転勤や進学が決まったものの、引っ越しのための荷物の梱包をどうすればよいか分からないという方はいるのではないでしょうか。
梱包は大事な荷物を安全に運ぶための技術です。間違ったやり方をしていると荷物が破損することもあります。運ぶ中身に応じて、それぞれ適切な方法があり、そのために異なる資材が必要になることもあります。
引っ越しは忙しいなかで行う作業なので、不要な手間は省きながら効率よくやらねばなりません。また、上手にやらないと、荷造り・荷解き両方の作業で時間がかかってしまいます。
そこで、本記事では引っ越し時の梱包を手際よく進める方法について紹介します。引っ越しを少しでも効率化したい方はぜひ参考にしてみてください。
目次
梱包作業は引っ越し業者に依頼するか自分で行う
引っ越しの梱包作業は、引っ越し業者に任せる方法と、ご自身でやる方法があります。多くの場合、ご自身ではできない部分を引っ越し業者にやってもらうという形になります。それぞれについて解説していきます。
引っ越し業者に依頼する場合
仕事が忙しい方や、重い荷物を扱う自信のない方は、引っ越し業者に全部任せる方法があります。そうすることで、ご自身の作業は少なくなって、楽に引っ越しができます。
一方で費用は高くなります。お金よりも時間を確保したいという方の選択肢です。引っ越し業者への問い合わせ時に伝えると、見積もりをしてくれます。
自分で作業する場合
引っ越しの梱包作業を全部、ご自身でやるという方法があります。梱包資材の購入から、詰め込み、荷造りまでカバーすることになりますが、業者に任せるのに比べて費用を抑えられるというメリットがあります。
引っ越し慣れした方は検討してもよいかもしれませんが、時間的な余裕が必要です。作業する時間があって、体力面に自信があるという方にとっては選択肢になります。
自力で効率的に荷造りをする順番とコツ
梱包をご自身でやってしまうには、作業を効率よく進めていなかければなりません。荷造り・梱包のやり方がまずいと、引っ越し先での荷解きも大変になって、片付けまで苦労します。荷造りの手順とコツを紹介していきます。
1.家の中を部屋ごとにグルーピングする
同じ箱に入れる荷物は、部屋ごとにグループ化してまとめると扱いやすくなります。部屋単位だと、何が入っているかだいたい見当がつくので、捜し物があったときに見つけやすくなります。
トイレや浴室などの荷物もまとめておくと分かりやすくなります。また、引っ越し先で近い部屋に収める荷物は一緒しておくと、荷解きのときに楽です。
広い部屋の場合はゾーンを決めてグループ化する方法があります。リビングの「テレビ周辺」「ソファー周辺」など場所ごとにまとめておけばよいでしょう。
2.不要なものを処分する
引っ越しでは、数カ月前から準備して、不用品を処分して身軽にしておく必要があります。家具や大型家電は、廃品回収業者に回収を依頼するか、粗大ゴミとして自治体に引き取ってもらいます。
自治体の引き取りは通常、月間で収集日が決まっていて、即日では対応してもらえません。地域の回収日を確認して、引き取りの申し込みを早めにしておきましょう。有料の場合もあります。
不用品は多く出ますが、状態のよいものはリサイクルショップに持ち込んだり、フリマやオークションで売ることができます。売れた分のお金は、引っ越しの費用の負担軽減にもなるので、余裕のあるうちに整理を始めて、売却するものを決めておきましょう。
3.引っ越しまでに使わないものを梱包する
新居に移るまで使いそうにないものは、早めに梱包してしまいましょう。シーズンオフの洋服や普段使わない食器などは、当分必要はありません。
日常の使用頻度が低いものから順番に梱包して早めにしまっておくと、引っ越し直前の負担を軽減できます。
4.使う可能性があるものを梱包しておく
引っ越しぎりぎりまで使う可能性が高いものは箱に入れて封をせずにおきます。必要なときだけ取り出すようにすれば行方不明にもなりません。封は引っ越し当日にすればよいでしょう。
数日に1回から、1週間に1回程度使うものは、この方法が便利です。
5.家具や家電の運搬準備・引っ越しまでに使用するものを梱包する
家具や家電は、引っ越し前夜や当日に解体・梱包して、運び出しやすい状態にします。大型の家具や家電などの運搬は引っ越し業者がうまくやってくれるので、比較的小型のものをしっかり梱包します。
このタイミングで、毎日使うものの梱包も行って、準備を完了させましょう。
引っ越しの梱包で準備するもの
引っ越しには、梱包材と道具が必須です。それぞれの選び方や特徴を知って、使いこなしましょう。
必要な道具
引っ越しでは、ダンボール箱や緩衝材、ガムテープなどの梱包資材、カッターや工具などの道具が必要です。以下に説明していきます。
軍手
軍手は作業中のケガ予防に必須です。荷物を移動する時や、カッター・ハサミを使う時にケガする可能性があるので、必ず用意しましょう。重いものを持つことも多いので、滑り止めがあるほうが使いやすいです。
工具
家具の分解・組み立ての際、ドライバーやスパナ、ペンチなどが必要になります。工具箱を1セット用意しておくのがよいでしょう。
また、固着した部分をはがすような特殊なケースもあるかもしれないので、スクレーパーや木づちなど、必要に応じて準備しましょう。
テープ類
ガムテープは必須です。また、丈夫な布テープがあると便利です。のりが残ってほしくない一時的な固定の用途であれば、養生テープを使います。
また、小さなポイントでの止めが必要になることもあるので、セロハンテープも用意しておくと役立ちます。いずれも、少し多めに準備しておくとよいでしょう。
油性マーカー
ダンボール箱に内容物やメモを書き込むには、太字の油性マーカーが向いています。遠くからでも見えて、運搬時に運ぶ箱を判断できます。色違いや太さ違いのものを用意して使い分けることで、作業を効率化できます。
ビニール紐
ビニール紐(ひも)は、ハンガーやもの干し竿などをまとめる用途に使うほか、新聞紙など紙類を束ねるとき、ダンボール箱の補強にも役立ちます。
ハサミ・カッター
ハサミやカッターも必須アイテムです。小物の廃棄やダンボールの解体など使う場面は多いので、必ず用意しておきましょう。
梱包資材
梱包資材は、一番大事なアイテムです。事前に用意しておきましょう。
ダンボール
ダンボール箱は、引っ越し業者が標準的な必要数を提供してくれるので、見積もりの際に相談しましょう。不足であれば、追加料金で引っ越し業者から買うことができます。中古のダンボール箱を安く融通してくれることもあります。
ご自身で用意する場合は、ホームセンターなどで購入します。中に収めるものによって、大きさや厚みの異なる複数の種類をそろえましょう。
緩衝材
緩衝材は運搬時の衝撃を吸収する素材で、ワレモノや精密機器を包んだり、箱の中の隙間を埋めるために必要です。
代表的なエアキャップ(気泡緩衝材)のほかに、緩衝シートや、フィット性に優れたクッションペーパーなどがあります。引っ越し業者が用意してくれることが多いですが、不足であればホームセンターなどで購入できます。
新聞紙
新聞紙でも食器などの割れを防げます。専用の緩衝材のほうが機能面では優れていますが、用意できない場合は新聞紙でも十分です。
ビニール袋
液体が入ったビン類などを梱包する時にビニール袋が必要です。漏れ出して、ほかの荷物をぬらす可能性があるので、必ず用意しましょう。
【品目別に解説】梱包のコツ
梱包には、品目ごとにコツがあります。コツを知っていれば、引っ越しをより効率化できるので、しっかり押さえておきましょう。
・食器
食器は緩衝材で1個ずつ包装して箱に詰めます。向きも大事で、床に対して垂直に入れると割れにくいです。床と平行に入れるとダンボールが落下した際に割れやすくなるので、注意しましょう。
・布団
布団袋に入れるか布団圧縮袋を利用します。圧縮して面積を小さくしてから梱包しましょう。引っ越し業者が提供してくれるケースもあります。
・服
スーツなどシワになるのを避けたいものはハンガーボックスを利用します。多少シワになってもよい服は段ボールに詰めます。衣類用の圧縮袋はシワになりやすいので、注意が必要です。
・刃物類
包丁やハサミ・カッターなどの刃物類は新聞紙で丁寧に包みましょう。その上からガムテープで補強して、他の荷物を傷つけないようにします。
・鍋やフライパン
鍋やフライパンなど調理器具は、緩衝材を詰めてダンボール箱内で動かないよう固定します。動くと、ほかの荷物の傷や破損の原因になるので、固定することが大切です。
・液体類(シャンプーや化粧水など)
液体類はビニール袋やテープなどで包んで固定しましょう。漏れないよう何重にも包んでおくと安心です。箱の中でも倒れないように固定しておくと、液漏れの可能性が低くなります。
・大型家具
分解した形でまとめておくのがおすすめです。引っ越し業者は大型家具の扱いに慣れているので、お任せしてしまうのもよいでしょう。
・タンスやラック類
運搬中に引き出しがとび出したり、扉が開かないよう養生テープなどで一時固定します。引っ越し業者によってはタンスを運ぶための専用ケースがありますので、事前に確認してみてはいかがでしょうか。
・精密機器
新聞紙や緩衝材などを使って、しっかり保護しましょう。引っ越し業者が梱包してくれるケースもあります。
・冷蔵庫、洗濯など大型家電
冷蔵庫や洗濯機は、できるだけ前日までにコンセントを抜いて、水抜きをしておきましょう。移動時は電源コードを固定します。大型家電はコードを固定していれば、引っ越し業者が対応してくれることも多いです。
・書籍
本はサイズごとに分けて丈夫なダンボール箱に詰めます。ビニール紐などで縛ると補強になり、持ち手にもなります。同じダンボール箱を本だけでいっぱいにすると、重くなりすぎるので、重い本と一緒にしても壊れにくいものと組み合わせて梱包してもよいでしょう。
梱包する際のポイント
梱包では、順序や詰め方のコツがあります。より効率的、安全に運ぶためのテクニックです。
重いものから先に入れ、隙間を埋めながら梱包する
ダンボール箱に荷物を入れる際は重いものから順番に入れ、隙間がないようにします。重いものをあとから入れると、先に入れた軽い荷物を破損させる恐れがあります。
また、中の隙間を埋めておくことも大事です。重い荷物が輸送中にダンボールの中で動くと、破損の原因になります。緩衝材や新聞紙、小物などを上手に使って、隙間がないように梱包しましょう。
一人で無理なく運べる重さで梱包する
1個のダンボール箱の重さは、1人で運べる程度に抑えましょう。持てないほどの重さにすると、かえって効率が落ちます。また、あまり重いとダンボールの底が抜ける可能性もあります。
底が抜けないようにダンボールの底をガムテープで十字にする
ダンボール箱の下面はガムテープで十字に補強して底が抜けないようにしましょう。運んでいる最中に底抜けが起こると、荷物を破損したり、部屋を傷つけるだけでなく、引っ越しのスケジュールを大きく狂わせる恐れがあります。
固定する場合のガムテープの長さを長めにとって、はがれにくくしておくとさらに安心です。
梱包しないものは買取アプリ『Pollet』で処分する
不用品の処分で、状態がよいものは売却するという選択肢もあります。売れれば引っ越し代金の負担軽減になるでしょう。
高値で買い取ってもらえるケースもしばしばあるので、捨てる前に検討することをおすすめします。アプリに登録するだけで簡単に買い取ってもらえます。
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引っ越しの荷造りは効率的にやろう!
引っ越しの荷造りを効率的にやるには事前の準備が大事です。梱包に必要な道具を準備して、適切な
梱包のやり方を知っておけば、作業がスムーズに進みます。
また、引っ越しの時には不用品を処分しなければなりません。粗大ゴミで処理したり、通常のゴミとして廃棄する方法がありますが、買取サービスを利用するのも1つの方法です。
本記事にある梱包の順番や注意点を押さえて、手間を極力省いた引っ越しにしましょう。