お台場・チームラボボーダレスの楽しみ方【母子編】

ライター 泉よしか

泉 よしか

女子目線温泉ライター

東京お台場の「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」は、デジタルアートという言葉ではもはや捕えられない、境界のないアート群による「地図のないミュージアム」。境界のないアートとは、部屋から出て移動し、影響をうけあい、時には混ざり合うアートのこと。

…難しそう…ですが、結論を言うと全くそんなことはありません。

作品に触れて影響を及ぼしたり、ジャンプをすればするほど変化する作品で飛び跳ねたり、全身を使って楽しむことができるので、大人だけでなく子供にもおすすめ。

今回は感激屋の娘(大学生)に喜んでもらおうと「エプソン チームラボボーダレス」にいそいそと二人でお出かけ。行く前に知っておくと何倍も楽しめる小ネタも含めてご紹介します。

チームラボボーダレスに来てみた

チームラボボーダレスでいきなり3択な件

お台場の「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」(以下、チームラボボーダレス)は、筆者は既に体験済み。今回未体験の娘を伴ってやってきました。

娘はプロジェクションマッピングやインタラクティブ(双方向)なアートが大好きで、すぐに感激を全身で表してしまうタイプ。果たして今回どんな反応を見せてくれるのか楽しみでなりません。

チームラボボーダレスには2021年7月にリニューアルしたエリアもあるので、リピーターの皆さんにも新しくなったエリアをご紹介できればと思います。そのあたりも要チェックです!

チームラボボーダレスの入口
チームラボボーダレスに到着!

入場してまず足が止まります。初っ端から3択なんですよ。

  • Athletic Forest
  • Forest of Flours and People
  • Butterfly House

このいずれかから入って、「さまよい、探索し、発見する」のがチームラボボーダレスの醍醐味。

さあどれにする?

入口で三つの選択肢が示される

いざチームラボボーダレスの世界へ

Butterfly House

娘が選択したのは「Butterfly House」でした。蝶の家?どんな家?おそるおそる足を踏み入れると…そこには衝撃の光景が!

カラフルな蝶たちが投影され、羽を震わせながら飛び回っています。そこに立つと、身体に光のサナギが付き始めます。それが羽化し、身体から落ちながら羽を広げ、やがて床から壁へと。この蝶たちはなんと人の身体から生まれ、飛び立ってゆくのです。

バタフライハウスで蝶が生まれる
上半身に光るのがサナギ、スカートには羽化しかけた蝶

驚くのはそこだけではなく、なんと触れると蝶が死んでしまうかのような演出が。

バタフライハウスを飛び回る蝶
娘が最も驚いた仕掛け

インタラクティブな作品ですから触れると反応があります。飛び回る蝶たちに触れると、瞬時にまるで枯葉さながらにハラハラと落ちてしまったのです。これはなかなかのインパクト。

生命のはかなさも感じるとともに、娘は自分の手で蝶を殺してしまったと感じ、もう壁に触れなーいと真顔で振り向きました。

なお、3択の入口ですがどこを選んでもいずれ合流します。他の入口から入っても「Butterfly House」に到達できます。場所はさまよいながら見つけてくださいね。

花の迷路

Butterfly Houseを出て、いつの間にか私たちは花の迷路のような作品の中を歩いています。右を見ても左を見ても下を見ても一面の花。

チームラボボーダレスの花の迷路

壁に触れていると花が生まれます。面白いのは写真のように茎や葉の見える花の場合、人の身体を土壌にしているようなのです。通常は地面から映えるはずの植物が、人の手が壁に触れている部分を中心に、上下左右に向けて茎を伸ばし花を咲かせます。

時間経過により季節が移り変わり花も変化。ミュージアム内の各エリアは行き来自由なので、一周してまた同じ場所に戻ってきてもまるで違う花畑のような演出になっています。

チームラボボーダレスの作品の特徴は、境界のないアートが部屋から出て移動し、影響をうけあい時には混ざり合うこと。花に誘われて蝶の群れが飛んできました。娘が慌てて飛びのくほど、リアルなアートです。

滝の水しぶき、漢字の襲来、はじけるカラス!

岩に憑依する滝

「岩に憑依する滝」もチームラボボーダレスの代表的な作品の一つです。このエリアは特に荘厳な雰囲気。時に他の作品から白いカラスが線を描いて飛来します。

カラスの進路を妨害するとはじける

飛んできたカラスの進路を妨害すると「パーン」という音とともにカラスがはじけます。音まで聞こえるので、自分がカラスを壊してしまったんじゃないかとかなり驚きます。ちなみにカラスは人が触れなくても、衝突してはじけることもあり。

他にも壁からは「雷」「虹」など自然界に関する漢字が落ちてきます。触れると手に吸い込まれるように縮んでじわっと墨がにじむように広がり、それから漢字のもつイメージが反映されます。これもまた作品の一つ。

水の流れも人が立っている場所や触れたところから分岐したり飛沫を飛ばします。自分自身の行動が影響を及ぼすアート作品の面白さに、だんだん引き込まれ、夢中になっていくのです。

触れると目が合う人々のアート

作品:秩序がなくともピースは成り立つ

着物姿やちょんまげ姿の人々が、壁を歩いてくることもあります。無表情というか、真剣な表情で楽器を鳴らしたり踊ったり。

この人たちにそっと触れると…目が合うんです!足を止めて触った人の方をちらりと見るんです。

横で写真を撮っていただけの私には変化がよくわからなかったのですが、後から娘に聞いてみたら「触るとこっちを見るんだよ」と。本当にさりげなく顔を向けるんだそうで、触っている本人からするとめちゃめちゃ目線が合うんだとか。異なる次元にいる人たちと一瞬交差したような、ゾワゾワッとする感覚がなんとも面白い作品です。

秩序がなくともピースは成り立つの作品に触れる
確かに見てる。触ったことで壁の中の人々に気づかれてしまったみたい。

クリスタルワールドを操る

光の立体物の集合体で地上世界を表現した「クリスタルワールド」は、めくるめく色と光に圧倒されますが、ここに入る前にチームラボの専用アプリをスマホにインストールしておくと、スマホを操作して作品に影響を及ぼすことができます。

インストール前に入っちゃったから間に合わないという場合は、「クリスタルワールド」の一角に大きなタブレットがあります。それを見つけて操作しちゃいましょう。

クリスタルワールドの巨大タブレット

スマホのアプリまたは設置されたタブレットのモニターで、「地上世界の構成要素」であるアイコンからいずれかを選択し「クリスタルワールド」の空間に投げ入れると空間が反応します。

虹や雷など天候を自分で操作することもでき、全能感が味わえます。娘は「雨が好き」だそうです。なお「境界のない群蝶」の蝶が飛んでくると、点描で羽ばたく姿が見られるかもしれません。

ランプの森

ランプの森

「チームラボボーダレス」といえば「ランプの森」。この作品を見たくてやってくる人も多いといいます。ランプの色は毎月変わり、季節限定の演出もあるので、リピーターでも楽しめるようになっています。

綺麗すぎて特に娘のコメントは無いようです。

でもこのランプもただ機械的に色を変えているわけではありません。人がじっと立ち止まっていると一番近くのランプが呼応して、他のランプにも影響していくのです。複数の人がいればそれぞれの人の影響を受ける、その複雑さが面白い。

運動の森

「運動の森」は2021年7月に大幅リニューアルを行いました。なおこのエリアは特に子供連れに高い人気を誇ります。もちろん大人も夢中になってOK!むしろ夢中になって遊びましょう。

レッドリストの生き物たちと戯れる「鼓動する大地」

ここにあるのは波のような、風紋のような青いボーダー。よく見ると動いています。そこへ現れるのはオオサンショウウオなどレッドリスト(絶滅危惧種のリスト)に記載された生き物たち。

「鼓動する大地」という作品は開けて見晴らしがいい、その一方で足元はミュージアムにはあるまじき凹凸ぶりです。このエリアを安心して遊ぶためにも足元は運動靴をおすすめします。

作品:鼓動する大地

そして足元にやってくる生き物をうっかり踏んづけたりしてしまうと?

…花をまき散らしながら分裂します。

でもこれは正確に言うと生態系のサイクルを表しています。つまり、土に返って微生物から植物が育ち、またそれを食べて動物が増えていく。

鼓動する大地のクジラ

この空間に、悠々とクジラも泳いでゆきます。身体をひねり一回転して泳ぎ去るところを目の当たりにすると、本当は平面のはずなのに立体感があり、どこまでも奥行きを感じられるのが、チームラボのすごいところ。

生命の森で他者の反応を楽しむ

作品:重力にあらがう呼応する生命の森

「生命の森」の光る物体は、人に呼応して色を変えるところは「ランプの森」にも似ていますが、こちらはガンガン触ったり押したりしてOK。押すことで色が変わります。

他の作品もそうですが、このミュージアムでは他者との関わりが重要な役割を果たします。一人じゃないから楽しい!それがシンプルに視覚化されるのが「生命の森」。

ここで娘は自分の行動と他者の行動が入り混じっていく瞬間をはっきりと認識しました。

「私が押すと私の色がどんどん波及していって、奥で他の人が押すとその色が迫ってきて途中で混ざり合う。お互いの間で色が層になるんだよ」と興奮!

タイフーンの上のエアリアルクライミング

作品:タイフーンの上のエアリアルクライミング

この項目で紹介するのは、全て2021年7月から公開になった新しい作品ばかり。こちらの「タイフーンの上のエアリアルクライミング」もその一つ。

2本のロープで吊られたカラフルな棒を渡るのは、大学生の娘ですら「なかなか体力がいる」とひと言。でも、もし途中で疲れたら下に下りて歩いて戻っても大丈夫。床はふかふかで落ちても安心です。

違う色の棒に渡るたび、足元のタイフーンに棒の色が増えます。色が混ざるのではなく違う色の軌跡が増えていく。吸い込まれそうな足元のタイフーンはちょっとブラックホールとかゴッホの絵画のような迫力がありました。

バランス飛石とケンケンパはリズム勝負!止まれない

「インビジブルな世界のバランス飛石」と「弾む水の天才ケンケンパ」も初登場の作品で、続けて一方通行で進む作品。こちらも半端ない運動量とバランス感覚が要求されます。

作品:インビジブルな世界のバランス飛石

こちらは「インビジブルな世界のバランス飛石」。カラフルな四角いものは、飛び石です。この上を上手にバランスを取りながら歩きます。飛石はサイズや形によって硬さが違う!

作品:弾む水の天才ケンケンパ

「弾む水の天才ケンケンパ」の足元は低反発でショックを吸収。そして飛石もケンケンパも着地するごとに作品が反応を返します。ただしジャンプしている本人はそれを確認する余裕がない可能性も。

学ぶ!未来の遊園地

回遊するマグロは上海やサンフランシスコへと

水族館は水族館でも、「学ぶ!未来の遊園地」にあるチームラボボーダレスの水族館は一味違う。泳ぐ魚は自分たちで描きます。種類はマグロ、ウミガメ、イカ、クラゲなど。

自分たちで描いたウミガメとマグロ

娘はマグロを選択。その理由は、マグロのみ回遊して、なんとこの東京お台場のチームラボボーダレスだけでなく、上海やサンフランシスコのチームラボボーダレスまで泳いでいくという仕掛けがあるから!

事実、目の前の作品に上海やサンフランシスコから回遊してきたマグロたちが群れを成して泳いでいるのです。自分の描いたマグロが海を越えたほかの国のチームラボの水族館で泳ぐなんてまさにボーダレス。

ちなみに母である筆者はウミガメを塗りました。

作品:世界とつながったお絵かき水族館
中央に筆者のウミガメ、目の表情が描いた時と変わっている

あと、色を塗る時には目をしっかり描いておくと作品が認識してくれます。目をぱちくりさせたりつぶったり。自分でも思ってもみなかったような表情を見せてくれるのです。

なお枚数制限も年齢制限もありません。よくよく見ると醤油を塗ってこんがり焼かれたイカが泳いでいたり、劇画調の顔をしたクラゲが泳いでいたり面白い…絶対大人の仕業だろう!

オリジナルのお土産を持ち帰ろう!思い出とともに

水族館で描いた作品がバッジに

美術館に行くと、だいたい出口にミュージアムショップがありますよね?それがないのがチームラボボーダレス。でも何か思い出を持ち帰れないかというお客さんの意見もあり、新たに「お絵かきファクトリー」が登場。

「世界とつながったお絵かき水族館」や「グラフィティネイチャー」(クジラがいた作品のところでレッドリスト生物を描ける)で描いた自分の絵を、グッズにして持ち帰れるようになりました。

なんと二つの絵を一つのグッズにすることもできますので、親子やお友達と一緒に出かけた思い出になります。背景が白なので、もっとはっきり魚の輪郭を描けば良かったなというのが今回の反省点。

母子女子旅も楽しいチームラボボーダレス

チームラボボーダレスにはまだ他にも紹介しきれなかった作品がたくさんあります。さまようことが楽しいチームラボボーダレスですから、お気に入りの作品を見つけたら何度でもそこへ戻ってOKです。そして作品は戻るたびに他の作品と混ざりつつ違う表情を見せてくれると思います。

決してフラットではない床、乗ったり触れたりできる棒やブロック、自分の反応を返してくれる作品、自分だけでなく他者の反応も影響して見るたび触れるたび移り変わる作品。ここは受動的にただ鑑賞するミュージアムではなく、自分自身も作品に関わっていくことのできるユニークなミュージアムでした。

DATA
名称:森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス
所在地:東京都江東区青海1丁目3-8 お台場パレットタウン2階
アクセス:りんかい線 東京テレポート駅 出口Aより徒歩5分 または新交通ゆりかもめ 青海駅 北口より徒歩3分
公式サイト:チームラボボーダレス
※チームラボボーダレスは予約してからお出かけください

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泉 よしか

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