東京2020のオリンピック期間(2021年7月23日~8月8日)と東京2020パラリンピック期間(2021年8月24日~ 2021年9月5日)の間、お台場の景色として海上にモニュメントが設置されたことをご存知の方も多いでしょう。
東京の象徴である東京タワー、レインボーブリッジ、東京スカイツリー、そして選手村も見ることができるこの位置は「東京2020」にふさわしい場でもありました。
そんなモニュメントも、2021年9月5日の東京パラリンピック閉会式をもって、役目を果たし、9月6日に撤去されました。本当なら休暇を取ってステイケーションを楽しむはずだった筆者が、このモニュメントの目の前の客室に泊まり、マスコミの皆さんがこぞって取材しているのを見てしまい、結局仕事をする羽目になったパラリンピックのモニュメントさんと過ごした1泊2日を、ホテルの部屋からお届けします(号泣)。
目次
パラリンピックのモニュメントと乾杯
ベランダのあるホテルが大好きな筆者。休暇のステイケーションにヒルトン東京お台場を選択。運が良くも悪くも9月5日にチェックインをしてしまいました。代々木のスタジアムからは、はるかに遠いけど、閉会式で誰もいない選手村は近いよな、とか言いながらチェックイン。すると…
「お客様のお部屋はとても眺めが良いお部屋になっております」
と、フロントの方に笑顔で告げられる。まあねー、だって景色求めてきたんだもんねー。と思って部屋に入った瞬間「うわっ!」と声を上げてしまった光景がこれであるよ。
いいねいいね。今日はこのモニュメントを眺めながらパラリンピックの閉会式見ちゃうもんねー…閉会式前からモニュメントと乾杯。
ちなみに筆者が東京2020らしいことをしたのはこれくらい。ライトアップされたパラリンピックちゃん(何だその名前)の放つ優しい光に包まれながら、ベロ良いでテラスでのお酒を楽しみましたとさ。
9月6日午前、パラリンピックのモニュメントに異変が!
ワインを2本空けた割には二日酔いもなく、爽やかに目覚め、朝食なんざ楽しんで部屋に戻った所ところ、昨日の晩酌の友、パラリンピックちゃんに異変が!謎の小舟たちに囲まれているではないか?
しかもマスコミが続々と集まってきているではないか…
ま、まさか…そうなのか。役目を終えたパラリンピックちゃんは、今日でここを離れてしまうのか?しかも筆者の部屋ってマスコミより位置いいじゃんか。
なにこれ?仕事しろってこと(号泣)?しかしパラリンピックちゃんを見届けずに入られない…とりあえずお別れのその瞬間を目に焼き付け、2021年二度とないこの不思議なオリンピック・パラリンピックを振り返りながら、感慨に浸ろうではないか。
午前9時20分、不審船からパラリンピックのモニュメントに人が上陸
9時20分ごろから不審船(だから言い方!)から人々がパラリンピックちゃんに上陸。
なんか、くっついたり、離れたり、凄く忙しそう。パラリンピックちゃんが乗っている船のような部分だけ他の小舟で引っ張っていけば簡単に終了、っていうことはなく、東京の海の一つとして、何か催しをやるごとに多くの決まりごとがあるのでしょう。
9時39分 四角いクレーン船が登場!囲いを外し始める
不審船の中に、ニューフェイス(死語)登場!四角いクレーン船が現れたではないか。しかもよく見たら昨夜はなかったパラリンピックちゃんの周辺の囲いにクレーンをひっかけ…
なんか激しく持ち上げ始めました!
ってことはそっちからパラリンピックちゃんは退場するのかな?と、見守るだれもが思い始めました。
最後の布みたいな(布って…)囲いを外したら移動するのかなーなんて思っていたら…違った!
フェイントで逆方向へさらわれるパラリンピックのモニュメント
パラリンピックちゃんの涙なのだろうか(妄想激しすぎる)雨が強く降ってきました。マスコミの皆さんも大変です。ごめんね。客室から優雅に見ていて。
なんだか小舟たちがいきなり黒い煙を吐きながら「ぼふぼふ!」っていう音を出して張り切り始めました。ええっ?まだ最後の囲い、外れていないんですけど。
あれっ?エンジンがかかり始めた。えっ?もう行っちゃうの?ってか、逆じゃない?それって!
さようなら!東京パラリンピックのモニュメント!
10時30分。上の階のお客さんもベランダに出て固唾を飲んで見守る中、我々の思う方向とは逆にパラリンピックちゃんが進み始めました。
本当はもっとたくさんの、世界中の人々に見てもらえるはずだったパラリンピックちゃん…
オリンピックやパラリンピックらしいこと、何もできない運動嫌いの筆者だけど…
さいごにキミと酒盛りができて、そして一番いい場所でキミを見送れて良かったよ…
さようなら(´;ω;`)ブワッ
10時37分…
お台場前の海から…
旅立ってゆきました…。
10時47分、視界から去るまで1時間47分、見送りましたよ(涙)。
何もなかったかのような元のお台場に
パラリンピックの閉会式、屋根がないスタジアムに選手の皆さんが集まるので、雨が心配でしたが見事に雨は降らず…しかし、パラリンピックちゃんの去った後に、大雨が降りました。
まるで最初から何もなかったようなお台場に戻ってしまいましたね。
本当なら、東京2020オリンピック・パラリンピックは日本中の人に歓迎してもらえ、日本の選手を全力で応援できた大会になり、世界中の人が日本を訪れていたことでしょう。しかし、悲しい事に東京2020はそれぞれの意見で日本を二分する大会にもなってしまいました。
それもすべて終わり、この土砂降りが何かを物語っているようで切なくなりました。
いつか新型コロナウィルス感染拡大が収束し、どんよりとした雲がカラっと晴れ、思い出になる日を待ちましょう。
パラリンピックちゃんがいなくなって寂しいなと思っていたら、すずめちゃんが遊びに来てくれました(涙)。そして部屋から出ない筆者のステイケーションは仕事で終りました(号泣)