オーストラリアのクラフトビールの基本・人気ブルワリーはどこ?

Mayumi Iwasaki

フォトグラファー&トラベルライター

現在国内に「マイクロ・ブルワリー」と呼ばれる小規模なビール醸造所は700以上もあり、オーストラリアのクラフトビール業界はかつてない盛り上がりを見せています。ここでは醸造所の様子やオーダー方法、ビールの種類や味の違いなどをご紹介。オーストラリアに訪れたら醸造所に足を運び、個性的なクラフトビールを楽しんでみましょう。

クラフトビールとは?

小規模なビール醸造所(以下、ブルワリー)で厳選された材料を使い、機械に頼りすぎず、伝統的かつ「職人技(クラフトマンシップ)」が光る製法で作られた「クラフトビール」は、味の違いやこだわりなど、ブルワリーごとの個性が楽しめる存在です。

オーストラリアのクラフトビール

パブ文化が盛んでビールが大好きなオージー(オーストラリア人)の間では、もはやクラフトビールは生活に根付いた存在です。パブはもちろん、ボトルショップと呼ばれる酒屋さんにはカラフルなパッケージのクラフトビールが並び、簡単に美味しいクラフトビールを楽しむことができます。

クラフトビール醸造所に行こう!

オーストラリアのクラフトビール醸造所

そんな気軽に楽しめる人気のクラフトビールですが、せっかくならブルワリーに訪れて飲み比べしてみませんか?誰でもカジュアルにふらりと立ち寄れて、作り手の詳しいビールの話を聞きながら、敷地内で作られた出来立ての生ビールが楽しめます。

オーストラリアのクラフトビール醸造所

ビールを作るには大きなタンクが置けるスペースが必要なので、ブルワリーがあるのはシティの中心から少し離れた、ある程度場所を確保できる倉庫街のような場所が多いです。シドニーではサブカルの聖地とも言われるニュータウン(Newtown)やそのお隣のマリックビル(Marrickville)などのエリアにブルワリーが林立し、「ビールの首都(Beer Capital)」と呼ばれています。

ビールのオーダー方法

オーストラリアのクラフトビール醸造所

ブルワリーに訪れたら、まずはカウンターに向かいましょう。パブ同様、基本的にキャッシュ・オン・デリバリー方式なので、カウンターでビールをオーダーしてその場で支払いを済ませ、ビールを受け取ってから好きな席に座ります。先に席を確保してもいいですが、くれぐれもバッグなどの置き引きにはご注意ください。

オーストラリアのクラフトビール醸造所

カウンター上に掲げられているメニューにはアルコール濃度(AVB)や苦味指数(IBU)、フレーバーなどが書かれています。どれを飲んでいいかわからない時は素直に「What do you recommend?(オススメは何?)」と聞いてみるのもいいですね。「よくぞ聞いてくれました!」と皆、味の違いなどを説明してくれます。気になるものがあれば試飲もさせてくれるので、どんどんお願いしましょう。

ビールグラスの種類

オーストラリアのクラフトビール
マンリーにある「4 Pines」のレギュラーは350ml

ほとんどのお店はレギュラー(300〜350ml程度)と、パイント(570ml)の2種類のグラスでビールを提供しています(パブの場合はさらにグラスの種類が増えます)。飲みたいビールが決まっている場合は最初から大容量のパイントでオーダーするのもいいですが、まずは色々試してみたい、ということならこちらのテイスティングセットはいかがでしょう?

オーストラリアのクラフトビール
140mlのポニーグラスが6種類並んだテイスティングセット($15.00 / ¥1,250程度)

どのお店でもポニーと呼ばれる140mlのグラスに、4〜6種類のビールが一度に楽しめる「テイスティングセット」を用意しています。定番商品を中心に、好きなものに入れ替えることも可能です。一度に数種類を飲み比べると味の違いが顕著にわかるので、初めてブルワリーに訪れるならおすすめですよ。

おつまみ系からご飯系までフードも充実

オーストラリアのクラフトビール醸造所
軒先に出ているフードトラック。お店は曜日によって変わることも。

基本的にビールのみを提供しているブルワリーですが、小腹が減ってきても全く問題ありません。ほとんどのブルワリーにはフードトラックが横付けされているので、バーガーやフライ、串焼きなど、ビールに合いそうなフードが楽しめます。
※フードトラックは週末のみのブルワリーもあるので、ホームページなどでご確認ください

オーストラリアのクラフトビール
バーガーやサクサクの香ばしいフライなど、ビールに合うフードばかり

ブルワリーによってはシェフが常駐して厨房もある、レストラン顔負けのメニューを出すところもあります。ビールだけでなくご飯も楽しめるブルワリーは、ランチやディナースポットとして訪れるのもいいですね。

基本的なクラフトビールの種類

ビールは製造過程の発酵の方法によって、「ラガー」と「エール」に大きく分別されます。発酵温度が低く、発酵期間が長い「下面発酵」で作られるのが「ラガー」、発酵温度が高く発酵期間も短い、昔ながらの「上面発酵」で作られるのが「エール」です。

オーストラリアのクラフトビール
左からスタウト、IPA、アメリカン・ペールエール。色だけでこんなに違います。

ドライな爽快感と適度な苦味の「ラガー」が主流の日本に対して、オーストラリアのクラフトビールはフルーティな香りで芳醇な「エール」が主流です。そんなオーストラリアでビールをオーダーする際、慌てないよう代表的なビールの特徴を簡単にご紹介します。

ペールエール(Pale Ale)

1700年頃にイギリスで生まれた「ペールエール(Pale Ale)」は、エールの王道とも言われるビール。フルーティな香りや苦味、コクのバランスが取れた定番ビールなので、醸造所の個性が一番出やすいと言われています。「クラフトビールを何から飲んでいいいのかわからない」という方は、まず最初にトライしてみましょう。

インディア・ペールエール(IPA)

18世紀にイギリスが植民地のインドへビールを輸送する際、防腐剤代わりにホップを増量したことから生まれたのが「インディア・ペールエール(India Pale Ale)」、通称「IPA(アイ・ピー・エー)」。ホップの香り高さと強い苦味、さらにアルコール度数も高めなので、ガツンとパンチのあるビールが飲みたい方におすすめです。

エクストラ・ペールエール(XPA)

ペールエールとIPAの良さを併せ持ったハイブリットなビール「エクストラ・ペールエール(XPA)」は、ペールエールよりもフレッシュでフロラール&フルーティな香りもありつつ、IPAよりも苦味やモルト感は抑えめ。実は明確な分類は無いそうなので、実はブルワリーによって定義も様々です。

定番すぎて没個性とも思われるペールエールと、パンチの強いIPA、その間を埋める個性豊かで味わい深さのあるXPAは、実は筆者一番のお気に入りでもあります。

PORTER(ポーター)/ STOUT(スタウト)

黄金色のペールエール系と異なり、焦茶色から黒いダークな色合いの、いわゆる「黒ビール」と呼ばれる「ポーター(PORTER)」や「スタウト(STOUT)」。焙煎した麦芽や大麦を使用することで、焦げたような香ばしい風味とキャラメルやコーヒー、チョコレートのような奥深い味わいが特徴です。有名チョコレートメーカーやコーヒーロースターとコラボしているブルワリーもあります。

パシフィック・エールなど

ふわっと香るアロマとトロピカルフルーツのような後味の「パシフィック・エール」や、苦味やコクを抑えたフルーティな酸味の「サマー・エール」などなど、他にもご紹介しきれないほどたくさんのビールがあります。

オーストラリアのクラフトビール

扱うビールの種類はブルワリーによって多種多様で、「スイカ」や「パッションフルーツ」などのフルーツ系から、「ワサビ味」などの個性派まで、各ブルワリーで季節毎の限定フレーバーを展開しています。限定フレーバーは「一期一会」なので、訪れた際に気になったビールはどんどん試飲してみましょう。

シドニーでおすすめのビール醸造所

クラフトビールについて簡単にご説明したので、今度は実際にブルワリーに行ってみましょう。現在オーストラリア全土では続々と新しいブルワリーがオープンしていて、大小700以上のブルワリーがあると言われています。シドニー近郊にある様々な人気ブルワリーの中から、観光がてら訪れやすい、おすすめブルワリーをご紹介します。

ヤング・ヘンリーズ(Young Henrys)

ヤング・ヘンリーズ
子連れもOKな明るい雰囲気の店内

個性的なショップや古着屋さん、劇場などが軒を連ねるサブカルの街「ニュータウン(Newtown)」。この町の代表的なブルワリーが「ヤング・ヘンリーズ(Young Henrys)」です。場所はニュータウン駅から徒歩10分、大通りから少し離れた住宅街の中。大きな倉庫が並ぶ一角にブルワリー兼テイスティングルームがあり、通りの外まで人々の賑わいが聞こえます。

ヤング・ヘンリーズ

街の名前を冠した「ニュータウナー・オーストラリアン・ペールエール(Newtowner Australian Pale Ale)」は、地元産ホップのフルーティな香りとほろ苦さのバランスが絶妙なペールエール。毎年行われるクラフトビール選手権(GABS Hottest 100)でも常にベスト10に入る人気商品です。

DATA
所在地:76 Wilford St, Newtown NSW 2042, Australia
電話番号: +61-2-9519-0048
営業時間:月 - 日 12:00〜19:00
公式サイト:ヤング・ヘンリーズ・ブルワリー

フォー・パインズ(4 Pines)

フォーパインズ・ブルワリー

シドニーの北側にある人気ビーチタウン「マンリー(Manly)」にある「4 Pines(フォー・パインズ)。マンリービーチ沿いの松並木をイメージした4本松の印象的なパッケージは、マンリーだけでなくオーストラリア全土のボトルショップに並ぶ有名商品です。

オーストラリアのクラフトビール
ブルワリーでしか飲めないRed XPA($9.00 / ¥745)

ボトルショップでも買える定番商品もいいですが、ここに訪れたら敷地内で醸造された限定ビールが飲みたいですね。ここは「Brew Pub」というパブ的な要素も強いので、店内で調理されたパブ飯が楽しめます。マンリーのフェリー乗り場から徒歩1分と好立地なので、ビーチ帰りのフェリーの待ち時間にフラリと立ち寄れます。

DATA
所在地:29/43-45 E Esplanade, Manly NSW 2095, Australia
電話番号: +61-2-9977-5287
営業時間:月 - 木 12:00〜23:00 / 金 - 土 12:00〜0:00 / 日 12:00〜22:00
公式サイト:フォー・パインズ・マンリー ブリュー・パブ

ロードネルソン・ブリュワリー・ホテル(Lord Nelson Brewery Hotel)

ロードネルソン・ブルワリー・ホテル
老舗パブのロードネルソンでは、カウンター奥でビールを醸造。

1841年創業のオーストラリア最古のパブ「ロードネルソン・ブルワリー・ホテル(The Lord Nelson Brewery Hotel)」は、敷地内でオリジナルのクラフトビールを作る醸造所でもあります。提供しているビールは全部で6種類で、人気商品のオーストラリアン・ペールエールの「3 Sheets」とダークエールの「Old Admiral」はボトルと缶でも販売されています。

ロードネルソン・ブルワリー・ホテル

「ホテル」という名の通り、建物の上階には宿泊施設もあります。古き良き時代を感じる雰囲気のいいブティックホテルで、寝る直前まで飲み、起きてまた飲む、という夢のような過ごし方も。場所は歴史地区・ロックス(The Rocks)の丘の上にあり、サーキュラーキーから徒歩10分。シティから近いブルワリーの1つで、オーストラリアの歴史的なパブとクラフトビールが一度に楽しめるおすすめのスポットです。

DATA
所在地:19 Kent St, The Rocks NSW 2000, Australia
電話番号:+61-2-9251-4044
営業時間:月 - 土 11:00〜23:00 / 日 12:00〜22:00
公式サイト:ロードネルソン・ブルワリー・ホテル

クラフトビールをお土産に

厳選された材料と独自の製法、手間暇かけて作られた個性豊かなクラフトビールは、ブルワリーごとに全く異なる風味やフレーバーが楽しめます。最近では日本で購入できるオーストラリア産のクラフトビールもありますが、まだまだそれはほんの一部です。

オーストラリアのクラフトビール
ボトルショップに行くとカラフルなパッケージのクラフトビールがずらり

また味だけでなく、パッケージもカラフルで個性的で可愛いです。実際にブルワリーで飲んで気に入ったビールを購入してもいいですし、酒屋さんの棚に並ぶビールの中からジャケ買いしてもいいので、オーストラリアの思い出に、日本では手に入りにくいクラフトビールをお土産にしてみるのはいかがでしょうか。

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Mayumi Iwasaki

フォトグラファー&トラベルライター