仙台駅から車で30分。宮城県秋保温泉に2023年4月リブランドオープンした秋保風雅（あきうふうが）。コンセプトは「大人が夜更かしを楽しむホテル」。サウナで汗を流した後の夜パフェは背徳の味。スタイリッシュな空間で、ゆったり流れる時間に身をゆだね、しみじみ「大人になって良かった～」という贅沢な時間を過ごしてきました。
秋保風雅とは？
名取川に面した秋保温泉は、仙台市内からのアクセスも良く、仙台の奥座敷として人気の温泉地。2021年3月に閉館したホテルを株式会社リロバケーションズが所得。2023年4月に秋保風雅としてリブランドオープンしました。
もともとは企業の保養所として使用されていた建物で、とてもコンパクトな造り。ホテルとなった今は、全20室とこじんまりとした隠れ家的な雰囲気となっています。
お部屋のスイッチなど、所々に昔の部品がそのまま使われているのですが、それがレトロで味があるんです。しかも、物を大切にしている気持ちが伝わってきて、シニア世代に近づいている身としては、自分が大切にされているようで、涙が出そうになるくらい嬉しかった（笑）
宿泊できるのは中学生以上。静かな時間が過ごせる大人のためのホテルです。
仙台駅から車で30分！秋保風雅へのアクセス
秋保温泉は仙台で人気の観光地。仙台駅から路線バスが出ています。
便利なのは「仙台西部ライナー」。バスは仙台駅西口63番乗り場から乗車します。バスは1時間に1本ペースで運行し、乗車時間も約30分。ただ、仙台駅からバス停まで少しだけ距離があります。
もう1本、仙台駅西口バスプールの8番乗り場から発着している、宮城交通「秋保線」でも秋保温泉に行くことができます。こちらのバス停は仙台駅を出て、階段を降りるとすぐなので荷物が多いときはおすすめ。仙台西部ライナーに比べると本数が少ないのと、市内をまわるので若干時間がかかりますが、バスから市内観光が楽しめるというメリットもありますよ。
仙台西部ライナーは「佐勘前」バス停、宮城交通 秋保線は「秋保温泉湯元」バス停下車。どちらもバス停から徒歩5分。バス停の前にコンビニがあるのも便利です。
東北自動車道の仙台南ICから車で30分。駐車場は無料で利用できます。
秋保風雅での優雅なホテルステイ
ホテルに到着したら、いよいよ優雅なホテルステイの始まりです！
チェックインして最初にやりたいこと
一歩ホテル内に入ると、なんともオリエンタルな香りが全身を包み込みます。ホテルのイメージでブレンドしたオリジナルアロマ。甘すぎず、どこかで嗅いだことのあるような…そんな懐かしさを感じる香り。
チェックインはタブレットを利用。
鍵を受け取ったら、すぐにお部屋に行きたいところですが、貸切露天風呂やサウナを利用したい人は、自分のスケジュールにあわせて最初に予約しておきましょう。筆者はぐっすり眠るためにサウナは夜遅い時間に、すっきり目覚めたくて露天風呂は早朝で予約しました。
おしゃれなウェルカムドリンク
ウェルカムドリンクは、BAR夢寐～mubi～でいただきます。
カラフルなグラスの上にはシャボン玉。パチンとはじけ、ただようスモークは、これからはじまる夢の世界へといざなう魔法のよう。遊び心のあるカクテル。
大きな窓の外には、まるで絵画のように鮮やかな新緑が広がります。明るいうちからアルコールが飲めることも、大人になって良かったなと思える最高の瞬間のひとつですよね（笑）。
ゆったりと過ごせる広いゲストルーム
ゲストルームは4タイプ。筆者が利用したのは和室ツイン。名取川に面しているので、窓をあけると心地よいせせらぎの音が。窓の外は豊かな緑。室内にいるのにマイナスイオンばんばん浴びている気がします。
スーツケースだって、余裕で広げることが出来ちゃう余裕の広さ。なにより素足で畳というのが、足の裏から心地よさを感じられます。
テラスでは、夜、温泉で火照った体を涼ませることができました。小さなイスがあったら、ビールを飲んだり、お茶を飲んだりして過ごせそう。
コンセントの数も多く、低い棚はLANケーブルの差込口もあるので、ワーケーションもできそう。できたら仕事はしたくないけど。
感動したポイントは、オリジナルブレンドティー。和紅茶をベースにアマチャヅルやどくだみなど薬草をブレンドした「日々晴々茶」と、煎茶をベースにカモミールやスペアミントなどハーブをブレンドした「華香心整茶」、2種類のお茶が用意されていました。ハーブティーは好き嫌いあると思いますが、日々晴々茶は紅茶の香りが濃くて、とっても飲みやすい。華香心整茶は、カモミールの香りがほっと落ち着かせてくれます。
どちらも気に入って、滞在中何度も飲んでしまいました。
ゲストルームは他に洋室ツイン、半露天風呂付和洋室、半露天風呂付洋室。3つのお部屋も見学させてもらいました。自然の風が心地よく名取川に面した半露天風呂は、24時間いつでも好きな時間に利用できます。初夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、3ヶ月ごとに宿泊したい！
日本三御湯のひとつ秋保温泉と本格サウナ
秋保温泉は奥州三名湯のひとつ。秋保風雅では、仙台藩主伊達政宗公が代々愛用されてきた名湯を楽しめます。泉質は低張性弱アルカリ性の単純温泉。サラリとしたクセのないお湯、温度も41度とそれほど高くなく、油断していたら湯上りは汗がとまらなくなりました！これ、自分だけかと思ったら、まわりの人も「汗がとまらない～！」と、驚いていたので、短時間でも体の芯からしっかり温まるお湯のようです。
大浴場と別に貸切露天風呂も2ヶ所あります。すぐ下は名取川。早朝に利用したので、寝起きの頭を温泉で徐々に覚醒させました。
春とはいえ、まだ肌寒い4月の早朝。温泉でほてった体に、ひんやりした朝の冷気が気持ちよく、いつまでも入っていられそう。半露天風呂付きのお部屋がうらやましい。
サウナは本格フィンランドサウナの白白ーhakuhakuーと、バレルサウナの木木ーmokumokuーの2種類。どちらも貸切タイプ。
どちらにしようか悩んで、白白を利用。鍵と一緒にアロマオイルを受け取り、セルフロウリュを楽しみます。筆者はユーカリオイルで。
サウナの中は最初85度ほどと初心者でも利用しやすい温度。でも、サウナストーンにアロマ水をかけると、一気に蒸気が充満して100度ほどに！熱くなり過ぎたらドアを開けて調整。貸切だから、自分の好きな温度で楽しめます。
ととのいスペースは、格子をあけると外気が入ってきてひんやり気持ちいい。3回もととのってしまいました。
貸切露天風呂は70分3,000円で湯上りドリンク付き。サウナは90分制で白白（6名定員）は5,000円、木木（4名定員）は4,000円でアフターサウナドリンク付きです。
※価格は税込み・2023年5月現在
ドリンクはBAR夢寐で、2種類のモクテルからチョイス。ジンジャービアをいただきました。
秋保風雅の夕食・地元の食材を活かしたディナーは〆パフェつき！
夕食はレストラン夙夜～shukuya～で、宮城の旬の食材を使用した創作和食を、同じく宮城のアルコールとのマリアージュで楽しみました。ドリンクのオーダーはQRコードを読み込んでスマホから行います。
宮城県のやくらい地ビールで喉のかわきを癒した後は、宮城県限定発売のニッカウヰスキー伊達をハイボールで。
零の皿として提供されたのは、いぶりがっことリンゴをクリームチーズで和え、黒胡麻のペーストをトッピングしたもの。いぶりがっこのポリポリ、リンゴのシャリシャリ食感のコラボがおもしろい。
壱の皿の鴨のしゃぶしゃぶは、皮目をグリルしてあるので、鴨が香ばしい。そしておもしろいのは、しゃぶしゃぶする出汁が途中で味変すること。初めは濃いめの鴨だし、途中で鰹のだしパックを入れて合わせだしにします。薬味には仙台芹のジェノベーゼ。なるほど～、仙台名物の芹鍋が、風雅流にアレンジされているのね。
この後も、鮮魚のカルパッチョ、仙台野菜と季節野菜のサラダ、帆立のコキールと宮城グルメが続き、メインは宮城県産日高牛のステーキ。鉄板でフランベするパフォーマンスつき！こういうワクワクする演出って、大人になっても嬉しいですよね。ミディアムレアで中はジューシー！山葵やかんずりなど、お好みの薬味でお肉本来の味を楽しみました。
デザートはBAR夢寐に移動して、〆パフェをいただきます。お腹いっぱいなら、時間をあけて食べることも可能。夢寐は22時まで営業しています。
レストラン夙夜とBAR夢寐、2つをあわせた夙夜夢寐（しゅくやむび）は、朝から晩までいつもいつも、寝ても覚めても思うことという意味。ずっと思い出に残る時間が過ごせます。
筆者はそのままパフェをいただきました。季節の苺パフェをチョイスし、ウォッカとコーヒーのお酒のカクテル「ブラックルシアン」と一緒にいただきました。夜遅くにパフェなんて…。でも、その背徳感がたまらなく美味なのよね。困ったことに。
ダイエットは明日から～。
小腹が空いても大丈夫！夜食に稲庭うどん
どんなにお腹いっぱい食べても、なぜか夜中には小腹が空いちゃうんですよね。そんな人のために、23時までラウンジには稲庭うどんの夜食が用意されています。のど越しの良い稲庭うどんは、恐ろしいことにひと口食べると、するする最後まで食べられちゃいます。
こちらも背徳の味（笑）。
秋保風雅の朝食・贅沢！仙台米食べ比べ
朝食は同じくレストラン夙夜で。窓から明るい日差しが差し込み、昨晩とはまた違う雰囲気。
あんなに夜しっかり食べたのに、朝にはお腹が空いていることに生命の不思議を感じます。これも健康な証拠（笑）。しかも、朝からこんな朝ご飯を見たら、一気に空腹感が襲ってきます。
2つのお釜の中は、宮城県産の「ささにしき」と「だて正夢」。炊き立てのお米の食べ比べ！
なんて贅沢なんでしょう。どちらも甲乙つけがたいおいしさ！だて正夢の方が若干やわらかく、ふっくらとした甘味があり、しっかりとしたささにしきは、噛むことで口の中に旨味が広がります。
これ、やばい！こっち食べて、あっち食べて、もう一度こっち食べて…と、ご飯食べ過ぎちゃう！
しかも、お釜で炊いているので、おこげの香りがたまりません。
ご飯のお供もどれもおいしくて、朝からお腹ぱんぱんになりました。
大人ってずるい！は最上の誉め言葉
大人になると結構いろいろ我慢することが増えますよね。心穏やかに日々過ごしたいと思っても、気付けばいろいろ心の中に澱がたまってしまう。体にも無理をさせてしまう。
そんな体にたまったネガティブ要素を、スコーンと払拭してくれるようなホテルステイでした。気合い入れて何かするわけじゃないけど、おいしいものを食べて、温泉やサウナで身体を労わって、きれいな景色を見て、せせらぎの音を聞いて…。心も体も弛緩して、たまっていた嫌なものがダラダラと流れ出していくような、そんな時間を過ごしてきました。
「大人になって良かった」そう思えるホテルでした。
DATA 秋保温泉 秋保風雅 所在地：宮城県仙台市太白区秋保町湯元薬師40-2 電話番号：0570-016-801（9:00～18:00） 公式ホームページ：秋保温泉 秋保風雅
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