沖縄本島の北に位置する与論島。ここ数年は、突如現れては消える幻の「百合ヶ浜」の美しさに注目が集まり、国内外の旅人から熱視線を集めています。今回は、石垣島や宮古島ほど賑やかではないのんびりとした時間が流れる離島・与論島を、ゆる~く楽しむ2泊3日のモデルコースをご紹介します。
与論島は小さな島なので、1泊2日でも最低限の観光はできますが、天気に大きく左右されるので、日程に余裕を見ておくのが良いでしょう。
与論島ってどこにあるの?
与論島がどこにあるかご存じですか?イメージ的には沖縄なのですが、実は鹿児島県に属しています。
与論島は「ヨロン島」と表記されることもあります。これは50年ほど前に他の島との差別化を図る為、カタカナ表記で「ヨロン島」、読みを「ヨロントウ」として観光プロモーションを行ったことにその理由が。海外リゾートのハワイやグアムなどのイメージを連想してもらえるようにしたそうです。
与論島へのアクセス
昔はものすごーく遠いイメージを持っていた与論島ですが、最近は空の便も海の便も快適で使いやすくなり、比較的簡単に行くことができる島になっています。宮古島や石垣島にちょっと飽きてきた人には、素朴な与論島がおすすめです。
与論島飛行機での行き方
関東や関西などから直行便はありませんので、鹿児島空港、那覇空港、奄美空港などで乗り換えて与論空港へ。
与論島フェリーでの行き方
フェリーは、毎日上りと下りが1便ずつ。那覇港(所要時間4時間50分)や本部港(所要時間2時間30分)、鹿児島新港(所要時間20時間)などから乗船できます。
どちらを選ぶ?
時間はないけど旅行資金に余裕のある人は飛行機で。時間はあるけど旅行資金に余裕がない人は、迷わずフェリーで。この他にも、アイランドホッピングを楽しみたい人は、フェリーも楽しいですよ。また、船に酔いやすい人は、飛行機を選ぶといいでしょう。
また初めてで心配な人や、手配が面倒と言う人はツアーもあります
与論島内の移動方法
島内での足は、レンタカー、バイク、サイクリング、徒歩、電動キックボードなど。小さな島ですが、自転車でまわるには意外とアップダウンがあるので、サイクリングはちょっと厳しいかもしれません。細い道も多いので、大きな車よりも軽自動車を借りるのがおすすめ。ちなみに、島はガソリンが高いという難点が。
徒歩とバスはおすすめできません。過去に徒歩観光の旅人を拾った経験があります(笑)
与論島1日目の過ごし方(到着日)
船を使っても飛行機を使っても、現状、多くの場合は与論島で動けるのは正午以降だと思ったほうがいいでしょう。なので、到着日には軽めの予定を。島を知るために島一周ドライブがおすすめです。
いくつか立ち寄りスポットをご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
翔龍橋展望所
坂の途中にある展望所です。あまり観光ガイドにも載っておらず、この辺りで他の車とすれ違ったことはありません。車が1~2台停められるだけの場所ですが、一応「翔龍橋展望所」という小さな看板が立っています。とにかくここからの眺めは素晴らしい!眼下に真っ青な海と珊瑚礁が広がります。
DATA 翔龍橋展望所 所在地:鹿児島県大島郡与論町麦屋 備考:駐車スペースあり
赤崎海岸
赤崎海岸は、透明度が高く、シュノーケリングに最適。また、サンライズビーチとも呼ばれ、朝日が綺麗なことでも知られています。
駐車場には大きなかき氷で有名な「味咲」があり、もずくそばや、もずく雑炊などの、もずく料理が楽しめますよ。到着日の軽めのランチにもおすすめです。
DATA 赤崎海岸 所在地:鹿児島県大島郡与論町麦屋 web:ヨロン島観光ガイド
ゆいの丘
ゆいの丘は、少し小高くなっている場所で、大金久海岸や百合ヶ浜が眺められるスポットです。あまり観光ガイドなどで紹介されていないスポットですが、テーブルとベンチがあり、のんびりとするにはうってつけ!コーヒー片手に出かけたい、個人的なお気に入りスポットです。
DATA ゆいの丘 所在地:鹿児島県大島郡与論町麦屋 備考:駐車スペースあり
大金久海岸
大金久海岸は、沖合2Kmまで続く遠浅の海が美しい海岸。海外入口には、広い駐車スペースがあります。浜辺には、マリンレジャーの業者がいて、沖合に出現する百合ヶ浜に連れて行ってくれます。
DATA 大金久海岸 所在地:鹿児島県大島郡与論町古里 備考:駐車場あり web:ヨロン島観光ガイド
船倉海岸
大金久海岸の少し北側にあるのが船倉海岸。不思議ですが、ここの砂は大金久海岸のものより真っ白でとても細かい印象。潮の流れの影響でしょうか。観光客もあまり見かけない、穴場スポットです。
DATA 船倉海岸 所在地:鹿児島県大島郡与論町古里
寺崎海岸・トゥマイ
寺崎海岸とトゥマイは、お隣同士の海岸。龍の住む浜と言われていて、寺崎海岸にはメスの龍、トゥマイにはオスの龍の形をした岩がありますので、探してみてくださいね。パワースポットともいわれています。
また、2007年9月公開の映画『めがね』のロケ地でもあり、映画を知っている人はより一層楽しめるスポットです。
DATA 寺崎海岸・トゥマイ 所在地:鹿児島県大島郡与論町那間 web:ヨロン島観光ガイド
与論城跡と琴平神社
与論島には昔お城がありました。お城といっても、大阪城とか熊本城のようなお城ではなく、琉球の王族が築城したグスクです。鹿児島より沖縄なイメージは、こういうところから来るのかもしれませんね。琴平神社もあり、城跡の境内では、国指定重要無形民俗文化財の「与論十五夜踊り」が行われます。
DATA 与論城跡 所在地:鹿児島県大島郡与論町立長3313 web:ヨロン島観光ガイド
ヨロン駅
与論島を訪れた人は、スマートフォンでmapを見る機会も多いと思いますが、そこで謎なのが「ヨロン駅」というスポット。与論島には鉄道は走っていないハズだけど…と混乱しますよね。実は鹿児島から沖縄までは、海上を国道58号線が走っていて(走っているとされていて)、この国道を海上鉄道と考え、ヨロン駅が設置されたということのようです。
このヨロン駅、日中に訪れると「ふぅ~ん」といった感じですが、島の中心地から近い星空観測スポットとして有名な場所で、夜には満天の星空が楽しめます。
ヨロン駅からアクセスできる「ビドウ遊歩道」は、フェリー乗り場のある与論島(供利港)まで続く絶景スポットで、フェリーが出るまでの時間調整にも良さそう。
西向きなので、夕日が綺麗な場所でもあります。お天気が良ければ沖縄本島も見えますよ。
DATA ヨロン駅 所在地:鹿児島県大島郡与論町立長684 web:ヨロン島観光ガイド
与論島2日目の過ごし方
朝から晩まで遊べる真ん中の日(2日目)には、ぜひアクティビティを。ダイビングやシュノーケリング、SUPなどが楽しめます。
皆田海岸でマリンアクティビティ
離れ島に遮られ、おだやかな遠浅が続く皆田海岸では、SUPがおすすめ。干潮のタイミングだと、足の届く深さの場所も多く、初心者でも安心して遊べます。
透明度が高く、ウミガメ発見率も高いのも特徴。私は、皆田海岸で2回SUPをしていますが、2回ともウミガメに遭遇。足のつく浅瀬にもいますので、一緒にお散歩できましたよ!
皆田海岸では、泳いだり潜ったりすることなくウミガメやカクレクマノミが見られるというのが嬉しいポイント。ですが、安全のために、ツアーに参加するのがおすすめです。
DATA 皆田海岸 所在地:鹿児島県大島郡与論町古里783-1 web:ヨロン島観光ガイド ヨロン島観光ガイド SUPよろん
百合ヶ浜・出現したら行ってみよう
3月から11月なら、沖合に浮かぶ幻の島・百合ヶ浜を狙うのもいいでしょう。百合ヶ浜は普段は海面の下に沈んでいるのですが、大潮の干潮時に真っ白な砂浜が数時間だけ出現するという神秘的な島です。沖合に百合ヶ浜が出現している時には大金久海岸から船が出ていて、3,000円程度で往復できます。
ヨロン島観光ガイドのHPには百合ヶ浜出現カレンダーがありますので、出現しそうな日をチェックして旅の予定を立てるのもいいですね。
DATA 百合ヶ浜 所在地:鹿児島県大島郡与論町古里 web:ヨロン島観光ガイド
与論島3日目(出発日)の過ごし方
出発日は、もう海で濡れたくないですよね。ホテルをチェックアウトした後は、のんびりと海辺のカフェで過ごしたり、テイクアウトのコーヒーを持ってビーチでまったりというのがおすすめ。初日に島一周して見つけたお気に入りの場所でもいいですし、新たな景色を探すドライブもおすすめです。
ウドノスビーチ
ウドノスビーチは、嵐の5人が『IN THE SUMMER』のMV撮影で訪れた地です。人も少なく海もキレイ。島の中心地・茶花に近いので、カフェでコーヒーを調達してまったりするのにはちょうど良さそう。こんな場所でワーケーションしたいなぁーと思える海岸です。
DATA ウドノスビーチ 所在地:鹿児島県大島郡与論町茶花 web:ヨロン島観光ガイド