イタリアの新型コロナウィルスによる入国制限は完全解除となりました。最新情報はこちらの記事をご覧ください!
以下の記事は5月1日から6月1日までの入国方法となります。
4月29日にイタリア政府より「5月1日からのイタリア国内での規制緩和」についての発表があり、5月1日からはグリーンパスマスクが完全撤廃となりました!
マスクは完全撤廃とはならず、一部の場所でまだ必要です。これまでスーパーグリーンパスの存在がネックでイタリアへの渡航をあきらめていた人にとっても、イタリア渡航が可能になってきました。
また、今までイタリア入国時に必要だった書類「EU Passenger Locater Form(※1)」が5月1日から不要になりました!
※1:旅行者の位置情報を把握するためのデジタル旅客位置情報フォーム。専用URLより申請すると、登録したメールアドレスにdPLF(PDF形式またはQRコード)が送信されます。スマートフォンなどにデジタル形式で保管、またはプリントアウトし、搭乗時や求められた際に提示する必要がありました。
5月1日からは、ワクチン接種証明書・治癒証明書・陰性結果証明書のいずれか一つがあればイタリアに入国できます。
この記事では2022年5月3日時点の最新イタリア入国情報と、5月1日からのイタリア国内の制限について、イタリア在住ライターが詳しく説明します。
3月1日よりイタリアから日本への帰国時の制限も緩和されたので、日本帰国時の負担もかなり軽減されます。
コロナ禍以前のようにパスポートと航空券だけでイタリア旅行が完結するわけではありませんが、もう行ける人は行けます!イタリア在住ライターが最新の入国情報を詳しく説明します。
目次
最新イタリア入国方法
イタリア入国時に必要となる書類等
2022年5月3日現在、イタリア入国時に必要となる書類等はこちら。下記の書類のうちいずれか一つが必要です。
※2022年5月1日より「EU Passenger Locater Form」(旅行者の位置情報を把握するためのデジタル旅客位置情報フォーム)は不要になりました!
・海外渡航用の新型コロナウイルス・ワクチン接種証明書(接種完了後14日以上経過が要件)
・治癒証明書
・イタリア入国前72時間以内に実施したスワブ検体によるPCR検査又はイタリア入国前24時間以内に実施した抗原検査の陰性結果証明
※6歳未満の幼児については、PCR検査又は抗原検査の実施は免除されます
※いずれの書類も提出できない場合、5日間の自己隔離及び隔離最終日の再検査が必要になります!費用はすべて自己負担なのでご注意を!
イタリア在住者が日本から入国する場合に必要なものは?
イタリア在住で日本に一時帰国をしていたという人は、日本のワクチン接種証明書ではなくイタリアで発給されたグリーン証明書(ワクチン接種完了又は新型コロナウイルスから回復し発行されたもの)を提示
日本のワクチン接種済証明書及び治癒証明はイタリアでも有効?
イタリア政府は、日本が発行したワクチン接種済証明書及び治癒証明をイタリア政府が認証したグリーン証明書と同等なものと認めているため、日本から持参したものでOK!
参照サイト 在イタリア日本国大使館 イタリア総領事館 イタリア政府
乗り継ぎ便でイタリアに入国する場合は?
飛行機を乗り継いでイタリアに入国する場合、乗り継ぎ国がどの国であっても、上記で紹介したいずれかの書類を提示できれば入国可能です。
DATA イタリア外務省渡航安全サイト(viaggiaresicuri)(英語ページ)
日本帰国時の制限も緩和されました
2022年1月時点では、イタリアから日本へ帰国する場合に必要だった「検疫所が確保する宿泊施設での6日間の待機」。2022年5月3日現在、イタリアは指定国から外れています!日本到着後の待機場所・待期期間は以下の通りです。
ワクチン接種証明書 | 0日目入国日 | 1~3日目 | 4~7日目 |
証明書なし、または 2回までのワクチン接種証明書しかない場合 | 検疫で検査 | ・自宅などで待機 (3日目以降に自主検査しない場合) | 自宅などで待機 |
証明書なし、または 2回までのワクチン接種証明書しかない場合 | 検疫で検査 | ・自宅などで待機 (3日目以降自主検査し、陰性結果を入国者健康確認センターに届出) | 待機終了のお知らせにより待期期間短縮 |
3回までのワクチン接種証明書がある場合 | 検疫で検査 | ・待機なし |
3回目のワクチン接種証明書を提出すれば、なんと待機なしに!以前は「2週間の自宅待機」や「施設での6日間の待機」があったことを考えれば、日本帰国時のハードルはかなり低くなりました。
ただ、入国時の制限については今後も変わる可能性があります。イタリア渡航前には、ご自身にて国土交通省のサイトをチェックしてください。
参照: 国土交通省
日本入国時に必要な書類等は?
2021年5月3日現在、日本入国時に必要な書類等はこちら。内容は頻繁に変わる可能性があるため、帰国の際には必ずご自身で「厚生労働省」のサイトからご確認くださいね。
- イタリア出国前72時間以内に受けた検査結果の証明書
- 検疫所が確保する宿泊施設での待機・誓約書
- スマートフォンの携行、必要なアプリの登録
- 質問票(メールアドレス、電話番号等の連絡先記入)
- ワクチン接種証明書の提出
待機期間の緩和等を希望する人のみ用意(任意)
上で紹介したとおり、3回目のワクチン接種証明書があれば待期期間がなしに!
海外旅行から日本に帰国する際の詳細はこちらの記事をご覧ください。
参照サイト 在イタリア日本国大使館 厚生労働省
イタリア旅行への希望の光が見えてきました
イタリア国内の一日の感染者数が減少してきたことにより、ようやくイタリア旅行への希望が見えてきました!(長い道のりでしたね…涙)
イタリア国内の制限が今どうなっているのか、そしてイタリアの新型コロナウィルス感染拡大状況はどうなのか、イタリア国内の様子を現地からお伝えします。
イタリア・新型コロナウィルス感染状況2022年5月3日現在
2020年2月末から北イタリアを中心に一気にコロナウイルス感染が広がったイタリア。あれからもうすぐ2年が経ちますが、未だに日本からイタリアへの旅行は困難。当時はだれもがここまで長引くとは思いもしませんでしたね…(涙)2022年5月3日現在のイタリア国内の新型コロナウィルス感染状況をまとめてみました。まずはワクチン接種率から見ていきましょう。
2022年5月2日時点でのイタリアのワクチン接種率
2022年5月2日時点でのイタリアのワクチン接種率(12歳以上)はこちら。
- 1回目の接種が終了 91.45%
- 2回目の接種が終了 90.01%
- ブースター(3回目)の接種が終了 82.53%
参照サイト イタリア政府公式サイト(イタリア語)
2回目のワクチンを接種を完了した人が約90%、ブースター(3回目)接種を完了した人が約83%とワクチン接種率はかなり高水準のイタリア。現在はさらにブースター接種が進んでいます。
筆者も2022年1月5日にブースター接種が終了しました!
1回目、2回目のワクチンはファイザーだったのですが、現在ファイザーの多くは子ども用に使われているとのことで、今回はモデルナ半量でした。ワクチンを接種して12時間ほど経ちましたが、腕が少し重く感じるくらいで今のところ副反応はなさそうです。
去年の夏にイタリアで体験した、1回目&2回目のワクチン接種体験の記事はこちら。
イタリア感染者数の推移・2021年11月~2022年2月まで
2022年5月3日時点でイタリアの感染者数は19,000人弱と以前に比べるとかなり落ち着いていますが、2021年の11月頃からかなりのスピードで感染者数が増え続けていました。その時の新規感染者数の増え方は、毎日数字を見ているだけで怖くなってくるくらい、ものすごいスピードだったのを覚えています。
特に新規感染者数がググっと増えだしたのが2020年の11月末頃。
2021年11月末から新規感染者数が急増!
感染者数が抑えられていた時期は、1日の新規感染者数が2000~3000人をいったりきたりしていたイタリア。
2021年11月末に一気に増え始め、その後はクリスマス~年末年始シーズンで感染が爆発的に増加。
日付 | 新規感染者数 |
2021年10月15日 | 2,732人 |
2021年10月31日 | 4,526人 |
2021年11月15日 | 5,144人 |
2021年11月30日 | 12,764人(前日29日は7.975人。ここで一気に急増!) |
2021年12月15日 | 23,195人(時々減少…を繰り返しながらどんどん増加) |
2021年12月25日 | 54,762人 |
2021年12月28日 | 78,313人 |
2021年12月30日 | 126,888人(クリスマス前後で人が集まったツケが…涙) |
2021年12月31日 | 144,243人 |
2022年1月5日 | 189,109人(まだまだ増えそう…!) |
イタリアのオミクロン株感染者
オミクロン株が最初にイタリアに入ってきたのは2021年11月12日。モザンビークの首都マプトから帰国した男性が最初のオミクロン株感染者でした(2回のワクチン接種済)。12月8日時点では、イタリア国内で13人の感染が確認されています。
参照サイト skytg24(イタリア語)
2022年1月現在のオミクロン株感染者数は不明。イタリア国内のニュースではオミクロン株感染者の情報が少なく、実際の感染者数を知ることは困難です。新型コロナウィルスに感染した場合でも、オミクロン株か否かの情報はいただけません…。
しかし!私の周囲でも無症状や軽症の感染者の話をよく聞くため、主流はオミクロン株だと思われます。
我が家でも長男がクリスマス前に感染!
実は我が家でも、クリスマスの前に長男のコロナ陽性が発覚!混乱のクリスマス&年末年始を迎えることになってしまいました(涙)
この頃は習い事をせず、家と学校の往復だけだったので、どうやら学校からもらってきてしまったみたい(涙)。長男のクラスメイトからも5~6人陽性者が出ました。長男以外は大部分の子どもたちが無症状だったので、感染に気付かず学校に来ていた子がいたよう。無症状は本当に怖い!
長男の症状が出てから現在までの経過を表にまとめました。
12/16 | 夕方までは元気。夜「ちょっとしんどい…」と言って就寝 |
12/17 | 朝から38度台の発熱。37度台まで下がったりまた上がったりを繰り返す。熱以外の症状無し |
12/18 | 37度台の熱が続く。少し咳が出るのでマスクを着用させる |
12/19 | 微熱が続くので夫の姪(看護師)に簡易テスト(antigenico rapido)をしてもらう。長男陽性、私達夫婦と次男は陰性。長男を自室に隔離、トイレも別に。かかりつけの小児科医や学校の担当者に連絡 |
12/20 | 朝、保健所から長男のPCR検査をすぐに受けるよう連絡。10時頃に検査終了 |
12/21 | 朝、長男陽性の連絡。10時頃に私達夫婦と次男がPCR検査 (長男のクラスメイトもこの日に検査) |
12/22 | 午前中に全員陰性の連絡。1週間の自宅隔離を指示される。長男のクラスからは5~6人の陽性者が出る(ほとんど全員無症状) |
12/29 | 私達夫婦と次男がPCR再検査 |
12/30 | 全員陰性。私達3人の自宅隔離が解除される |
1/3 | 長男PCR再検査 |
1/4 | 陽性(弱いながらまだ陽性でした…涙)の連絡。1月10日まで自宅隔離、11日にはPCR検査無しで隔離が解除されるとのこと(←今ココ) |
1/11 | 長男の隔離解除(…の予定) |
12月20日にはもうすっかり元気になっていた長男。症状は熱が2日ほど続いたのと、咳が少しだけ出ただけの軽いものでした。2022年1月10日にようやくPCR検査陰性となり、11日から学校へ戻ることができました!
2022年5月3日現在の様子
5月2日時点での感染者数は18,896人と、去年に比べるとかなり落ち着いてきたイタリア。2月11日からは野外でのマスク着用義務がなくなり、4月1日からは郵便局や銀行、レストランの外の席などでグリーンパスが不要になるなど、少し開放感を感じられるようになりました。
5月2日時点では感染者数が増えたり減ったり毎日変動していますが、以前ほどの「感染者数が増加するときの恐怖」は感じません。感染しても無症状あるいは軽症の人が周りに多くいることもあり、少し重めの風邪くらいに捉えている人が多い印象です。
4月29日には、イタリア政府より「5月1日からのイタリア国内規制」についての発表がありました。
2022年5月1日以降のイタリア国内規制
4月29日のイタリア政府からの発表内容はこちら。
※グリーンパスは2回目のワクチン接種後に発行される証明書、スーパーグリーンパスは3回目のワクチン接種後または治癒後に発行される証明書です
- グリーンパス・スーパーグリーンパスは完全撤廃!
- マスクは以下の場所で6月15日まで必要
公共交通機関、病院、美術館、博物館、学校、映画館、劇場
場所ごとに詳しく見ていきましょう。
レストラン・バール(カフェ)
グリーンパス、マスクともに不要です。
スーパーマーケット・お店
グリーンパス、マスクともに不要です。
映画館・劇場・イベント会場
グリーンパス不要。マスクは以下の場所では必要です。
- 劇場
- コンサートホール
- 映画館
- 娯楽施設
- 生演奏など屋内でのショーやイベント
- 屋内で行われるスポーツイベントや競技会
※夏の野外オペラやスポーツ大会など、屋外で行われる場合はマスクは不要です
美術館・博物館・展示会
屋内はマスクが必要、屋外は不要です。
ホテル
グリーンパス、マスクともに不要です。
ホテル内のレストラン、ジム、プールも同様。
公共交通機関
グリーンパスは不要です。
下記の交通機関に乗る時にはマスクが必要。
- バス
- トラム
- 地下鉄
- 列車
- 船
- トラゲット
- 飛行機
※ロープウェイはマスク不要です。
病院
マスクが必要です。
入院患者や入居者への面会時はグリーンパスの提示も必要。
今回の規制緩和で旅行者にとっても最もうれしいのは「グリーンパスが完全撤廃された」こと!屋内ではまだマスクが必要な場所もありますが、ほぼコロナ禍以前の生活に戻ると考えて良いのではないでしょうか。
参照サイト QUOTIDIANO NAZIONALE(イタリア語)
イタリア国内規制については今後も変更になる可能性があります。渡航前にご自身にて下記のサイトでご確認ください。
参照サイト 在イタリア日本国大使館
イタリア・日本間で自由に行き来ができるようになるのはいつ?
ずっとハードルが高かったイタリア行き。ようやく、イタリア旅行再開の可能性が出てきました。
ワクチンを3回接種していれば日本入国時の待機期間がなくなることで、イタリア旅行がかなり現実的なものになってきたのではないでしょうか。
筆者も今年の夏に日本への帰国が決まりました!2019年の冬に帰ってから、実に2年半ぶりの一時帰国。今から楽しみで仕方ありません。
※イタリアの入国条件については刻一刻と変わるので、イタリアに行く場合は事前にしっかりと下記のサイトで情報収集をしてくださいね!
在イタリア日本国大使館 外務省海外安全ホームページ