タイ・隔離免除の入国「プーケットサンドボックス」が変わる!

大椙 リン子

プーケット在住ライター

アジアの中で最も観光約受け入れが進んでいるタイ・プーケット。
7月1日から始まった「プーケットサンドボックス」も、改善点が入ったり、少しでも自由に動けるよう、様々な変更点が生じています。
「プーケットサンドボックス」の10月7日付の最新情報を現地プーケットからお届けします。

プーケットサンドボックスとは

プーケットサンドボックスは、2021年7月1日から実施された観光再開発計画。新型コロナウイルスワクチン接種済みの外国人観光客が、タイへの入国許可証(COE)を取得することにより、プーケット到着後の隔離措置が免除され、14日間のプーケット滞在後は、タイ国内の他の地域への移動も可能となるという一大プロジェクトです。

詳しくはこちら。

プーケットサンドボックスが名称変更

画像提供:Tourism Authority of Thailand

2021年8月16日以降、新しく生まれ変わったプーケットサンドボックスは「Phuket Sandbox 7+7 Extension」と名称変更。名前が変わっただけではありません。日本人にとってはとても入国しやすくなりました。ビフォア・アフターを見ていきましょう。

プーケット滞在日数が短縮に

7月1日開始当初は、万が一旅行者に感染者がいたとしてもタイ全土に感染が広がらないように、プーケットに最低でも14日滞在することになっていました。それが、8月16日からは7日間に変更に。
実は未だに大部分のレストランやバー、観光施設が休業中のプーケット。14日間もいると退屈してしまいます。

注意!

欧米人は長期間バカンスすることでも知られ、14日間など当たり前ですが、日本の人は長くても1週間。PCR検査は5日おきにあるので、例えば6日間プーケットだけで過ごし日本に帰国することは可能です。

バンコクからプーケットに乗り継ぎが可能に!

新型コロナウィルス感染拡大によるロックダウンの影響もあり、国内線が使用できなかった時期があるタイですが、プーケットサンドボックス参加に関しては、バンコク経由が可能になりました。
このことでプーケットへの直行便がなかった日本からの旅行者がとても参加しやすくなったのです。

まだまだ人の少ないパトンビーチ

Phuket Sandbox 7+7 Extension

「Phuket Sandbox 7+7 Extension」ではプーケットに7日間滞在をした後は以下の県への移動が可能になりました。

Phuket Sandbox 7+7 Extensionで7日後に移動できる地域と移動手段

〇クラビ県(ピピ島、ンガイ島、ライレイ・ビーチ)
・・・SHAPlus認定の各桟橋から出港が可能です(現在は、ポー港、チャロン港、ラッサダ港、パンワ港の4港)
〇スラータニー県(サムイ島、パンガン島、タオ島)
・・・バンコクエアウェイズのプーケット~サムイの国内線で行くことが可能です。
〇パンガー県(カオラック)
・・・ホテルなどで管理しておりSHAPlusの送迎車で行くことが可能でです。
〇パンガー県(ヤオヤイ島、ヤオノイ島)
・・・SHAPlus認定の各桟橋から出港が可能です(現在は、ポー港グランドマリーナとバンローム港から出港しヤオ島のSHAPlus認定の港まで)

10月1日からサンドボックスがさらに進化!

画像提供:Tourism Authority of Thailand

10月1日からのサンドボックスは、もう「プーケットサンドボックス」ではないような、近隣県との合体プログラムになりました。

プーケット島だけで7日過ごさなくて良い

「サンドボックス」プログラムはプーケットだけのものではなくなり、プーケット・スラータニー県(サムイ島、パンガン島、タオ島)・パンガー県(カオラック、ヤオ島)・クラビ県(ピピ島)が対象に。

ワクチン接種を完全に終えた観光客がプーケットに着陸すると、パンガーやクラビの指定されたエリアに直接旅行し、そこで7日間の滞在ができるというもの。
指定の県への旅行であれば、もうプーケットで7日間過ごさなくても良いのです。

ただし、指定県に移動するとしても、入国時に一度、その後5日おきのPCR検査が行われるのは同じ。

またスラータニー県(サムイ島、パンガン島、タオ島)のサンドボックスは、プーケット島から向かわなくても大丈夫。こちらもバンコクでの乗り継ぎが可能です。7月当時の「サムイプラス」が進化して、これまで政府指定のホテルの敷地内から3日間出られなかった「サムイプラス」が、プーケットサンドボックス同様、初日からサムイ島を自由に出歩けるようになったもの。もちろん1島内に7日間はいなければいけません。

プーケット空港からピピ島へも行ける

クラビ県といえば、日本人観光客にも人気だったピピ島があります。いつもは某国の団体旅行でごったがえしていたビーチも、サンドボックスの間はまだ静か。行きやすくなったから、出かけてみたい気持ちも強まりますね。

コロナの前にでかけたピピ島では、フェリーでシュノーケリングに出かけず、シーカヤックでピピドン島からピピレ島にあるモンキービーチまでカヤッキングをしました。

モンキービーチ。観光客の持ってきたペットボトルの水を奪って逃げ去ってるところ。

モンキービーチの透明度は抜群で、カヤッキングをしながら海底まで見渡せる透明度は、思わず吸い込まれそうになります。片道30分ほどこぎ続けなければいけませんが、体力に自信のある方はぜひ!
万が一途中で疲れ果ててしまったら、同じくカヤッキングしてる他の観光客たちに声をかけて助けてもらうことになるので、よーく考えてからレンタルしましょう。

ビーチには野生のサルがたくさんいて、観光客の持参したありとあらゆる水や食べ物をに持ち去り、両手を使って上手に飲み食いする光景が見られます(笑)

砂も真っ白!小さい子供も安心して遊ばせられる!

観光客が激減したため、今はさらに美しくなっているというピピ島。ピピ島のホテルも、壊滅的な損害を受けていると聞いています。観光客がごった返して海が汚れるのは、それはそれで嫌ですが、観光業に携わる多くの地元の方に早く笑顔が戻りますように!

プーケットサンドボックスが始まって以降のプーケットの様子

前述した通り、今後はプーケットの滞在が7日間に短縮され、その後は近隣の観光地に移動することが可能となったことで、時間をかけて旅行のできる欧米人旅行者にはとても喜ばれています。
タイの観光を少しでも取り戻していこうと、いろいろと試行錯誤をしている関係者のみなさまには、勝手ながら心から感謝しています。

画像提供:Tourism Authority of Thailand

プーケットでは毎日、空港に到着した人数、その中でのコロナ感染者の有無、毎月のホテルの予約数などを更新しています。今後は他の地域でも徐々に再開のための準備が進められると思いますが、毎日このような膨大な情報を整理し、発信するのだけでもかなりのもの。
だけど、ここまでやらなきゃ始まらない。ということなのでしょうか。

屋台は出てはいますが、まだまだ寂しい。
パトンよりも静かなカロンビーチではパラグライダーを楽しむ人も

各地域での受け入れ開始準備に先立ち、地元住民のワクチン接種も加速させ、また新たな新型コロナ感染予防ガイドラインも策定しているようです。

地元住民の70%がワクチン接種を終えていることが前提で開始となったプーケットサンドボックス。そのためプーケットで言えばすでに70%以上の方がワクチン接種を終えているのですが、タイ全土で言うとまだたったの20%ほど。

他エリアでもワクチン接種率も上がり、多くの観光客に戻ってきてもらえたら嬉しいです。

これまでのプーケットサンドボックス・事件簿

プーケットではジェットスキーを無免許で楽しめる!

観光客がバンコクへ12時間かけてタクシー移

サンドボックス開始後1か月も経たないうちに、タイで感染爆発。タイ国内の国内線全線が運休しました。

当時プーケットサンドボックスではプーケット滞在14日後、自由に他県に移動できることになっていました。しかし、その条件がいきなりなくなり、バンコクへの国内線も利用できなかったことから、タクシーで12時間もかけて移動させられるという事件が発生!

レストランやバーが閉まってて遊べない

他にも、レストランやクラブ、バーやレジャー施設の閉鎖、アルコールの提供禁止、コンビニエンスストアの時間短縮営業などなど、観光客にとっては「全然バカンスしていない」事件が勃発。

9月に入ったころと同時に解除され、今はプーケットサンドボックスでやってきた観光客は比較的に自由に行動できる状態を取り戻しています。

相変わらず閑散としたバングラ通り

プーケットのホテルはどうなってる?

観光客が戻ってきた、とはいえ、現在は客室数の多いホテル(200室~300室ほど)では15%ほど、小規模のホテルでは25%ほどの稼働率となっているようです。
ホテルによってはビュッフェスタイルの朝食も提供され、プールでも遊べます。一時はホテルのプールが使えないという、あり得なくつまらない(失礼!)期間が続いていたのですが、そんなことは今は無くなり、しっかりとプールで遊べます。

山の上から眺めるモンスーン明けのパトンはとっても気持ちがいい!

プーケット、サムイ以外の空港は11月1日から解禁予定

タイ本土、特にバンコクを始めとした首都圏ではまだまだワクチン接種も浸透しておらず、旅行者の受け入れもあまり積極的に進めることができていません。しかし、プーケットを見習い、近隣の観光地も徐々に観光客の受け入れいる準備が整ってきました。

当初、10月1日からは、バンコクおよびチェンマイ、チョンブリー、ペッチャブリー、プラチュワップキーリーカンの各県が解放される予定でしたが、そもそもの大前提として、地元住民のワクチン接種が70%以上でないと受け入れ不可ということで、それが順調に進んでいないことから、11月1日に延期になってしまいました。
本来10月中旬からは、チェンライ、ランプーン、スコータイ、カンチャナブリ、アユタヤなど21地域で海外旅行者の受け入れを開始する予定となっていますが、恐らくこれも同様になるのでしょう。特にバンコクの空港から入国ができないと、開放できない地域もあるため、バンコクでの入国の隔離免除が大きなカギを握ります。なかなかうまくは行きませんね。

富裕層向けビザも延期に

画像提供:Tourism Authority of Thailand

一方、先日29日に決定されたのが、そんなん取れるかい!と思わず突っ込みたくなる富裕層向けの特別観光ビザ。興味のある人だけ読めない良いかな、と思いつつお知らせします。1年延長となりました(笑)。

内容は最大90日間の滞在(60日間の滞在+30日間の延長)が可能である一般的な観光ビザに対し「最大で270日間の滞在が可能」となります。あら、素敵、と思いますが、このビザはタイにお金を落としている、本当に限られた人のみ。

・タイ国内のコンドミニアム所有者
・ホテル、所持しているコンドミニアム、もしくはその他合法的な宿泊施設に宿泊できる者

のいづれかとなりますが、例えばタイにコンドミニアムを所有しているのであれば、権利証の写しが必要。ホテルに滞在するのでしたら滞在期間分の領収書、それ以外にも、なぜか各月50万バーツ以上に相当する自国の銀行の残高証明が必要で、コンドミニアム購入者は売買契約書などが必要となってきます。

タイはアジアの観光客受け入れ隊長

ありとあらゆる手で新型コロナウィルス感染拡大で大打撃を受けた観光での経済復活を模索するタイ。もちろん「?」な所もありますが、アジアの中で最も早く観光客を受け入れる姿勢は、今後の日本もある程度見習わなければいけないでしょう。

また、観光だけで持っていた東南アジアのリゾート大国もタイに追い付けと動き始めました。

インドネシアのバリ島の10月14日から観光客受け入れを開始(8日間隔離生活あり)するなど見逃せない動きも出ています。

東南アジアは世界的に見ても観光客の受け入れが遅れているイメージですが、受け入れ再開に向けて各国徐々に動き出していることは事実です。

大椙 リン子

プーケット在住ライター