サイクリングの聖地として知られるしまなみ街道。その中でも瀬戸内海に浮かぶ生口島（いくちじま）はアートとグルメの島と呼ばれ立ち寄りたい魅力的なスポットがいっぱい！ 愛犬と一緒に楽しめるスポットも多いので、実際に筆者の愛犬ふわりと巡ったおすすめモデルコースをご紹介します！
生口島をはじめとするしまなみ海道の島々には電車がないため、交通機関を利用する場合は
- JR新尾道駅やJR福山駅で下車、レンタカーを利用する
- JR尾道駅から生口島駅までの直通バスを利用する
- 尾道ポートターミナルからフェリーを利用する（車は乗せられませんが自転車は同乗可）
- JR尾道駅でレンタルサイクルを利用する
の4パターンになります。今回筆者とふわりは広島在住のお友達ラッキーくんと旅をしたのでまずは東京駅から新幹線に乗りJR福山駅へ。そこでラッキーくんと合流し、ラッキーくんママが出してくれた車でドライブ旅行を楽しみました。
SNS映え間違いなしのフォトスポット4選
生口島は「島ごと美術館」と呼ばれていて、島のあちこちに17のアートが隠されています。全てを巡るのも楽しいのですが、今回はアート作品に限らず筆者が「かわいい！」と思ったおすすめフォトスポットをピックアップ。SNS映えすること間違いナシの4つをご紹介します。
瀬戸田観光案内所のシトラスオブジェ
国産レモン発祥の地といわれる生口島にはレモンのオブジェがあちこちに。中でも1番人気なのが瀬戸田小学校のすぐ隣にある「瀬戸田町観光案内所」にあるこちら！
レモン生産数日本一を誇るレモンを中心に、みかんとデコポンが連なるかわいい巨大オブジェです。わんちゃんたちを乗せる時は滑り落ちないように後ろでしっかり支えてくださいね。もちろんこの写真もお友達が後ろでしっかり2匹をキープしていますが、その姿はまったく映らず。それくらい巨大なレモンなので写真映えはばっちりです！
DATA 瀬戸田町観光案内所 所在地：広島県尾道市瀬戸田町沢200-5 アクセス： 【本州方面より】しまなみ海道「生口島北IC」より車で15分 【四国方面より】しまなみ海道「生口島南IC」より車で約10分 駐車場：無料 電話：0845-27-0051 営業時間：9時〜17時（12月29日～31日休み）
幸せの黄色のポスト
レモンの島生口島、ポストもレモン色です！ 島内にはレモン色したポストがいくつかありますが、1番レトロっぽくて写真映えすると思うポストがこちら。
のちほどご紹介する「耕三寺」の前にある郵便ポストです。誰が言い始めたのかは謎ですが、ここで写真を撮ると幸せになれるのだとか。この日はポストの前でモデルしてくれる2匹に周囲からは「お利口さんね〜」とお褒めの言葉がたくさん。もうそれだけで幸せ気分になれちゃったので「幸せのポスト」の噂は本当かも？
なーんて、ただの親ばかですか？（笑）。
DATA 幸せのレモン色した郵便ポスト 所在地：広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田544-6 アクセス 【本州方面より】しまなみ海道「生口島北IC」より車で15分 【四国方面より】しまなみ海道「生口島南IC」より車で約10分
レモン谷のレモンベンチと多々良大橋
生口島で採れる国産レモンの量はなんと約900トン。その中でも多々良大橋の麓のエリアは1番の収穫量を誇り「レモン谷」と呼ばれ、12月ごろになると真っ黄色のレモンの実が一面を埋め尽くすそうです。その生口島ならではの光景と雄大な橋を同時に楽しめるのがこの場所。
今回訪れたのは3月だったので、レモンの実はちらほらでしたがそれでも美しい光景と多々良大橋の雄大な姿を眺められるこのシチュエーションには感激！
レモンベンチが置かれているので橋をバックに撮影すればSNS映え間違いナシの1枚が撮れますよ。
多々良大橋を歩いて渡ることも可能
ちなみにレモンベンチのすぐそばには多々羅大橋（瀬戸田側）の自転車歩行者専用道路の入り口があり、歩行者なら無料で橋を渡ることができます。ちなみに自転車は100円です。
海風を感じながらの絶景散歩に大興奮！
さすがに対岸まで歩くのは体力的にも時間的にも厳しかったので途中でUターンしてきましたが、端から眺める瀬戸内海の美しさと若干のスリルは忘れられない思い出になりました。
DATA レモン谷のレモンベンチと多々良大橋 所在地：広島県尾道市瀬戸田町萩 アクセス 【本州方面より】しまなみ海道「生口島北IC」より車で２0分 【四国方面より】しまなみ海道「生口島南IC」より車で約10分
高台で踊る猫たち「CAT DANCE」
「島ごと美術館」の作品のほとんどは平地にあるのですが、唯一高台にあるのがこちら。
「シトラスパーク瀬戸田」の中にある「CAT DANCE」です。その名の通り猫が輪になって踊る様子は見ているだけで楽しい気分になりませんか？
これは早朝に撮影したので逆光になってしまいましたが、昼間は真っ青な海と空をバッグによりハッピーな印象に。「シトラスパーク瀬戸田」の中にはわんちゃんと泊まれるグランピング施設やドッグランもあるので愛犬を遊ばせがてらアート鑑賞できるのもおすすめポイントです。
DATA CAT DANCE 所在地： 広島県尾道市瀬戸田町荻24985-1 「シトラスパーク瀬戸田」内 アクセス 【本州方面より】しまなみ海道「生口島北IC」より車で13分 【四国方面より】しまなみ海道「生口島南IC」より車で約5分
しおまち商店街で食べたいグルメ3選
生口島の中心、瀬戸田にある「しおまち商店街」はどこか懐かしい雰囲気漂うレトロな街並みが魅力。飲食店やお土産屋さんなど50ちょっとのお店が軒を連ねる商店街です。
ここでしか食べられないご当地グルメがいくつもありますが、愛犬と一緒に楽しめる3つをご紹介します！
瀬戸田産レモンを使った極上レモネードと限定メンチ
しまなみ商店街の中でもわんちゃんを店内に同伴できる貴重なお店が「HYAKKOYA（ひゃっこや）」。
ここの瀬戸田産のレモンのおいしさを120％生かしたオリジナルのレモネードが絶品！
今まで飲んでいたレモネードはなんだったんだ⁉︎と思わせるほどの美味しさで、リピーターが多いというのも大いに納得です。
そしてレモネードと一緒に食べてほしいのがお出汁たっぷり厚焼き卵を挟んだ「かりふわたまごサンド」ととろ〜り半熟卵がドーンッと入った食べ応え満点の「夕焼けメンチカツ」。どちらも個数限定販売なので早めの時間に行くのがおすすめ！ 両方食べたい人用にハーフサイズが用意されてるのも嬉しいポイントです。
レモネードを頼むと嬉しいプレゼントが
レモネード購入者には嬉しいプレゼントがあるのも人気のひみつ。小さな麻袋がもらえるのでレモンの搾りかすを詰めて匂い袋として持ち帰れるのです。保存料などは一切使っていないので匂いは数日で消えてしまいますが、翌日くらいまではとってもいい香り。儚いけど記憶に残る生口島ならではのお土産にほっこりしました。
DATA
HYAKKOYA（ひゃっこや）
所在地：広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田530−3
アクセス
【本州方面より】しまなみ海道「生口島北IC」より車で15分
【四国方面より】しまなみ海道「生口島南IC」より車で約10分
電話：0845-25-6555
営業時間：11時〜16時（売り切れ次第閉店・不定休）
URL：HYAKKOYA
岡哲商店の揚げたてコロッケ
商店街の中、ひときわ目立つのが「岡哲商店」。
店頭、店内に張られた無数のサインや写真が強烈なインパクトを放つお店の前には朝から人だかりができていました。
ここでいただけるのが揚げたてサクサク、ちょっと甘めの味付けが特徴のコロッケ！おやつ感覚で何個でも食べられそうな軽い食感と1個90円という激安プライスで、実際に何十個と買っていく人もいるのだとか。
しおまち商店街を代表する食べ歩きグルメですが、我々は愛犬が一緒なので安全を考慮し近くの石段に座って食べることに。わんこたちの「自分ばっかりずるい…」という視線を浴びながら食べた熱々コロッケは最高でした（笑）！
DATA 岡哲商店 所在地：島県尾道市瀬戸田町瀬戸田517−4 アクセス 【本州方面より】しまなみ海道「生口島北IC」より車で15分 【四国方面より】しまなみ海道「生口島南IC」より車で約10分 電話：0845-27-0568 営業時間：8時30分〜18時30分（売り切れ次第閉店・不定休）
創業55年以上の老舗「玉木商店」のローストチキン
全国にもファンが多いのが「玉木商店」のローストチキン。先ほど紹介したコロッケ屋さんの目と鼻の先にあるので食べ歩きにもぴったりです。
国産の若鶏を使ったローストチキンが人気で、お店の奥では創業当時から使われているロースターがぐーるぐる。余分な油分を落としながら作るのでヘルシーなのも人気の理由です。
コロッケを食べてから戻ってこようなんて呑気に考えていたら焼き上がるタイミングでどんどんと売れていく様子にびっくり！慌てて「後で戻ってきます！」と、もも（足）を一切れキープしてもらったのでした。甘辛いタレで味付けられたチキンは見た目以上にさっぱりでペロリと食べられちゃう美味しさで、手羽も買えばよかったなぁとちょっと後悔なのですが…すみません、熱々を食べたくて写真を撮り忘れるという大失態を犯しました。それくらい美味しかったので、ぜひ食べてほしい！ ちなみに事前に電話予約すれば丸鶏で購入できるそうです！
DATA 玉木商店 所在地：広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田511 アクセス：【本州方面より】しまなみ海道「生口島北IC」より車で15分 【四国方面より】しまなみ海道「生口島南IC」より車で約10分 電話：0845-28-0239 営業時間：9時30分～18時30分（売り切れ次第閉店・不定休）
生口島の最大の観光スポット「未来心の丘」
最後は愛犬と行けるおすすめの観光スポット、それがこちら！
「未来心の丘」です。青い空と見渡すコバルトブルーの瀬戸内海。そして真っ白な大理石が織りなす世界観はまるで地中海を旅しているかのよう！
どこを切り取っても映える生口島No,1の人気観光スポットですが、実はこの世界はお寺の中にあるんです。
「未来心の丘」へ行く前に「耕三寺」を参拝
未来心の丘は耕三寺というお寺を抜けた場所にあるので、まずは耕三寺を参拝していきましょう！
耕三寺は初代住職が母親の菩薩時として30年余りの歳月をかけ建立されたお寺。「西の日光」とも称されるほど美しい建築美が見られるお寺です。
実際、この孝養門は日光東照宮陽明門を模して作られており、さらに本堂は京都府宇治市にある宇治平等院の鳳凰堂を手本として建立されているのだとか。生口島で日光と京都の造形美が拝めるなんてなんだか得した気分です。
わんちゃんはリード歩行でOK。ただし建物内はNGです
わんちゃんはリードをつければ歩かせてOKですが、粗相するなんて絶対NG！
美しい建造物を汚さないように粗相やマーキングが心配な子はマナーパンツを履かせてくださいね。また建物内には入れないので外からの拝観になります。
境内には地獄を覗ける洞窟も
境内には総高15ｍもある救世観音大尊像や、洞窟の中に何千という仏像が安置された洞窟など見どころがいっぱい。
とくに洞窟の中には地獄の恐ろしさが視覚的にわかるようになっているとのことでしたが、暗所恐怖症の筆者。どうしても足が前に進まず洞窟の中は見ることができませんでした。洞窟内もペットは抱っこすれば拝観できるとのことなので、次回は肝を据えてチャレンジしてみたいと思います。（できるかな）
お寺を抜けると見えてくるのが「未来心の丘」
救世観音大尊像からさらに奥に進むと見えてくるのが未来心の丘への案内板。
この案内板を正面に右を向くと…！
見えてきた真っ白な丘こそが「未来心の丘」です。この時はちょうど梅が咲き始めていてピンクと白、青空のコントラストがとても美しかったです。
大理石はイタリアから運ばれてきたもの
未来心の丘は5,000平方メートルにもおよぶ白い大理石の庭園で、世界を舞台に活躍されている彫刻家、杭谷一東氏が制作したもの。ここにあるすべての大理石は杭谷氏のアトリエがあるイタリアのカッラーラで採掘され、コンテナ船で運ばれてきたというから驚きです。
人が少ない午前中に訪れるのがベスト
丘の上には10以上の作品があり、訪れた日の天気や時間によって見え方が違ってきます。できれば時間にゆとりを持って、変わっていく石の表情を眺めながら石に触れたりしながら自然との対話を楽しんでみてはいかがでしょうか？ 午後になると観光客で溢れかえるので、誰にも邪魔されない素敵な写真を撮りたいのであれば開園直後に行くのがおすすめですよ。
丘の中にはカフェも
丘のてっぺん近くにあるのがカフェ・クオーレ。こちらでは生口島レモンを使ったデザートやコーヒーを楽しむことができます。
テラスならわんちゃんもOKなのでここでしばしひと休み。日本にいながら地中海地方を旅した気分になれる特別な時間を満喫しました。ただ、なにせ真っ白な世界なのでとてつもなく眩しい！
紫外線対策としてもこれからの季節は帽子があるといいかもしれません。
DATA
耕三寺（未来心の丘・カフェクオーレ）
所在地：広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田553-2
アクセス：【本州方面より】しまなみ海道「生口島北IC」より車で15分
【四国方面より】しまなみ海道「生口島南IC」より車で約10分
駐車場：無料
入館料：大人 1,400円 大学生・高校生 1,000円 中・小学以下、ペット 無料
電話：0845-27-0800
営業時間：9時〜17時 （最終入館は閉館の30分前まで 年中無休）
【カフェ・クオーレ】10時～16時30分
URL：耕三寺
アートとグルメと絶景を堪能できる生口島
駆け足で巡った愛犬連れの生口島旅。いかがでしたか？
美しい海に囲まれた島はドライブするだけでも気持ちがよかったですし、あちこちに隠されたアートを見つけるのも面白い経験でした。
昔ながらの商店街で地元グルメを堪能し、まるで海外旅行へ来たかのような景色にも出会えた生口島。今度はもう少しゆっくり愛犬を連れてしまなみ街道を巡ってみたいと思います！
