河津桜というと「河津桜まつり」が有名ですが、もう一つ、同じ伊豆半島の南伊豆にあたる下賀茂温泉で、菜の花と河津桜の共演が幻想的で美しい、そして田舎情緒も堪能できる河津桜まつりのお祭りが開催されていることをご存知ですか?
「みなみの桜と菜の花まつり」がそのお祭りです。
2024年の「みなみの桜と菜の花まつり」は2024年2月1日(木)~3月10日(日)と、河津桜まつりより10日ほど長く開催。
この記事では2024年の「みなみの桜と菜の花まつり」の見どころや、屋台、ライトアップなど最新情報をお届けします。「みなみの桜と菜の花まつり」と「河津桜まつり」効率的に2か所まわる方法もお教えしますね!
「南伊豆町観光協会」の開花情報によると、2024年2月13日、河津桜と菜の花畑が見ごろを迎えています。河津桜の方は6分咲きから8分咲きですが、十分見ごろです。
メイン会場となる道の駅「下賀茂温泉湯の花」の裏の河津桜が8分咲きから満開を迎え、17日ごろが見ごろのピークとなります。
目次
早咲きの桜「河津桜」とは?
「お花見シーズン」というと、例年3月下旬~4月初旬に見ごろを迎えるソメイヨシノの季節と捉える場合が多いですが、桜の中には寒桜(カンザクラ)と呼ばれる桜もあり、河津桜(カワヅザクラ)は日本一開花が早い桜の一つに数えられています。早春を告げる梅の花のシーズンが終わるか終わらない頃、菜の花の時期と被るように咲く、早咲きの桜です。
白に近いピンク色のソメイヨシノの美しさは、開花から散ってしまうまで10日~14日間という短さもあり、儚く可憐な印象で「日本の桜と言えばソメイヨシノ」と世界中の人を魅了しています。対して河津桜は花が大きく艶やかな濃いピンク色。開花から1か月ほど咲き誇り、力強く、元気を与えてくれる華やかな美しさを感じます。
第26回みなみの桜と菜の花まつり開催
毎年菜の花と河津桜が咲き乱れる2月初旬から3月初旬に開催される南伊豆町の「みなみの桜と菜の花まつり」。
2024年で26回目となるため、かなり知名度が上がってきたものの、花の開花時期はずらせません。
同じ伊豆半島河津町で行わてる「河津桜まつり」と同時期で行われるがゆえに「穴場的存在」として君臨しています。
地元の人や、下賀茂温泉のお湯が好きな人は「河津桜まつりは混み過ぎる。最初から、みなみの桜と菜の花まつりを目指していく」と言う人も増え、今や伊豆半島の河津2大桜まつりとなっていますが、どちらも雰囲気が異なるので、両方とも見に行く!という花見客も増えています。
なぜ河津桜が南伊豆に咲いているの?
「みなみの桜と菜の花まつり」は河津桜と菜の花のお祭りです。河津桜って「河津桜まつり」だけじゃないの?と思っていませんか?
河津桜まつりの公式サイトによれば、河津桜は1955年ごろ、河津町在住の飯田勝美氏(故人)が偶然発見した苗を、現在の原木の有る場所に植えたもの。1966年から開花しました。1968年からは、この桜を増殖。
1974年河津町に原木があることから「河津桜(カワヅザクラ)」と命名され、1975年に河津町の木に指定されました。この早咲きの桜を拡げて行こうと、多くの場所に植樹されていき、南伊豆にある下賀茂温泉の青野川沿いの河津桜もその一つ。現在は被災地に元気を取り戻してほしいという願いから植樹されるなど、全国規模で植樹が進んでいます。
「河津桜まつり」と「みなみの桜と菜の花まつり」の違い
河津桜をメジャーにしたと言っても過言ではない「河津桜まつり」は、最寄り駅である伊豆急行「河津駅」から徒歩で祭りのメイン会場に到着することができます。河津駅前から河津桜を愛でたり、屋台の味を楽しみながら河津川沿いのメイン会場まで出ることができる利便性が人気です。こちらは2月1日~2月29日まで。
詳細はこの記事に書かせていただいたのでご確認くださいね。
対して「みなみの桜と菜の花まつり」は伊豆半島の南端。伊豆半島の鉄道の終点「伊豆急行下田駅」から、さらにバスで向かう南伊豆町の下賀茂温泉が会場。
首都圏からの観光客は鉄道でたどりつける河津駅の河津桜まつりに行く傾向があり「みなみの桜と菜の花まつり」は河津桜まつりと比較すると、人は多くとも「大混雑」というような光景にはなりません。
そして歩道や建物が少ない分、懐かしい日本の原風景の中、艶やかな桜と菜の花を愛でることができ、自然が好きな人や、写真撮影が好きな人に人気があります。
みなみの桜と菜の花まつり2024年はいつからいつまで?
2024年の河津桜まつりは2024年2月1日(木)~3月10日(日)まで開催
みなみの桜と菜の花まつり2024年の見ごろはいつ?
見ごろ=みなみの桜と菜の花まつり期間ではありません。花の開花時期は誰にもコントロールできないもの。2024年2月1日から最も正確であろう「南伊豆町観光協会」開花情報が始まるので、公開され次第「たびハピ」でもお知らせしていきます。
菜の花開花時期:2024年2月13日現在、見ごろを迎え、3月上旬まで楽しめそうです
河津桜開花時期:2024年2月13日「南伊豆町観光協会」の開花情報によると、メイン会場となる道の駅「下賀茂温泉湯の花」の河津桜が8分咲きから満開を迎え、17日ごろが見ごろのピークとなります。
青野川沿いの河津桜はまだ6分咲きの桜もあるので、2月17日から20日ごろ満開の状態を楽しめそう。
みなみの桜と菜の花まつりの会場はどこ?
「みなみの桜と菜の花まつり」は伊豆半島・南伊豆にある下賀茂温泉の青野川沿いがメインです。
青野川をピンク色の河津桜が縁取り、田んぼや野原には菜の花が咲き乱れ、エリア一帯がピンク色と黄色に染まります。
こちらMAPは一般社団法人南伊豆町観光協会のものです。宮前橋から前原橋まで河津桜の咲く遊歩道を散策できます。片道徒歩約30分ほど。河津桜の咲く遊歩道を歩いたり、土手から降りて川沿いを歩いたりできます。
下賀茂温泉はどんなところ?
「みなみの桜と菜の花まつり」の中心部となる下賀茂温泉は、「温泉半島」って名前で良さそう、とつい思ってしまうほど良質な温泉を多数有する静岡県伊豆半島の最も南。南伊豆町の小さな温泉地です。
元々は湯治目的の温泉として知られていましたが、数は多くないものの老舗の温泉旅館や、湯めぐりできる温泉旅館など人気の宿も。熱海や伊豆高原など人気のある温泉地よりも、静かに大自然の中でお湯に浸かりたいという趣向の旅行者が多く、田舎風情と良質な温泉を楽しめます。
また、名前の通り弧を描く美しいビーチが人気の弓ヶ浜も近く、桜のあとに海岸散策するのも良し。下田港に近い土地柄、時期によっては伊勢海老、そして名産の金目鯛を使った魚介類を堪能できますよ!
アクセス
「みなみの桜と菜の花まつり」はもちろん「河津桜まつり」も開催時期が重なります。ドライブでの来場は、大変な渋滞に巻き込まれる場合があるので要注意。
みなみの桜と菜の花まつり実行委員会でも公共交通機関を使うように呼び掛けているので、ここでは公共交通機関を利用したアクセス方法をメインにご紹介します。
メイン会場
「みなみの桜と菜の花まつり」の間は様々なイベントが行われます。メイン会場は以下の方法でアクセスできます。
伊豆急下田駅より東海バス「下賀茂行き」乗車。「九条橋(ぐじょうばし)」バス停下車。徒歩約3分
所在地:静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂
日野(ひんの)の菜の花畑
「みなみの桜と菜の花まつり」の名の通り、青野川沿いの土手には河津桜に菜の花が色を添えるかわいらしい色彩の光景が広がりますが、菜の花がメインの会場もあります。
日野(ひんの)の菜の花畑は、約3ヘクタールの菜の花畑。見ごろには一面黄色い花が咲き乱れ圧巻の景色です。
伊豆急下田駅から東海バス「下賀茂行き」乗車。「日野(ひんの)」バス停下車徒歩すぐ
所在地:静岡県賀茂郡南伊豆町湊
どうしても車で行きたい場合
とはいえ、お子さん連れやペット連れでお花見に行く場合、車の方が便利で楽。「みなみの桜と菜の花まつり」はペットとの散歩もできるので、特にワンちゃんづれの方は車の方が良いなー、と思っている方も多いことでしょう。真鶴道路や伊豆半島の東海岸を走る道は大渋滞となるため、行きも帰りも時間が読め直いと思った方が良いです。この時期は、下賀茂温泉だけではなく、河津にも人が集まることをお忘れなく。
そこで、おすすめしたいのが、南伊豆観光協会のパンフレットにも載っている、駿河湾フェリーです。清水港から土肥温泉を結び、車ごとフェリーにのれるので、ドライブ疲れも絶景を眺めながら解消できちゃいます。
関東首都圏方面からは遠回りになりますが、渋滞を考えるとむしろ早いかも?ただ、名古屋大阪方面からくる場合は断然おすすめ。土肥港からは松崎を通って、南伊豆に来るルートです。
「みなみの桜と菜の花まつり」には駐車場もありますが、数に限りがあり、確実に駐車できるかどうかは、保証できません。下賀茂温泉の旅館に泊まって歩いて桜を見に行ければ、旅館の駐車場に車が置いておけます。
「みなみの桜と菜の花まつり」泊るならどこ?
「みなみの桜と菜の花まつり」の会場となる下賀茂温泉青野川沿いの宿に泊まるのが一番。早朝の人のいない光景を思う存分楽しめます。ただ、下賀茂温泉はなにせ宿が少ない。この季節を待って、下賀茂温泉の旅館を予約する人がとても多いので(下賀茂温泉のピークです!)開花予想がまだはっきしりしない状態でも早めに予約する必要があります。
以下のリンクからチェックを。
南伊豆・下賀茂温泉の宿予約はこちらから |
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下田旅館組合加盟施設に泊まると、無料のシャトルバスで行ける!
下賀茂温泉付近の青野川沿いに出るには、下田駅からバスで行くルートが一般的。下田にはたくさんの旅館やホテルがあるので、泊まるとすれば宿も取りやすい!
ここで朗報。下田旅館組合に加盟している18の宿泊施設に泊まると、な、な、なんと「みなみの桜と菜の花まつり」会場へ無料シャトルバスを運行してくれます。
会場での滞在時間は約80分間ですが、チェックアウト後も利用可能だそう。
伊豆急下田駅を出発し、約2時間で桜まつりを散策し、下田駅に戻ってこれるのは非常に魅力的。
期間は2024年2月20日(火)~2月29日(木)
つまり2月29日に泊まっても、30日には運行されないので、宿泊日に注意してくださいね。80分は短いな、という人やお目当ての宿が他にある場合は、下田からは下賀茂温泉方面に行くバスが出ているので、前述のアクセスを参照に。簡単に自力で行くことができます。
対象宿泊施設:いづみ荘・金谷旅館・観音温泉・クアハウス石橋旅館・里山の別邸下田セントラルホテル・下田聚楽ホテル・下田東急ホテル・下田ビューホテル・下田プリンスホテル・下田ベイクロシオ・下田大和館ホテル・清流荘・大地の彩 花月亭・野の花亭 こむらさき・浜辺の宿 濤亭・ホテル伊豆急・ホテル山田屋・臨海荘
下田旅館組合加盟宿泊施設の予約はこちらから。予約サイトに入ったら、対象宿泊施設の名前をクリックしてください。
どちらの桜まつりを見る方法も
MAPで見るとわかりますが「みなみの桜と菜の花まつり」の会場、南伊豆町と「河津桜まつり」の会場、河津町は、下田市を挟んでいます。
下田までは伊豆急行が運行しており、「みなみの桜と菜の花まつり」会場に行く場合のバスの発着地にもなります。そのため
①伊豆急を河津町で下車、「河津桜まつり」を見てから前述した下田旅館組合加盟施設に泊まる。翌日シャトルバスで「みなみの桜と菜の花まつり」を見に行って、下田に戻る。帰宅
②伊豆急下田に行って「みなみの桜と菜の花まつり」を見て下田に泊まり、翌日河津へ。「河津桜まつり」を見た後、帰宅
ポイントはどちらで夜桜を見るか、だと思います。夜桜観賞をしない場合は、そこまで難しく考えなくてもどちらの桜まつりも楽しめますが、伊豆急は東京方面に一直線で帰られる「踊り子」系の特急の最終が下田発で15時台。その後は各駅停車で伊東乗り換えや熱海乗り換えで各駅停車を乗り継ぐ旅になるので、自宅へ到着する時間を計画しながら旅のプランを練りましょう。
みなみの桜と菜の花まつりの見どころと2024年の主なイベント
田舎の原風景をそのままに見るような、青野川と、川を縁取る土手に咲き誇る約800本の河津桜と、菜の花。バスに乗らないとたどり着けないこともあり、交通整理をするほど混み合わず、土手の斜面が緩やかなので、河原に降りたり、土手に寝転んだりと、花と川と戯れながらの時間を過ごすことができます。青野川は蛇行しているため、河津桜の時期に撮影すると非常に映えます。作られたお祭り感を感じさせない自然のままのお花見を楽しみましょう。
とはいえ、えっ?ライトアップは?屋台グルメはないの?とがっかりしている人もいるかも?ご安心を。ライトアップイベントや、キッチンカーの出店もあります。
「みなみの桜と菜の花まつり」2024年の見どころや、イベント内容を解説します!
日野 菜の花畑のイベント
場所:日野 菜の花畑
所在地:静岡県賀茂郡南伊豆町湊313−4
オープニング神事 2月1日(木)
午前10時より「みなみの桜と菜の花まつり」の成功と無事を願う神事が執り行われます。
ただ、菜の花の開花が間に合うかどうかは定かではありません。
菜の花ドア&菜の花迷路 2月3日(土)~3月10日(日)
どこでもドアならぬ、菜の花ドア!
ドアを開ければ一面黄色の世界というフォトスポットです。
昨年、2023年は大人気で行列もできたのだそう。やはり黄色のじゅうたんを敷き詰めたような光景が広がる見ごろの時期にトライしたいですね。同時に菜の花畑の中を散策できる「菜の花迷路」も実施。
開催期間:2024年2月3日(土)~3月10日(日)
時間:10時~15時
夜桜ライトアップ 2月1日(木)~3月10日(日)
「みなみの桜と菜の花まつり」の夜桜ライトアップは、幽玄の世界に招かれてしまいそうな不思議な美しさ。これは周囲にあまり建物がなく、人工的な光が夜桜に集中するため。
こちらも2月1日からではありますが、開花時期にライトアップするわけではないので、美しい光景を見たい場合は、開花時期を調べてから出かけましょう。
開催期間:2024年2月1日(木)~3月10日(日)
場所:前原橋付近から九条橋付近にかけて
時間:18時~21時
お花見人力車 2月5日(月)~2月29日(木)
期間中は桜並木に「お花見人力車」が登場します。徒歩だと片道30分コースなので、ちょっと疲れた頃に利用するのも良いかも。人力車に乗ると目線が花に近くなることもあり、さらにきれいに見えそうですね!
ただしこちらは開花状況で期間が変更する場合があるのだそう。確認してからお出かけを。
開催期間:2024年2月5日(月)~2月29日(木)
時間:9時30分~16時
料金:20分1人3,000円
※開催期間は、天候や開花状況等により変更する場合があります。
※1艇2名まで
※悪天候の場合中止となる場合あり
他にも盛りだくさん!「みなみの桜と菜の花まつり」イベントリスト
イベント名 | 期間 | 詳細・場所 |
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みなみの夜桜と竹灯り | 2024年2月1日(木)~3月10日(日) 18時~21時 | ①道の駅下賀茂温泉湯の花 メイン会場(総合案内所付近) ②銀の湯橋付近 |
伊勢海老のみそ汁サービス | 2024年2月18日(日)2月25日(日) 1回目:11時~/2回目:13時~ | ・1日2回(1回約200杯分) ・無くなりしだい終了 下賀茂商店街「ミロー」駐車場 |
お花見グルメはキッチンカーが登場!
お花見と言えば屋台グルメ!「みなみの桜と菜の花まつり」は「河津桜まつり」と比較すると、グルメよりも自然を楽しむ印象ではあるものの、あります!出ます!キッチンカーグルメ。
「みなみの桜と菜の花まつり」はメイン会場1か所にキッチンカーが集結。毎日営業しているお店は少なく、期間中週2日ほどお休みするキッチンカーが多いのでご注意を!
焼き立てピザ、広島風お好み焼き、ホットスナック、牛タン串焼き、京風たこ焼き、ラーメン、アイスクリーム、アルコールなどなど、がっつり食事できるキッチンカーが出店します!
ひと足早い春に会いに南伊豆へ!
暖冬と言われる2024年の冬ですが、寒さの訪れが遅いだけだったのでは?というほど2024年1月現在は寒い日が続いています。2024年2月1日に、みなみの桜が開花するか否かは難しいところ。
開花の最新情報が出次第、たびハピでもお伝えします!
ひと足早い春に出会いに、南伊豆町に出かけましょう!
DATA
みなみの桜と菜の花まつり
期間:2024年2月1日(木)~3月10日(日)
所在地:静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂
アクセス:伊豆急下田駅より東海バス「下賀茂行き」乗車。「九条橋(ぐじょうばし)」バス停下車。徒歩約3分
詳細:南伊豆観光協会公式サイト▶
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