「世界で最も住みやすい都市ランキング」で3位に選ばれたこともあるアデレード(英経済誌エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」発表)
世界で最も住みやすい都市ランキングで3位に選ばれたオーストラリア第5の都市「アデレード(Adelaid)」。徒歩で回れてしまうほどコンパクトな街の中に、歴史や文化、食べておきたいグルメスポットが凝縮し、近郊には世界トップクラスのワイナリーや、オーストラリアのガラパゴスと呼ばれる大自然もあります。
今回はそんな魅力溢れる街・アデレードを3日間で満喫できるモデルコースをご紹介します。
目次
アデレードはどんな街?
オーストラリアの中央南部、南オーストラリア州の州都で、オーストラリア第5の都市の「アデレード(Adelaide)」。シドニーやメルボルンと比べると日本ではまだあまり馴染みがないかもしれませんが、毎年発表される「世界で最も住みやすい都市」ランキング(英経済誌エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」発表)で、2021年は3位になり話題になるなど、上位常連の人気の都市です。
アデレードの市街地自体は、約2.6km×1.6kmととてもコンパクト。その中にアートやグルメ、ショッピングなどのスポットが集中しています。さらにその北側に流れるトレンズ川と、四方を緑豊かな公園やボタニックガーデンで囲まれた、自然と都市が共存している街です。
アデレードのある南オーストラリア州は、オーストラリア国内総生産の50%近いワインを生産している「ワインの州」でもあります。世界的にも有名なワイン生産地のバロッサバレーやマクラーレンヴェール、アデレードヒルズは、全てアデレードから車で1時間程度とアクセス抜群です。
アデレード市街から130km南西には、島の半分以上に手付かずの自然が残るという、大自然の宝庫「カンガルー島」もあります。島固有の植物やオーストラリア固有種の動物に出会うことができる、まさに柵のない動物園です。
さらに、オーストラリア随一の「フェスティバルの州」とも呼ばれいて、年間を通して様々なイベントが開催されています。オーストラリア最大の屋外フェス「アデレード・フリンジ(Adelaide Fringe)」や芸術祭「アデレード・フェスティバル(Adelaide Festival)」は、毎年世界中から多くの人が訪れる人気のイベントです。
アデレード観光には何日必要?
そんなアデレードを観光するには、一体何日間必要でしょうか?
アデレード〜日本間は直行便がない
シドニーやメルボルン、ケアンズなど他の都市と違い、アデレードへの直行便はありません。日本からはシドニーなどで乗り換えをして、最短でも13時間程度かかります。
アデレードの魅力を堪能するには、丸3日間は欲しいところ。深夜にアデレードに到着し、早朝にアデレードを出発するカンタス航空(QF)を利用すれば、移動日を除いて朝から夜までたっぷりとステイ期間を丸々楽しむこともできます。時差も30分しかないので(サマータイム期間中は1時間30分)、時差ぼけもなく過ごせますね。
必見の観光名所を巡る効率的なモデルコース
アデレードは「スクエア・マイル」と呼ばれる小さなエリアに、主要なスポットが凝縮されたコンパクトな街です。今回はそんなアデレードの街を網羅しつつ、近郊のワイナリーや手付かずの自然が残るカンガルー島まで、ショッピングやグルメ、ワインや大自然まで楽しみ尽くす、3日間の王道モデルコースをご紹介します。
出発日 朝:羽田空港 出発 深夜:アデレード空港 到着
1日目 アデレード市街でアート鑑賞。グルメやショッピングも楽しむ
2日目 「柵のない動物園」カンガルー島で大自然を体感
3日目 オーストラリア最大のワイン生産地でワイナリー巡り
帰国日 早朝:アデレード出発 夜:羽田空港 到着
上のスケジュールを基本にして、アデレード旅行を楽しみましょう!
アデレードモデルコース1日目・アデレード市街でアートとグルメとショッピング
アデレード・セントラルマーケットで朝食
市街中心部にある屋内市場「アデレード・セントラルマーケット(Adelaide Central Market)」 は、1869年開業の歴史を持ち、8,000㎡ある敷地内には70以上のお店が軒を連ねています。まさに地元の人々の食を支える、「アデレードの台所」的な存在です。
野菜や肉などの生鮮食品だけでなく、朝から香ばしい香りを漂わせているカフェやレストランが並んでいます。パンやサンドイッチと美味しいコーヒーなど、初日の朝食スポットはここで決まりです。
南オーストラリア産のワインだけでなく、チーズやハム、オリーブの専門店、ローカル産のチョコレートや地元産オーガニック商品を取り揃えた店舗もあり、お土産ショッピングにもぴったりです。品揃えが豊富なので、いくら時間があっても足りません。「アデレードの食」を知るためにも是非一度足を運んでみましょう。
DATA アデレード・セントラルマーケット(Adelaide Central Market) 所在地:44/60 Gouger St, Adelaide SA 5000, Australia 電話番号:+61-8-8203-7494 営業時間:火7:00~17:30/水~木9:00~17:30/金7:00~21:00/土7:00~15:00 公式サイト:アデレード・セントラルマーケット
裏道のウォールアートを散策
アデレードの街を歩いていてまず驚くのが、裏路地の多さとストリートアートの多さです。碁盤の目のように規則正しく並ぶ通りや裏路地沿いの壁には、カラフルで個性的なウォールアートが描かれています。
ほとんどの作品にはアーティスト名とSNSアカウントも一緒に記載されているので、お気に入りのアーティストを見つけるのも楽しいですね。徒歩で歩けてしまうほどコンパクトな街だからこそできる、ウォールアート散策を楽しんでみましょう。
文化地区「ノーステラス」でアート&歴史散策
アデレード市街北側に位置する大通り「ノース・テラス(North Terrace)」。「文化地区(Culture Precinct)」と呼ばれ、プラタナス並木沿いに大学のキャンパスや図書館、美術館や博物館の砂岩ブロック積みの建物が並んでいます。ヨーロッパの学園都市のような雰囲気の中、美術鑑賞と歴史や文化を感じながら散策してみましょう。ほとんどの施設が入場無料です。
DATA ノーステラス(North Terrace) 所在地:North Terrace, Adelaide SA, Australia
南オーストラリア州最古の美術館でもあり、国内第2位のコレクション数を誇る「南オーストラリア州立美術館(Art Gallery of South Australia)」。オーストラリア開拓当時の美術作品や先住民アボリジナルの作品と併せて、現代美術のコレクションも豊富です。クラシカルな雰囲気の空間に、モダンアートが展示されている様子もいいですね。
DATA 南オーストラリア州立美術館(Art Gallery of South Australia) 所在地:Art Gallery of South Australia, North Terrace, Adelaide SA 5000 電話番号:+61-8-8207-7000 営業時間:月~日10:00~17:00 公式サイト:南オーストラリア州立美術館
オーストラリア8大名門大学の一つでもあるアデレード大学(The University of Adelaide)。石積みの重厚感あふれる建物が並ぶ美しいキャンパスですが、特に州の歴史遺産に登録されている大講堂「ボニソン・ホール(Bonython Hall)」は境界のような美しさです。
DATA アデレード大学(The University of Adelaide) 所在地:The University of Adelaide, Adelaide, SA 5005
自然史博物館の「南オーストラリア博物館(South Australian Museum)」には、古代動物の化石やオーストラリアならではの固有種の剥製など、さまざまな自然科学資料を収蔵しています。子連れファミリーにおすすめのアトラクションも多く、特に恐竜好きにはおすすめのスポットです。
DATA 南オーストラリア博物館(South Australian Museum) 所在地:South Australian Museum, North Terrace, Adelaide SA 5000 電話番号:+61-8-8207-7500 営業時間:月~日10:00~17:00 公式サイト:南オーストラリア博物館
モダンな外観の南オーストラリア州最古の図書館「南オーストラリア州立図書館(State Library of South Australia)」は、特にモートロックウィング(Mortlock Wing)にある読書室が一見の価値ありです。ハリーポッターに登場するホグワーツ魔法魔術学校のような雰囲気で、世界で最も美しい図書館20選にも選ばれています。
DATA 南オーストラリア州立図書館(State Library of South Australia) 所在地:State Library of South Australia, North Terrace, Adelaide SA 500 電話番号:+61-8-7424-6300 営業時間:月・水~金10:00~17:00/火10:00~19:00/土・日12:00~17:00 公式サイト:南オーストラリア州立図書館
ショッピング通り「ランドルモール」でお買い物
文化地区散策の後は、アデレード市街の中心に位置する、アデレード随一のショッピング通り「ランドルモール(Rundle Mall)」でショッピング。デパートやファストファッション、ウールワースやコールズなどの大手スーパーマーケットから薬局まで、一通りの店舗が軒を連ねています。オーストラリアブランドをはじめ、ほとんどのものがここで揃います。
因みにアデレードの夜は早く、17:00前後には閉店してしまうお店が多いです。目的のお店でのショッピングは早めに済ませておきましょう!
DATA ランドルモール(Rundle Mall) 所在地:Rundle Mall, Adelaide SA 5000, Australia
ランドルモールのほぼ中心に位置する「アデレード・アーケード(Adelaid Arcade)」は、アデレードを代表するショッピングアーケード。ショッピングを楽しむのもいいけれど、ぜひ中に入ってタイムスリップしたようなレトロな雰囲気を味わってみましょう。入り口にあるレトロな噴水が目印です。
DATA アデレード・アーケード(Adelaid Arcade) 所在地:112/118 Grenfell Street between Grenfell Street &, Rundle Mall, Adelaide SA 5000, Australia 電話番号:+61-8-8223-5522 営業時間:月~木9:00〜18:00/金9:00~21:00 /土・日9:00~17:00 公式サイト:アデレード・アーケード
アデレード発祥の老舗チョコレート「ヘイグス(Haigh’s)」。は、国内外から厳選した素材を使った、こだわりのチョコレートが人気です。オーストラリアのお土産としても定番人気商品は、是非、発祥の地アデレードでゲットしましょう。
DATA ヘイグス・チョコレート(Haigh's Chocolates) 所在地:Beehive Corner, 2 Rundle Mall, Adelaide SA 5000, Australia 電話番号:+61-1300-424-447 営業時間:月~金9:00~18:00/土9:00~17:00/日10:00~17:00 公式サイト:ヘイグス・チョコレート
路地裏のワインバーでディナー
アデレードと言えば、ワイン。せっかくオーストラリア随一の「ワイン州」に訪れたなら、滞在中はできる限り地元産のワインを思う存分楽しみたいですよね。碁盤目状に並んだ通りの間に点在する細い裏路地には、こぢんまりした雰囲気のいいバーやパブが軒を連ねています。
どの店も通りに座席を並べ、まだ明るいうちからグラスを傾ける人達で賑わっています。そんな活気ある雰囲気を感じながら、南オーストラリア産の美味しいワインで初日の夜を乾杯をしましょう。
アデレードモデルコース2日目・カンガルー島で大自然を体感
バスとフェリーを乗り継いで「柵のない動物園」カンガルー島へ
その昔、地続きだったオーストラリア大陸と分断されたことによって、島全体が独自の進化を遂げたと言われているカンガルー島(Kangaroo Island)。「オーストラリアのガラパゴス」と表される島があるのは、アデレード市街から南西120kmにあります。アデレードに訪れたら、この大自然の宝庫に訪れないわけにはいきません。
アデレードからカンガルー島へのアクセスは、飛行機かフェリー。島自体は車を借りれば1日で巡れてしまいますが、アデレード市街から出ているツアーに参加してしまうのが一番簡単です。ここでは主要スポットや見どころをご紹介します。
DATA カンガルー島(Kangaroo Island) 所在地:Kangaroo Island, SA Australia
フリンダースチェイス国立公園で野生動物と触れ合う
さまざまな野生動物が生息するカンガルー島には、その名の通りカンガルーをはじめ、コアラやワラビー、ウォンバットなどのオーストラリア固有種の野生動物が多数生息しています。
カンガルー島の1/10を占めるフリンダースチェイス国立公園(Flinders Chase National Park)は、園内を車で走っているだけで、丘を駆け巡るカンガルーの群れと並走したり、ユーカリの木の上でお昼寝しているコアラに遭遇したり、海に行けばイルカやアシカ、オットセイに出会える、まさに、柵のない動物園です。
DATA フリンダースチェイス国立公園(Flinders Chase National Park) 所在地:S Coast Rd, Flinders Chase SA 5223, Australia
アドミラルズアーチで海の力強さを感じる
カンガルー島南西の岬にあるアドミラルズ・アーチ(Admirals Arch)は、カンガルー島の人気スポットの1つ。海から吹き上がる風と波が、長い年月をかけて崖を侵食してできた大きな穴です。アーチ型に空いた穴の向こうには、ダイナミックな南極海が広がっています。
侵食された崖の厚みと荒々しい切り口を見ているだけで、想像を超える時間の経過と自然の力強さを感じます。アーチに向かう道の途中の岩場では、野生のニュージーランド・オットセイ(New Zealand Fur Seal)が遊んだりお昼寝したりしていますよ。
DATA アドミラルズ・アーチ(Admirals Arch) 所在地:Flinders Chase National Park, Cape Du Couedic Rd, Flinders Chase SA 5223 電話番号:+61-8-8553-4450 営業時間:9:00~17:00 公式サイト:アドミラルズ・アーチ
リマーカブルロックスの巨大な彫刻
リマーカブル・ロックス(Remarkable Rocks)も、カンガルー島に訪れたら外せないフォトジェニックスポット。断崖絶壁の丘に並んだ大きな花崗岩の塊は、何と5億年以上の歳月をかけて風雨に侵食されたものだとか。
自然が作り上げた様々な形の巨岩は、一つとして同じ形のものはありません。岸壁の上というロケーションも相まって、自然の圧倒的なパワーとオーストラリア大陸の途方もない歴史、そしてアートのような神秘的な美しさがあります。
DATA リマーカブル・ロックス(Remarkable Rocks) 所在地:Flinders Chase National Park, Flinders Chase SA 5223 電話番号:+61-8-8553-4450 営業時間:9:00~17:00 公式サイト:リマーカブル・ロックス
シールベイ保護公園で野生のアシカに遭遇
シールベイ保護公園(Seal Bay Conservation Park)は、主に南オーストラリア州や西オーストラリア州に生息する、オーストラリア・アシカ(Australian Sea Lion)の国内屈指のコロニーです。絶滅危惧種に指定されているオーストラリア・アシカ約1,000頭が、自然な形で保護されています。
野生のオーストラリア・アシカに、ここまで間近に近づくことができるのはここだけだそう。浜のあちこちには、漁を終えたアシカ達の家族が固まって寝転がり、お昼寝している様子が拝めます。何とも愛らしくて癒される光景です。
DATA シールベイ保護公園(Seal Bay Conservation Park) 所在地:Seal Bay Rd, Seal Bay SA 5221 電話番号:+61-8-8553-4463 営業時間:9:00~17:00 公式サイト:シールベイ保護公園
ワイルドライフパークでコアラを抱っこ
カンガルー島ワイルドライフパーク(Kangaroo Island Wildlife Park)は、100種類以上500頭のオーストラリア固有の野生動物と触れ合うことができる動物園です。カンガルーやワラビーをはじめ、カンガルー島固有のハリモグラやオオトカゲもいます。
災害などで負傷した動物を保護し、野生に帰す活動も積極的に行なっていて、2020年の森林火災で被害に遭ったコアラ250頭の保護もしていました。
オーストラリアでは州によって抱っこが規制されているコアラも、カンガルー島のある南オーストラリア州では抱っこが可能です。コアラへの餌やりや抱っこを体験して、忘れられない思い出にしましょう。
DATA カンガルー島ワイルドライフパーク(Kangaroo Island Wildlife Park) 所在地:4068 Playford Hwy, Duncan SA 5223 電話番号:+61-8-8559-6050 営業時間:9:00~17:00 公式サイト:カンガルー島ワイルドライフパーク
1日かけて駆け足で巡る、豊かな自然と野生動物の楽園。きっと忘れられない1日になるはずです!
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アデレードモデルコース3日目・オーストラリア最大のワイン生産地でワイナリー巡り
かわいいドイツ村「ハーンドルフ」で散策&ブランチ
アデレードヒルズの一角にある小さな町「ハーンドルフ(Hahndorf)」は、その昔、ドイツからの移民が移り住んだ、オーストラリア最古のドイツ村と言われています。通り沿いにはドイツらしい木組の建物「ファッハヴェルクハウス(Fachwerkhaus)」が並び、まるでヨーロッパの田舎町のような雰囲気です。
ドイツ系のベーカリーやカフェ、ドイツ料理を提供するレストランも多いので、ブランチはここで済ませましょう。ドイツらしいクリスマスのオーナメントを扱う工芸品店をはじめ、アンティークショップやワインショップもあり、ショッピングも楽しめます。
紅葉の時期はさらに美しく、きれいに色づいた木々とレトロな建物のコントラストなど、町中に写真映えするスポットが溢れています。
DATA ハーンドルフ(Hahndorf) 所在地:Hahndorf, SA Australia
アデレードヒルズのワイナリー巡り
南オーストラリア州に数あるワイン銘醸地の中でも、アデレード市街から最も近いアデレードヒルズ(Adelaide Hills)。シティから東にわずか1時間弱とアクセス抜群の、オーストラリア国内屈指のワイナリーの街です。
マウントロフティ山脈周辺に広がる一帯に60以上のワイナリーが軒を連ね、標高の高い冷涼な気候ならではのエレガントなワインが楽しめます。
DATA アデレードヒルズ(Adelaide Hills) 所在地:Adelaide Hills, SA Australia
おすすめのワイナリー「Shaw + Smith」
特に高品質なソーヴィニョンブランやピノノワールが人気で、最近はスパークリングワインも人気だそう。個性的なワイナリーが軒を連ねているので、どこに行こうか迷ってしまうはずです。
そんな数あるワイナリーの中で筆者がおすすめしたいのが、Shaw + Smith(ショウ・アンド・スミス)です。特にここのソーヴィニョンブランは大人気で、キリッとした柑橘系の酸味と、お花や芝の香りが複雑に絡み合う爽やかな逸品です。一度お試しあれ!
DATA ショウ・アンド・スミス(Shaw + Smith) 所在地:136 Jones Rd, Balhannah SA 5242, Australia 電話番号:+61-8-8398-0500 営業時間:月~日11:00~17:00 公式サイト:ショウ・アンド・スミス
ワイナリーでガーデンランチ
「セラードア(Cellar door)」と呼ばれるテイスティングルームを併設しているワイナリーでは、ワインと一緒にチーズプレートなどの軽い軽食を提供していますが、最近では食事が楽しめるレストラン併設のワイナリーも少なくありません。
目の前に広がるブドウ畑の眺望を望みながら、美味しいワインとお食事とのペアリングを楽しむ、なんていう最高のランチ体験ができます。その気持ち良さについついグラスも進みますが、くれぐれも飲み過ぎには気をつけて。
マウントロフティから夕日を眺める
アデレードヒルズの一角にある標高700mの展望スポット「マウントロフティ・サミット(Mount Lofty Summit)」は、アデレードヒルズで一番標高が高い展望台です。ここからアデレード市街地やアデレード空港、海岸線が一望できます。
夕日や夜景の名所としても人気の場所なので、ここからの美しい夕日を眺めて、ワイナリー巡りの1日を締めくくりましょう。
DATA マウントロフティ・サミット(Mount Lofty Summit) 所在地:Mount Lofty Summit Rd, Crafers SA 5152, Australia 電話番号:+61-8-8370-1054 営業時間:月~日6:00〜23:00 公式サイト:南オーストラリア州国立公園
人気シーフードレストラン「Fishbank」でディナー
アデレード市街に戻ったら、人気のシーフードレストラン「Fishbank(フィッシュバンク)」で最終日ディナーを。海に面するアデレードでは、ワインだけでなく新鮮な魚介も楽しめます。多国籍な味付のバラエティ豊かなシーフードメニューは、250種類以上あるワインリストと一緒に贅沢な時間を味わいましょう。
実は元銀行だったという文化遺産の建物を利用している、このレストラン。天井が高く、クラシカルな雰囲気のレストラン部分も素敵ですが、金庫室を改修した地下にあるトイレも必見です。映画で見るような重そうな金庫ドアや鉄格子など、雰囲気抜群ですよ。
DATA Fishbank Bar & Grill(フィッシュバンク・バー&グリル) 所在地:GROUND LEVEL/2 King William St, Adelaide SA 5000, Australia 電話番号:+61-8-8310-0120 営業時間:月~木17:30~20:30/金~日17:30~21:00(ランチ木~金・日12:00~14:15) 公式サイト:フィッシュバンク・バー&グリル
もっと時間がある人におすすめのワイナリー
今回ご紹介したモデルコースは、3日間でアデレード市街を中心に駆け足で巡る内容でしたが、もし時間に余裕があるのであれば、日帰りで訪れてほしいワイナリーが他にもあります。
バロッサバレー(Barossa Valley)
ヨーロッパでシラー(Syrah)と呼ばれ、オーストラリアでも人気の赤ワインの品種「シラーズ(Shiraz)」。そんなシラーズの代表的な産地が、アデレードから車で1時間ほどの場所にあるバロッサバレー(Barossa Valley)です。世界的にも有名なワールドクラスのワイナリーが軒を連ねる、間違いなくオーストラリア国内最高の銘醸地でしょう。
温暖なオーストラリアの気候ならではの、果実味豊かで濃厚な味わい。さらに黒胡椒のようなスパイシーな風味を兼ね備えたシラーズは、バロッサバレーで必ず飲んでおきたい、そしてオーストラリア土産として日本に持ち帰りたいワインです。
DATA バロッサバレー(Barossa Valley) 所在地:Barossa Valley, SA Australia
マクラーレンヴェール(McLaren Vale)
アデレード市街から1時間弱。セントビンセント湾とアデレードヒルズの中央に位置するマクラーレンヴェール(McLaren Vale)は、シラーズはもちろん、高品質なカベルネソーヴィニョンやグルナッシュでも知られ、特に赤ワインに特化した銘醸地です。安定した気温と海風のおかげで病害が少なく、最近ではオーガニックやビオディナミのワイナリーも増えているんだとか。
ビーチ遊びやトレッキング、ギャラリー巡りなど、ワイナリー巡り以外のアクティビティも充実しています。ワイナリー「ダレンバーグ(d’Arenberg)」内に併設されたギャラリー兼テイスティングルーム「ザ・キューブ(The Cube)」は、ブドウ畑の中に突如現れたルービックキューブのような外観で、マクラーレンヴェールのアイコン的な存在です。
DATA マクラーレン・ベール(McLaren Vale) 所在地:McLaren Vale, SA Australia
アデレード観光の注意点
最後に、アデレード旅行をより快適に楽しく、安全に観光するためのポイントをご紹介します。
紫外線対策、さらに虫刺されに注意
一年を通して紫外線の強いオーストラリアでは、日焼け止めは必需品です。さらに、サングラスや帽子といった紫外線対策、水分補給用の水筒も重宝します。
カンガルー島などの大自然に訪れる際は、虫除けが必須です。オーストラリアにいるミジー / サンドフライ(Midge / sand flies)と呼ばれるブヨのような虫は、刺されると猛烈な痒さと腫れに襲われる蚊以上に厄介な存在。ミジー対策には「ディート(deet)入りの虫除けが有効です。さらにムヒやウナコーワなどの痒み止めはオーストラリアではあまり見かけないので、日本から持参することをお勧めします。
朝晩の気温差に注意
地中海性気候で比較的過ごしやすいアデレードですが、しっかりとした四季があり、夏は気温は高いものの湿度は低く、冬は雪は降らないものの降水量が多いのが特徴です。
春や秋などは昼間は汗ばむような陽気でも、夜になると一気に冷えることがあります。上着を持参し、朝晩の気温差に備えましょう。
冬は一年の中でも雨が多いシーズンなので、折り畳み傘があると便利です。また、南半球に位置しているため、季節が逆転することにご注意ください。
とにかく検閲が厳しい(州境でも検疫があります!)
オーストラリアは一つの大陸で構成されているので、環境と固有種の保護のため、厳格な検閲が行われていることでも知られています。基本的に未開封の加工食品は問題ありませんが、果物や野菜、乳製品、肉類といった食料品は非常に厳しくチェックされます。
さらにアデレードのある南オーストラリア州では、州境においても検疫があり、他州からの野菜・果物類の持ち込みが禁止されています。アデレードに訪れる際は他州からの乗り継ぎになるので、途中で購入するものにも注意が必要です。
不安な場合は、オーストラリア大使館のホームページで確認し、きちんと申告書に記載してから入国しましょう。
DATA オーストラリアの検疫について(在日オーストラリア大使館)
イースターや年末年始など、祝日に注意
オーストラリアでは、祝日にはスーパーを含む全てのお店が一斉に閉店してしまいます。下記の祝日が旅行日程に含まれる場合は、お買い物や食料品の購入にご注意ください。
(太字の日程は終日閉店、それ以外は営業時間変更の可能性あり)
- 1月1日 ニューイヤーズデー
- 1月26日 オーストラリアデー(*スーパーなどの営業時間が変更の可能性あり)
- 4月18日 グッドフライデー(年ごとに変動。春分後の満月から一番近い金曜日)
- 4月20日 イースターサンデー(年ごとに変動。春分後の満月から一番近い日曜日)
- 4月25日 アンザックデー(*スーパーなどの営業は午後から)
- 12月25日 クリスマスデー
飲酒・喫煙は決められた場所で
ワインの州ということで、街中でもついついお酒を飲んでいいような気がしますが、基本的に路上や公園などの公共の場での飲酒は禁止されています。もし見つかった場合は罰金になるので、くれぐれもご注意ください。
また室内での喫煙も禁止されているので、レストランやカフェの敷地内では喫煙できません。もしタバコを吸いたくなったら外に出て吸い、吸い殻は必ず始末しましょう。
3日間でアデレードの魅力を満喫!
3日間でアデレードを楽しみ尽くすモデルコース、いかがでしたか?オーストラリア随一のワイン州ならではのワイナリー巡りはもちろんですが、シティからも近いグレネルグビーチ(Glenelg Beach)で泳ぐのもいいし、時期が合えば「フェスティバルの州」ならではのイベントに参加するのも楽しそうです。
住みたい街ランキング常連のアデレードですが、まだまだ日本ではあまり知られていません。大都会では味わえないのんびりした空気感とコンパクトで可愛らしい街並みや、ビーチやワイナリーなどへの抜群のアクセスの良さなど、まだ多くの人に知られていない、そんな魅力あふれる街にぜひ訪れてみましょう。
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