「オーストラリア料理」や「オーストラリアグルメ」と言って皆さんは何が思い浮かぶでしょうか?イタリアやフランス、中華料理とは違いなかなか想像しづらいですが、実は個性的で美味しい料理や食材がたくさんあります。また、イギリスからの入植の歴史もあり、イギリス料理も名物になっています。
今回はオーストラリア旅行で絶対に食べて欲しい、在住ライターおすすめのオーストラリアグルメをご紹介します!
オージービーフ
世界的にもマイナーなオーストラリア料理の中でも、最初に思い浮かぶのが「オージー・ビーフ」でしょう。
広大な大自然に放牧され牧草を食べて育ったグラスフェッドのお肉は、赤身で高タンパク、さらに脂質も低め。最近では柔らかい霜降り肉の嗜好も高まり、穀物で育ったグレインフェッドのお肉や、オーストラリアで育った「Wagyu(和牛)」なども人気です。
オージービーフのステーキは、高級なステーキハウスから庶民的なパブまで様々な場所でいただけます。カジュアルなパブでもなかなか美味しいステーキが食べられるので、オーストラリアのビールやワインと一緒にステーキを楽しみましょう。
牡蠣(オイスター)
海に囲まれたオーストラリアはシーフードがとても新鮮で美味しい!レストラン定番のスターターと言えば間違いなく「オイスター(牡蠣)」でしょう。オーストラリア各地で採れた新鮮で適度な塩気がある牡蠣は生牡蠣で召し上がれ。キンキンに冷えたスパークリングや白ワインとの組み合わせも抜群です。
オーストラリアで食べられる牡蠣は大きく分けて2種類。オーストラリア東海岸産の小ぶりな身と濃厚な味わいの「シドニー・ロック・オイスター(Sydney Rock Oyster)」と、もう1つは主に南〜西海岸産の大きめの身とまろやかでクリーミーな味わいの「パシフィック・オイスター(Pacific Oyster)」があります。是非オイスター・バーやフィッシュ・マーケットに訪れて、様々な産地のオイスターの食べ比べをしてみましょう。
DATA シドニーフィッシュマーケット 所在地:Corner Pyrmont Bridge Rd &, Bank St, Pyrmont NSW 2009 営業時間:7:00〜16:00 公式サイト:シドニーフィッシュマーケット
バラマンディ
オーストラリア原産のスズキ目アカメ科の白身魚「バラマンディ(Baramandi)」。ふっくらと柔らかい身がどんな料理にも合い、健康と美容にいいと話題のオメガ3脂肪酸も豊富ということで、オーストラリアでは定番のサーモンと並ぶ程のメジャーなお魚です。
バラマンディをいただくならグリルがオススメ。たっぷりとした脂の旨みが詰まったプリプリでジューシーな身と、カリカリで香ばしい皮のコントラストが楽しめます。レストランでは「本日のお魚」などの主要メニューでもよく使われているお魚なので、入ったお店のメニューに見付けたらぜひ味わってみましょう。
フィッシュ&チップス
前述した通り、イギリス入植の歴史があるオーストラリアは、イギリスの伝統料理も名物料理の一つ。
お馴染み「フィッシュ&チップス(Fish&Chips)」は、オーストラリアのビーチサイドや、街のパブでも食べられる定番料理の1つです。ビールを混ぜた「ビア・バター」という衣で揚げられた白身魚は、サクサクと軽い食感で、塩気のある厚切りのポテトフライが添えられています。ジャンクなコンビネーションがたまりません。
フライに使われている白身魚はメルルーサなどタラ系のお魚が多く、老舗レストラン「ドイルズ(Doyle’s)」のようにバラマンディやキスなど他の白身魚を選べる専門店もあります。揚げたてホクホクのフィッシュ&チップスは、ビーチで泳いだ後、冷えたビールと一緒に食べたいローカルフードです。
DATA ドイルズ・オン・ザ・ワーフ 所在地:Fishermans Wharf, Watsons Bay, NSW 2030 電話番号:+61-2-9337-6214 営業時間:月 - 日:10:00~17:00 公式サイト:ドイルズ・オン・ザ・ワーフ
ミートパイ
グレービーやトマトソースと一緒にじっくりと煮込まれた牛肉を、手の平サイズのパイ生地で包んだ「ミートパイ(Meat Pie)」は、オーストラリアのカフェやベーカリー、スーパーでも購入できるオーストラリア人のソウルフード的な存在です。
グレービーソースの美味しさや牛肉のボリューム感を追求したいならレストランやパブ、パイ生地のサクサク感を楽しみたいならベーカリー系のカフェなど、お店によってそれぞれのレシピがあるのも面白いです。
「シドニーでミートパイ」と言うと必ず名前が上がるのが、こちらの「ハリーズ・カフェ・デ・ホイールズ(Harry’s Cafe de Wheels)」。シティ東側に位置するウルムル湾(Woolloomooloo)にある屋台タイプのミートパイ屋さんです。
見た目も豪快な人気メニュー「タイガー(Tiger)」は、ミートパイの上にマッシュしたポテトとグリーンピースをのせ、さらにグレービーソースがかかっています。これ一個でお腹いっぱいになる大満足の一品です。
DATA ハリーズ・カフェ・デ・ホイールズ 所在地:Cowper Wharf Road &, Dowling St, Woolloomooloo NSW 2011 電話番号:+61-2-9357-3074 営業時間:月 - 日:10:00~18:00 公式サイト:ハリーズ・カフェ・デ・ホイールズ
アボカド・トースト(アボカド・スマッシュ)
オーストラリアの人はとにかくアボカドが大好き。そのアボカドを使った定番カフェメニュー「アボカド・トースト」は、別名「アボカド・スマッシュ(Avocado Smash)」や「スマッシュド・アヴォ(Smashed Avo)」とも呼ばれている、文字通りスマッシュ(潰した)アボカドをトーストの上にのせたシンプルなメニューです。
厚切りにしたサワードオ・ブレッドの上に潰したアボカドをのせ、塩胡椒とオリーブオイルをかけただけなのに、濃厚さもありつつ爽やかでとても美味しいんです。フェタチーズやポーチドエッグがトッピングされていたり、ベースのパンが違ったり、それぞれのカフェによって味が異なるので、是非お気に入りの味を見つけてみてください。
ラミントン
オーストラリアの伝統的なスイーツの代表「ラミントン(Lamington)」は、チョコレートに浸した四角い立方体のスポンジケーキの周囲に、小さく刻んだココナッツフレークで包んだチョコレートケーキです。諸説ありますが、今から100年以上も前、クイーンズランド州総督だったラミントン卿に因んで名前が付けられたと言われています。オーストラリアではケーキ屋さんやパン屋さん、スーパーにまで並ぶ定番商品です。
ベースのスポンジケーキはフワフワのものやしっとりとした重めの食感のものがあったり、周りにまぶされたココナッツも細かいものから粗挽きのものがあったり、間にジャムやクリームが挟まれていたりなど、お店によって個性的なラミントンが楽しめます。フレーバーもチョコレートだけでなくラズベリーや抹茶などもあり、バラエティ豊か。コーヒーのお供に是非トライしてみては。
フラットホワイト(コーヒー)
オーストラリアがコーヒー大国なのはご存知でしょうか?他民族国家のオーストラリアではイタリア系移民も多いことから、「スタバも根付かない」と言われるほど独自のカフェ文化が根付いています。またコーヒー豆の選別から焙煎までを自社で行う、こだわりの「ロースター・カフェ」も多いです。
街中に林立するカフェの軒先に朝からコーヒーを求める人達が溢れる様子は、オーストラリアではよく見かける風景です。
そんな普段から美味しいコーヒーを飲んでいるオーストラリア人の独自の飲み方が「フラットホワイト(Flatwhite)」です。フォームミルクを使わず「フラット(薄い)」層のスチームミルクを使うことで、ミルクのクリーミーな美味しさと「ラテ」よりもコーヒーの風味を感じることができます。
最近日本でもオーストラリア風のコーヒーが飲めるカフェが増えて来たようですが、是非オーストラリアに訪れたら本場の美味しいコーヒーを飲んで、オーストラリアのカフェ文化を楽しんでみましょう。
ワイン
「新世界(ニューワールド)」ワインとして世界的にも注目を集めているオーストラリアン・ワイン。シドニーのあるNSW州、メルボルンのあるVIC州、アデレードのあるSA州、パースのあるWA州には、世界的にも有名なワイナリーが点在しています。それぞれ主要都市から様々なワイナリー・ツアーも開催されているので、オーストラリアを訪れたら是非ワイナリー巡りをしてみましょう。
また街にあるボトルショップ(酒屋さん)にも美味しいオーストラリアワインがズラリと並び、お手頃な価格でカジュアルに美味しいワインが楽しめます。レストランやカフェを訪ねて色々試してみるのもいいですし、ホテル飲み用や自分用のお土産にオーストラリアンワインを手に入れるのもいいですね。
クラフトビール
オーストラリアで今や定番人気のクラフトビール。2021年8月現在、全国に点在する小規模な醸造所「ブリュワリー」は700軒以上あると言われていて、厳選した材料を使って独自の製法で個性的なビールを作り続けています。
パブやレストランで地元のクラフトビールを楽しむのもいいですが、少し足を伸ばしてブリュワリー巡りをしてみるのはいかがでしょうか。実際に作り手の方の話を聞きながら試飲して、自分のお気に入りのビールを見付けられるのもブリュワリーならではです。
ブリュワリーにわざわざ行かなくても、街のボトルショップでもクラフトビールは購入できます。クラフトビールのパッケージは個性的で可愛い物が多いので、お土産にもいいですね。パブやレストランで飲んだお気に入りの一品を思い出に購入してもいいですし、インスピレーションに任せてジャケ買いをしてみるのはいかがでしょうか?
DATA ヤング・ヘンリーズ 所在地:6 Wilford St, Newtown NSW 2042 電話番号:+61-2-9519-0048 営業時間:月 - 日:12:00~19:00 公式サイト:ヤング・ヘンリーズ
まだまだある!美味しいローカルフード
お肉料理だったら「ラム肉のミントソース」も外せないし、魚料理だったら「サーモン」のお寿司やグリルも捨てがたい。カフェのブランチだったら「ソーセージ&エッグロール」も美味しいし、デザートだったら「パブロバ」などなど、まだ紹介したいものばかり!
マイナーと言われるオーストラリア料理ですが、10個に絞るのは難しいほど他にもまだまだ美味しいグルメがたくさんあります。
是非、オーストラリアに訪れた際は、地元民に愛されるローカルフードを食べて、どっぷりオーストラリアらしさを満喫してみましょう。