札幌の冬を彩る「さっぽろホワイトイルミネーション」はその名の通り、雪の中にまばゆいばかりに輝くイルミネーションが灯り、北国ならではのロマンチックなクリスマスシーズンが過ごせる人気のイベント。雪まつりと並ぶ札幌の冬の風物詩です。
今回は大学時代を札幌で過ごし、この「ホワイトイルミネーション」とともにいくつもの恋のイルミネーションを輝かせてきた(と同時に消してきた)私が、恋人たちへの絶賛おすすめツアーとしてその楽しみ方をご紹介しましょう!
さっぽろホワイトイルミネーションとは
さっぽろホワイトイルミネーションは、1981年に大通公園2丁目を会場として、わずか1048個の電球によりスタートしたイベント。その後、会場を徐々に拡大し、現在は大通公園を中心に5つの会場で開催され、使用電球数は73万個(2021年)という日本有数のイルミネーションへと成長しました。
毎年11月中旬からスタートし、大通会場はクリスマスまで、その他の会場は2月上旬や3月中旬まで点灯されるロングランのイルミネーションとなっています(2021年は大通会場の一部イルミネーションも雪まつり終了まで継続して点灯する予定)。
このほか、同時開催イベントとして札幌の姉妹都市であるドイツ・ミュンヘンの「ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo」があり、会場内のパビリオンでクリスマスマーケットやワークショップなどが行われていましたが、2021年はオンライン開催となっています。
さっぽろホワイトイルミネーションの魅力
ホワイトイルミネーションの魅力は、なんといっても「ホワイトクリスマス」が楽しめること。
I’m dreaming of a white Christmas~(詞:アーヴィング・バーリン「White Christmas」)とか唄っても、東京や大阪ではなかなかそんなロマンチックなクリスマスは来ないですよね。でも例年12月になれば札幌の街は雪で覆われて、まさに「ホワイトクリスマス」。光の洪水が真白な雪に反射して、それはもう恋には最高の季節です。もちろんとても寒いので、ふたりは自然に寄り添って、会場はどこもかしこも恋のプロムナードとなるのです。
札幌の都市伝説に「ホワイトイルミネーションに一緒に行ったカップルは別れる」というものがありますが、よくあるデマです(笑)。私もここを一緒に歩いた女性たちとのいくつかの恋は終わりましたが、別にホワイトイルミネーションが理由で別れたわけではありません。そんなことを恐れてこの素晴らしいイルミネーションを恋人と楽しまないなんてもったいないですよ!むしろこれをきっかけに恋を発展させるほうが賢い選択です。
そんなわけでいざ、ホワイトイルミネーションの各会場をご紹介しましょう!
ホワイトイルミネーションのメイン「大通会場」
「大通会場」は、さっぽろホワイトイルミネーションのメインとなる会場で、2021年は大通公園の大通1丁目から6丁目までの間で展開されています。
大通1丁目会場 約束の「ラブ・ツリー」
会場のテーマは「LOVE」。赤く輝くハートがモチーフのラブ・ツリーが会場の中央に設置されているので、恋人たちは愛の誓いをここでどうぞ!また、すぐ向こうにそびえるテレビ塔とのコラボレーションも美しい会場です。
大通2丁目会場 クリスマスオブジェ「Gift of Snow」
メインはドイツの伝統的なクリスマスオブジェである「クリスマスピラミッド」をモチーフにしたオリジナルオブジェ「Gift of Snow」。かわいい系のイルミネーション好きな女子に人気がありそうな会場ですよ。
大通3丁目会場 花咲く「ブルーミング・ファウンテン」
パープルのイルミネーションがアダルトな雰囲気を醸し出しているので、大人のふたりがそっと寄り添って歩くのにふさわしい会場です。中央の噴水に、ライラックの花をモチーフにした大型のオブジェが設置され、光と音の演出で季節の移ろいが表現されています。
大通4丁目会場 輝きの「ジュエリー・パレス」
ダイヤモンドをモチーフにした光の宮殿「ジュエリー・パレス」。グリーンのグランドイルミネーションを囲む通路が光の回廊となっているため、その中での写真撮影をし合う恋人たちが目立つ会場です。
大通5丁目会場 微笑みの「トゥインクル・ガーデン」
ゴールドのシンボルツリーを中心にガーデン風オブジェが設置された落ち着いた雰囲気の空間。明るさもひとけもここが一番抑えめなので、私ならここで愛を告白するでしょう、いや、したいな。
大通6丁目 会場煌めきの「フォレストサークル」
樹木が立ち並ぶ会場に、グリーンに輝く光の迷路を設置されています。JRA札幌競馬場がスポンサーのため、競走馬が駆け抜けるイルミネーションが特徴的です。迷路には子供も多いので、カップルで追いかけっこして「捕まえたー」とかするのはやめてください(笑)
DATA 会期:大通会場 2021年11月19日(金)~ 12月25日(土)37日間※ 時間:16:30~22:00 ただし12月23日(木)~25日(土)は16:30~24:00 ※大通公園の魅力アップのため、昨年同様シンボルオブジェを始めとするイルミネーションについて、12月26日(日)から雪まつり終了時(2022年2月12日(土))まで継続して設置・点灯することを予定しています。
札幌市北3条広場[アカプラ]会場
大通会場の次におすすめなのが北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)前で展開される「アカプラ会場」。現存する北海道最古の街路樹であるイチョウ並木を光で演出しています。3色のLEDを用いたイルミネーションの向こうに赤れんが庁舎がうっすらとライトアップされている様子は幻想的ですよ。
DATA 会期:札幌市北3条広場(アカプラ)会場 2021年11月19日(金)~ 2022年3月14日(月)116日間 時間:16:30~22:00 ※期間中、日没時間に合わせて開始時間を変更
札幌駅南口駅前広場/札幌駅前通/南一条通 会場
そのほか、ホワイトイルミネーション期間中は札幌市内中心部の様々な場所が美しく彩られます。
札幌駅南口では樹木の装飾のほか、光柱やプロジェクションマッピングが現れ、訪れる人々に「ホワイトイルミネーションの街、札幌」を印象付けます。
また、札幌駅から大通公園、すすきのへと続く駅前通りでも中央分離帯の立木がイルミネーションで輝き、南1条西1丁目~3丁目の南北歩道脇のイチョウにも、やわらかくてやさしいLED装飾が行われています。
DATA(会期) 札幌駅南口駅前広場会場 2021年11月19日(金)~ 2022年3月14日(月) 116日間 駅前通会場 2021年11月19日(金)~ 2022年2月12日(土)86日間 南一条通会場 2021年11月19日(金)~ 2022年3月14日(月)116日間
恋人たち必見!テレビ塔からのホワイトイルミネーション
さっぽろホワイトイルミネーションを訪れる恋人たちにぜひおすすめしたいのが、さっぽろテレビ塔の展望台からの眺望。地上90.38mの展望台からは、大通公園がホワイトイルミネーションで一直線に彩られているシーンが見下ろせます。
特におすすめは毎日16:30のイルミネーション点灯のシーン。薄暮の札幌の街に、突然何十万個もの灯が生まれ放たれる瞬間は感動モノ。勝負をキメるならこの瞬間しかありません!あ、もちろん恋人たち以外の皆様にも絶賛おすすめではあります(笑)
DATA 住所:札幌市中央区大通西一丁目 電話:011-241-1131 営業時間:9:00~22:00(展望最終入場 21:50)
ホワイトイルミネーションが楽しめる最新ホテル
「ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園」はその名の通り、2021年10月、大通公園に新しく生まれたホテル。「北海道を体感する」をコンセプトに、北海道産木材の建物や家具、北海道で生産された食材などを使い「サステナブル(=持続可能性)」な地産地消を目指しつつ、北海道の大自然を感じられる体験を提供しています。
「ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園」の客室は大きく分けて2種類。木材に囲まれ、まるで山の中のキャビンで過ごしているかのような「キャビンフロア」と北海道をテーマにしたアートが室内に飾られている「ギャラリーフロア」がありますが、ともに客室にはテレビがありません。その代わりにレコードプレーヤーとオリジナルウッドスピーカーが設置されているため、デジタルの波から離れ、ナチュラルでアナログなひととき過ごしたい大人の恋人たちにぴったりの空間です。
もちろんパークビューの部屋やロビー、そして屋上からはテレビ塔、そしてホワイトイルミネーションが楽しめますが、まだ新しいだけに知る人ぞ知るホワイトイルミネーションビューのホテルなのです。
屋上には目の前にテレビ塔と大通公園を望むCANVAS ROOFTOP「Outdoor Living SAPPORO」があります。ウッドデッキの床で仕上げられ、ファイアーピットやソファースペース、グランピングテントなどが設けられたスペースでは、焚き火で過ごす時間や、開放的な朝食など、CANVASだからこそできる北海道らしい体験が可能です。冬期間は各種イベントはクローズしていますが、時間内であれば自由に出入りできますので、ここからのホワイトイルミネーションをふたり占めすることもできますよ!
DATA 住所:北海道札幌市中央区大通西1−12 電話: 011-208-1555 アクセス:地下鉄「大通」駅 24番出入口すぐそば 公式サイト:ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園
カップルで行くなら「さっぽろホワイトイルミネーション」へ
北海道の冬といえば2月のさっぽろ雪まつりが有名ですが、カップルで行くならクリスマスシーズンのホワイトイルミネーションもおすすめ。雪まつりのように短期間に観光客が集中するわけではないので、ホテルや飛行機もオフシーズン料金で行けるのもうれしいですね。冬の札幌は確かに寒いですが、あたたかな恋をはぐぐむには最高の場所です。ぜひ恋しい人と訪れてみてくださいね。