ベトナム旅行のお楽しみといえば、何といってもグルメ!フォーやバインミーなど、日本でも知られるようになってきたベトナム料理はいくつかありますが、他にも美味しい料理はたくさんあるんです。
香草を使ったヘルシーな料理の数々は、日本人にもなじみやすい味付けで、ハマってしまう人も多数!さらに、南北に長いベトナムはそれぞれの地方ならではのグルメもあり、バラエティの豊富さにも事欠きません。今回はベトナム旅行の定番スポット、ハノイで食べたい5大グルメをご紹介します!
ハノイの名物料理の特徴は?
日本でも地方によって料理の味付けが違うのと同様に、ベトナムも北部、中部、南部で味付けがやや異なります。ハノイを含めた北部地方の味付けが一番日本のものに近いと言われており、塩や醤油を使ったやや濃いめの味付けが特徴です。逆にホーチミンを含む南部料理は砂糖を多用するため、日本人にはやや甘く感じられることでしょう。一方で、中部の料理は唐辛子などを使ったスパイシーなものが多めです。
今回はベトナム北部にあたる、ハノイの5大名物料理をご紹介します!
チャーカー(Chả Cá)
チャーカーは、ターメリックなどで味付けした白身魚を揚げ焼きし、さらに香草や青ネギと一緒に炒めた料理です。フォーよりも細い、そうめんのような見た目の「ブン」という米麺と一緒にいただきます。白身魚には淡水魚の一種・ライギョを使うことが多く、ハノイ周辺でしか食べられない名物料理です。
大抵の場合にはテーブルの上にガスコンロと小鍋、もしくはフライパンがセットされており、スタッフさんが目の前で手際よく調理してくれます。煮えたぎるたっぷりの油に魚を投入し、頃合いを見てハーブや青ネギを加えてダイナミックに炒めていくのですが、大抵の場合はテフロン加工ではない鍋なので、小心者の私などは「この勢いで火を通して焦げ付いちゃわない?」とドキドキしてしまいます。しかし、そこはスタッフさんが熟練の技でうまく仕上げてくれるのでご安心ください。
出来上がったら小椀にブンを入れ、その上にお魚や香草を取り、添えられてきたピーナッツや唐辛子、ヌクマムを加えていただきます。
気になるお味ですが、ライギョをはじめとした淡水魚はあっさりとした白身で、揚げ焼きには最適!外側カリッと、中はホクホクの仕上がりです。料理の上手なお店に行けば臭みなどはありません。ターメリックのスパイシーな風味が香草や青ネギのシャキシャキ感と相まって、ビールとの相性も抜群です。結構な量の油で炒めているのでしつこいかな?と思いきや、香草とターメリックのパワーで思ったほど油っぽさはありません。目の前の鍋から取り分けるて食べるという、さながら日本の鍋のような、焼き肉のような感覚でいただける料理です。
チャーカーを食べるなら!私のおすすめはこの店!
チャーカーアンブー(Chả Cá Anh Vũ)
DATA 店名:チャーカーアンブー(Chả Cá Anh Vũ) 所在地:120-k1 P. Giảng Võ, Chợ Dừa, Đống Đa, Hà Nội 公式サイト:https://www.facebook.com/chacaanhvu/
ブンチャー(Bún chả)
ブンチャーは、簡単に言えばベトナムの肉つけ麺です。炭火で焼いた豚肉と肉団子を、薄切りの人参などが入ったヌクマムベースの甘酸っぱいスープに入れ、細い米麺の「ブン」をつけていただきます。
ブンチャーの肉団子は、いわゆる日本の「つくね」のような肉団子ではなく、荒いひき肉の「ハンバーグ」のようなイメージ。どのお店も店先で網を使って焼いているため、香ばしい香りについつい足が止まります。ミントやシソなどの香草もセットで付いてくるので、お好みで入れてください。
そして忘れてはならないのが、薬味の刻みニンニクと唐辛子!どのお店もたいていは机の上にドンっと置いてあるか、料理と一緒に持ってきてくれるはずです。遠慮せずスプーンを突っ込んで、えいやっとどっさり入れましょう。甘酸っぱいタレにニンニクのパンチがプラスされ、さらに肉団子から溢れ出る肉汁と絡み合い、口の中でとんでもないハーモニーを奏でてくれます。
これでもかという量のブンが運ばれてくるため、最初は「食べきれるかな……」と思うのですが、スルスルと箸が止まりません。
なお、ブンチャーの店には揚げ春巻き「Nem」も提供していることが多いので、お腹に余裕があればぜひ頼んでみてください。ベトナムと言えば生春巻きが有名ですが、北部では揚げ春巻きがメインです。揚げたてサクサクの揚げ春巻きはそのまま食べてもよし、スープに浸しても違った美味しさを味わえます!
ブンチャーを食べるなら!私のおすすめはこの店
ブンチャーダックキム(Bún Chả Đắc Kim)
DATA 店名:ブンチャーダックキム(Bún Chả Đắc Kim) 所在地:1 Hàng Mành, Hàng Gai, Hoàn Kiếm 公式サイト:なし
ブンジウ(Bún riêu)
ブンジウも麺料理のひとつで、トマトの酸味を効かせたスープにこちらも細い米麺の「ブン」を入れたもの。ラーメンとにゅうめんの中間のような見た目ですが、酸っぱさとコクが相まった味わいはかなり特徴的で、一度食べたらハマる人も多いメニューです。
トッピングは好きに選ぶことができ、よくメニューにあるのが「Gio(豚のハム)」、「Bo(牛肉)」、「Dau(厚揚げ)」など。全部乗せ、なんていう贅沢なチョイスも可能です。お店の壁や看板に具材の名前が書いてあるので、指差しでも注文できます。ブンジウに蟹のダシや蟹肉などが入ったものが「ブンジウクア」、タニシが具に入ってるものが「ブンジウオッ」です。
細切りのレタスや香草が盛られた皿がついてくるので、むんずと掴んで好きなだけ入れましょう。アツアツのスープに浸してしんなりした野菜がこれまた美味!麺もツルツルさっぱりといただけて、お腹ももたれません。
ブンジウを食べるなら!私のおすすめはこの店
ブンジウハイベオ(Bún Riêu Hải Béo)
DATA 店名:ブン ジウ ハイ ベオ(Bún Riêu Hải Béo) 所在地:15 Phố Hàng Chĩnh, Hàng Buồm, Hoàn Kiếm 公式サイト:なし
フォークオン(Phở cúổn)
フォークオンは、ベトナムの有名な米麺「フォー」を使った料理。細長く麺状に切る前の平べったい状態のまま、牛肉と野菜を巻いたものです。料理名の「Cúổn」は「巻く」という意味があるので、「フォー巻き」といったところでしょうか。スライスした瓜や人参が入った、甘酸っぱいヌクマムのつけダレで食べます。
フォークオンは見た目通りもっちもち!巻いてある牛肉と生野菜とも相性がよく、さっぱりといくらでも食べられます。中心街からやや北にあるチュックバック湖に浮かぶ小さな島「グーサー村」の名物で、島内にはフォークオンのお店がいくつも軒を連ねています。どのお店も手作りのフォークオンを提供しているので、食べ比べもおすすめです。
フォークオンを食べるなら!私のおすすめはこの店
フォークオン31(Phở Cuốn 31)
DATA 店名:フォークオン31(Phở Cuốn 31) 所在地:So 31 Ngu Xa, Ba Đinh 公式サイト:https://www.facebook.com/Phocuonngonhanoi/
ホアクアザン(Hoa quả dầm)
最後はハノイ発祥の名物スイーツ、ホアクアザンです。ベトナムのスイーツといえばぜんざいのような甘味「チェー」が有名ですが、「ホアクアザン」もハノイではチェーと同様に庶民に親しまれているスイーツです。
名前の「Hoa quả」は「果物」、「dầm」は「つぶす」という意味があり、マンゴーやドラゴンフルーツ、スイカ、ジャックフルーツなど、色とりどりのカットフルーツをお皿に盛り付け、練乳やココナッツミルクを上からかけます。これにクラッシュアイスが付いてくるので、スプーンで適宜混ぜながらいただきます。
さっぱりとしたフルーツに練乳のまったりとした甘みコクが加わり、シンプルながらも飽きのこないおいしさ。氷を入れれば「シャリシャリ」とした食感が心地よく、かき氷のような感覚で食べられます。暑い季節に屋外で食べれば、美味しさも倍増です!
ホアクアザンを食べるなら!私のおすすめはこの店
ホアベオ(Hoa Béo)
DATA 店名:ホアベオ(Hoa Béo) 所在地:17 Tố Tịch, Hàng Gai, Hoàn Kiếm 公式サイト:https://www.facebook.com/Phocuonngonhanoi/
ハノイ旅行では名物料理にトライ
まだまだ美味しいものがたくさんあるハノイですが、ひとまずご紹介した5つを押さえておけば間違いありません。ちなみに、筆者のお気に入りは「ブンジウ」です。気分によってトッピングを選べる楽しさがあり、またトマトの酸味が効いた奥深い味わいのスープは、これまでに食べたことがなく一気にハマってしまいました。皆さんもハノイ旅行の際は、ぜひ名物料理を試してお気に入りを見つけてくださいね。