ベトナムでは至るところに薬局があります。薬局はベトナム語で「Nhà Thuốc(ニャ トゥオック)」。
特に個人経営の薬局が多く、とても手軽に買えるので、「ちょっと調子が悪いな」となると病院よりもまず近所や行きつけの薬局に行くベトナム人が多いです。
今回は何かあった時のために役立つ、ベトナムの薬局についてのノウハウをご紹介します。
ベトナムの薬局の特徴
ベトナムの薬局は一錠から購入可能!
ベトナムの薬局では薬は一錠、一包から購入できます。
値段も日本と同じものでも安かったり、ベトナムの製薬会社のジェネリック医薬品だと更に安いです。
処方箋は基本的にいらない
日本では処方箋の必要な医療用医薬品とOTC医薬品(市販薬)に分かれていますが、ベトナムの薬局で薬を購入する場合、処方箋は要りません。
日本とは薬事法も違うので自己判断での服薬はお勧めしませんが、普段飲んでいる薬の購入にはとても便利です。
新型コロナウィルス感染症の蔓延以前は抗生物質も処方箋なしで購入可能でしたが、現在は薬局によっては医師による処方箋や個人情報の提示(アプリの健康情報)が必要な場合もあります。
日本でお馴染みのあのメーカーの商品も!
医薬品に関しても日本の製薬会社のもの・日本製のものは人気があります。
特に久光製薬の湿布「サロンパス」、ロート製薬の目薬各種(抗菌、ビタミン、クール、リセなど)、小林製薬の「熱さまシート」など、ローカルの小さな薬局でも取り扱われています。
湿布・冷えピタに関しても、箱ではなく数枚入った個装から購入できるので、旅行中に筋肉痛になった場合や日焼けや頭痛などで患部を冷やしたい時に便利です。値段も100円以下で購入できます。
目薬も1箱約200円くらいなのでもし日本から忘れてしまったらこちらで購入してもいいかもしれません。
ベトナムの薬局での薬の購入方法
薬の買い方としては下記3パターンでカウンターにいる薬剤師さんに伝えます。
・買いたい薬が決まっている時→薬の写真を見せる、または、名前のメモ見せる。
・買いたい薬の成分が決まっている時→薬の成分名、mg数を記載したメモを見せる。
・症状を伝えて処方してもらう
薬局によっては英語を話せる薬剤師さんがいることもありますが、基本的にはベトナム語のみです。
症状を伝えたい時は下記をメモして見せましょう。(病院でも使えるので是非◎)
Tôi bị/トイビ+下記症状で「私は〜の症状があります」という意味になります。 ・đau bụng/ダウボン 「お腹が痛い」 ・đau đầu /ダウダウ 「頭が痛い」 ※「đau(ダウ)」+体の部位で「〜が痛い」になります。 ・sổ mũi/ソームイ 「鼻水」 ・nghẹt mũi/ンゲットムイ 「鼻づまり」 ・ho/ホー 「咳」 ・sốt/ソット 「熱」 ・cảm lạnh/カムラン 「風邪」
ベトナム在住の筆者御用達の薬
ここでは私が常備している薬を紹介します。
医師に処方され購入するようになったものもありますので、あくまで参考に、自己判断では購入しないでください。症状が長期間続くものや、回復の兆しが見えない場合はすぐに病院に行きましょう。
ウィルス性の下痢に「スメクタ(Semcta(スメクタ)」
日本の佐藤製薬が出している「スメクタテスミン」という薬と同様の成分・作用で、食あたりや水あたりなどウイルス性の下痢に有効です。水に溶いて食前に飲みます。
一袋5,000VND(約25円)から購入できるので、もし何かにあたった、という時にはお勧めです。
頭痛に「ジャプロロックス(Japrolox)」
いわゆる「ロキソニン」。日本と同じ、第一三共製薬製、成分も同じものがベトナムではこの名前で販売されています。以前までは日本から処方されたものを一時帰国の度に持ってきていましたが、ベトナムでも購入できるようになり大助かりです。一錠5,000vnd(約25円)から購入でき、偏頭痛持ちの私は箱買いしています。
アレルギー性鼻炎や皮膚炎に「テルファストTelfast(Telfast)」
「アレグラ」のジェネリック医薬品です。
アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎などの症状緩和に使われますが、私は突発性蕁麻疹が出た時に処方され、その後蕁麻疹や軽いアレルギー症状が出た時に使用しています。
一錠8,000vnd(約80円)です。
ベトナムでも肩こりはやっぱりコレ!「サロンパス(Salonpas)」
筋肉痛や肩こりの時はやはりサロンパス。1袋10枚入りで25,000vnd(約125円)から購入できます。
サイズも小さいものから大きものまで、塗るタイプのサロンパスクリームもあります。
日本でもおなじみの目薬「リセ(Lycee)」
ロート製薬の目薬です。スーッとする感じがちょうどいいので使用しています。1箱42,000VND(約210円)なので日本より少し安いかも?しれません。
万能薬?「上標油(Siang Pure Oil・シアンピュアオイル)」
別名「おじさんの油」(笑)。
私がベトナムに来てから愛用しているオイルです。元々はタイからの輸入品なのですが筋肉痛、虫刺され、腹痛、喉の痛み、頭痛から匂いを嗅ぐと車酔いや鼻詰まりにも効くとされている万能オイルで、お土産としても喜ばれます。1箱16,000vnd(約80円)。お土産屋さんでも購入できますが、ローカル薬局の方が安いです◎
ハッカ油が主成分ですが塗りすぎると体がツーンと痛くなるので塗りすぎや、オイルを触った手で目などを擦らないように注意してください。
コスメを買うならベトナムのドラッグストラがおすすめ
もし薬だけでなくコスメや生活用品も購入したいという場合は下記チェーン店がお勧めです!
ファーマシティー(Pharmacity)
ベトナム最大手のドラッグストアチェーン。大きい店舗だと日本のお茶やお菓子なども売っています。
メディケア(MEDICARE)
ホーチミンを中心に展開するドラッグチェーン。路面店は少なく、大体大きな商業施設に入っています。
薬だけでなく、コスメやサプリメントなども豊富です。
ダナン市だとロッテマートやビンコムセンターに入っています。
ホーチミンにはマツモトキヨシ・ベトナム1号店も!
日本の皆さんにも馴染みのある大手チェーン「マツモトキヨシ」はホーチミン市にベトナム1号店があります。
場所は1区の中心地にあるビンコムセンター内。薬よりも日系のコスメや美容系・健康系サプリなどが充実しています。
自己判断ではなく病院へ!
日本でも頭痛があり、薬局の薬でや対応している人や、食あたりなどの腹痛は薬局の薬でも対応可能ですが、症状が治まらなかったり、いつもの頭痛や腹痛と違うと思ったら、ベトナムであっても病院に行きましょう。
安易に自己判断で薬を買うと、アレルギーや副作用の問題が起きる可能性もあります。
普段から服用している薬がある場合は薬局を利用されるといいかもしれませんが、日本から入っている海外旅行保険であれば基本的にキャッシュレスで診療が受けられるので体調を崩した場合はすぐ病院へ行きましょう。