たびハピ

成田山新勝寺参道の川豊本店で鰻(うなぎ)を堪能!


千葉県成田市は鰻(うなぎ)の町。成田駅から成田山新勝寺まで続く参道は約800m。江戸時代にタイムスリップしたような雰囲気が漂います。中でも川豊本店は明治43(1910)年の創業の老舗。美味しいうな重がいただけます。建物は明治時代の旅館として使われていた歴史的建造物で、趣深い時間を過ごすことができます。歴史散歩と参拝も楽しみましょう!

成田山新勝寺 川豊本店

成田山新勝寺は歌舞伎でお馴染み

成田山新勝寺といえば、御本尊の不動明王がとにかく有名。弘法大師(空海)が祈りを込めて彫り上げたとされ、全国初詣動員ランキングでも、明治神宮に次ぐ第2位を常にキープ。

成田山新勝寺

節分には市川海老蔵を始め、その年の大河ドラマや有名力士など豪華絢爛なゲストが豆まきをし、必ずニュースで取り上げられる成田山新勝寺。歌舞伎の屋号の格付けで最上クラスにあたる「成田屋」は市川団十郎とその一門が名乗るもので、この成田山新勝寺に起因する屋号であることが知られています。

歌舞伎と成田山新勝寺とは?

江戸時代、初代市川團十郎は当時成田山の本堂だった薬師堂で子授け祈願をし、長男を授かります。初代團十郎は「兵根元曽我」で親子共演を果たしますが、この演目、長男を授けてくれた不動明王をテーマとした物語で、江戸っ子を熱狂させ大当たり!初代團十郎はこのことにも大変感謝し、成田山に大神鏡を奉納。この親子共演を機会に「成田屋」の屋号を名乗るようになったのだそう。海老蔵という名は團十郎になる前の修行の身の名前で、現在の市川海老蔵もいつか市川團十郎になるのです。

旅行好きは行くべし!空を守るお寺でもある!

実は成田山新勝寺は成田空港の側にあることから、空の旅も守っています。航空祈願、旅行安全祈願なども行っていて、航空関係者・空港関係者も多く訪れるのだとか。

ピークシーズン以外が静かな境内。しかし勇壮かつ心をこめた御護摩の時間には多くの人々が集まります

ちなみにこの日の同行者は偶然にも某航空会社のCA(しかも美女!)で、成田にほど近い場所の出身にも関わらず

「今日まで知らなかった……」

と罰当たりなことを抜かしておりました。地元出身でCAなのに成田山新勝寺に守られていることも知らぬとは…今後の友の空の安全を心より願いたいものです。いえ、きっと守ってくださるはずです。

「お腹減った…」

おい!

そんな友人は、幼いころからこの存在自体ありがたい成田山新勝寺の参道には当たり前のように鰻を食べに家族で訪れているとのことで、彼女にとっては新勝寺より鰻だったのか!?と驚かされました。

そんな筆者の思いを知らず、彼女は筆者を参道へと導いてくれたのでありました。

DATA
成田山新勝寺
所在地:千葉県成田市成田1
アクセス:JR及び京成成田駅から徒歩約15分
公式サイト:成田山

成田山新勝寺の表参道が素晴らしい!

成田山新勝寺の表参道は、京成成田駅・JR成田駅まで800mほど続いています。歩いてみて驚愕。見よ、この江戸情緒を!江戸、明治の建物をそのまま残した旅館や料理店が軒を連ね、タイムスリップしたような不思議な気持ちにさせてくれます。

ノスタルジックな表参道

成田といえば、海外旅行に行く際、空港にしか立ち寄りませんでしたが、とんでもない。こんなに素晴らしい場所を見落としていたとは我ながらショックです。

味のあるお土産屋さんもずらり

そういえば新型コロナウィルス感染拡大前は、多くの外国人の皆さんが東京よりも安い成田にホテルを取り、ここにウナギを食べに来ていたことをワイドショーで見たことがあります。

成田至近の町で育った友曰く、この参道には数多くの鰻屋さんがあり、老舗が多く、各店ともタレの味が異なり「今日の気分は甘めで」とか「今日はガツンと濃厚に」など、その時の気分で味を選んできたのだとか。なんとも贅沢な環境。きぃぃい…悔しい!

筆者は気付けば10年以上鰻を食べた記憶がないというのに。

成田・ウナギの名店「川豊本店」は明治43年創業の老舗!

友が立ち止まったのは、歴史的建造物が多い参道のなかでもひときわ目を引く建物の前。その名も「川豊本店」。

「予約してきた!」とドヤ顔しつつも、粋な配慮をしてくれる背景には「予約なしでは入れない」というとてつもない人気が関係しているのだそう。めったにお目にかかれない総木造建築の迫力ある店先には、自分の予約番号が呼ばれるのを今か今かと待つ人の群れが。

成田山新勝寺の鰻料理の老舗「川豊本店」

木造3階建ての入母屋造の建物は 1911年(明治44年)頃に建てられた歴史的建造物。最初から川豊本店だったわけではなく、1926年(大正15年)には旅館として営業していた建物で、1967年(昭和42年)から川豊本店となったのだそう。

グロ注意!でも新鮮な証!店先でさばかれてゆく鰻たち

予約をしたと告げると店先で番号を渡されれるのですが、席の準備に待たされます。さすがは繁盛店!待つ間も「おお、こ、これは……」と思わず口から洩れること請け合いの、これから食す鰻料理のレベルを目で感じさせてくれる光景が広がります。

生きているウナギがどんどこさばかれていくその光景は……苦手な人には厳しいかもしれませんが、実に鮮やか!

「写真撮ってもいいですかー?」の問いに「いいですよー」と答えるいぶし銀の職人
あっという間に「かば焼き」「白焼き」になっていくであろう切り身に…

間違いなくピチピチの鰻が自分たちの胃袋に入ることをリアルに確認しつつ、さっきまで元気だったのに、ものの数分で串刺しにされていく鰻たちを見ていると、来世鰻さんに生まれ変わりませんように、と祈りたくなったりして。

ちょっと前まであんなに元気だったのに

しかし、しかしですよ!香ばしい匂いにふと隣を見れば……そこには日常の自分の動きがスローモーションに見えるほど、きびきびとした動きで鰻を焼いていく職人たちの姿が。

川豊では「割きたて・蒸したて・焼きたて」にこだわり、創業当時から今でいう「オープンキッチン」のスタイルを守りつ続けてきたのだそう。今か今かと順番を待つ客人の目の前で調理することこそが、美味しさと安心、そして鮮度の証だいう信念が受け継がれているのです。

職人ってどうしてキラキラして見えるのかしら…

鰻を焼く香りって、それだけで白飯3杯いけませんか?えっ?いけない?

そんなことは……まぁいいでしょう(何がだ!)。成田山新勝寺の参拝中から「腹減った」「うな重のために何も食べてきていない」などとのたまう我らには、この場に白飯があったら、永遠に店先に漂う煙だけで白飯を食べ続けられるほどのいい香り。

ごめん……鰻さん。さっきまでかわいそうって言ってたけど、やっぱりあなたたちは美味しい存在。じゅるじゅる……油断するとヨダレが顎を伝いたれ下がりそう。

ダメだ…もうここで食べつくしたくなる…

明治44年建造の歴史的建造物でまずはビール!

店先で白飯を…という幻想の中にいたら、やっと自分たちの番号を呼ばれた我ら。「1階のテーブル席と、2階のお座敷席がありますがどうしますか?2階でしたらすぐご案内できます」と問われ、そりゃー歴史ある建物のお座敷でいただかねばと、迷わずお座敷をチョイス。

酔っぱらっていたら間違いなく転落する急な階段は、明治そのままの造りだから不便さよりも、歴史的な階段であることに感動しておきましょう。本当は撮影したかったけど、両手をスマホに取られたら、美味しいうな重をいただく前に、転落死するかもしれないと思い、失念。そうなったらお店に迷惑がかかるし(迷惑+恥さらし)諦めました。

でもご覧ください~!その急な階段を上った先にある、この趣きたっぷりのお座敷をー!

昔は旅館だったというお座敷席

元気な店員さんがメニューを持ってきてくれますが、やはりここはうな重でしょ!もちろん「肝吸い」もね!あっ!おねぇさん、ビールもちょうだい!…と、自身の欲望を剥き出しにします。

ちなみにうな重のメニューは、2021年3月の時点で、鰻を1.5尾も使った特上うな重5,100円(税込)、鰻まる一尾を使った上うな重は3,600円(税込)、通常のうな重は鰻3分の2ほどで2,700円(税込)。

えーい!成田まで鰻を食べに来たんだ(あれ?参拝じゃないの?)!特上うな重じゃーい!と叫びたいところ、庶民の我らは明日からの生活をきちんと考え、ここは通常のうな重で。とほほ。

運ばれてきたビールには、おつまみにとしじみの佃煮が!おつまみは季節によって違うようですが、佃煮率が高い様子。山椒が効いててビールが進んじゃーう!

結局4本飲んだ・・・

鰻ってこんなにおいしいんだ!美味しさ再発見

「お待たせいたしましたー!」の声に、顔を輝かせる2人。お盆にはお重のお姿が。そして鰻のお店でしか食べない肝吸いも!

さあ、ふたを取りますよー!……特上でも上でもないから期待はせずにいたものの……

うな重と肝吸い

いや、なかなかどうして、十分というか、まるまる一尾とか、1.5尾だったら、スタミナ付きすぎて新勝寺と駅を100回往復しちゃうかもしれないから、これで十分というか……。

十分すぎませんか!?

しかも写真では伝わらないかもしれませんが……テリテリ光り輝いていらっしゃる。

先ほど店先で筆者の目の前で絶命したあの方?それとも、しばらく前に絶命して串を打たれていたあの方?とかそんなことを考えたらダメッ!

濃厚なタレの香りに我慢ならず、箸を入れれば、表面の飴色から想像する感触とは異なり、吸い込まれていく我が箸。口に入れた途端、それはふわっと口の中に広がり、うまみが充満。

「鰻ってこんなに美味しかったんだっけ!?」

さかのぼること数十年。筆者が幼き頃、食卓にはごくたまに「鰻のかば焼きみたいなもの」が出される日がありました。家庭で作る「かば焼き」「鰻ご飯」は到底、炭火で焼き上げる味にはかなわず、冷凍で運ばれてきたであろう鰻様には、鰻本来の味がなく、タレの味だけで食べていた記憶が。

そんな家庭の味と比べる自分の頬を引っぱたいて怪しまれつつ、炭火で焼かれた鰻とタレの素晴らしい香りとふわっふわの身に昇天しては、一口ごとに「うっめぇ~!」と叫んでしまう。そりゃそうだ。この子、さっきまで生きてたんだもの。この優しい口当たりは、だからこそ生まれるのよね(もうタダの怪しい人)。

天使の口当たりともいえる鰻に、濃厚なパンチを加えてくれるのは当然タレですが、なんとこのタレ、創業以来継ぎ足しながら受け継がれているもので、鰻をくぐらせて焼いていく行程から、今まで絶命…もとい、今まで調理されてきた何万匹もの鰻さんのうまみが、凝縮されているのです。

「ぱりっ、ふわっ」と適当に言ってしまうのがもったいないくらい、炭火で焼いた表面と、内部の食感の芸術的なまでの融合。ガスもない昔から炭火で調理されてきた鰻が日本で愛されてきた理由がよくわかる感動の味でした。

上や特上は「味」ではなく、あくまでも「量」。大食いの筆者でも十分な量

よく蟹を食べると無口になるといいますが、剥く必要もない鰻を食べて「うめぇ…うめぇ」としか言えなくなるとは思わなんだ。

しかし、同行の友人によれば「成田にある全部の鰻屋さんを食べ歩いてから言ってくださいよ。ぎゃはははー!」だそう。

うーむ。これは気になる。成田新勝寺の参道にある鰻料理の店を全部食べ歩きたい……。もはや空港だけではない成田の魅力にズブズブとはまってしまった筆者なのでした。

皆さんも、旅行ついではもちろん、わざわざ成田に鰻を食べに行ってください。間違いなくハマります。

DATA
川豊本店
所在地:千葉県成田市仲町386
公式サイト:川豊本店※予約必須

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