世界遺産が多いイタリアの中でも、必ず訪れたい場所が、ローマ。歴史地区という大きなくくりから、構成資産が非常に多いエリアでもあり、イタリアの首都でありながら、世界遺産の町として君臨しています。
ローマの世界遺産「ローマ歴史地区・教皇領とサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂」が世界遺産に登録されたのは1980年。アウレリアヌスの城壁の内側の歴史地区と、城壁外にあるサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂が構成資産として登録されています。1990年にはパンテオンやサンタンジェロ城など、5つの建造物が新たに登録されました。
全部で13の資産で構成されているのがローマの世界遺産。そんなことから、13の資産をすべてまわりたいという人は、ローマの滞在時間を長めにとったほうが良いでしょう。
この記事では、イタリア・ローマの世界遺産「ローマ歴史地区・教皇領とサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂」について詳しく紹介。ローマの中にある世界一小さな国「バチカン市国」も世界遺産に登録されています。ローマから行くことになるので、合わせて紹介します。
世界遺産としてのローマを堪能するにはどこを抑えておくべきか徹底解説!
ローマの世界遺産の場所はどこ?
ローマの世界遺産はアウレリアヌスの城壁の内側の歴史地区内にある多くの建造物と、城壁外にあるサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂が登録されています。アウレリアヌスの城壁の場所はMAPのこの部分。
世界遺産ローマ歴史地区・重要な見どころは13か所
1980年に登録されたローマの世界遺産はこちらの8つです。
- アウレリアヌスの城壁(Mura aureliane)
- コロッセオ(Colosseo)
- フォロ・ロマーノ(Foro Romano)
- コンスタンティヌスの凱旋門(Arco di Costantino)
- サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂(Basilica Papale San Paolo fuori le Mura)
- サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂(Basilica di San Giovanni in Laterano)
- サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂(Basilica Papale di Santa Maria Maggiore)
- カラカラ浴場(Terme di Caracalla)
また、1990年に拡張登録された建造物はこちらの5つ。
- パンテオン(Pantheon)
- サンタンジェロ城(Castel Sant’Angelo)
- アウグストゥス廟(Mausoleo di Augusto)
- トラヤヌスの記念柱(Colonna Traiana)
- マルクス・アウレリウスの記念柱(Colonna di Marco Aurelio)
計13もの構成資産が「ローマ歴史地区・教皇領とサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂」になります。
それでは、一つひとつ見ていきましょう。なお、まわる順序については、自分の泊まっているホテルや食事場所から近い順にしてみるなど、うまく組み合わせて行かないと滞在中に13か所まわれないかも?頑張ってまわりましょう!
以下の記事は世界遺産も含んだ人気スポットの記事なので、合わせてまわるのも良し。
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アウレリアヌスの城壁(Mura aureliane)
ローマ皇帝アウレリアヌスが271~275年に築いたのが「アウレリアヌスの城壁」です。全長約20kmで約20の門が設置されています。ピア門・ポポロ門・マッジョーレ門・ティブルティーナ門・ラティーナ門など、数多くの見どころが残っています。門を見ながら城壁に沿って歩いてみると、古代ローマの雰囲気を感じられますよ。
ピア門 DATA 所在地:Via Venti Settembre, 00187 Roma RM アクセス:地下鉄B線の「カステロ・プレトニオ(Castro Pretorio)」駅から徒歩8分
ポポロ門 DATA 所在地:Piazzale Flaminio, 00187 Roma RM アクセス:地下鉄A線の「フラミニオ(Flaminio)」駅から徒歩1分 URL:ローマ観光サイト(英語)
マッジョーレ門 DATA 所在地:Piazza di Porta Maggiore, 00182 Roma RM アクセス:地下鉄A線の「マンツォーニ(Manzoni)」駅から徒歩12分
ティブルティーナ門 DATA 所在地:Viale di Porta Tiburtina, 14, 00185 Roma RM アクセス:地下鉄A線の「ヴィットリオ・エマヌエレ(Vittorio Emanuele)」駅またはテルミニ(Termini)駅から徒歩15分
ラティーナ門 DATA 所在地:Aurelian Walls, Via di Porta Latina, 14, 00179 Roma RM アクセス:地下鉄A線の「レ・ディ・ローマ(Re di Roma)」駅から徒歩17分
コロッセオ(Colosseo)
コロッセオは、ローマ時代に100以上建設された円形闘技場の中でも最大を誇ります。皇帝ヴェスパシアヌスが70年に起工したもので、80年に完成しました。楕円は長径188m・短径156m、周囲527m、高さ約50m。最大収容人数は約5万人でした。
現在残っているのは、石組みとローマン・コンクリート製の土台部分のみ。ローマ時代には中央のアリーナに木製の床が設けられていました。2023年11月現在、コロッセオの地下部分の見学も可能になっています。
コロッセオ(Colosseo) DATA 所在地:Piazza del Colosseo, 1, 00184 Roma RM アクセス:地下鉄B線の「コロッセオ(Colosseo)」駅から徒歩5分 見学可能日時:毎日9時~18時30分(最終入場時間17時30分) 料金:共通券(※)19ユーロ URL:コロッセオ公式サイト(英語) ※共通券で、コロッセオ/フォロ・フォマーノ/パラティーノの丘/コロッセオ博物館/フォロ・ロマーノ博物館/ドムス・ティベリアーナ/ドムス・ティベリアーナ博物館も見学できます。
フォロ・ロマーノ(Foro Romano)
フォロ・ロマーノとはラテン語でフォルム・ロマヌム、つまり「ローマのフォルム」のこと。フォルムとは広場や集会所を指します。人々は都市ごとに設置されたフォルムに集って政治・裁判・経済活動などを行っていました。
フォロ・ロマーノには神殿や凱旋門・議事堂など多数の建物が建設されましたが、4世紀以降急速に衰退し、西ローマ帝国滅亡後は土の中に埋もれてしまいました。
共和政ローマの政治の中心となった元老院の議事堂クリア・ユリア、円柱廊が美しいアントニヌス・ピウスとファウスティナ神殿、コンスタンティヌス帝が完成させた公会堂マクセンティウスのバシリカなど、現在でも30近い建物跡が残されています。
フォロ・ロマーノ(Foro Romano) DATA 所在地:Via della Salara Vecchia, 5/6, 00186 Roma RM アクセス:地下鉄B線の「コロッセオ(Colosseo)」駅から徒歩5分 見学可能日時:毎日9時~18時30分(最終入場時間17時30分) 料金:共通券(※)19ユーロ URL:コロッセオ公式サイト(英語) ※共通券で、コロッセオ/フォロ・フォマーノ/パラティーノの丘/コロッセオ博物館/フォロ・ロマーノ博物館/ドムス・ティベリアーナ/ドムス・ティベリアーナ博物館も見学できます。
コンスタンティヌスの凱旋門(Arco di Costantino)
コロッセオのすぐ隣にある、ローマ帝国第47代皇帝コンスタンティヌス1世時代の勝利を祝う記念碑です。分裂していたローマ帝国を再統一したコンスタンティヌス帝の偉業を称え、315年に建造されました。
コンスタンティヌスの凱旋門(Arco di Costantino) DATA 所在地:Via di S. Gregorio, 00186 Roma RM アクセス:地下鉄B線の「コロッセオ(Colosseo)」駅から徒歩6分 URL:コロッセオ公式サイト(英語)
サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂(Basilica Papale San Paolo fuori le Mura)
アウレリアヌスの城壁の外にある大聖堂で、ローマの四大バジリカ(古代ローマ様式の大聖堂)のひとつです。ローマの四大バジリカはこちら。
- サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂
- サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
- サン・ピエトロ大聖堂
- サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂
「フオーリ・レ・ムーラ(fori le mura)」とは「城壁の外」という意味。アウレリアヌスの城壁の外にある大聖堂なので、この名前が付いたんですね。
386年デオドシウス1世により、聖パオロの墓を祀る聖堂として建設されました。聖堂の大きさは幅65m、奥行き131m、高さ30m。1823年の火災で大部分が焼失しましたが、その後再建されました。
サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂(Basilica Papale San Paolo fuori le Mura) DATA 所在地:Piazzale San Paolo, 1, 00146 Roma RM アクセス:地下鉄B線の「マルコーニ(Marconi)」駅から徒歩16分 営業時間:毎日7時~18時30分 入場料:無料 URL:大聖堂公式サイト(英語)
サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂(Basilica di San Giovanni in Laterano)
ローマ皇帝の中ではじめてキリスト教を公認したコンスタンティヌス帝により、313~318年に建設された大聖堂です。ローマの四大バジリカ(古代ローマ様式の大聖堂)のひとつで、ラテラーノ宮殿が隣接しています。
ローマ市の大司教座大聖堂(高位聖職である司教や大司教が執務を行なう座席・司教座が置かれている教会)で、ローマ教会の最高権威を持つ教会。実はバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂よりも格上なのです。世界中にある数多くの教会の中で最高位に位置し「世界中のすべての教会の母」と呼ばれています。
※ローマ歴史地区内に飛び地のように存在するバチカン市国の領土(教皇領)に建っているので、本来はバチカン市国の世界遺産ですが、ローマ歴史地区内にあるためローマの世界遺産として登録されています。
サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂(Basilica di San Giovanni in Laterano) DATA 所在地:P.za di S. Giovanni in Laterano, 4, 00184 Roma RM アクセス:地下鉄A線/C線の「サン・ジョヴァンニ(San Giovanni)」駅から徒歩5分 営業時間:毎日7時~18時30分(回廊の見学時間は9時~18時) 入場料:無料 URL:バチカン市国公式サイト(イタリア語)
サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂(Basilica Papale di Santa Maria Maggiore)
テルミニ駅から徒歩7分ほどのところにある、聖母マリアに捧げられた大聖堂。ローマ4大バジリカのひとつです。360年に教皇シクストゥスが建築を開始した後、1700年代まで建築が続きました。ローマで一番高い鐘楼は75mあります。
※ローマ歴史地区内に飛び地のように存在するバチカン市国の領土(教皇領)に建っているので、本来はバチカン市国の世界遺産ですが、ローマ歴史地区内にあるためローマの世界遺産として登録されています。
サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂(Basilica Papale di Santa Maria Maggiore) DATA 所在地:P.za di Santa Maria Maggiore, 00100 Roma RM アクセス:「テルミニ(Termini)」駅から徒歩7分 営業時間:毎日7時~19時(最終入場18時30分) 入場料:無料 URL:大聖堂サイト(英語)
カラカラ浴場(Terme di Caracalla)
カラカラ浴場は、大規模な長方形をした古代ローマ時代の温泉施設の遺跡です。3世紀はじめに完成した公共浴場で、216 年頃から 537 年頃まで使用されていました。全長220m・幅110mの中央浴場には、温水・冷水・サウナなど2000以上の浴槽が設置されています。
カラカラ浴場(Terme di Caracalla) DATA 所在地:Viale delle Terme di Caracalla, 00153 Roma RM アクセス:地下鉄B線の「チルコ・マッシモ(Circo Massimo)」駅から徒歩11分 開館日:火~日曜日 開園時間:1月1日~2月28日9時30分~16時30分、3月1日~26日9時~17時30分、3月27日~8月31日9時~19時15分、9月1日~30日9時~19時、10月1日~10月の最終土曜日9時~18時30分、10月の最終日曜日~12月31日9時~16時30分 定休日:月曜日、8月16日 ※2023年4月25日、6月2日、11月4日は入場無料 料金:16ユーロ ※2023年6月15日~12月15日まで、5月にエミリア・ロマーニャ州の洪水の被害救済のために1ユーロが追加されます。2023年12月16日からは通常料金15ユーロに戻ります。 URL:カラカラ浴場(英語)
パンテオン(Pantheon)
ローマ12神をはじめさまざまな神を祀っている、ギリシア風のファサードと直径&高さ43.2mを誇る神殿です。紀元前25年にアウグストゥスとアグリッパによって建設されましたが焼失し、128年にハドリアヌスによって再建されました。
切り出した岩石やレンガ、軽石、ローマン・コンクリートを併用して建てられています。巨大なドームを可能にした理由のひとつがこの「ローマン・コンクリート」。現在のコンクリートの寿命は50~200年程度ですが、パンテオンのコンクリートは2000年を経てもなお健在です。 以前は無料で見学できたのですが、2023年7月3日より入場料がかかるようになりました。
パンテオン(Pantheon) DATA 所在地:Piazza della Rotonda, 00186 Roma RM アクセス:地下鉄A線の「バルベリーニ(Barberini)」駅から徒歩16分 営業時間:毎日9時~18時30分 入場料:大人5ユーロ、18~25歳3ユーロ、18歳未満無料(毎月第1日曜日は無料) URL:ローマ国立博物館総局サイト(英語)
サンタンジェロ城(Castel Sant’Angelo)
ハドリアヌスが自分の霊廟(れいびょう)として建設し、完成後は代々ローマ皇帝の墓として使用されていました。5世紀にアウレリアヌスの城壁に組み込まれると改修・増築されて堅牢な城砦となりました。
頂上に立っているのは大天使ミカエルの像。6世紀にペストが猛威を振るった際「教皇グレゴリウス1世がこの城でミカエルを見て、その後ペストが収束した」という伝説にちなんで設置されました。 サンタンジェロ城の脇にあるサンタンジェロ橋には、ベルニーニの作品を含めた10体の天使像があります。
サンタンジェロ城(Castel Sant’Angelo) DATA 所在地:Lungotevere Castello, 50, 00193 Roma RM アクセス:地下鉄A線の「バルベリーニ(Barberini)」駅から徒歩16分 営業時間:毎日9時~19時30分 閉館日:月曜日、1月1日、12月25日 入場料:大人13ユーロ、18歳未満無料(毎月第1日曜日は無料) URL:サンタンジェロ城サイト(イタリア語)
アウグストゥス廟(Mausoleo di Augusto)
アウグストゥス廟は、紀元前28年にローマ初代皇帝アウグストゥスが建造した高さ42m直径90mの大規模な霊廟。
長期間放置されていたため内部の大理石が強奪されるなど廃墟のようになっていましたが、2017年にはテレコム・イタリア(イタリアの大手電話会社)の寄付を受け、大規模修復が実施されました。
2021年3月から予約制の見学が可能になりましたが、2023年6月6日よりアウグスト・インペラトーレ広場の再開発工事のため一時閉鎖されています。
アウグストゥス廟(Mausoleo di Augusto) DATA 所在地:Piazza Augusto Imperatore, 00186 Roma RM アクセス:地下鉄A線の「フラミニオ(Flaminio)」駅から徒歩11分 営業時間:10月1日~10月14日(火~日)9:00~18:30(最終入場17:30) 10月15日~10月30日:火~日 9:00~18:15(最終入館17:15) 10月31日~3月26日:火曜~日曜9:00~16:00(最終入場15:00) 12月24日、31日(最終入場12時30分) 3月27日~4月21日:火曜~日曜9:00~17:00(最終入場16:00) 4月22日~9月30日:火曜~日曜9:00~19:00(最終入場18:00) 閉館日:5月1日 料金:5ユーロ+1ユーロ(予約料) ※2023年6月6日より、アウグスト・インペラトーレ広場の再開発工事のため一時閉鎖中 URL:アウグストゥス廟城サイト(英語)
トラヤヌスの記念柱(Colonna Traiana)
トラヤヌスの記念柱は、高さ40mで19の巨大な大理石を積み重ねてつくられたドーリア式円柱。ダキア戦争(※)での勝利を記念して建設されました。内部には185段の螺旋状階段があり、円柱の表面の左下から右上に向かってらせん状に彫られたレリーフ(ダキア戦争をモチーフにしたもの)が特徴的です。
※ダキア戦争:101年~102年と105年~106年の2度に渡るローマ帝国とダキア人との戦争
トラヤヌスの記念柱(Colonna Traiana) DATA Via dei Fori Imperiali, 00187 Roma RM アクセス:地下鉄B線の「コロッセオ(Colosseo)」駅から徒歩17分 URL:コロッセオサイト(イタリア語)
マルクス・アウレリウスの記念柱(Colonna di Marco Aurelio)
コロンナ広場にある、2世紀に建造された大理石の円柱。コロンナ広場は首相官邸であるキージ宮殿がある広場です。マルクス・アウレリウス帝の戦績を称えるためにつくられた円柱で高さは29.6m、内部には190~200段の螺旋状階段があります。表面に彫られたレリーフはマルコマンニ戦争(※)の物語を描いたもの。
※マルコマンニ戦争:162年から始まったローマ帝国の北方国境で発生した戦争。戦いの最中にマルクス・アウレリウス帝は死去し、後を引き継いだコンモドゥス帝によりローマ側に有利な和睦が結ばれて終結した
マルクス・アウレリウスの記念柱(Colonna di Marco Aurelio) DATA 所在地:P.za Colonna, 00186 Roma RM アクセス:地下鉄A線の「バルベリーニ(Barberini)」駅から徒歩13分
世界遺産「バチカン市国」も忘れずに!
ローマ歴史地区内にある、世界一小さな国「バチカン市国」。ローマ歴史地区内にあるバチカン市国の領土(教皇領)にあるいくつかの建物はローマの世界遺産として登録されていますが、バチカン市国も国土全体が世界遺産として登録されています(1984年登録)。
ローマを訪れたら世界遺産「バチカン市国」も一緒に回ってみてください。バチカン市国の主な見どころはこちらの4つ。
- サン・ピエトロ大聖堂
- サン・ピエトロ広場
- バチカン宮殿
- バチカン美術館
サン・ピエトロ大聖堂(Basilica di San Pietro)
バチカン市国に来たら見逃せないのが「サン・ピエトロ大聖堂」。キリスト教の建造物としては世界最大級のカトリック教会の総本山です。イエス・キリストの第一弟子聖ペトロ(伊:ピエトロ)の墓所があった場所に建てられたため、この名前になりました。
高さ約120m、長さ211.5mの聖堂内には11の礼拝堂と45の祭壇があり、主祭壇を覆う大天蓋の高さはなんと29mもあります。この大天蓋はバロック芸術の巨匠ベルニーニ作。1624年から10年もの月日をかけてつくられました。大天蓋の上にはミケランジェロ設計のクーポラ(丸天井)があります。
サン・ピエトロ大聖堂(Basilica di San Pietro) DATA Piazza San Pietro, 00120 Città del Vaticano, バチカン市国 アクセス:地下鉄A線の「オッタビアーノ(Ottaviano)」駅から徒歩12分 営業時間:7時~19時10分 料金:無料 URL:サン・ピエトロ大聖堂サイト(英語)
サン・ピエトロ広場(Piazza San Pietro)
サン・ピエトロ大聖堂の正面にある円形の広場。ベルニーニの設計により1656年~1667年につくられました。幅が240mもあるとても大きな広場で、4列のドーリア式円柱で囲まれています。柱の上には140体の聖人像があり、広場の中央にはオベリスクが立っています。
広場の中心には「円柱の中心(centro del colonnato)」と書かれた場所があります。そこから列柱廊を見ると重なり合う4本の円柱が1本になり、広場の外の景色が見えますよ!広場に行ったらぜひ円柱の中心に行ってみてください。
サン・ピエトロ広場(Piazza San Pietro) DATA バチカン市国 〒00120 バチカン アクセス:地下鉄A線の「オッタビアーノ(Ottaviano)」駅から徒歩13分
バチカン宮殿(Palazzo Apostolico)
サン・ピエトロ大聖堂に隣接している宮殿。現在はローマ教皇の住居になっており、宮殿の大部分はバチカン美術館として一般公開されています。
バチカン宮殿(Palazzo Apostolico) DATA バチカン市国 〒00120 バチカン アクセス:地下鉄A線の「オッタビアーノ(Ottaviano)」駅から徒歩11分
バチカン美術館(Musei Vaticani)
バチカン美術館は、バチカン宮殿内にある24の美術館の総称です。館内は年代やテーマ別に分かれており、有名作品だけに絞って回っても2時間はかかるという広さ!すべての作品をみて回ると最低でも2日間はかかると言われていて、全長はなんと7㎞にも及びます。
「効率よく見て回るにはどうすればいいの?」「見るべき作品は?」という方のために、バチカン美術館で絶対に見逃せない11の作品を紹介します。あまり時間が取れないという方は参考にしてください。
- ミケランジェロ作「ピエタ像」-ピナコテカ(絵画館)
- ラファエロ作「キリストの変容」-ピナコテカ(絵画館)第8室
- レオナルド・ダ・ヴィンチ作「聖ヒエロニムス」-ピナコテカ(絵画館)第9室
- シモネッティ設計の「八角形の中庭」-ピオ・クレメンティーノ美術館
- 古代ギリシャ時代の彫刻「ラオコーン像」-ピオ・クレメンティーノ美術館
- 地図のギャラリー
- ラファエロ作「コンスタンティヌスの間」-ラファエロの間第1室
- ラファエロ作「ヘリオドロスの間」-ラファエロの間第2室
- ラファエロ作「署名の間」-ラファエロの間第3室
- ラファエロ作「アテネの学堂」-ラファエロの間第3室
- システィーナ礼拝堂
バチカン美術館(Musei Vaticani) DATA バチカン市国 〒00120 バチカン アクセス:地下鉄A線の「オッタビアーノ(Ottaviano)」駅から徒歩7分 営業時間:月~木曜日8時30分~18時30分、金~土曜日8時30分~22時30分(最終入場16時) 定休日:日曜日 ※毎月最終日曜日のみ無料で入館できます(9時~14時、最終入場12時30分) 入場料:17ユーロ URL:バチカン美術館サイト(英語)
ローマではローマ時代の遺跡を巡ってみよう
ローマ帝国時代の遺跡が数多く残っているローマ。ローマに滞在したら、ぜひローマ時代の遺跡をじっくり巡ってみてください。できれば観光ガイドに日本語で説明してもらうと、さらに理解が深まるのでおすすめです!
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ローマ観光に役立つ情報はこちらの記事でも紹介しています。