仙台の奥座敷と呼ばれている秋保(あきう)温泉に、2023年6月、大江戸温泉物語の新しいブランド「TAOYA秋保」がオープンしました。重厚感のあるクラシカルな雰囲気の中、オールインクルーシブで気軽に館内サービスが楽しめ、優雅なホテルステイを満喫できる温泉リゾートホテルです。TAOYA秋保で体験できる極上の休日を紹介します。
扉の先は非日常空間!TAOYA秋保
宮城県の鳴子温泉、福島県の飯坂温泉とともに、奥州三名湯の一つとして数えられている秋保温泉。仙台駅から車で30分ほどでありながら、豊かな自然に囲まれた東北屈指の温泉地です。
そんな秋保温泉で約400年の歴史を持つ老舗温泉旅館「岩沼屋」が、2023年6月に大江戸温泉物語グループのTAOYA秋保としてリブランドオープンしました。
建物内は一部を改装。歴史を感じさせる天井や照明、手入れの行き届いた庭などはそのままで、さらに最近のトレンドを取り入れたデザインやインテリアなどをプラス。伝統と革新が融合したホテルです。
入り口の重厚な木の扉が開くと、広いロビーラウンジが出迎えてくれました。ここから先は別世界。サービスはすべて宿泊費に含まれたオールインクルーシブなので、日常を忘れてホテルステイが楽しめます。
チェックイン時にビールで乾杯も無料!これぞオールインクルーシブ
筆者の視線は奥のラウンジにくぎ付け!ビールやハイボールのタップに、ビネガーやジュースなどのドリンク、お菓子、アイスがカウンターに並んでいます。これらはすべて無料。それがオールインクルーシブなのです。
到着したお客さんは、いそいそとラウンジへと向かい、おいしそうに生ビールで喉を潤していました。おつまみにはミックスナッツにドライフルーツ、そして仙台銘菓のゆべし。
チェックインを済ませたらお部屋に入れるのですが、みなさん、まずここで落ち着いてしまうのだとか。
実は後の棚に並んでいる瓶は、飾りのため飲むことはできません。でも、ここは映えスポット!記念写真を撮っている人を多く見かけました。
せっかく仙台に来たのに、ご当地ウィスキーは見るだけなんて殺生な~という人は、館内のバーへ出かけましょう。なんとここでもオールインクルーシブでウイスキー「伊達」を飲むことができるんです!
※バーで提供するアルコール、銘柄は季節によって変更となります。
オールインクルーシブの中にはアクティビティも含まれ、卓球やフロントで借りることができるボードゲームが無料で楽しめます。
他にも高性能マッサージチェア、ライブラリーラウンジも無料。ライブラリーラウンジで、宮城や仙台の歴史や文化を知る書物や雑誌が読み放題。ソフトドリンクのサービスもあります。本好きには至福のスペース。
好きな浴衣を選んでから客室へ
お部屋に行く前には、浴衣を選んでいきましょう。伝統工芸品、仙台箪笥を模した箪笥の中には、サイズの違う6種類の柄の浴衣が入っています。引き出しを開けるまで、浴衣の柄はわかりません。開けるたび、華やかな浴衣やレトロモダンな浴衣が現れ、思わず顔がほころびます。
男女の区別はないので、本当に好きな柄を選んでいいんです。花柄を着ている男性もいるそうですよ。
TAOYA秋保のお部屋紹介
TAOYA秋保には本館と別館があります。筆者が宿泊したのは本館に新しく新設された「和ベッドルーム」。スーツケースを広げても余裕の広さで、大きなソファに寝ころんでテレビを見たり、おしゃべりして過ごせます。そして、眠る時はベッドへ。このベッドが寝心地良すぎて、横になった途端、寝落ちしてしまったほど。
これだけ広いと友達やカップルで利用しても、適度な距離が保てて快適。寝室との間は障子で仕切れるので、眠い人は早々と眠ってしまっても大丈夫。起きてテレビを見たり、パソコン作業しても、寝ている人の邪魔になりません。
お部屋の備品もチェック!半纏や帯と一緒に並んでいたお風呂用のカゴ。どの色もかわいい!選ぶのに迷ってしまいます。1階の売店で販売もしていて、思わずお土産に買って帰りたくなりました。
ドライヤーや湯沸かしケトル、冷蔵庫なども揃っているので、お部屋でおこもりステイもできますね。でも実は、ラウンジが居心地よすぎて、お部屋にいた時間よりラウンジにいた時間の方が長かったです。
他のお部屋も見学させてもらいました。
昔ながらの和室タイプのお部屋も、リフォーム済みでとてもきれい!お風呂上りは畳でゴロゴロしたいという人には天国!
別館の特別室は10畳+8畳で、7人まで利用可能。三世代の旅行やグループ旅行にも利用できますね。他にもお風呂が岩風呂で、大浴場に行かなくてもお風呂が楽しめるお部屋もありました。
一緒に行く人や利用シーン、どんな旅行にもピッタリなお部屋タイプが揃っているので、ここは息子一家と、ここは女友達と…と、見学中夢が広がりました。バリアフリータイプのお部屋は、米寿のお祝いに連れてきてもらおうかしら…。妄想は膨らみます(笑)。ちなみに息子は独身。
TAOYA秋保の大浴場・タイプの違う湯殿で秋湯の湯を満喫
秋保温泉は1500年以上の歴史があり、伊達政宗も湯治に訪れたと伝わる名湯です。そんなお湯を楽しめる大浴場は、「滝ノ音」と「風ノ音」の2タイプ。夜に男女が入れ替わるので、宿泊するとどちらの湯殿も利用できます。
滝ノ音
滝ノ音は緑豊かな庭園を眺めながら入る、四季の美しさが感じられる湯殿。秋には紅葉、冬に雪見風呂が楽しめます。
大きな窓からは日の光が差し込み、内湯もとても開放的。
露天風呂の外気浴スペースは、椅子に座っていると風がとても心地よく、しばし火照った体をクールダウン。
風ノ音
対して、風ノ音は岩沼屋の時の雰囲気を引き継いだ、高い天井が印象的な湯殿。秋保温泉の歴史を肌で感じることができます。露天風呂は夜にも利用してもらいたい!ライトアップされた庭園が幻想的なんです。
設備充実の大浴場!サウナは朝5時から使用可能
どちらにもサウナと水風呂があり、サウナーも大満足。サウナは夜だけというところが多い中、こちらは朝5時からサウナを利用できます。
洗い場にはリファとミラブルのシャワーヘッドが交互に設置されていました。なんて贅沢!実は違いがよくわかっていなかったので、ここぞとばかりに洗い比べてみました。個人的にはミラブルのミストが肌にやさしくて好み。
脱衣所にタオルが用意されているのも、わざわざお部屋からタオルを持ってこなくてよいのがありがたい!しかも、毎回新しいタオルが使えるのが嬉しいです。ドライヤーは憧れのダイソンでした。
どちらの湯殿にも、乳幼児のためのバス用品が用意されているのは感動しました。脱衣所にはベビーベッドもあります。こういうのは女性にポイント高いですよね。いつか孫が出来たら連れてこよう(まだ嫁もいませんが)、孫が生まれたばかりの〇〇さんに教えてあげようと、しっかり頭の中にメモしました。
大浴場以外に本館と別館にそれぞれ2ヶ所、60分3,300円で利用できる貸切風呂もあります。伊達政宗も癒した名湯をじっくり味わいたいなら、こちらがオススメです。
TAOYA秋保の魅力的なグルメを紹介
オールインクルーシブのTAOYA秋保。お料理もバイキング形式で、好きなだけいただくことができます。もちろん、アルコールも飲み放題。量だけじゃない、味や質にもこだわったメニューの数々を紹介します。
TAOYA秋保の夕食はステーキ・お寿司などのご馳走からご当地グルメまで
まずは夕ご飯を紹介しましょう。カウンターにはバイキングの巨匠高階孝晴氏を最高料理顧問に持つ、大江戸温泉物語ならではのノウハウの詰まった、和洋中バラエティに富んだ料理が並びます。どの料理も本格的で、食べ放題メニューとは思えないクオリティの高さ。
お刺身、お寿司、パスタ、ピザ、茶碗蒸し、お酒に合いそうなお料理の数々…。
ライブキッチンでは蒸したての点心、揚げたての天ぷら、焼きたてのステーキ。天ぷらは王道の海老以外に、ヤングコーンなど旬の野菜も。酢豚は塩レモンでさっぱりとした味付け。あぁ、全部食べたい!
そして、仙台といえば牛タンでしょう。1枚、2枚、3枚…。枚数制限なしです!何皿食べてもいいんです。
食べ放題の牛タンなんて、まるでゴムのようなんでしょと思ったら大間違い!適度な歯ごたえと、噛みしめるたびに口の中に広がる肉汁。南蛮味噌漬けとテールスープが、口の中をリセットして、無限に食べられそうです。
しかーし、横には大きな牡蠣のフライが!仙台に来たら牡蠣もはずせないでしょう。少し歩くと、ホワイトソースたっぷりの牡蠣グラタンまで。取るでしょ。これはお皿に乗せるでしょう。
胃袋にリミッターがあるのが悔しい。
〆のデザートはスイーツはもちろん、果物もいろいろ。ソフトクリームの横には、ハーゲンダッツ!なんとハーゲンダッツ迄食べ放題ですって。
欲望のままに持ってきたディナーがこちら。
これでも、多分メニューの1/3くらい。そして、どれも美味しいのが凄い。これだけあったら、あ、これ失敗したわ~というのがひとつはありそうなのですが、どれもハズレがない!すべてアタリ!連泊して全部食べてみたい!
アルコールも飲み放題。生ビールやサワー以外に、日本酒、焼酎、クラフトジン、ワインと、こちらも種類が多すぎて迷ってしまいます。
夜食のクリーミーカレーうどんは背徳の味
夕ご飯をお腹いっぱい食べたはずなのに、何故か夜には小腹が空いてしまうんですよね。
TAOYA秋保では、ライブラリーラウンジにて、夜食にクリーミーカレーうどんを用意しています。
これは岩沼屋の時から続く伝統の夜食だそうです。まろやかなカレーが胃を刺激して、そんなにお腹が空いてないと思っていた人も、箸が止まらなくなってしまう恐ろしいうどん(笑)
眠りにつく前のおいしい夜食は、幸せな夢へと誘ってくれそうです。
TAOYA秋保の詔勅・朝から海鮮丼にスパークリングワイン!
朝ご飯もバイキングスタイルです。
驚いたのは、宝石箱のように並ぶ海鮮!自分で作る海鮮のっけ丼です。
そういえば、仙台は海が近いので海鮮もおいしいのでした。
昨日は食べ過ぎたから朝は控えめにしようなんて思っていた気持ちは、一気に吹き飛んでしまいましたよ。
そうそう、仙台はおでんも有名でした。おでんも食べなくちゃね。豆腐かまぼこやお魚は自分で焼いていただきます。これも、はずせないわね~と、朝もまた欲望のおもむくままに、いろいろ持ってきてしまいました。
そして、なんと朝はスパークリングワインもあるのです!朝スパ!これぞ休日の醍醐味。
そして、持ってきたのがこちら!
海鮮のっけ丼はマストメニュー。朝から味噌ラーメンも食べちゃってるのに、仙台味噌の味噌汁とあったら、持ってきますよね。自分で焼いて食べるのは、豆腐かまぼこに、あぶらカレイの味噌漬け。オレンジの器の中はプリン!
パンやフレンチトーストも、とっても心惹かれましたが、さすがにお腹いっぱい手が出ませんでした。無念。
私が感動したのは、夕食・朝食、どちらも離乳食まで用意されていたこと!いろいろ出かけましたが、離乳食があったホテルは初めてです。
バイキングの時間は90分ですが、90分あれば十分お腹いっぱい。パンパンになります。しかも時間で人数制限をしているので、場の雰囲気が悪くなることもなく(笑)、平和なバイキングでした。おいしいものを食べると、人ってやさしくなれますよね。
1泊2日でパワーチャージ
それでは筆者がどのように1泊2日を過ごしたかを紹介しましょう。
15時 チェックイン まずはラウンジで生ビールとレモンサワー
16時 秋保温泉を散策
17時 ホテルの温泉とサウナで癒しの時間。その後、ラウンジで生ビールとアイス
19時 バイキングの夕食
21時 夜食のカレーうどんを食べた後、ラウンジでレモンサワーを3杯。
22時 就寝
6時 起床・朝風呂
7時 朝食 スパークリングワイン2杯
8時 秋保温泉を散歩
9時 ラウンジでビネガードリンクを飲みながらひと休み
10時 チェックアウト
こんなにのんびり過ごしたのは、いつ以来でしょう。1日目は人間奈良漬けになってしまうのではと心配になるくらい、飲み続けてしまいました。
ベッドの寝心地も良く、夜はあっという間に寝落ち。翌朝はすっきり目が覚め、その日は仙台でお仕事でしたが、アクティブに動き回ることができました。
質の良い休息が、充実した日々をささえてくれますね。
ひとり旅、家族、カップル、女友達と。
どんなシーンでも極上の休日が過ごせるホテル。
充実した毎日を送るための非日常の時間。
パワーチャージしたいオススメのホテルです。
DATA TAOYA秋保 所在地:宮城県仙台市太白区秋保町湯元薬師107 電話:0570-033-268 アクセス:JR仙台駅から車で30分 Web:TAOYA秋保