寒の地獄温泉は大分県の秘湯!夏季限定冷泉入浴を体験しよう

権丈俊宏

一級建築士

寒の地獄温泉(大分県九重町)は、冷たい温泉に浸かることができる有名な温泉地。
「寒の地獄旅館」はその一軒宿であり、日本秘湯を守る会の宿としても知られています。また毎年、夏季限定で冷泉入浴が解禁。2022年は7月1日~9月30日まで冷泉入浴が可能です。

 他の温泉には無い卓越した効能で知られ、筆者は健康維持のために毎年必ず浸かる温泉であり、今夏も日帰りで訪問しました。今回は、独自の冷泉入浴方法や効能をご紹介。また、周辺にある絶景スポットも併せてご紹介します!

寒の地獄旅館とは

くじゅう連山

寒の地獄温泉は、阿蘇くじゅう国立公園の北部に位置する温泉地。日本百名山である九重山(くじゅう連山)の麓、標高1100mの高所にあり、夏の避暑にも適しています。その歴史は、江戸時代末期に傷を負った猿が冷泉に浸かって傷を癒している姿を発見。それが寒の地獄温泉の始まりと言われています。

寒の地獄旅館の入口

「寒の地獄旅館」としての創業は、1928年(昭和3年)。当時から冷泉の卓越した効能で知られ、湯治場として栄えていたそうです。現在は2食付きの和風旅館として整備され、西日本では数少ない「日本秘湯を守る会」会員宿としても有名です。また、卓越した効能の冷泉を多くの人に開放するため、日帰り入浴も可能です。

旅館の脇を流れる冷泉の川

旅館の脇には小川が流れていて、これは何と!冷泉なのです。冷泉の湧出量は、毎分2トン以上。寒の地獄旅館一軒だけで中規模温泉地並みの豊富な湯量を誇り、勿体ないくらいに掛け捨てられています。

なお寒の地獄旅館では、年間を通じて入浴できる加温した温泉と冷泉が揃った浴室もありますが、ここでは期間限定の冷泉についてご紹介します。

ココ独自の冷泉入浴方法って?

冷泉浴室の外観

冷泉浴室は旅館施設の奥にあり、木造平屋建ての簡素な建物です。昔からの伝統と効能豊かな源泉にできるだけ手を加えないようにするため、現在も混浴が守られ続けています。ただし入浴の際は、水着か湯浴み着の着用が義務付けられています。

足元湧出の冷泉浴槽

男女別に分かれた脱衣室で着替えて、浴室へ行ってみます。中央が腰壁で仕切られていますが、男女の区分けという意味ではありません。湯船の底は砂や岩で覆われていますが、実はこの砂地から冷泉が自然湧出しています。これは「足元湧出温泉」といわれ、最高に新鮮な源泉を楽しめるため、“究極の温泉”と温泉通から絶賛される大変貴重な温泉形態です。

入浴するには気合が必要!

冷泉の温度は13~14度。一般的な日帰り入浴施設の水風呂は18度前後なので、相当冷たいです。泉質は、弱酸性の単純硫黄冷鉱泉。温泉成分のせいか肌への刺激が強く、冷たいというよりも最初は痛い!と感じるほどです。相当気合を入れないと入浴できないレベルですが、心臓を守る様に両腕を脇に挟んで一気に湯船に入ってしまうと、意外と我慢できます。

一番つらく感じるのは浸かった直後。概ね2~3分ほど経過すると、肌に温泉成分が馴染み、独特の痛みは急激に減少します。

この後は各人の体調や忍耐力に寄りますが、一般的には15~20分程度ひたすら入り続けます(筆者は20~30分程度入り続けます)。一定時間を過ぎると体温が奪われるために、凍傷の様な震えが始まります。

この震えが始まったら、湯船から出るシグナルと思って下さい。出たらすぐに暖房室へ移動。この際の注意点は、タオルなどで体を拭かないこと。体に付着した冷泉の薬効成分を落とすのは、せっかくの効能を減少させるからです。

暖房室

暖房室では、芯まで冷え切った体をひたすら温めます。この際の重要なポイントは、体を拭かずに皮膚に付着した温泉成分をあぶり込む様に体を乾燥させること。温泉の効果を高めるためです。

暖房室での所要時間は個人差がありますが、冷泉に入った時間の1.5~2倍程度が良いとされています。体の芯まで温まり、額が軽く汗ばみ始めた位が出るタイミングと思えておくと良いでしょう。

イメージ的には、近年流行のサウナ+水風呂に入浴する行為と似ています。サウナは暖→冷の順番ですが、寒の地獄では冷→暖の順番。驚くほど体がシャキッと引き締まり、心身共にリフレッシュできる点では共通しています。

また余談になりますが、暖房室の壁に書かれた落書きは入浴客が書いたもの。中には昭和の時代の落書きもあり、寒の地獄旅館の冷泉が多くの人々に愛され続けた証といえるでしょう。

卓越したその効能とは

多くの効能が期待できます!

気になるのは、我慢しながら頑張って入った冷泉の効能ですよね!?

まずは、温冷交互浴を行うことで、体の免疫力がアップすると言われています。これは科学的根拠のない昔からの言い伝えですが、“寒の地獄の冷泉に入ると、一年間は風邪ひかない”、と言われています。筆者はここ数年間、毎年必ず一度は寒の地獄温泉の冷泉に浸かっていますが、その間は一度も大きな風邪をひいたことがありません。

また冷たい温泉であるので、温めてはいけない病や怪我にも効果が期待できます。具体的には骨折・ねんざ・腰痛の療養のために訪れる湯治客が数多くいます。

もちろん泉質特有の効能もあります。寒の地獄温泉の泉質である硫黄泉(硫化水素泉)は殺菌作用に優れ、特にアトピー性皮膚炎の入浴客が多く訪れます。また泉質名にはありませんが硫酸塩泉系統の美肌湯でもあり、浴後は一皮むいたように肌がスベスベします。

湯船の前にある飲泉場

寒の地獄温泉の源泉は飲泉も可能。整腸作用に優れると言われています。また、デトックス作用(体内の有毒物・老廃物を排出する作用)を促進させる点において、温冷交互浴の前に源泉を飲むこともおすすめです。

※これらの効能は個人差があり、効能を保証するものではありません。あくまで一般論・個人の意見として参考にして下さい。

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 DATA
 寒の地獄旅館
 所在地:大分県玖珠郡九重町田野257番地
 電話番号:0973-79-2124
 アクセス:
 【車】大分自動車道 九重ICから車で約30分(約18キロメートル)
 【バス】JR由布院駅から亀の井バスに乗車。「寒の地獄」バス停下車(約55分)
 冷泉日帰り入浴:9時~17時(16時最終受付)。毎週水曜日は定休
 入浴料金:1時間700円、2時間1000円、4時間(半日)1500円、8時間(一日)2000円
 2022年の冷泉入浴期間:7月1日~9月30日(予定)
 公式サイト:寒の地獄旅館 

おすすめの周辺観光は?

寒の地獄旅館がある「阿蘇くじゅう国立公園」は、大分県と熊本県をまたぐ広大な観光地です。この地ならではの雄大なる大自然が当たり前の様に存在し、ぜひ一度は体験してほしいところ。今回は、周辺にある絶景スポットを3ヶ所厳選してご紹介しますね!

九重“夢”大吊橋

九重“夢”大吊橋

九重“夢”大吊橋」(大分県九重町)は、九重エリアでは定番の絶景スポット。長さ390m、高さ173m、幅1.5m。歩道専用としては日本一の高さを誇る吊橋です。渓谷沿いに原生林が広がり、四季折々の景色を楽しめます。アクセスは、寒の地獄旅館からだと車で10分程度(約7km)。比較的近場である点も見逃せません。

大観峰

大観峰

世界有数のカルデラを持つ阿蘇エリアも、決して外せない観光スポットです。中でも「大観峰」(熊本県阿蘇市)にある展望所は、定番中の定番の絶景スポット。ちなみに、この一帯から見える阿蘇五岳の風景は「寝観音」(観音様が寝ている姿に見える)と呼ばれています。アクセスは、寒の地獄旅館からだと車で40分程度(約30km)です。

菊地渓谷

菊地渓谷

阿蘇くじゅう国立公園の最西端付近に位置する「菊池渓谷」(熊本県菊池市)も、見逃せない絶景スポットです。 “天然のクーラー”とも称される避暑地でもあり、渓谷沿いでは川のせせらぎと小鳥のさえずりに癒されます。アクセスは、寒の地獄旅館からだと車で1時間程度(約45km)です。

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