝探し気分で、週に何度も黙々と。潮の流れなのか、なぜかここにビーチグラスが集まるんですよね。貝殻やサンゴなどは国有財産なので、法律で持ち帰りは禁止されていますが、海洋ゴミであるビーチグラスはOK。大量に集めましたが、まだ有効活用はできていません。でもいつの日か、何かになるはず。

宝探し気分で、何時間でも拾っていられる

DATA 製氷海岸 アクセス:村営バス奥村下車徒歩6分 公式サイト:小笠原村観光協会
海に入れない日は静かな浜辺でアート作品を作ってすごしてみてもいいかもしれません。

冬のグルメ・ミニトマト&柑橘類
小笠原の冬はトマトのシーズンです。
え、トマト。
首を傾げるかもしれませんが、この時期に収穫されるトマト、特に「ミニトマト」は必食。濃厚な甘味は、ほぼ上質な果物です。市販のミニトマトとは赤の他人だと思ってOKです。

この時期は宿の食事や飲食店で、キラキラ輝くミニトマトを食べられます。タイミングによりますが、スーパーや小笠原アイランズ農協直売所でも購入可能。内地では流通しない希少品を、ぜひ現地で味わいましょう!
この時期は島セロリや柑橘類も美味しい時期。キッチン付きの宿に泊まり、新鮮な島の野菜&果物を使った料理を作るのもおすすめです。

おがさわら丸が揺れる事だけご注意を
いい事だらけの冬の小笠原ですが、あえて難点をあげるなら、往復の船が揺れるケースが多い…ことでしょうか。酔い止めをしっかり飲んで、24時間たっぷり眠って過ごしましょう。船酔い体質の私でも、毎回乗り切れています。なんとか。
とはいえ夏から秋も台風などで海が荒れることは多いです。
厳寒の本土を離れて、亜熱帯の楽園へ。冬の小笠原をぜひ楽しんでくださいね!
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