奈良県で紅葉狩りをするなら、どこがおすすめ?どうまわる?そんな疑問に応えるべく、奈良県の紅葉の名所7選と穴場スポットをモデルコースと共にご紹介!
スポットごとの最新の見ごろ予想やおすすめポイント、2023年のライトアップ情報もお届けします。
奈良紅葉有名スポット7選と2023年見ごろ
奈良県には、紅葉の有名スポットがたくさん。ただ2023年の夏の猛暑と残暑で例年と比較すると2023年の紅葉は遅めです。通常なら10月下旬に見ごろを迎える場所も2023年10月27日現在はやっと半分程度色づきはじめた程度。最新の紅葉見ごろ予測も合わせてお知らせしますね。
歴史深い寺社仏閣や百人一首に詠まれた名所に、各種のモミジ(カエデ)にイチョウ、桜やナンキンハゼなどさまざまな紅葉・黄葉が色付く、まさに錦秋が待っています。その中でも特にがっつり紅葉が楽しめる名所を、奈良在住者の目線でピックアップします。
奈良公園の紅葉(奈良市)
奈良観光と言えばまずここ!の奈良公園。総面積約660ヘクタール(東京ドーム約140個分)の広大な敷地の中に、桜やイチョウ・モミジが順々に色付きます。9~11月は鹿の恋の季節のため、オスがメスを呼ぶ鳴き声も聞こえてきますよ。
2023年の見ごろ:11月中旬~12月上旬(例年の見ごろ:10月下旬~11月下旬)
DATA 奈良公園 アクセス:近鉄「近鉄奈良」駅より徒歩約10分、JR「奈良」駅より徒歩約20分 公式サイト:奈良公園クイックガイド
正暦寺の紅葉(奈良市)
紅葉の見事さから「錦の里」と称される正暦寺(しょうりゃくじ)。山間の境内にあるモミジは約3000本。客殿である福寿院では座って紅葉の景色を楽しめます。秋が深まる頃には1000本以上のナンテンの実も赤く色付き、とても可憐。
2023年の見ごろ:11月19日ごろから12月上旬(例年の見ごろ:11月中旬~12月上旬)
DATA 正暦寺 所在地:奈良市菩提山町157 電話番号:0742-62-9569 アクセス:近鉄「帯解」駅より車で約13分、天理ICより車で約14分 ※紅葉時期(11月中旬~12月上旬)は、JR・近鉄奈良駅から正暦寺行の臨時バスあり 公式サイト:大本山 正暦寺
竜田公園の紅葉(生駒郡斑鳩町)
「秋の女神・竜田姫」の名前を有する竜田公園は、百人一首にも読まれた紅葉の名所。桜の紅葉や、約2km続く竜田川沿いに連なるモミジが楽しめます。川の水面に紅葉した葉が流れていく姿も、風情があります。
2023年の見ごろ:11月下旬~12月上旬(例年の見ごろ:11月中旬~12月上旬)
DATA
竜田公園
所在地:奈良県生駒郡斑鳩町稲葉車瀬2-7-553(竜田公園内管理事務所)
アクセス:JR「王寺」駅・近鉄「王寺」駅より奈良行バス「竜田大橋前」下車徒歩約3分
公式サイト:奈良県公式サイト内 竜田公園情報ページ
イベント:竜田川紅葉祭り 2023年11月26日(日)
長谷寺の紅葉(桜井市)
「花の御寺」と称される長谷寺の秋の主役は、何と言ってもモミジ。特に本堂から見る秋の夕暮れは、眼下に境内のモミジが広がり幻想的な光景です。そのほかイチョウやハナミズキの紅葉、金木犀や十月桜の花姿も。
2023年の見ごろ:11月20日ごろから12月上旬(例年の見ごろ:10月下旬~12月上旬)
DATA 長谷寺 所在地:奈良県桜井市初瀬731-1 電話番号:0744-47-7001 アクセス:近鉄「長谷寺」駅より徒歩約15分 公式サイト:大和國 長谷寺 イベント:長谷寺もみじ・総本山長谷寺本尊大観音像秋季特別拝観 10月7日~12月10日※ただし紅葉の見ごろは11月中旬以降になるので、後半に行くと良し
談山神社の紅葉(桜井市)
談山神社があるのは、奈良でも三本の指に入る紅葉の名所・多武峰(とうのみね)。世界唯一の木造十三重塔が紅葉に囲まれ素晴らしい光景です。
例年11月3日に「大化の改新」にちなんだ「けまり祭り」が行われることでも有名。
紅葉の季節にはもみじまつりやライトアップが行われます。
2023年の見ごろ:11月中旬~11月下旬(例年の見ごろ:11月中旬~12月上旬)
※2023年のライトアップは11月18日〜11月26日・日没〜20:00(期間中のみ最終受付19:00まで)建物拝観19:30まで
DATA 談山神社 所在地:奈良県桜井市多武峰319 電話番号:0744-49-0001 アクセス:近鉄「桜井」駅から車で約20分 公式サイト:大和多武峰鎮座 談山神社 イベント:ライトアップ 2023年11月18日〜11月26日・日没〜20:00(最終受付19:00まで)建物拝観は19:30まで
室生寺の紅葉(宇陀市)
「女人高野」とも呼ばれる室生寺。朱塗りの太鼓橋や五重塔が美しく、緑深い石階段の参道に真赤な紅葉の降りしきる景色は圧巻。紅葉の季節にはライトアップも。
2023年の見ごろ:11月中旬~12月上旬(例年の見ごろ:11月中旬~12月上旬)
※2023年ライトアップ「竜神さまの縁結び」実施
期間:11月3日~5日・11日・12日・18日・19日・23日~26日
17:00~20:00(入山は19:30まで)
DATA 室生寺 所在地:奈良県宇陀市室生78 電話番号:0745-93-2003 アクセス:近鉄「室生口大野」駅から室生寺前行きバス終点下車徒歩約5分 公式サイト:女人高野 室生寺 イベント 「竜神さまの縁結び」ライトアップ:11月3日~5日・11日・12日・18日・19日・23日~26日/17:00~20:00(入山は19:30まで) 詳細は公式サイト参照
吉野山(吉野郡吉野町)
「一目千本」の桜の名所として有名な吉野山は、秋には山全体を覆う山桜の紅葉を見ることができます。モミジは吉野神社、吉水神社、高城山、西行庵の周辺で。夜にはライトアップイベントも開催。
2023年の見ごろ:11月中旬~11月下旬(例年の見ごろ:10月下旬~11月下旬)
2023年のライトアップ日程:2023年10月27日(金)~11月30日(木)/点灯16:30 消灯21:30/場所:下千本公園・二天門跡・妙法殿・大塔の宮・吉水神社参道・銅の鳥居
※ただし、紅葉の見ごろは11月中旬となるので見ごろの時期に出かけることをお勧めします。
DATA 吉野山 所在地:奈良県吉野郡吉野町吉野山2430(吉野山観光協会) 電話番号:0746-32-1007(吉野山観光協会/月・水・金 10:00~16:00) アクセス:近鉄「吉野」駅下車すぐ 公式サイト:ようおこし、奈良県 吉野山観光協会 イベント:ライトアップ 2023年10月27日(金)~11月30日(木)/点灯16:30 消灯21:30/場所:下千本公園・二天門跡・妙法殿・大塔の宮・吉水神社参道・銅の鳥居
奈良紅葉の穴場・奈良在住ライターが教えます!
「有名な奈良の紅葉の名所はもう行った」「観光地とはちょっと趣きの違うところへ行きたい」なんて時もありますよね。そんな時にぜひ足を伸ばしたい、おすすめの穴場スポットを奈良在住ライターの私がお教えします!
散策なら佐保路(奈良市)聖武天皇陵~興福院~狭岡神社~不退寺
佐保・佐紀路と呼ばれる歴史の道。本来はもっと長い道ですが、特に紅葉のおすすめエリアとなるのが聖武天皇陵~不退寺付近。桜紅葉並木の参道からもみじの覗く門に至る興福院、参道がもみじのトンネルのようになる不退寺などを、道沿いにおかれた万葉歌碑を見ながら散策できます。興福院は普段は一般公開されていませんが、門越しのモミジもとても美しいです。
例年の見ごろ:11月下旬~12月上旬
DATA 佐保・佐紀路 アクセス:好きなところから歩ける おすすめ1)聖武天皇陵側から:近鉄「近鉄奈良」駅から徒歩約19分、東大寺から徒歩約13分 おすすめ2)不退寺から:近鉄「新大宮」駅から徒歩約14分 公式サイト:佐保路を訪ねて | なら・観光ボランティアガイドの会
みたらい渓谷(吉野郡天川村)をハイキング
みたらい渓谷はエメラルドグリーンに輝く神秘的な淵。みたらい渓谷ハイキングコースは全長7.4キロ・約2時間の行程で、ダイナミックな滝や長い吊り橋が魅力。秋の紅葉時期は、まるで色彩が天から降ってくるかのように神秘的な光景です。
例年の見ごろ:11月上旬
DATA みたらい渓谷 所在地:奈良県吉野郡天川村北角 アクセス:近鉄「下市口」駅より洞川温泉/中庵住行バスで約1時間、「天川川合」よりハイキング 公式サイト:天川村公式サイト
奈良紅葉モデルコース・在住ライターならこうまわる!
幾つものスポット、効率的に巡るなら……?奈良在住ライターおすすめのモデルコースはこちらです!
奈良市内を歩いて楽しむコース
10:00奈良公園(東大寺(特に手向山八幡宮)、春日大社、興福寺、浮御堂(うきみどう)など)⇒13:30佐紀路⇒16:00「奈良若草山トワイライトバス」
紅葉と鹿と寺社という、秋の奈良を目で楽しむコース
広大な奈良公園はエリアによって紅葉の種類や、それぞれの場所の楽しみ方が異なるので、東大寺・春日大社・興福寺などの古刹に積もる紅葉、高台から見渡す紅葉、鹿と一緒に紅葉の絨毯の上を散策するなど、歩けば歩くほどバラエティに富んだ景色が楽しめます。
午後に歴史街道・佐紀路へ足を伸ばし、奈良ならではの紅葉散歩を満喫したら、夕方には「奈良若草山トワイライトバス」がおすすめ。約2時間のバスツアーで、紅葉メインではないものの、若草山の紅葉と新日本三大夜景に選ばれた若草山山頂からの夕景・夜景を一度に堪能できますよ!
DATA 公式サイト:奈良若草山トワイライトバス
紅葉の名所ハイライトを回るコース
9:00正暦寺⇒(秋期特別バスで約30min)⇒11:00奈良公園⇒(電車で約1h30m)⇒15:30長谷寺⇒(電車+バスで約1h10m)⇒18:00談山神社(夜間ライトアップ時期狙い!)
これでもか!というくらい、紅葉の名所中の名所ばかりを贅沢に回るコース。
寺院でそれぞれ1~2時間とゆっくり時間を取ってあるのは、紅葉を眺めるのはもちろん、正暦寺・長谷寺・談山神社はすべて山間の寺社だから。石段を上っていくことになるため、このくらいの時間の余裕を見るのがおすすめ。山の中にたたずむ静かな古刹と紅葉の対比は、どの寺も胸に染み入るものがあります。各寺院の秋の特別拝観や、紅葉時期の限定御朱印集めにも参加してみては?
混雑を避ける方法
普段なら、有名観光地が混むとは言っても、言うほど大して混まない(ような気がする)のが奈良クオリティ。でも紅葉の時期はさすがに混むことも。
では、混雑を避けるコツは?
おすすめは、朝から午前中の時間帯を狙うこと。奈良は観光客の宿泊率が(切ないことに)低いため、朝の観光名所は空いている場合が多いのです。特に早朝の奈良公園は、「この世には鹿しかいなくなったのでは」とうっかり錯覚するほどです。
古都・奈良で楽しむ紅葉狩り
奈良の紅葉は、豊かな歴史を背景に持つ古都ならではの奥行きと落ち着きが魅力。古来より愛され大切にされてきた秋の風景は、自然と大切な人と分かち合いたくなる光景です。
ではでは、どうぞ良い紅葉狩りを。秋の奈良を楽しんでくださいね。