福岡市民であれば知らぬものは居ない糸島。以前より、福岡市から気軽に行く事が出来るドライブコースとして人気がありました。ここ最近では自然豊かな環境を求め、そこそこ都会の(!?)福岡市から移住しスローライフを送る方も多く、また半島の内陸部は福岡市のベッドタウンとして発展し続けております。
ここ10年程で、海を眺めながら食事が楽しめるカフェやフォトジェニックな外観のお店も増えて、SNSで映えまくると若者のデートコース(言い方古っ!) としても人気急上昇のエリアです。
今回はそんな糸島にある立石山での絶景登山と、素敵なリゾートダイニングでのランチをレポートします!
目次
糸島エリアへ車ではなく電車とバスで行く!
そんな糸島エリア、車があれば絶景ドライブにカフェや雑貨・窯元巡りなど楽しみ方は自由自在♪しかーし! 海沿いのドライブコースは電車・バス等の公共機関がほとんど無い為、車無し子さん、長いこと運転していないペーパー子さんにはハードルが高い…
さらにわたくし、ドライブに誘われる事も無い非リア充おじさん。
そんな残念賞を総なめしたわたくしが(苦笑)コロナ禍の他県またぎ自粛ムードをきっかけに、車なしで楽しめるコースを開拓いたしました。
『お疲れさま、別にレンタカー借りるからそういのいいわ』という方も、旅程はともかく目的地はオススメ出来る所ばかりですのでご覧くださいませ~!
福岡市中心部から地下鉄とバスで芥屋集落へ
福岡市中心部から糸島エリアへ行く場合、地下鉄空港線・西唐津行き電車を利用。なんと、空港から直接行けるし、帰れます!
この路線はそのままJR筑肥線に繋がっており、乗り換える事無く筑前前原駅下車。所要時間は約30~40分。
北口のバス停より、昭和バスの 『芥屋』 行きに乗車します。
土日・祝日の時刻表はこちら。電車は15分おきぐらいに出ていますがバスは本数が少ないので注意です。バスが出発する10分前ぐらいに、筑前前原駅に到着するのがおすすめ。
糸島市のコミュニティバスも兼ねるバスは小さめ。普段は空いていますが、夏の海水浴シーズンの週末は座れない事もあるので早めに並んでおきましょう。料金は一律200円。交通系ICは利用不可・両替も基本出来ないので、100円玉を沢山用意しておきましょう。PayPayでの支払いは可能です。
穏やかな田園風景、昭和から時が止まったかのような漁師町を抜け終点の芥屋バス停に到着。渋滞が無いし、始発・終点なので時間も正確。帰りに置いて行かれないかなとか、いつ来るんだろうと心配する必要はありません。本数が少ないバス路線って、そういうとこ気になりますよね~。
まずは立石山の登山口がある、芥屋集落を探索。バス路線終点の芥屋集落は、のどかな漁師町。
風光明媚で玄界灘の魚もよく獲れる事から、昔から旅館や海鮮料理屋さんがほどよい数で立ち並んでおります。お昼からお刺身や磯焼きを楽しめるので、気になるお店でお食事してみてはいかがでしょうか?
糸島市の芥屋集落は”福岡都市圏の人は皆知っているけれど、それ以外の人には知名度が低い” ということが大きな特徴。とても良い所だけれど一大観光地にならない絶妙な・・・? 雰囲気なのです。
ようは”めちゃくちゃのどか” だという事です。
そんな芥屋集落に、スナックを改装したハンバーガー屋さん『Itoshima Burger Cafe goofy』がオープンしていました。こんなのどかな漁村に、お洒落な若者が集まるのも糸島エリアの特徴。おじさんもSNSっぽく撮ってみました(苦笑)
今回は他のお店を予約していたので試せずじまいでしたが、店内からパティを焼く良い匂いが漂っておりました。のどかな芥屋集落を抜け、漁港に到着。私が指さしている山が、今から登る立石山です!
・・・って、残念ながらどん曇り。
是非見ていただきたい風景画は、昨年ほぼ同時期に訪れた五月晴れのものを掲載します。漁港の海!
すみませーん!ここ日本の本土ですか? な透明度だと思いませんか?地中海あたりで有名な、船底の影が海底に映ってまるで宙に浮いているような光景まであと一歩に迫る美しさ。
漁港の先には、実は日本の渚100選に選ばれている芥屋ビーチ。いやー沖縄でも離島でもないのに、こんなに綺麗なんて~。
真夏は大きな海の家が立ち並び、沢山の海水浴客が訪れます。毎年9月には、屋外フェスのサンセットライブが行われる事でも有名。こんなのどかな場所で、結構有名なアーティスト達がライブを開催するそうです。
ビーチ中央にまっすぐ延びる桟橋(のようなもの)。映えるスポットもいっぱいあります。エモエモ~(なにそれダサいww)。
いざ登山へ! 入口はビーチの先
ビーチ背後の、南の島ちっくな道を通り過ぎ・・・
行き止まり部分が登山口です。
実は、こちらの裏側だと車で山頂近くまで行けるらしいのですが・・・今回は冒険気分を味わいたいのでそのには触れません(笑)。
まずは、階段が続く森の中を進みます。
途中にはこんなシダの群生も、癒されますね〜。
途中の分岐点から寄り道すると…
先ほど通り過ぎた芥屋ビーチが見渡せたり。
誰も居ない、石と岩だけの秘密のビーチがあります。
この透明度! 凄くないですか? 福岡市内から1時間の所に、こんな綺麗な入り江があったんだと感動しました。
綺麗な海を見るとすぐに飛び込みたくなる衝動に駆られてしまうわたくし、どうしても海の中が見てみたくて2ヶ月後に潜ってみると…大きな鯛が沢山泳いでいました。そりゃーこの辺りの岩場、いつも釣り人が居る訳だわ。
登山に来たのに、また海面まで下るというね(笑)。体力や時間に余裕がある方にはオススメです。
本格的な登山道を進み山頂へ
登山道に戻ります。段々と広がる樹々が低くなり、なだらかな坂道と、階段状の岩場の繰り返し。
こんなよじ登り系の岩場も2〜3カ所あります。登山服・グッズで挑むに越した事はありませんが、運動する時のような軽装でも大丈夫。ただ靴は、底が滑りにくく汚れても良いものが良いでしょう。
こちらの立石山、中腹からは岩山らしく土の層が薄い。よって所々登山者の歩みで地盤が削られて、滑り台みたいになっている部分もあります。安全なんだか危険なのかイマイチ伝わりにくいですが…登山者は老若男女いらっしゃっるのでご安心を(笑)
人間の背丈以上の樹々が少なくなって来ると、目の前に現れる山頂。登山に慣れていないと、『えっ!? あそこまで登れるん??』と思ってしまいますが…道中で一番難しい、3メートル程度の高さの岩場を登れば…(こちらも岩の間にステップがあり、ロープやピッケルは不要です。)
山頂に到着です!
背後にも山頂らしきポイントがありますが、より視界の開けたこちらを終着点にしても良いと思います。
いやー最高の眺め! 住むには良いけれど、観光資源に乏しいと言われる福岡都市圏でこんな美しい風景が見られるとは♪
本土とは思えない透明度の芥屋ビーチ。その向こうには幣(にぎ)の浜と糸島の山々。玄界灘の水平線は空との境界線が曖昧で、美しい青のグラデーションを描いております。
登山の時間はゆっくり登れば約1時間。立ち止まらずに登れば30〜40分といったところでしょうか? ドライブの途中や、半日観光でも気軽に登山できます。
標高は210メートル。周囲を海に囲まれていたり地形が多彩なので、眺望は山の高さ以上の見応え!
しばらく絶景を堪能したあと下山します。実は、山の中腹から既に絶景は見えているんです(笑)
大きな岩がある山頂より、中腹の方が視界が開けていて眺めは良いかも。体力に限界を感じた方は、中腹で引き返しても十分眺めは楽しめます。
途中にある岩場は、最高の記念撮影スポット。ここで休憩や撮影をしている登山者は結構多いです。
無事下山出来ました、お疲れ様です!美しいビーチがお出迎えしてくれて、飛び込んでしまいたい気分です(笑)。夏場はそれも可能ですが、登山は相当キツそうですね…!
登山後は、海沿いでビーチリゾート風のランチタイム♪
下山後芥屋バス停に戻り、前原行きのバス(往路で乗った路線)に5分程度乗車。芥屋ビーチや立石山からほど近い、芥屋支所バス停で降りました。
こちらの地区にあるお店で、遅めのランチをいただく予定。帰りのバスも本数が少ないので、時間の管理はしっかりとしておきたいところ。
こちらの岐志集落にある漁港沿いには、牡蠣小屋が立ち並んでおります。(牡蠣のシーズン外は休業)冬場は牡蠣を楽しむ観光客で賑わう…のでしょうか?
そんな漁港や集落を抜け徒歩10〜15分。美しい海岸線沿いをドライブ出来る、志摩サンセットロード沿いに並ぶお店が見えて来ました。まずは同じ敷地に建つ、今年オープン(移転)したばかりという3軒。
海鮮丼が有名な『糸島食堂』、スムージー&ジェラートの『Shuna gelato&smoothies』、ガーリックシュリンプが人気の『ラウレアシュリンプ』。
この3軒の向こうには、以前から人気のピザ・パスタ店『TIME@Ito Highland』。こちらもテラスがあり雰囲気が良いです。この辺り、店名の後ろに “@Ito Highland” という名前が着いたお店が多いですが、こちらと背後の山全体が、『伊都ハイランド』と呼ばれる分譲別荘地。山の間には、瀟洒な別荘やコンドミニアムが点在しております。
アタシも別荘欲しい…こんな所で毎日のんびりして過ごしたいわ〜(基本働きたくない人w)。
予約していた、『HACHIDORI@Ito Highland』へ到着。
他店が道路を隔てた立地なのに対し、こちらだけは海沿いギリギリに建てられており眺めは保障付き♪2020年にオープンしてから、たちまち予約必須の人気店に。
建物はトレーラーハウスらしく小さめ。店内からも、美しい海を眺めながら食事が楽しめますが…
やはり暖かい日はテラス席でしょう。ただテラス席の予約は基本受け付けておらず、来店時空いていれば…との事。
ドキドキしながら案内されると、海側最前列のテーブルに案内されました!ありがとうございます♪
道路側にはボックス席も!こちらからも海は見られます。この日は曇りでしたが…晴れた日はパラソルやテントが開かれるはずなので日焼けの心配も無さそうです。
前菜・スープ・メイン・デザート・コーヒー紅茶で2500円のランチコースがお得で人気ですが…登山後とバス時間の関係でランチタイムには間に合わず。割高ですがアラカルトでランチを楽しむ事にしました。料理自体は、ランチコースで出て来るものと変わりません。
まずは本日のスムージーであるアサイー(550円)と、糸島野菜のスープ(500円)。
同じく糸島の『Blue Roof』というスムージーで有名なお店の姉妹店だけあり、アサイースムージーが濃厚で美味しい! これで550円はかなりお値打ちだと思いました。スープは、糸島産とうもろこしの冷製ポタージュ。
糸島野菜のサラダ(700円)。今回は水菜がメイン。食用花や海老が散らしてあり華やかな盛り付け。柑橘系のドレッシングでさっぱりいただきました。
アラカルトでもパンは無料で付けていただけます。この日はテラスで移動販売中の、東区のパン屋さんの美味しい食パンでした。
真空低温調理の鶏・豚・牛肉から選べるメイン料理。私は『63° 塩麹漬け 豚肩ロースのグリル バルサミコソースとともに』を選びました(1500円)。
低温調理ゆえ、しっとりとした食感の豚肉。塩麹漬けで内部まで塩気が染み込んだ、肉厚のハムのようなお味でした。
友達が選んだのは『63° 鶏もも肉のコンフィ 濃厚チーズとともに』(1500円)。スイス料理のラクレットばりにチーズソースがたっぷりかかっています。付け合わせの野菜も新鮮で種類も多く、これ一皿でも満足出来そう。
このロケーションと雰囲気、美味しい料理ですから…店内はデート中の若いカップルや女子友達同士がほとんど。その中で浮きまくりのおじさん2人組(苦笑)。
おじさんだって、素敵な場所で美味しい料理を食べながら語らいたいの〜!
またこのテラスから見下ろせる海が、透明感半端ないんですわ…(本土比)。ここだけ切り取ればビーチリゾートそのもの…福岡市内から1時間で体験出来る事に感謝でございます。車と連れさえいれば、晴れた日は毎週末通いたい♪
コロナの緊急事態宣言による旅行の自粛は、お出掛け好きにとって辛い日々・・・近場で美しい自然と、程よくハードなアクティビティ(登山)、ビーチリゾートライクなロケーションでの食事が楽しめて、何処か遠くへ旅行に行ったような、大充実の休日となりました♪
糸島立石登山とリゾートダイニング・モデルプラン
もちろん自家用車や、レンタカーで巡る方が圧倒的に効率が良く、色んな観光スポットやお店を廻る事ができますが…私達のような車が無くても糸島を満喫したい方へのモデルプランを最後にまとめさせていただきます!
筑前前原までの地下鉄は沢山出ていますが、芥屋までのバスは本数が少ない為、移動のスケジュールはしっかりと組んだ方が良いと思います。NAVITIMEなどの、交通案内サイトで下調べしておきましょう。
理想的なプランは、午前中に立石山登山を済ませ、志摩サンセットロードでランチをいただくプラン。
以下、天神から出発するモデルプランです。(土日祝日を想定)
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8:50 地下鉄天神駅発⇒9:26 JR筑前前原下車
9:37 前原北口バス停より芥屋行きのバスに乗車
10:03 終点芥屋バス停下車
徒歩で立石山登山口へ(約10分)
10:13〜12:30 立石山登山
12:30〜13:30 芥屋ビーチや港、集落を探索
13:30~芥屋バス停より前原行きのバスに乗車
13:34 芥屋支所バス停下車
徒歩約10~15分 岐志集落を抜け、志摩サンセットロードのレストランが集まるエリアへ
13:50 気になるレストランでランチ
15:54 芥屋支所バス停より前原北口行き乗車
13:50 気になるレストランでランチ
15:54 芥屋支所バス停より前原北口行き乗車
16:18 筑前前原駅着
16:37 筑前前原駅より福岡空港行き電車に乗車
17:07 天神駅到着
DATA HACHIDORI@Ito Highland 所在地:福岡県糸島市志摩岐志1510-1 TEL: 092-332-0723 公式HP:HACHIDORI@Ito Highland 営業時間/月: 11:00~15:00 (料理L.O. 14:30 ドリンクL.O. 14:30) 15:01~19:00 (料理L.O. 17:30 ドリンクL.O. 7:30) 水~日・祝日・祝前日: 11:00~15:00 (料理L.O. 14:30 ドリンクL.O. 15:00) 15:01~19:00 (料理L.O. 17:30 ドリンクL.O. 17:30) 19時以降:要予約で営業可能 定休日:火曜日