2020年7月に開業した『ザ・リッツ・カールトン日光』。私は開業して間もない2020年8月に宿泊する事ができました。1年経った今でも、時々思い出してはまた泊まりたいなと思うような滞在でした♪
奥日光、中禅寺湖の畔に佇むラグジュアリーリゾート
日光初の外資系ラグジュアリーブランドとして開業したリッツカールトン。世界最大のホテルチェーン、マリオットの最上級ブランドとしてその名を広く知られております。奥日光は中禅寺湖の畔、湖と華厳の滝の間にある絶好の立地。飲食店やお土産店が並ぶエリアも隣接しており、奥日光中心地ともいえる場所ですので観光やお食事にも便利です。
奥日光といえば、交通手段は自動車のみ。普通であれば、こんなラグジュアリーホテルは車でアクセスが当然なんでしょうが…どこまでも公共交通機関で行くわたし、東武日光駅から路線バスで向かいました。スーツケースを押さえながらのいろは坂、スリリングだったわ〜(笑)
だってホテルのまん前にバス停もあるんだもの。ちなみに復路は近くのバスターミナルから乗車となります。
ホテルエントランス前に駐車場がありますがお盆時期で混雑していたせいか、車寄せ周辺にもゲストの車が停められておりました。
本来であれば、このエントランスでゲスト到着を察するやスタッフが駆け寄りロビーへ案内…の流れですが、わたくし独りでウォークインでしたので気付かれず…ゲストとして認識されない&他グループの一員と思われる、高級リゾートホテルあるある。タクシーで来るとまずそんな事は無いですが〜
石壁に囲まれた、ホテル内部が全く見えないエントランス。この向こうはどんな空間なんだろう?
宿泊する者にしか見る事が出来ない、特別な気分になります。ゲスト到着時には、入口脇に置かれた歓送迎の銅鑼が鳴らされます。私は到着時には鳴らされず…ホテルを発ちバスターミナルに歩いて向かう時には背後でグワーンと鳴りました。いやそこは…車で来てないのでちょっと恥ずかしい(笑)
木製の大きな自動ドアが開くとロビーです。右手にシッティングスペース、左手にレセプション。それらの向こうには植栽が美しい庭園もございます。
正午前に到着したので、ロビーはチェックアウトのゲストで大賑わい。通路を挟んだ向かいのラウンジで少々待たされます。しかしなんというミニマル和モダンな仕上がり。
リッツカールトンといえば、西洋的なゴージャス感をイメージしてしまいますが…こちらは館内隅々まで和風です。しかしそこはリッツカールトン、オーストラリアのデザイナーを起用し、今まで見た事も無いようなスタイリッシュな空間を演出。
こちらでは、軽食やアフタヌーンティーを楽しむ事が出来ます。ちなみにこちらのリッツは、クラブラウンジは設けてありません。
スタッフに案内され客室へ、チェックインは客室で行われました。客室チェックインはラグジュアリーホテルの証。特別な気分に浸れます♪
ゆったりとしたジュニアスイート級の客室
普通に公式HPや、ホテル予約サイトからだと庶民には手が届かない宿泊費のスーパーラグジュアリーリゾート、リッツ日光ですが…今回はなんと2連泊♪
その理由はマリオットのポイントによる無料宿泊だからです。
『リッツ日光に2泊出来るポイントが貯められるなんて、庶民じゃなくない?』と思われるでしょうが…年に1、2度あるマリオットのポイントセールにて、ポイントを購入すると30%から60%のボーナスが付くのです。私が購入した時は、史上最高の60%ボーナス。簡単に言えば、10000ポイント分を購入すると、16000ポイントになるという事。よって、通常レートの半額程度で予約できたという訳です。
お部屋に入るとすぐに、美しい格子で仕切られた玄関。
日本の住宅みたいに玄関風になっており、こちらで靴を脱いでスリッパに履き替えるのも和を感じさせます。
予約したのは、『男体山ビューキング』57平米の広々としたお部屋です。スイート以下は、客室の広さやレイアウトは全て同じ。眺望でランクが変わります。ロビー同様、明るい木目をふんだんに使用した和モダンなインテリア。ミニマルな分、窓の外の美しい自然が映えてなんとも清々しい気分です♪
ベッドルームと窓側のリビングスペースは、ガラスの引き戸で仕切られておりジュニアスイートのようなレイアウト。これでスタンダードタイプなんですから…贅沢ですよね。
バルコニーのベンチも同じデザインにして、外部との一体感を感じられます。ソファの下にはUSBの差し込みがあり、スマホやPCを充電しながらの使用も可能です。
客室に居る時は、ほとんどの時間をこちらのリビングで過ごしていました。外の景色は間近に感じられるし、ソファも奥行きがあり寛げます。
リビングにはミニバーが収まる、茶箪笥風の家具もあります。
盆栽に日本茶セット、アメニティの配置まで繊細で美しい〜ネスプレッソとTWGのティーバッグもあります。
テーブルの上には、季節で変わるウェルカムフルーツ。ターンダウン時には日替わりでドライフルーツも置かれます。
併設の温泉や、ショッピングバッグ代わりにもなる風呂敷の手提げもあります。
バルコニーに出ると、目の前に男体山!ポイントによる無料宿泊ながら、高層階のお部屋をリクエストしたところ最上階である4階。しかも男体山がよく見える位置のお部屋をご用意いただいておりました。ありがとうございます!
宿泊当時は階数のカテゴリー分けがありませんでしたが、現在はガーデンビュー(低層階)。男体山ビュー(高層階)に分けられております。もうワンランク上がると、中禅寺湖向きのお部屋になります。
バルコニーも広め。奥日光は真夏でも涼しいので、こちらで佇むのも気持ちが良いです。手摺がガラスなのも、ベンチに座った時に外が良く見えてGOODです♪
クローゼットはウォークインタイプで広々〜!ルームウェアは浴衣です。
バスルームの入口扉は、細かい木板が嵌め込まれた凝った仕上がり。立体的に見えますが平らです。入口正面にはタオルが置いてあるチェスト。
ベッドルーム・リビングルームと並列に配されたバスエリア。廊下側から窓に向かってトイレ、洗面台、洗い場付のバスルーム。両脇には洗面台、シンメトリー(左右対称)を意識したデザインが美しい〜!
バスタブは窓側、正方形で大きく露天風呂気分が味わえます。温泉ではありませんが香りの良いバスソルトもあり、癒しのバスタイムを過ごせます。
美しい格子戸を開けるとリビングと空間が繋がり開放的な雰囲気になったり…流石はリッツカールトン。並の高級リゾートでは味わえない設えです。
奥日光の自然と一体化した庭園
客室でひと息ついたあとは、ホテル内の敷地を探索。中禅寺湖側は、青々とした美しい芝生が広がる庭園。
緑は多いですが、そこまで庭園自体は広くはなくコンパクトにまとまっております。中禅寺湖との間には道路があり、昼間は車の音もまあまあ聞こえます。そして…8月の中善寺湖畔、ものすごい数のトンボが飛んでいます。虫が苦手なわたし、トンボはギリ大丈夫ですが…じっとしていると体に止まって来る事も。
ロビーや庭園も美しいですが、ホテル棟の外観も大変に洗練されています。自然と建築が、お互いを引き立て合うデザインです。
こちらのホテルでの滞在を、より印象深くした出来事…それは、庭園に野生の鹿が現れた事です。かわいい〜!
リッツカールトンのような洗練空間に野生の鹿というのが驚きで…奥日光の自然深さを実感いたします。しかしこの鹿ちゃん、ホテル内の植栽をむしゃくしゃ食べるんです…葉っぱを食べられた木はどうするんだろう?3日間で2回出会えたので、探索の際は注意して探してみて下さい♪
庭園の端には、イタリアンダイニングの『レイクハウス』。こちらは中禅寺湖沿いから直接入る事が出来る、宿泊者以外の方にも開かれた作りになっております。
客室棟は中禅寺湖と男体山向きの2方向、L字型に配されております。男体山側に回り込むと、中禅寺湖から華厳の滝まで続く大谷川(だいやがわ)沿いに、昔からある高い木々と高低差のある、自然の森に近い緑深い庭園。
画像だけ見れば、山間の静かなリゾート…ですが、川の向こうは奥日光観光の大動脈、国道120号線と商店街で、昼間は車の音が結構聞こえます。冒頭でもお伝えしましたがこちらのホテル、中禅寺湖観光の中心部に位置しているのです。
まぁ、そこは観光や食事に便利だという事で…ホテル内だけでなく、庭園や外観の美しさも楽しめるので、そちらの魅力の方が勝ります!
リッツカールトン初の天然温泉を併設
こちらのホテルは、リッツカールトン初の温泉を併設しております。温泉は1階のスパ・フィットネスエリアに。アプローチは温泉旅館風で雰囲気がありますね。
スパエントランスを入ってすぐはフィットネス。
幻想的なアプローチを進むと…
他エリア同様、スタイリッシュだけど和風の寛ぎを感じるスパレセプションや休憩エリア。
フィットネスや温泉は受付・追加料金不用、営業時間内であればいつでも利用出来ます。内風呂は無色透明の温泉、ガラス窓が大きく素敵な眺め。温度は42〜43度ぐらいです。
移動や観光のあとは、温泉で癒されます。露天風呂は中禅寺湖側で開放感あり。盛り土で外からの視界を遮っております。こちらのお湯は乳白色で、源泉掛け流しという感じ。硫黄の香りムンムン、湯の花舞いまくりの体に良さそうな泉質…ですが、それゆえに熱い!
のぼせやすい私、夏の昼間は3分と入っていられない…夜はかなり気温が下がって、出たり入ったりを繰り返すと丁度良い感じでした。適温の内湯に入れば…?と思いますが、外資系ならではのスタイリッシュなリッツの空間と、高級温泉旅館さながらの露天風呂が同時に味わえるんだもの。やっぱり外で過ごしたいわん♪
静かで涼しい、奥日光の夏の夜。
夏の夕方・・・太陽はホテルから見た場合、中禅寺湖の正面に沈みます。こちら側の客室に宿泊した場合、シャンパンゴールドに輝く湖面を眺める事が出来るでしょう。
2泊目の夕方は、レイクハウスで購入したデリをお部屋のバルコニーでいただいてみました。ターンダウン時にお願いすれば、アルコールランプにも火を灯していただけます。とっても雰囲気が良いですよね〜。
消えるまでに3〜4時間と結構長持ちするので、ワイン片手にバルコニーでまったりしていました。
日が沈むと奥日光の夏はかなり涼しいです、体感的には秋の夜。ホテルのエントランスはスタイリッシュさがより際立ちます。
客室バルコニーのライティングも美しく、夜の庭園探索も楽しいです。
涼しいので、テラス席でお酒を楽しみながら談笑するゲストも。お洒落過ぎるでしょ〜!このロケーション!
ロビーの一角にはバーもございます。ちょっと一杯♪ 呑みたいところですが、カクテル3000円ぐらいするのよね…いや〜なんでもセレブ価格。
日本料理ダイニングを庭園から。すさまじい高級感、こちらで気軽にディナーをいただけるご身分になってみたい・・・
日本料理ダイニングのアプローチは、ライティングが華やか。栃木の伝統工芸品、鹿沼組子が作る光の影が天井に広がり美しい~!
チェックインのゲストで賑わう昼間と打って変わり、夜のロビーは静かでした。
客室に戻り入浴タイム♪ 夜になると格子戸から光が漏れてなんとも幻想的・・・
山間リゾートの夜は早い(周囲のお店は早く閉まるし遊ぶ所も無いので…)。毎晩24時には就寝です。おやすみなさいzzz
清々しい朝・・・朝食後に名残惜しいチェックアウト。
おはようございます。清々しい夏の中禅寺湖の朝。ホテルからすぐに湖畔に出られるのも良いですね〜
ロビーの中庭に朝日が差し込みアートのような印影が。本当に館内の何処に居ても、どの時間に見ても美しいホテルです。
朝食は、日本料理ダイニングの『日本料理 BY ザ・リッツ・カールトン日光』にて。
おそらく日本、いやアジア地区最高額の朝食セットについては詳しく以下の記事でレポートしています。お読みください。
チェックアウト時間は12時。とってもお高く雰囲気の良いホテルですので、皆さんチェックアウトまでめいいっぱい滞在するせいか、12時前後のロビーは混み合います。マリオットボンヴォイの会員になりスマホアプリをインストールしていれば、カウンターでの手続き不用のクイックチェックアウトも可能で待たされる事もありません。
こんなスーパーラグジュアリーホテルであれば、チェックアウトもスタッフと対面で行い、滞在の感想などを尋ねられるのも余韻に浸れて良いものですが~。
といいつつ、滞在の記念に御守りを頂きエントランスまでお見送りもあり、最後までホスピタリティは行き届いておりました。木製のカードキーも記念に持ち帰る事が出来ます。
ずっと訪れてみたかった日光ですが、住んでいる九州からは遠い…リッツカールトンが出来た事で日光を訪れるきっかけになりました。
奥日光の自然も世界遺産の東照宮も予想以上に素晴らしかったし、ホテルも大変美しく大満足の滞在となりました。いつかは泊まってみたいな…と思っていた憧れのホテルに、オープンから間もない時期に宿泊出来たのも感無量。1年経った今でも、何度も思い出す滞在でした。
夏が来れば思い出す~…遥かな尾瀬、の手前のリッツ〜♪
ホテル情報
ザ・リッツ・カールトン日光
〒321-1661
栃木県日光市中宮祠2482番地
TEL:0288-25-6666
公式HP: ザ・リッツ・カールトン日光