小笠原諸島は世界遺産の超秘境。東京都なので有人の島には品川ナンバーの車が当たり前に走る不思議ゾーン。空港がない関係で日本で最も交通が不便な小笠原諸島は「ちょっと行ってこようかな?」という小旅行だと無理があり、それなりの覚悟がいります。元小笠原住民ライターが小笠原旅行は何日で行けるのかプランニングしてみました。
小笠原行の定期船の運行パターンを把握せよ!
小笠原諸島の魅力や、不思議なポイントを紹介しまくる私ですが、今回は一度はみな考える(?)小笠原への旅行は何泊あればいいのか、という疑問についてお答えしましょう。
小笠原諸島への交通手段は定期船「おがさわら丸」(もしくは代替船)のみで、父島に何泊するかにより3パターンの運行スケジュールが存在します。
- A 6日に1便(通常期)父島3泊
- B 着発便(繁忙期)父島0泊
- C ドッグ便(5月)父島1泊
Bの着発便が運行されるのは年末年始、G W、夏休み期間の繁忙期。観光客だけでなく島民の往復も盛んになるので、予約が混み合います。その他の期間は基本的にA。5月のおがさわら丸の定期整備期間には、代替船がCのスケジュールで運行します。
小笠原諸島への行き方や、どんな島があるかについては、以下のブログに書かせていただいたので、そちらもしっかりとお読みの上、旅の予習にお役立てくださいね♪。
5泊6日プラン=A-1・1航海
小笠原旅行の基本となる「1航海」は、船中2泊・現地3泊のプランです。スケジュールは以下の通りになります。
- 1日目 11:00 東京・竹芝発(船中泊)
- 2日目 11:00 父島着(現地泊)
- 3、4日目 フリー (現地泊)
- 5日目 15:00 父島発(船中泊)
- 6日目 15:00 東京・竹芝着
フリーに使えるのは、2日目の午後、3・4日目の終日、5日目の午前です。島にはたくさんのツアー会社があり、島内観光やドルフィンスイム、世界自然遺産を体感できる森歩きなど、様々な体験をすることができます。
現地でも申し込みはできますが、繁忙期は満員になることもあるので、事前に予約しておくのがおすすめ!おがさわら丸船内のツアーカウンターでも相談できます。
ツアー所用時間も終日、半日(午前もしくは午後のみ)、夕方2時間、夜間など様々。滞在中みっちり詰めるもよし、海辺やカフェでボーッとする時間を長くするもよし。自由にスケジュールを組んでみましょう!
せっかく父島まで来たなら、母島まで足を伸ばすのもおすすめ。日帰りや1泊のほか、全日程滞在することも可能です。
最終日の出港タイムは感動の時間。見送り太鼓の音が響く中、あちこちで見送りのセレモニーが行われます。出港したおがさわら丸に漁船やツアー船が並走し、船上から人々が海にダイブして盛大に見送ります。
11泊12日プラン=A-2・2航海
- 1日目 11:00 東京・竹芝発(船中泊)
- 2日目 11:00 父島着(現地泊)
- 3〜10日目 フリー (現地泊)
- 11日目 15:00 父島発(船中泊)
- 12日目 15:00 東京・竹芝着
1便見送り、次の船で戻るのが「2航海」プラン。ワーケーションにも最適な長さです。入港中の島の賑わいと、出港中の静けさ、島の素顔を見ることができることができます。船が入港している期間は賑やかな島ですが、出港すると島の時間は一変!
6日目の午後、おがさわら丸の出港時間には、ぜひ港に行ってみてください。盛大に見送った後、人々が淡々と日常に戻っていく姿を見ることができます。
メインストリートや砂浜には地元の人の姿のみ、時間の流れが急激に緩やかに。出港翌日は休業になる店も多く、島独自のカレンダーを感じることができます。次に船が入港する3日後まで、のんびりとした島時間を楽しみましょう。
0泊3日プラン=B・着発便
- 1日目 11:00 東京・竹芝発(船中泊)
- 2日目 11:00 父島着、15:00 父島発(船中泊)
- 3日目 15:00 東京・竹芝着
最低6日間の休みが必要な小笠原ですが、繁忙期には「着発便」と呼ばれる弾丸旅行をすることも可能です。船中48時間、現地滞在時間4時間半という強行スケジュール。これをどう活かすか。
ビーチで過ごす
港は島の中心部でありながら、すぐに海に入ることもできます。目の前の青灯台護岸や大村海岸は、街中にあるのに透明度抜群の絶景ビーチ。到着後すぐにここで泳ぐことも可能!大神山公園内にあり、シャワーを浴びることもできます。お昼はお弁当を買って海岸で過ごすもよし、近場の飲食店に入るもよし。
ランニング
24時間の船旅でなまった体を、ランニングで復活させるのもおすすめ。長期間船上で過ごす海上自衛隊の船が父島に寄港した際には、ランニングシューズを履いて上陸し、すぐに走り出す姿も見られました。
坂道も多いですが、舗装道路が港と絶景ビーチを繋いでいます。枝珊瑚が美しい製氷海岸(2km)、戦中の座礁船が残る境浦海岸(4km)、ちょっと足を伸ばして扇浦海岸(5km)へ!
バストリップ
街でランチをとって、村営バスで小港海岸へ。白浜に遠浅、夢のようなビーチを目にすることができます。亜熱帯の植物に囲まれるカフェで一息つくのもおすすめ。約1時間後のバスで戻れば出港時間に間に合います。
1泊4日プラン=C・ドッグ便
- 1日目 11:00 東京・竹芝発(船中泊)
- 2日目 11:00 父島着(現地泊)
- 3日目 15:00 父島発(船中泊)
- 4日目 15:00 東京・竹芝着
5月、おがさわら丸がドック期間に入り、代替船就航時のみに可能な「ドッグ便」による1泊プラン。たった1泊、されど1泊。丸一日以上のフリータイムがあります。半日ツアーや2時間ツアーをうまく組み合わせれば、海も森も十分に楽しめるはず。
※2019年までは、船のドック期間中、約3週間にわたり東京・竹芝との往来ができなくなるため、小笠原で身動きが取れなくなる25泊26日という超ロングステイのプランもありました。食材や物資の入荷が途絶え、孤島のリアルを体感できる貴重な時期でしたが、今年から代替船の就航により幻となってしまいました。
次回は海や山、島の歴史をたどる戦跡・歴史ツアーなど、小笠原ならではのアクティビティーをじっくりご紹介します!
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