函館は、空港から中心地へのアクセスがよく、湯の川温泉もすぐ近く。時間が限られる観光客にとっては、移動のロスなく楽しめる観光地です。朝市、五稜郭、夜景、温泉などが滞在目的とされることが多い函館ですが、もう一泊追加して訪れてほしいのが、今回ご紹介する大沼公園。自然が好きな人にとっては、ぜひ足を延ばしていただきたい水と緑の美しい公園です。
目次
函館空港上空から「ザ・函館」を楽しむ
函館へのアクセスは、空路で函館空港に入るか、新幹線で新函館北斗駅で降りるかの2つの方法が一般的です。私自身、昨年は新幹線を利用したのですが、今年は函館空港を利用。
函館空港は函館中心部に近く、窓側の座席(この写真は右側の窓側座席)だと、このような「ザ・函館」な景色が大迫力で楽しめます。奥に見えるのは夜景で有名な函館山です。飛行機の座席からの景色は、旅のテンションを高めてくれますよね。
まずは空港で空腹を満たす
さて、自然散策の旅の前に、腹を満たしましょう。函館では朝市で海の幸を楽しみにしている人も多いと思います。私も昨年はそうでした。ですが今回、朝市よりも安くて美味しくて開放的な海の幸を見つけてしまったのです…。しかも、空港で。
写真のマグロの下に見える白い部分はご飯じゃないです。海老ですよ…。めちゃくちゃ具沢山。ここは空港内にある「HAKOYA」というお店。去年は片道は空港を利用したのに、なんで気が付かなかったんだろう…と自分を責めましたが、それもそのはず。2021年2月にオープンしたばかりのお店で、昨年私が前回函館を訪れた時にはまだ存在していなかったんです。本店は五稜郭近くにあって、地元でも人気のようです。ちなみに写真は、中トロサイコロ丼(880円)にいくらトッピング(+200円)。全然観光客価格じゃないし、空港価格でもない。大きな声では言えませんが、〇市よりおすすめです(笑)。
滑走路を眺めながらのお食事は換気(?)抜群!!風で箸袋が飛んでいったりしますが、解放感と安心感はハンパなし!
DATA HAKOYA函館空港店 場所:函館空港国内線旅客ターミナル3F 時間:9:30~19:30 函館空港公式サイト:HAKOYA函館空港店
大沼公園の最寄り駅、大沼公園駅へ
さて、腹は満たされました。本題から逸れたので、さっそく大沼公園に向かいましょう。
大沼公園は函館駅からも函館空港からも、車で30~40分ほどの場所にあります。函館観光ではわざわざレンタカーを借りなくても、鉄道やバスを使ってじゅうぶん楽しめますので、公共交通機関を使うといいでしょう。空港から大沼公園方面へのバスもあるのですが、本数が少なく、上手くタイミングが合わないかもしれません。鉄道を利用する場合は、空港から一度函館駅へ出て、そこから大沼公園駅へ向かいます。
余談ですが、鉄道を利用する場合は、もやっとする出来事に遭遇することがあります。函館駅から大沼公園駅まで、普通列車で行きたくても普通列車が数時間に1本しかなく、特急列車に乗らざるを得ない時間帯があります。普通列車と特急列車を使った場合の所要時間の差は10分ほどですが、料金は2倍近くになります。とは言え、特急に乗っても大沼公園駅までは1,270円。観光客は割り切って時間重視で行動しましょう!
大沼公園駅前には、大沼国際交流プラザ(大沼観光案内所)があるので、ここで大沼公園の散策マップを入手しておくといいでしょう。館内にはコインロッカーもあるので、ホテルにチェックイン前の人には便利な施設です。
DATA 大沼国際交流プラザ(大沼観光案内所) 場所:大沼公園駅改札出て右すぐ 時間:8:30~17:30 公式サイト:大沼観光案内所FBページ
駅から徒歩5分で大沼公園
大沼公園駅から徒歩5分ほどで大沼公園に到着です。大沼公園内には、駒ヶ岳の噴火によってできた大沼、小沼、蓴菜(じゅんさい)沼などがあります。
沼の散策には、一般的には大沼が適しているようです。夕日が美しいと言われる小沼にも足を運んでみましたが、観光客が減った夏の終わりは、草ボーボーで歩けそうにない道が多い印象でした。蓴菜沼は、昔は交通の要所として、旅館や茶屋などもあって栄えていたようですが、今は昔あった建物も取り壊され、こちらも草ボーボーでした。蓴菜沼はイギリスの女性冒険家、イザベラ・バードも訪れたことがあったようですね。今はその歴史を記す看板が残るだけです。
さて、大沼公園の楽しみ方ですが、
・徒歩
・レンタルサイクル
・観光船
・手漕ぎボート
・モーターボート
・ペダルボート
・その他(←注目!!)
などがあります。
大沼公園が初めての人なら、一度は徒歩でぐるっと巡ってみるのもいいでしょう。島巡りの路コースと大島の路コースの両方を巡って1時間ほどです。レンタルサイクルは、自転車では立ち入れない場所もあるので、個人的にはあまりオススメできません。観光船やボート類は、体力やメンバーによって選ぶと良さそうです。
私がオススメなのは、「徒歩」と「その他」です!上の写真の青い物体は「その他」のヒント。ここからは、私が個人的におすすめする巡り方をご紹介していきます。
オススメの巡り方「徒歩」
大沼の2つのコース(島巡りの路、大島の路)を徒歩で散策するとちょうど1時間くらいです。
島巡りの路は、島々を繋ぐ橋を渡りながらの散策コース。夏には沼一面にスイレンが咲き、まるで絵画のような景色にウットリ。
大沼公園の紅葉は例年10月中旬から11月初旬に見ごろを迎えます。ですが、場所や木によって紅葉の進み具合が異なるので、その時々に美しい木や草を探して歩くのも楽しいものですよ。写真のように、9月でも紅葉している草も。
大島の路は、島巡りの路よりも短い散策路。10分ほどで巡れます。散策路の途中からは、駒ヶ岳が良く見えます。
大島の路の途中、「千の風になって」モニュメントなるものが。「千の風になって」がここ大沼で誕生したことから、この場所にモニュメントが作られたようです。
オススメの巡り方「その他」…カフェ・クルーズ
私がぜひオススメしたいのが、こちらのカフェ・クルーズ。オススメといいつつ、実は未体験。その理由は、昨年はコロナの影響でクローズしていたため。今年はおひとりさまだったため(笑)
2名様からの運行らしく、他に人もおらず、あえなく断念。Web予約も2名様からです。これ、絶対間違いなさそう。さっき「その他」のヒントでちらっと見えたのが、このクルーズ船なんです。
2年連続で、船の写真だけ撮って立ち去る。いつかご縁がありますように。。
DATA ターブル・ドゥ・リバージュ 住所:北海道亀田郡七飯町字大沼町141 営業期間・営業時間:コロナ禍ではかなり変更があるので、その都度HPで確認のこと 公式サイト:ターブル・ドゥ・リバージュ
オススメの巡り方「その他」…函館七飯ゴンドラ
大沼公園の楽しみ方2つ目の「その他」は、空からの眺めです。函館七飯ゴンドラに乗ると、上空から大沼公園を眺めることができますよ。函館七飯ゴンドラは、全長3,319m、所要時間15分と、まぁまぁの長さ。高低差も659mあります。
ちなみに、大沼公園駅前からゴンドラ乗り場へは無料のバスが出ていますので、無駄に交通費の出費もありません。自転車を借りたりボートを借りたりするにもお金はかかりますから、それらがゴンドラに変わったところでそんなに気にならないでしょう。
下界がいくらお天気が良くても、山頂に向かうにつれてガスってくることも。まさに、この日がそうでした。大沼もかすんで見えます。スカッと晴れて羊蹄山やニセコ連峰まで見渡せることもあれば、神秘的な雲海が見られることもあるようです。
そうそう、ゴンドラの乗車券を購入する前に、割引クーポンをお忘れなく。割引クーポンは、Web上に落ちていますから、その場で探しても間に合います。通常1,800円のところ、20%割引の1,440円でした!私の他に割引クーポンを使っている人はいなくて、もったいないなぁ…と思いながらニンマリ(笑)
山頂にはカフェがあり、そのテラスにある「PEAK BELL(ピークベル)」が、恋人の聖地に選定されています。なかなか大きな音が鳴ります。力任せにに鳴らすと、すぐ横でお茶をしている人のヒンシュクを買い、ペットの犬も吠えまくり、更にヒンシュクを買うので注意しましょう(笑)
山頂にはいくつかの展望デッキがありますので、そこからの景色を楽しんだ後は、カフェで休憩。あらかじめ帰りのシャトルバスの時間をチェックしておいて、その時間に合わせて下りのゴンドラに乗ると、時間のロスなくいい感じで楽しめますよ。
DATA 函館七飯ゴンドラ 運行期間:2021年4月29日(木)〜11月7日(日) 運行時間:9:00~16:00 シャトルバス乗り場:大沼公園駅改札出て右手 公式サイト:函館七飯ゴンドラ
大沼公園観光は、地上から、水上から、上空からの3タイプ
大沼公園の楽しみ方は、まずは徒歩での散策。そして、ご縁があれば、カフェクルーズ。ちょっと視線を変えて、上空からの観光。サイクリングやボートは、一緒に行くメンバーなどで検討してもいいかもしれませんね。個人的には来年3度目のカフェクルーズに挑戦してきます(笑)