有形文化財のホテルや旅館に泊まってみようシリーズ!有名どころでは「東京ステーションホテル」や「富士屋旅館」を思い出す方も多いかと思いますが、箱根には旅館にも有形文化財の建物で営業を続ける老舗旅館が多いんですよ!今回は箱根にある「箱根小涌園 三河屋旅館」に泊まってみました!
箱根小涌園 三河屋旅館とは
「三河屋旅館」は、竹久夢二(画家)、与謝野鉄幹・晶子夫妻(歌人)、孫文(中国革命の父)などが泊まったこともある、明治16(1883)年創業の老舗旅館です。国登録有形文化財「本館」、専用露天風呂付和室二間の「離れ」、四階建ての「別館」があり、現在は椿山荘やワシントンホテルでお馴染みの「藤田観光株式会社」が取得・改修し、2020年秋にオープンしました。
ところで筆者、「有形文化財に泊まる」のは今回が初!
壁に貼ってあるプレートには「この建物は貴重な国民的財産です」と書いてあります。 やばい!国民的財産…コーヒーでもこぼしたら逮捕されるのではないか!?とビビりながらの宿泊です。
三河屋旅館の歴史と風格を体感
雰囲気ある階段を上ると、有形文化財がどど~んと鎮座しています
時代劇に出てきそうななんとも趣のあるエントランスが出迎えてくれます。
外資系のハイレベルなホテルにチェックインするより、有形文化財にチェックインする方がなんだか緊張します!
チェックインはフロントカウンターではなく、箱根の絶景が見えるゆったりとしたクラシカルなラウンジで。
お茶やお菓子をいただきながらチェックイン。気分だけでもセレブになれます。
露天風呂付別館のお部屋へ!
今回はバルコニーに専用の露天風呂を備えた「別館」の客室をチョイス! 実は筆者は10年以上前、ソロ活(ひとり旅)でこの旅館に泊まったことがあるのですが、リーズナブルな予算での旅だったので、客室風呂無しのお部屋ですごしました。三河屋旅館の露天風呂付客室に憧れて、10年以上かけてあの頃の夢を叶えたのです!
客室はちょうどよい広さ。清潔感ある寝具、充実したアメニティ、そして広いテラスに露天風呂~!!!!
なんて…なんて贅沢なのでしょう…こんなに幸せで良いんですか?バチあたりませんか? 箱根の自然を眺めながら、鳥のさえずりを聞きながら、自分だけの露天風呂に浸かっていいんですか?
有形文化財を味わい尽くす館内探検
一通り客室に感動した後は、館内の見学にいざ出発!
迷子になりそうな広い館内は、ほんの少し異次元を感じる非日常空間。 レトロランプが灯る廊下や曇りガラスの窓が連なる長い廊下…
昔ながらの洗面台、細かな細工の扉…館内散策しているだけで歴史と文化を感じることができます。
気軽に入ることができる資料館(資料室)もあり、三河屋旅館に関わる歴史をさかのぼることができます。
お待ちかね!三河屋旅館の夕食
夕食はレストランにて。 モダンで、席の感覚がしっかりと取られた、プライベート感も守られる空間です。
近隣の土地のものを使った豪勢なお料理が次々に運ばれてきます。目の前の食事に全集中!実食の呼吸!
彩鮮やかな前菜始まり、メインは地元産のお肉が主役の名物「三河屋特製米麹甘酒鍋」。お鍋に入れられる神奈川県産やまゆりブランドの牛や豚、静岡県産野生鹿肉、御殿場産ごてん地鶏、静岡県産野生鹿肉が盛り合わせで出てきましたっ!
甘酒鍋って初めて食べのですが、これが絶品!ほんのり香る麹の香りとしっかりとした味付けで、お肉の甘みや旨さをより一層引き出してる!って感じです。
〆には御殿場産コシヒカリの土鍋御飯、そしてもちろんデザートも!大満足の夕食をいただきました。
夜の庭園・館内巡りも素敵
飲み屋や遊びに出かける…のではなく、夜もぜひこの建物と小涌園を満喫してもらいたい。
旅館の大浴場や貸切風呂(半露天)はもちろん、徒歩約5分に外湯として「箱根小涌園 元湯 森の湯」も無料で入ることができるようなので、そちらを楽しむのもアリ!
そして温泉を満喫したら、ぜひ夜の文化財を眺めていただきたい。観光地に行って日中の文化財を見ることはあっても、夜の文化財を見たり体感することって少なくないですか?ということで、筆者は夜の文化財をあっちからもこっちからも撮影して楽しみます。
朝はゆっくり客室路露天風呂を楽しむ
おはようございます!朝は客室テラスについている露天風呂から始めました。
大浴場で朝温泉に入りたくても、すっぴんで髪もぼさぼさのまま、廊下で他のゲストやホテルスタッフと会いたくない…ってことないですか?客室露天風呂なら、すっぴんだろうが髪がぼさぼさだろうが全然平気!
ましてや新型コロナウィルス感染拡大で大浴場が混んでいる光景がちょっと恐くもなりましたよね。でもお部屋に露天風呂があるのだから、そんなこと気にしなくいていいのです!朝の澄んだ空気を感じながら一人だけの温泉を満喫していると、もう露天風呂付客室の魅力から離れられなくなってしまいそう。
朝食はかわいらしい籠盛りで!
そして、夕食同様気分が上がる、旅館の朝ごはん。
おお~…夕食に負けず劣らずな豊富なお料理。普段はコンビニの塩むすびなど、かるーい朝食しかいただかない筆者は、旅館やホテルの朝食メニューに毎回ビビります。もちろん今回もビビりました…。
籠に盛られた華やかな籠盛には、サラダや卵焼きに加え、小田原産の蒲鉾や有名な曽我の梅干も。さらに朝の身体に優しい豆乳鍋が沁みる~!ほのかな豆乳の香りと甘みとコクが野菜に絡みいくらでも食べられちゃいます。
小田原産鯵の干物や御殿場産コシヒカリまで、地元にこだわった物ばかり!朝から贅沢できるのは旅館ならではの楽しみですね!
帰りのバスの時間まで、優雅にくつろげる
チェックアウトのギリギリまで館内を散策し文化財を満喫しました。そして、ラウンジでコーヒーを飲みながら送迎バスの時間を待つ時間も、なんとも贅沢。時には奮発して、自分にご褒美をあげたいものですよね。
温泉が注ぐ露天風呂が付いている客室は、一度ハマると抜けられなさそう。でも、時には贅沢しましょう。
DATA 箱根小涌園 三河屋旅館 所在地: 神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷503 公式サイト:箱根小涌園 三河屋旅館