車の売却を考えている時、「車を少しでも高く売る方法は?」と考えたことはありませんか?
実は車を高く売るためにはコツがあるのです。
ここでは車を高く売るためにはコツを<事前準備><交渉方法>に分けてしっかり解説していきます。
また、売る手段や、車の価値を高めておくために日常心掛けたいポイントもご紹介しましょう。
車を高く売るコツ<事前準備>
車を高く売るコツとして「先にやっておきたいこと」を<事前準備編>としてまとめました。
項目は以下の5つです。順に解説していきましょう。
- 同じ車の相場を調べておく
- 走行距離をなるべく抑える
- 売るタイミングを見極めておく
- 車の掃除をしておく
- 純正パーツは置いておく簡
- 単に修復できるキズはそのままでOK
同じ車の相場を調べておく
まずは自分の車がどのぐらいの価値(買取り相場)であるかを調べる必要があります。おおよその買取り相場を知っていることで、相場より安く買い叩かれることを防ぐことができ、車の買取り業者と対等に話ができます。
年式、走行距離、次回の車検時期などの入力で買取り相場を調べられるサイトがあるので利用するとよいでしょう。
ガリバーの「中古車買取り相場」
ナビクルの「買取り・下取り相場」
ズバッとの「中古車の査定相場」
グーネットの「中古車相場」
ネットの査定では「車の標準的な状態」をイメージして買取り価格を算出しています。
「車の標準的な状態」とは、納車後1年間で1万キロ程度の走行距離で、修復歴がない車を指します。
修復歴のある車とは、車の骨格(フレーム)部分がダメージを受けて交換、補修をした車のことです。事故車ともいわれ、敬遠されるため、標準車よりは低く査定されてしまう場合が多いです。
走行距離をなるべく抑える
一般に納車後1年間で1万キロ程度の走行距離の車を標準的な車と想定されています。
この標準的な車より走行距離が少ない車を「年数の割に走行距離が短い車として、車の価値として少し高めに査定され、逆に基準より走行距離が長い車を「年数の割に走行距離が長い車」として、低めに査定される傾向があります。
また、走行距離が5万キロ、10万キロを境界線として査定額が大きく変わる場合があります。もし、それらの走行距離に近づいているのであれば超える前に売却することで高く売れる可能性があります。
売るタイミングを見極めておく
車の買取り金額はいつでも同じ金額というわけではなく、高く売れる時期があります。狙い目は中古車の需要が高くなる1月~3月と9月~10月です。
1月~3月は、中古車販売の決算期を控えていることや、進学、就職、転勤などで新生活に合わせて車を購入する人が増えるため、在庫確保を強化している期間になります。
9月~10月は、中古車販売の半期決済期であること、ボーナス後に車の買い替えを検討する人が多くなり、中古車の需要が高くなる傾向があります。
また、車のモデルチェンジは前の車の価値を下げてしまう傾向があります。メーカから自分が乗っている車のモデルチェンジ情報が発表された段階で、早めに売却を考えたほうが良いでしょう。
車の掃除をしておく
キレイな車は持ち主が車をどれだけ大切にしてきたかアピールできるポイントでもあります。
査定前はもちろんですが、日頃から定期的に洗車、ワックスがけ、掃除をして車を大事にしておきましょう。安全運転につながります。
こまめなメンテナンスで車全体のの劣化も防ぐことが出来ます。
外装
キレイに洗車されて手入れが行き届いている車は、査定する側からも気持ちのよいものです。また、汚れを傷と判定されて評価が下がることを防ぐことができます。
ワイパーゴムの劣化やフロントガラス、サイドミラーの汚れなどはドライバーの視界を妨げ、事故にもつながる危険があります。安全運転のためにも気をつけておきたいポイントです。
内装
査定でチェックされるのはニオイ、シートの汚れやへたり、ダッシュボードのキズ等です。
車のニオイには注意すること。車内のゴミは定期的に取り除き、要らないものを車に置いておかないようにしましょう。シートの汚れは早めにケアすることも大切です。
ゴミが車にあると運転にも影響します。例えばペットボトルや空き缶が車内の床に転がっている場合です。それがブレーキペダルに挟まり、ブレーキが効かないトラブルになる危険があります。
純正パーツは置いておく
純正パーツがあれば、車と一緒に準備しておきましょう。一般的に中古車として販売される時、社外パーツに比べて純正パーツの方が好まれる傾向にあります。車に統一感が保たれることや、安心感があるからです。
特に足回りの社外パーツは安全面で不安材料になりやすいです。可能であれば、純正に戻しておいた方が車の査定にはよいでしょう。
簡単に修復できるキズはそのままでOK
小さなドアのへこみや、こすりキズは査定前に修理する必要はありません。
多くの自動車買取り業者や中古車販売業者は自社で修理設備や修理業者とのネットワークを持っているため、修理費用を抑えられる仕組みになっています。そのため、小さなへこみやこすりキズは査定に大きく影響しないことが多いです。
個人で依頼した場合のキズの修理費用は意外にも高額です。修理前後の査定の差額より修理費用の方が高くなることがほとんどなので、修理の意味がなくなってしまいます。
また、キズを隠そうとして無理に自分でDIYしないようにしましょう。素人の修理は逆に目立ってしまい、査定にマイナスになる場合があります。
車を高く売るコツ<交渉方法>
いよいよ、車の買い取り交渉になります。
ちょっとしたコツで買取り金額がアップする可能性のある項目をまとめました。順番に解説していきます。
- 買取り査定は複数店舗で行って比較する
- セールストークには要注意!
- 売りたい気持ちをしっかりと伝える
- 引き渡し時期を伝える
- 希望額を最初に言わない
買取査定は複数店舗で行って比較する
同じ車であっても、査定額は買取り店によって異なります。それは、それぞれ車の重視するポイントが違うからです。
大事なことは、できるだけ多くの業者に依頼して査定額を比較することです。
ところが、複数の車買取り業者に1件ずつ自分から連絡して査定依頼するのは、時間と手間がかかるので、車一括査定サービスを利用するのがおすすめです。
このサービスを利用すると1回の情報入力で複数の車買取り業者に査定依頼を申し込むことができます。オンラインで簡単に依頼ができ、業者によっては高額査定の提示があるかもしれません。
デメリットは複数の車買取り業者からの電話です。焦らず、落ち着いて1件ずつ電話対応していきましょう。
セールストークには要注意!
車の買取り、下取り、どちらであっても車の買取業者との交渉が必要になってきます。業者はできるだけ安く契約台数を増やすことが目的なので、「今なら」「今だけ」「他ではこれ以上の査定は期待できない」など緊急、限定的な言葉で即決を促してきます。
気持ちに焦りを感じさせるような言葉に惑わされて即決しないようにしましょう。
即決を迫られた場合は必ず「少し考えさせてください」と、一旦冷静になってゆっくり考えることが大事です。
また、車の買取り業者へ誠実でマナーの良い対応を心がけ、査定してもらう車の情報を正しく伝えることもポイントです。
売りたい気持ちをしっかりと伝える
車の買取り業者に伝えたいことのポイントとして「車を売却したい強い気持ちを示すこと」です。ただ相談だけなのか、判断しにくい態度でいるより「売却したい」真剣さが伝わり、交渉に応じてくれる可能性が高くなります。
「条件さえ合えば売却するつもりがあること」をしっかり示し、必要に応じて希望額を提示することも交渉を進める上で大事になってきます。そのためには、事前に自分の車の価値を調べておくことを忘れないようにしましょう。
引き渡し時期を伝える
車の買取り業者は、交渉が始まると、早めに車の引き取りを希望します。キズやへこみのリスク、走行距離の長さ、時間の経過で車の価値が下がることを避けるためです。
1周間から長くても2週間の間で「○月○日には引き渡しができます」と期限を明確にするようにしましょう。日付が提示されることで適切な見積もりが行われるようになります。
希望額を最初に言わない
自分の車の相場を先に調べていると、ある程度の知識もあり、買取り業者の査定時につい希望額を言いたくなるかもしれません。しかし、査定額が提示されるまでは敢えて口にしないようにしましょう。
はじめからこちらの希望額を伝えてしまうと、本来その金額を上回る査定がついていたにも関わらず、査定額が下がってしまう可能性があるからです。
ただし、査定が終わり、交渉が進んだ段階になると、「いつ、いくらで買い取りをしてもらえるなら、契約します」という感じで、はっきり言うことも大事になってきます。
車を売るときの4つの方法
車を売る方法は下取りと買取りの方法、そしてオークションや個人売買で販売する方法があります。
下取り→ディーラーなどで車を買い替える時に、今まで乗っていた車を売却し、車の購入費用に充当する方法
買取り→車の買取り業者に車を売却し、現金化する方法
個人売買→フリマやオークションサイトを経由して、また個人間で車を販売する方法
①ディーラーで下取り
メリット
手間がかからず手続きが楽
車を「購入する商談」と引き取ってもらう、「売る商談」が同時に行われるので手間がかからず、スムーズに手続きが進みます。
デメリット
価格が安くなる傾向がある
車を購入することに焦点を当てているため、仲介業者が間に入ることになり、下取り価格は安くなる傾向があります。
また、系列の販売店で取り扱っていない商品を下取りしてもらう場合(トヨタ系販売店でホンダ車の下取りをしてもらう場合)も下取り金額は低くなります。
②中古車売買店で買取り
車を少しでも高く売りたいと考えているのであれば、中古車販売店での買い取りを選ぶと有利に進む可能性が高いです。
メリット
中古車の販売ネットワークをもっている
中古車の買取りと販売を行っている会社は間の流通がなく、直接自社で販売することになるので比較的高く買い取ってもらえます。
買取り業者間の査定価格競争がある
車の買取り業界は多くの業者が参入、競争しています。車を1台でも多く買い取るために査定額を他社より高く提示する吊り上げ競争の効果もあります。
デメリット
買取り業者からの電話がかかる
一括見積もりなどを利用すると複数の買取り業者から電話がかかってくることになります。それぞれの対応にわずらわしさを感じるかもしれません。
交渉に時間がかかる場合がある
買取業者との交渉でなかなか意見が合わない場合は時間がかかる場合があります。
③オークション
自動車を扱うオークションは大きく業者オークション(オートオークション)と個人が参加できるネットオークション2つがあります。
全国で開かれている業者専用のオートオークションは参加するには要件を満たす必要があり、一般は参加できません。個人で参加するためには、専門の「オートオークション代行業者」に依頼する必要があります。依頼手数料などもかかるため、かなりハードルが高くなる方法だといえるでしょう。
フリマサイトやヤフオクなどで知られるネットオークションは、参加資格不要で一般であっても車を出品することが出来ます。
メリット
相場より高値で売れる可能性がある
マニアックな車や希少な車の場合は、その車を探している人が現れた場合高値が付く場合があります。
自分で販売価格をつけることができる
査定の必要がなく、自分で販売価格をつけることができます。
デメリット
手数料、陸送費がかかる
サービス利用の手数料、落札者が遠方に住んでいる場合は陸送費がかかります。
なかなか買い取り主が見つからない場合がある
すぐに売却したいと思っていてもなかなか買い取り主が見つからない場合があります。
買い取り主とトラブルになる場合がある
車のキズなどのクレームや代金未納、名義変更未手続きなどで買い取り主とトラブルになる場合があります。
④個人同士で売買
個人売買仲介サービスに依頼する方法とすべて個人での売買する方法があります。
「コバフリ」や「ガリバーフリマ」といった個人売買仲介サービスを利用して個人売買する方法は、車や売買について知識が豊富なプロが仲介してくれるため、利用者同士の直接取引きと比較するとトラブルは少なめですが、手数料や陸送費の費用がかかります。
SNSやオンラインの掲示板を介して買い主を探し、個人間で取引きする方法は、知らない者同士で車と金銭のやり取りになるため、様々なリスクが考えられます。買い主が名義変更を行わずに事故を起こしたり、税金未納の場合、前の車の持ち主に責任負担がかかってしまいます。 個人間での車の取引きは家族や知人とのやり取りの範囲でとどめておく方が賢明だといえるでしょう。
メリット
納得の行く価格で取引できる
自分で価格を設定できるので納得できる価格での取引が可能です。
業者の買取りよりも高値で売れる場合がある
中間マージンが抑えられるので高値で売れる場合があります。
デメリット
なかなか買い取り主が見つからない場合がある
すぐに売却したいと思っていてもなかなか買い取り主が見つからない場合があります。
買い取り主とトラブルになる場合がある
車のキズなどのクレームや代金未納、名義変更未手続きなどで買い取り主とトラブルになる場合があります。
各種手続きの手間がかかる
事務手続き等の負担が大きくなります。
車を高く売る為に心掛けたいポイント
少しでも車を高く売るため、所有している間に心掛けておきたいポイントをまとめました。できる範囲で心掛けておくと、売るタイミングの時に高く査定してもらえる可能性があります。
- 車内禁煙にする
- ニオイをつけないようにする
- 純正パーツは保管しておく
- 日常的に洗車をする
- 修理を急いでしない
- 車の保管はなるべく屋根のあるところにする
車内禁煙にする
車のニオイの中で特にタバコのニオイは要注意です。
車の中でタバコを吸っていると、シートや天井にニオイがついてしまい、一度ついたタバコのニオイはなかなかとれません。そのため、喫煙車は禁煙車に比べてどうしても査定が低くなってしまいます。
納車直後から車内禁煙にすることを心掛けましょう。人を車に乗せたときも禁煙車は好印象です。
ニオイをつけないようにする
タバコのニオイの他にもペットや食べ物、飲み物のニオイ、エアコンからのニオイも車の価値に影響します。査定時にオーナーが喫煙者であったか、ペットを乗せていたかなどニオイに関するチェックがあり、それがだけ車の価値が下がると考えてよいでしょう。
ペットを乗せるときはゲージに入れることや、車内での飲食はできだけ控え、飲食した際は食べこぼしに気をつけること、万が一こぼしてしまったときはできるだけ早く対処することが大切です。
また、エアコンフィルターは年に1度は交換するようにしましょう。
また日常的に車内を換気すること、シートに消臭スプレーをするだけでもニオイ残りはかなり防げます。
純正パーツは保管しておく
車のパーツを自分の好みで社外品に交換した場合、必ず純正パーツは保管しておきましょう。
一般に純正パーツ車は統一感が出て、好まれる傾向があります。売却する時に純正パーツがあれば、後で付け替えて販売できるため査定にプラスになります。
純正パーツと付属品は必ず保管しておくようにしましょう。
日常的に洗車をする
定期的に車を洗車し、ワックスをかけてきれいにしておきましょう。車についた泥汚れを長期間そのままにしておくとシミになったり、塗装の劣化につながる可能性があります。
塗装の劣化から塗装がはがれ、サビが広がってしまうなど汚れからの車のダメージは意外と大きいものです。 日々の小さな積み重ねが車の価値をキープできるので日常的な洗車を心がけることが大切です。
修理を急いでしない
小さなキズやへこみは気になるかもしれませんが、すぐに直そうとせず、そのまま査定を依頼しましょう。
査定では小さなキズ程度であればほとんど査定に影響しないケースが多く、高額な修理代を負担しても査定アップの金額にはならないものです。
また、自分でタッチペンを使ってキズ隠しをしたつもりが逆に目立ってしまうこともあるので注意しましょう。
車の保管はなるべく屋根のあるところにする
車のボディ表面やパーツなどは直射日光や雨で劣化していきます。
可能であれば屋根のあるところに車を保管しましょう。
内装も同様にダッシュボードやシートは日光が長時間当たると色あせを起こしたり変質することもあります。屋外に車を停めるときは、日常的にウィンドウの内側にサンシェードを立てて車内に日光が入るのを防ぐようにしておきましょう。
日頃から車のメンテナンスを行い、出来るだけ車を高く売れるようにしよう
車を高く売るコツについて<前準備編><交渉方法>を解説しました。
前準備をきちんとしておくことで心の準備もでき、落ち着いて買取り業者と交渉できるようになります。また、車を売る方法は様々ありますが、メリットやデメリットをしっかり把握し、納得できる方法を選ぶようにしましょう。
大事なことは日常的に車のメンテナンスを行い、大事に扱うことです。少しでも車を高く売れるように日々心掛けておきましょう。