台湾の街中でもよく見かける茶芸館ですが、せっかくならお茶の里の茶芸館にチャレンジしてみませんか?台北市にある木柵鉄観音茶の里「猫空(マオコン)」をご案内します。
行き方は意外と簡単で、台北中心部から約1時間でアクセス可能。駅の券売機でチャージして使える悠遊カード(イージーカード)1枚あれば、台湾初心者でも簡単に行くことができますよ。台湾2回目以降なら余裕です!
台湾旅では悠遊カードが必須!
台湾に入国したら、まずは駅の券売機で悠遊カード(イージーカード)を作りましょう。既に持っている人はチャージを。悠遊カードは現地通貨をチャージして使うタイプのカードで、MRT(地下鉄)やバスの運賃の他、コンビニなどでも使えるので台湾旅には必須のアイテムです。
台湾の券売機の使い方はいたって簡単。日本語案内に切り替えることもできるので安心です。チャージはもちろんのこと、悠遊カードの残高照会もできますので、上手に無駄なく使いましょう。
MRTとロープウェイを乗り継いで猫空へ
お茶の里「猫空」へはMRTとロープウェイを乗り継いでアクセスします。両方とも悠遊カードで乗車できるので、言葉がわからなくても、運賃がわからなくても問題なし。
MRTの茶色のライン(文湖線)で終点の動物園駅で下車。4~5分ほど歩いて猫空ロープウェイの動物園駅へ向かいます。
こちらは平日の様子ですが、週末は大混雑なのだとか…。できれば平日に訪れるのがおすすめ。乗り場は建物の4階にあります。
キャビン選びのポイント
何も考えずに、流れのまま乗車してもいいのですが、猫空ロープウェイには通常キャビンの他にクリスタルキャビンという床がスケルトンになっているキャビンがあります。クリスタルキャビンは数が少ないので、平日でも列ができていることが多い印象。
混んでいてもクリスタルキャビンに乗りたい場合は、行き(動物園駅)ではなく帰り(猫空駅)で乗るのがコツ。クリスタルキャビンに乗ることを楽しみにしている人は行きに乗るので、帰りは意外と空いています。私は並ぶのが嫌いなので、毎回帰りに空いていることを確認して乗ります。平日なら、並んでも10分程度で済むことが多いです。
気になるのが、一般キャビンが8人くらい乗れるのに、クリスタルキャビンは5人くらいとのこと。つまり…強度が足りないってこと?(笑)
実は私は高所恐怖症。猫空ロープウェイはいくつもの谷を越えていくので高さがあって所要時間も30分と長いのです。しかも結構な強風でも運休しません。まぁまぁ揺れます。はじめての友人と一緒だったのでクリスタルキャビンに乗りましたが、10年ほど前に一人で乗車した時は30分間怖すぎて、猫空からの帰りに熱が出て翌日丸一日ホテルで寝込みました。
猫空はバスでも行けるので、高所恐怖症の人はロープウェイではなくバスで行くことを強くおすすめします。
ロープウェイ猫空駅周辺
ロープウェイ猫空駅の周辺には茶芸館、カフェ、レストランなどが集まっています。また猫空エリアには複数の散策路も整備されていますので、時間が許す方は散策してみるのもいいでしょう。今回は写真のような天気なので、茶芸館に直行です。
駅の前にはバス停があるので、あらかじめ目的の茶芸館が決まっている人はその茶芸館までバスに乗ってもいいでしょう。もちろんここでも悠遊カードが使えます。
道沿いでは茶畑が広がる風光明媚な景色が楽しめます。ここで栽培されているのは木柵鉄観音という烏龍茶です。場所によっては遠く台北101の姿も望めます。
森の中の静かな茶芸館
今回訪れたのはロープウェイ猫空駅から徒歩約25分の場所にある邀月茶坊。バスなら貓空站(小天空步道)のバス停から徒歩約2分です。周辺には茶畑が広がり、のどかな雰囲気の場所にひっそりとたたずむ茶芸館です。
写真のエントランスから茶芸館までは下り坂を約2分。ちなみにこちらは24時間年中無休の茶芸館です。ロープウェイやバスの運行が終わり観光客が訪れない夜中には、地元っ子が静かにお茶を楽しむんでしょうかね。
茶芸館でのオーダーのシステム
茶芸館の利用方法って?と思われるかもしれませんが、これも簡単。まずは席を選びます。スタッフに連れられ、屋内席、屋外席を見学。もちろんおすすめは屋外席。
念のため「あなたのおすすめの席は?」と案内スタッフに聞いたところ、「もちろん屋内席さ!だって寒いじゃん!」と(笑)
気温20度弱でも、台湾人にとっては寒いようです。確かに屋内席は現地の人々に人気で、屋外席は見るからに観光客といった人々に人気でした。
席についたら伝票に人数と希望の茶葉を記入。人数を記入するのは一人につきお湯の料金(70~120元)が必要なため。お茶の料金に幅があるのは、時間帯によって料金が変わるからです。朝より夜のほうが高い傾向にあります。
私たちが選んだ茶葉はこの地で栽培されている木柵鉄観音という烏龍茶。一缶330元なので日本円で1500円くらいですね(2023年12月のレート)。余ったら缶に入れて持って帰れます。だいたいいつも余ります。
記入した伝票を持って入口のカウンターへ。先会計というわけです。
会計を済ませてしばらくするとトレーに乗せられた人数分のお茶セットが届きます。選んだ茶葉も間違いないかご確認を。茶海、茶壺、茶洗、茶船など、耳慣れない道具も沢山。
お茶の淹れ方
お茶の淹れ方は説明書に詳しく書かれています。しかも日本語なので問題なし!その前にお湯を汲みに行きます。給湯スポットは屋内にも屋外にも何か所もあるので、近い場所で汲むといいでしょう。お湯は何度汲んでも最初に払ったお湯代で大丈夫。
烏龍茶には高温のお湯が良いので、汲んだお湯はテーブルの上のヒーターでアツアツに保ちます。
熱湯で茶器をじゅうぶんに温めてからお茶を淹れます。写真には写っていませんが聞香杯(細長い器)もありますので、一煎目は香りも楽しみましょう。実際にお茶を飲むのは写真に写っている茶杯です。
お茶は一度の茶葉で5~6煎抽出できます。抽出を重ねることで香りや味に変化があるので、その変化も楽しい発見です。
邀月茶坊では茶葉を使ったお料理もオーダーしたいところ。ところが残念なことに今回は茶葉入り小籠包が売り切れ。24時間営業のため、提供できるお料理は時間によって偏りがありそうな雰囲気ですね。写真は、茶葉ではなくネギが入ったお餅。お茶請けにちょうどいい感じ。
DATA 邀月茶坊 所在地:No. 6號, Lane 40, Section 3, Zhinan Rd, Wenshan District, Taipei City, 台湾 116 営業時間:24時間年中無休
猫空へは早めのランチがおすすめ
週末は混みあうことも多く、お昼時には希望の席が選べないこともあるのだとか。お昼前には到着するのがおすすめです。
私たちが普段コーヒーや日本茶などで“お茶を楽しむ”場合は、飲み物単体やちょっとしたお菓子と一緒に楽しみますが、茶芸館ではお食事と一緒にお茶を楽しむつもりで訪れるといいでしょう。1回の茶葉で5~6煎抽出できますので、お料理があったほうがお茶も美味しくいただけますよ。