ベトナム・コロナ禍のダナンの行動制限を現地在住ライターがレポート

テラウチ マミ

ベトナム・ダナン在住猫好きライター

コロナ禍で海外旅行ができなくなってから、大好きな国がどうなっているか気になりますよね。今回はベトナム・ダナンに住む私が、コロナ禍のベトナムダナンの現状について2021年9月末の最新情報をお届けします。

ダナンってどんなところ?

さて、そんなダナンについて簡単にご紹介すると、ベトナムのハワイ!?は褒めすぎですが、アジアの活気溢れるビーチリゾートです。

こちらの写真はサーフィンやSUPなどもできるミーケビーチ。雨季(9月〜2月頃)は特に波が大きくなり、サーファーでも上級者向けのビーチ。

ミーケビーチ

東京から直行便で約5時間という近さやホイアンやフエといった世界遺産へもアクセスしやすく、ビーチと世界遺産両方を楽しめます。
インフィニティプールを有するリゾートホテルが林立するエリアもあれば、アジアの熱気ある市場や屋台もあり、どちらの雰囲気も楽しめるのが大きな魅力だと思います。

大きな観音様のいるソンチャー半島にはお猿さんも

ベトナムの新型コロナウィルスによる行動制限

観光都市としてぐんぐん成長し、年々生活も便利に、活気に溢れていたダナンですが、コロナをきっかけに生活は一変しました。

コロナ対策優等生と言われてきたベトナムは、2020年の2月中旬から入国規制や初期感染者の隔離、地区ごとの社会隔離措置などの徹底した施策により感染者数の早期抑え込みに成功。

日本人の私から見ると施策の発表から適用までのスピード感(24時間以内に適用されることも)や、強引な内容の施策もあったりで社会主義国家らしさを感じました。しかし、その背景に過去にSARSがベトナムで流行した際の経験があります。アプリを活用した情報共有を迅速に行うなど、国民がパニックにならず一丸となって感染拡大抑え込めたのだと思います。

たとえばこちらのマンションは、陽性者が一人出ただけで住人全員が濃厚接触者と認定され、約200世帯が住むマンションごと隔離に…。ベトナムの制限はとても厳しいのです。

2021年5月、マンション一棟ごと隔離

新型コロナウィルスを抑え込んでいたベトナムに変化がおきたのは、2021年4月末から5月に掛けての連休後。変異種による第四波が起こり、みるみるうちに感染が拡大。
5月から飲食店のイートインが禁止になり、6月にはビーチが閉鎖され、7月には一瞬緩和されるも・・あれよあれよと厳しい社会隔離措置になっていき、ロックダウンになってしまいました。

コロナ防疫喚起のプロパガンダアート。街中のあらゆるところに貼られている。

8月26日から20日間のロックダウンの様子

昨年2020年も経験したロックダウンでしたが、2021年8月のロックダウン措置は昨年より更に厳しいものでした。8月16日から基本的に外出は厳禁で、唯一の外出はPCR検査時のみ許可されます。一歩も外に出られないと気になるのが食材や生活用品ですよね。

在住外国人にも食糧配給

まず、ガチなロックダウンが始まってすぐに開始されたのが政府からの食材の配給です。
エリア(ダナン市は8つの区に分かれていて、そこから坊、そして更に細かく町や通りでエリア分けられています。)ごとに配給の頻度や種類は様々だったようですが、私の住んでいるエリアは3日に1回くらい配給があり、様々な野菜や肉・魚、米、インスタント麺などが配給されました。

配給があることがわかると近所の人がわざわざ家まで声を掛けに来てくれ、私のような在住外国人にも分け隔てなく与えてくれることに感動しました。
たまに配給で見慣れない野菜などがあって遠慮しているとダナンの人々は「これは体にいいから沢山食べな!(脳内翻訳)」と、こちらの健康まで気に掛けてくれていました。

野菜の配給。大きいものは通りで切り分けるワイルドスタイル

配給以外の必要なものについては“班長”に頼んで買ってきてもらうことができます。
私の住んでいるエリアだと、4つの通りに対し班長が1人おり、食材・生活用品の調達は班長にZalo(LINEのようなメッセージアプリ)でベトナム語で送っていました。

ただ欲しいもの全部が手に入るわけではなく「あれはなかった!」とか「1kg単位からじゃないと買えない」なども多々ありました。頻度としては3日に1回頼めるなど、エリアによっては決まっていたそうですが、私のエリアは班長自身が個人商店のオーナー夫妻だったこともあり、いつでも大丈夫でした。

班長はPCR検査の連絡もくれるのですが、たまに「フルーツ食べる?」などのやさしい連絡が来ることもあり、感謝しかなかったです。

PCR検査の様子。空気を読んで?ワンちゃんも並んでいました

現在の生活の様子

2021年9月5日から20日間のガチロックダウンは緩和され始めました。一気に緩和されたわけではなく、感染者率などにより下記3種類のエリアに分けられました。

グリーン

散歩などの運動、朝5時~7時/夜5〜7時OK、工場や会社などが人員50%以下で操業再開可、グリーンゾーン内にあるレストランやコンビニ・商店のデリバリー再開、5日に1回ゾーン外のスーパーや市場で買い物可能(買い物可能日が書かれたQRコードが配布される)

イエロー

エリア内の買い物は可能、身分証明書と通行許可証の提示など特定の条件・措置を満たしている場合にのみ外出許可

レッド

引き続き外出厳禁のステイホーム

“グリーンゾーン”と書かれた看板

私の住んでいるエリアは始めはイエローゾーンで、一応エリア内の商店などでは買い物できましたが、エリア外のすぐ側にあるコンビニまでは行っちゃダメ!と言われていました。
9月10日の午後にやっと私の住んでいるエリアもグリーン(14日間連続でコミュニティ内に新規感染者が出ないことが条件)になり、少しずつ買い物や散歩などができるようになりました。

ベトナムのワクチン接種率は?

ベトナムのワクチン接種率は接種完了者が7.5%、1回以上の接種者が約30%(2021年9月23日時点)と低め。理由はワクチン購入の資金や製造拠点、運送・保存、医療体制など様々な課題があるため、先進国よりも遅れてしまっているからです。

現在、日本をはじめ各国からのワクチンの無償提供もあり、日々集団免疫の獲得に向けて動いている状況です。
ベトナム保健省は2021年中に18歳以上の少なくとも50%の人々にワクチンを接種し、2022年3月末までに全人口の70%以上のワクチン接種を目標としています。

日本人の私もワクチンパスポートをゲット!

そしてつい先日、在ダナン日本国領事事務所の要請に基づく在留邦人向けのワクチン接種が行われ、私も接種してきました。
接種したのはアストラゼネカ社(※)のもの。
日本政府がベトナムに向けて送ってくれたものでした。
「コロナのワクチンは筋肉注射だから痛い!」と聞いていましたが、私は以前狂犬病やA型・B型肝炎の筋肉注射ワクチンを受けたことがあり、それに比べたら全然痛くなかったです。(看護師さんの腕にもよるのかも知れませんが…)

「余裕♪」なんて思っていたら、その日の午後からしっかり副反応が出て、翌日は大人しくせざるを得なかったですが、現在は元気です。ありがとう日本!

※ベトナムでは18歳以上がアストラゼネカ社のワクチンの接種が認められています。

ベトナムのワクチンパスポート

これがベトナムのワクチンパスポート。この情報はアプリにも反映されていて、2回接種が完了すると緑色のQRコードが発行さます。

これからどうなる?!ベトナム

ワクチン接種証明で制限緩和をする国が増えていますが、ベトナムの入国がワクチン接種証明で大きく変わりそうです。

ハノイ市でワクチンパスポート試験運用中

ハノイ市では試験的にワクチンパスポートでの試験運用を始めました。しかし入国制限が解除されるわけではなく、これまであった14日間の集中検疫隔離(強制隔離※有料)を、7日間に短縮し、あとの7日間の自己健康観察期間とするという…あまり緩和になっていないような内容です。7日間の自己健康観察は主に自宅となり、ホテルなどは対象外です。

入国対象

残念ながら観光客などの短期滞在は対象ではありません。以下の方が対象です。

・ベトナム国外に滞在し、帰国を希望しているベトナム人
・ベトナムへ就労や投資を目的として渡航する外国人

ワクチンパスポートとして認められるもの

出発72時間以内に受験したPCR検査が陰性であり、入国14日間前から12か月以内に必要回数のワクチン接種を終えていること。

ヨーロッパのグリーンパスポートなどは陰性証明書、もしくはワクチン接種証明書のどちらか一つで入国制限がなくなりますが、ベトナムはどちらも必要です。ヨーロッパと比較すると、ワクチンパスポートと名乗れないほど厳しいといえます。

フーコック島で観光客受け入れを試験的に再開

2021年10月から6か月間にわたりフーコック島への観光客受け入れを試験的に実施予定ででしたが、なんと最近クラスターが発生してしまい、11月中旬からの受け入れに延期されました。観光客の受け入れ再開は18歳以上の島民全員のワクチン接種を完了してからになるとのことで、保健省はワクチン配分を急いでいます。

ホイアンのランタンフェスティバルにて。

2021年9月末である現在はベトナムは国内線の移動も制限されている状況ですが、早く国内移動や海外旅行にも気軽に行けるようになることを祈っています。
皆さんもアフターコロナには是非ベトナムに遊びに来てください!

テラウチ マミ

ベトナム・ダナン在住猫好きライター