イタリア三大人気都市の一つ、フィレンツェ!ローマ、ベネチアと共に、一年を通じて世界中から観光客が訪れる世界遺産の都市です。初めてのイタリア旅行では「フィレンツェには絶対に行きたい!」という人も多いはず。
旅行会社のツアーでも多くのコースにフィレンツェは含まれていますよね。こじんまりとした旧市街に見どころがギュッと詰まったフィレンツェは、まさに「屋根のない美術館」。ルネッサンス文化の中心地であった、中世の雰囲気が残る街並みを散策するだけでも楽しい町ですよ!
今回は、
✓フィレンツェは初めて
✓効率よく見どころを回れるコースが知りたい
というフィレンツェ観光初心者さんに、イタリア在住15年の私がおすすめする観光1日モデルコースを紹介!
「フィレンツェであまり時間は取れないけど見どころはできるだけ多くまわりたい」という人はぜひ参考にしてくださいね。
おすすめのフィレンツェ観光1日コース
私がおすすめするフィレンツェ観光1日コースはこちら。今回は、フィレンツェ中央駅発着でフィレンツェ旧市街を1日で効率よく回るコースを紹介します
1.中央駅からドゥオモ(大聖堂)広場へ
2.ドゥオモ(大聖堂)広場からヴェッキオ橋へ
3.ヴェッキオ橋を越えてミケランジェロ広場へ
4.ミケランジェロ広場からの絶景を堪能!
5.ミケランジェロ広場からウフィッツィ(Uffizzi)美術館へ
6.ドゥオモ(大聖堂)広場へ戻り、クーポラ、鐘楼、洗礼堂等見学
7.中央市場、お土産購入&休憩・夕食
8.中央市場から中央駅へ
それぞれ詳しく見ていきましょう!
1.中央駅からドゥオモ(大聖堂)広場へ
フィレンツェ中央駅に到着したら、まずはドゥオモ広場を目指しましょう。
広場に近づくと見えてくるドゥオモ(大聖堂)のクーポラや鐘楼に、「フィレンツェにやって来た!」と気分が盛り上がりますよ!
ドゥオモや鐘楼などの見学は後にして、午前中の元気なうちにヴェッキオ橋を通ってミケランジェロ広場へ行ってみましょう。
ミケランジェロ広場へはバスやタクシーでも行けますが、徒歩で行くのもおすすめ!
広場前の階段が少しきついですが、階段を登り切った後に見るフィレンツェ旧市街を見下ろす景色は壮観です。
ドゥオモや鐘楼などの写真を撮ったら、そのままヴェッキオ橋へ向かいましょう。
2.ドゥオモ(大聖堂)広場からヴェッキオ橋へ
ドゥオモ(大聖堂)の隣にある八角形の洗礼堂から南に延びるローマ通り(Via Roma)を南にまっすぐ歩けば、ヴェッキオ橋に到着します。
ローマ通りは数多くお店が並ぶショッピング通り。「鼻の部分を触るとまたフィレンツェに戻ってこられる」という言い伝えのあるポルチェッリーノ(子豚)の噴水があるのもこの通り沿いです。子豚というよりイノシシっぽい!?多くの人が鼻の部分を触るのでそこだけピカピカに(笑)
3.ヴェッキオ橋を超えてミケランジェロ広場へ
ヴェッキオ橋は、両側に貴金属のお店が並ぶことで有名なフィレンツェの見どころのひとつ。
お店の上には、その昔フィレンツェを治めていたメディチ家の居住だったピッティ宮殿から仕事場のウフィツィ宮殿まで直接行くためにつくられた「ヴァザーリの回廊」があります。
この回廊は通常は一般公開されておらず、不定期にガイド付きのツアーが開催される場所。私もいつかは行きたいと思いつつ、15年経った今でもまだ行けずにいます…(涙)。
フィレンツェを訪問する時期にヴァザーリの回廊が見学可能になっていたら、迷わずガイドツアーを予約するのがおすすめ!
ヴェッキオ橋からミケランジェロ広場への行き方は、後ほど詳しく紹介しますね!
4.ミケランジェロ広場からの絶景を堪能!
フィレンツェ旧市街の絶景が楽しめるミケランジェロ広場は、フィレンツェに行ったらぜひ訪れてほしい場所。広場近くにはカフェもあるので、広場を眺めながらの休憩もおすすめ!
広場が見渡せるテラスがあるカフェも。
運よく広場側の席が空いていたら、絶景を眺めながら素敵なカフェタイムが楽しめます♪これからのスケジュールのためにブランチをいただくのもいいでしょう。
ミケランジェロ広場へは徒歩でもバスやタクシーでも行くことができます。言葉もわからない海外でバスに乗るのはハードルが高いので、イタリア旅行初心者さんには徒歩またはタクシー・専用車での移動がおすすめ。「フィレンツェであまり時間が取れないけど、ミケランジェロ広場へ行ってみたい!」という人も、バスよりも高くなりますがタクシーや専用車を利用すると時間を短縮できます。この行程については後ほど詳しく紹介しますね!
例えばミケランジェロ広場から旧市街の写真を撮るだけでいい!という人はタクシーに少し待ってもらい、そのまま旧市街まで送ってもらえばスムーズな移動ができますよ。
5.シニョーリア広場&ウフィツィ美術館見学
ミケランジェロ広場の景色を堪能したら、中世の政治の中心部だったシニョーリア広場へ。ミケランジェロ広場から徒歩でシニョーリア広場へ戻る道順も後ほど詳しく紹介します。時間的に、ウフィツィ美術館を見学するなら、シニョーリア広場はこのタイミングで見学するのがおすすめ!
広場の素晴らしい彫刻の数々はもちろんのこと、ヴェッキオ宮殿は必見。1299年から1314年にかけ、ドゥオモの初期建築にも携わったアルノルフォ・ディ・カンビオによる建設で、当初はフィレンツェ共和国の政庁舎として使われましたが、メディチ家が一時的にここを宮殿として住んでいたことでも知られています。なんと現在でも、フィレンツェ市庁舎として使われているため、ここに住民票を取りに来りする人もいるというのだから驚きです。。内部は、「フランチェスコ1世の仕事部屋」「500人大広間」「レオ10世の間」「ゆりの間」などに分かれていますが、レオナルド・ダ・ヴィンチの幻の壁画である「アンギアーリの戦い」が「500人大広間」の壁画の裏側に隠されていることでもしられています。
このあたりには、カフェやレストランも多く、ミケランジェロ広場でゆっくり過ごして昼食の時間になってしまったら、ウフィツィ美術館に入る前にこの辺りで昼食を取るか軽く何かを食べておきましょう。
ウフィツィ美術館は広く、有名な作品だけを見ても1~2時間ほどかかります。(全作品をゆっくり見ると3時間ほどかかる場合も…)
ゆっくりと作品を見るためにも、腹ペコの状態で入館するのは避けましょう。
6.ドゥオモ(大聖堂)広場へ戻り、クーポラ、鐘楼、洗礼堂等見学
いよいよフィレンツェで絶対に外せないスポット「サンタマリアデルフィオーレ大聖堂(ドゥオモ)へ!ドゥオモ広場へ戻り、クーポラ、鐘楼、サン・ジョヴァンニ洗礼堂等を見学しましょう。
ドゥオモ内部を見学する
ドゥオモ内部は無料で見学できます。時間帯によっては入口に長蛇の列ができていることも。最終入場時間が16時30分(閉館17時)と、思ったより早い時間に閉まってしまうので注意!
DATA 料金:無料 開館時間:10時45分~17時(最終入場16時30分) 定休日:日曜日
クーポラに登る
フィリッポ・ブルネレスキ作の世界で最も美しいと讃えられているクーポラ。ドゥオモの象徴でもあります。クーポラの美しい流線形を足元に感じたければ、ぜひ登るべきですが、すべて階段ですので、覚悟が必要。日・祝は開館時間がかなり短くなるので注意!
DATA ドゥオモのクーポラ 料金:大人:20ユーロ/7~14歳:10ユーロ/7歳以下のこども」無料 開館時間:8時15分~19時(最終入場18時)※土曜:8時15分~17時30分(最終入場16時30分)/日曜日・祝日:12時45分~17時30分(最終入場16時30分)
ジョットの鐘楼に登る
ポスターやガイドブックに出てくるクーポラを入れた旧市街の姿を撮りたい!という人はこちら。もちろん階段のみなので、クーポラ&ジョットの鐘楼を連続して登ることはおすすめできません(相当体力と脚力に自信がないと厳しい…)できればフィレンツェに何泊はして、それぞれ別の日に上ることをおすすめしたい!
※現在のところ鐘楼に登えうことができるのは2021年12月31日までと発表あり。理由やその後については発表があり次第お知らせします。
DATA ジョットの鐘楼 料金:大人:15ユーロ/7~14歳:7ユーロ/7歳以下のこども:無料 開館時間:8時15分~19時45分(最終入場18時45分)
サン・ジョヴァンニ洗礼堂内部を見学する
ドゥオモのファサードと向き合って立つ八角形の洗礼堂。天井に描かれた金色を多用したモザイク画「最後の審判」の評価が高く、ドゥオもを訪れたら必ず立ち寄るべき場所。残念ながら2021年7月現在は月に一度しか内部を見学できる日がなく、開館日にフィレンツェを訪問することができれば、迷わず見学していただきたい。
DATA サン・ジョヴァンニ洗礼堂 料金:大人:5ユーロ/7~14歳:3ユーロ/7歳以下のこども:無料 2021年7月より毎月第1火曜日のみ開館
ドゥオモの見学については、こちらの記事で詳しく紹介しています
7.中央市場でお土産購入&休憩・夕食
フィレンツェ旧市街最後の見どころはフィレンツェ中央市場。
1階が市場、2階はフードコートになっていてトスカーナ州やイタリア各地のおいしい物を楽しむことができます。
中央市場のフードコートは
✔レストランでの食事に飽きた
✔軽く食事を済ませたい
という人におすすめ!
「小さい子がいるからレストランには行きにくい…」という家族連れにも人気があります。
フードコートは10時~0時まで営業、中央駅へは徒歩10分ほどなので、列車に乗る前に軽く食べたいという人にも便利。
1階には食材やワインを売っているお店もたくさんあるので、「お土産を探したい!」という人にもおすすめ。
お店によっては日本人の店員さんがいるので、言葉の不安なくお土産選びができますね!
9.中央市場からフィレンツェ中央駅へ
中央市場から中央駅までは徒歩で10分ほど。列車の時間に気をつけて駅へ向かいましょう。
ミケランジェロ広場へは徒歩?バス?戻りはどうする?
高台にありフィレンツェの歴史地区全体を見渡せるミケランジェロ広場。観光スポットとして外せないだけに効率よく行き、歴史地区に戻ってきたいものです。コンパクトなフィレンツェ歴史地区は、徒歩で巡れる場所も多く、ちょっと離れた場所にあるミケランジェロ広場へも簡単と簡単に徒歩で行くことができます。また、ミケランジェロ広場から眺めを堪能する時間と、ドゥオモやウフィツィ美術館のように、見学に時間がかかるものとの組み合わせを考えて、どこへどう戻るかうまく計画を立てる事が重要。
前半の記事では「この行程だとスムーズ」というスケジュールで1日観光コースを紹介していますが、ウフィッツィ美術館のように予約が必要なスポットが必ずしもその時間にあてはめられるわけではないため、上手に計画を立てたいものです。
1日観光を左右する(?)歴史地区から徒歩でのミケランジェロ広場への行き方、ミケランジェロ広場からの戻り方のパターンを紹介しちゃいます!
ヴェッキオ橋からミケランジェロ広場へ徒歩で行く場合
ヴェッキオ橋を渡ったら左折して川沿いに進み、バルディ通り(Via dè Bardi)からサン・ニコロ通り(Via di S.Niccolò)をまっすぐ進みましょう。
右手に城壁と門(サン・ミニアート門)が見えたら右折します。城壁までが旧市街なので、城壁の外に出ましょう
城壁の外に出て坂道を少し上がると左手に階段があります。
階段を登るとミケランジェロ広場に到着です!。長い階段ですが…がんばって!階段を登り切ったら左手にミケランジェロ広場があります。
ミケランジェロ広場からシニョーリア広場へ徒歩で行く場合
ミケランジェロ広場から徒歩でシニョーリア広場へ行く道順はとっても簡単!行きに登ってきた階段を降り、来た道を途中まで戻ります。ヴェッキオ橋の手前のグラツィエ橋を渡ったら、アルノ川沿いにヴェッキオ橋に向かって歩きましょう。ミケランジェロ広場→ウフィッツィ美術館の人も、このコースがおすすめ。
ヴェッキオ橋の手前右側にウフィツィ美術館の入口がある広場、その奥にシニョーリア広場があります。
ミケランジェロ広場へ中央駅からバスで行く場合
ミケランジェロ広場行きへバスで行くには12番と13番のバスで行くことができるのですが、どちらのバスも旧市街の外側を回って行くので旧市街からは乗ることができません。バスでミケランジェロ広場へ行きたい場合は、中央駅前のバス停から出発する12番のバスが便利です。
12番のバスが出発する中央駅前のバス停はこちら。中央駅前のツーリストインフォメーションの斜め前にあります
バスの切符は駅構内の売店(タバッキ)で買えます。
「ミケランジェロ広場へ先に行き、その後ゆっくり旧市街を散策したい」という場合はタクシーを利用するのもアリ。中央駅前にタクシー乗り場があるので、タクシーでミケランジェロ広場へ行った後ヴェッキオ橋やウフィツィ美術館辺りで降ろしてもらい、そこから徒歩で観光するのも時間短縮になりますよ!
フィレンツェ旧市街の見どころを効率よく回ろう!
今回は、フィレンツェ旧市街の見どころを効率よく回れる1日コースを紹介しました。特に「フィレンツェであまり時間が取れない」という人には便利な観光コースだと思います。ぜひ参考にしてくださいね!