たびハピ

阿寒摩周国立公園の5つの湖を巡るモデルコース


北海道の道東にある「阿寒摩周国立公園」。ここには火山の噴火でできた数々の美しい湖や池が点在しています。国立公園には5つの湖があり、世界最大級の屈斜路カルデラには屈斜路湖、摩周カルデラの摩周湖、近くにはその外輪山の伏流水を水源とする神の子池、阿寒カルデラの阿寒湖、その西側には雌阿寒岳の噴火で川がせき止められてできたオンネトーがあります。それぞれに美しく神秘的な5つの湖・池を巡ってきました。

阿寒摩周国立公園

今回ご紹介する阿寒摩周国立公園は、千島火山帯の活動によってできた阿寒・屈斜路・摩周の3つのカルデラ地形から成り立っています。非常に広い面積で、阿寒地域と摩周(川湯)地域の2つのエリアに大きく分けることができます。

火山活動はさまざまなタイプの湖や池を生み出します。阿寒摩周国立公園の中には、噴火でできたカルデラ湖や、噴火によって川がせき止められたことでできた湖、カルデラの外輪山の伏流水によってできた池などが点在。それぞれに成り立ちが異なる湖や池の美しい景色をご紹介します。

屈斜路湖

屈斜路湖は屈斜路カルデラにあるカルデラ湖です。この辺りは古くから火山活動が活発で、特に約40万年前頃からはカルデラを形成する火山活動が盛んになり、カルデラに屈斜路湖ができたのは約3万年ほど前だと考えられています。

天気が良ければ飛行機の窓から見える屈斜路湖の絶景

まずは、日本最大で世界最大級のカルデラにある屈斜路湖から。屈斜路湖への空路でのアクセスは、女満別空港か中標津空港が便利です。今回は、空からも峠からも屈斜路湖の雄大な景色が楽しめる女満別空港からアクセス。

関西国際空港から女満別空港へのフライト、右窓側の座席より

女満別空港へはLCCのPeachが運航しているので、関西圏からも首都圏からもアクセスしやすいのがメリット。晴れた日には、屈斜路湖の雄大な景色が上空から眺められるというスペシャルなひとときも!

美幌峠と雲海のビュースポットとして有名な津別峠も目視できました

美幌峠からの屈斜路湖

女満別空港を利用すると、上空からの屈斜路湖の景色に加え、車で空港から屈斜路湖までアクセスする時に通る美幌峠からの絶景も楽しめるんです。ここも有名な雲海スポットです。

「ぐるっとパノラマ美幌峠」という道の駅からは、写真のようなダイナミックな景色が!ここからの景色は、屈斜路カルデラの規模の大きさが実感できます。

本州の人間が北海道を旅すると、距離感を見誤るというのはあるあるなんですが、ほぼ正午に空港でレンタカーを借りて、「屈斜路湖を観光して、摩周湖にも行って、神の子池にも立ち寄ってみようかな」なんて考えると、行けないことはないのですが、クタクタになります(笑)

美幌峠には、屈斜路湖の景色が楽しめるように、遊歩道が設けられています。少し上り坂ですが距離はさほどありません。景色に目を奪われているうちに終点までたどり着くレベルなので、歩いてみるといいでしょう。

もちろん道の駅グルメもお忘れなく。写真は「揚げいも」、380円。衣はサクッとしていてほんのり甘め。じゃがいも2つが串刺しになっています。お腹いっぱいになってしまうので、夕食の時間を考えながら食べましょうね。

DATA
ぐるっとパノラマ美幌峠
住所:網走郡美幌町字古梅(国道243号沿い)
時間:9:00~18:00(4月下旬~10月)、9:00~17:00(11月~4月下旬)
公式サイト:ぐるっとパノラマ美幌峠

摩周湖

摩周湖は摩周カルデラにあるカルデラ湖です。実は私、大きな屈斜路カルデラの中に屈斜路湖と摩周湖があると勘違いしていたのですが、川湯エコミュージアムのスタッフの方に聞いたところ、模型を見ながら摩周湖は摩周カルデラにあるということを教えてもらいました。屈斜路カルデラと摩周カルデラは別モノなんですって。

Web上でも、「屈斜路カルデラに屈斜路湖と摩周湖がある」と説明しているサイトがあるので、やはり勘違いされやすいポイントみたいですね。こういう知識や情報を得るには、地元の観光協会や情報センター、ミュージアムがとても役に立ちます。ベタですが、立ち寄ってみて損はないですよ。

摩周カルデラは、約7,000年前の噴火でできたカルデラで、摩周湖はその後に誕生しています。屈斜路カルデラと比べると随分とお若いんですね!

裏摩周展望台

摩周湖にはいくつか展望台があります。まずは、裏摩周展望台。摩周湖だけを観光するなら、この裏摩周展望台に行く必要はないかもしれませんが、後程説明する神の子池にも行く予定なら、セットで訪れるといいでしょう。

裏摩周展望台は、後でご紹介する摩周第一展望台や第三展望台よりも約100mくらい低く、湖面が近くに感じます。「神の山」という意味を持つ火山、カムイヌプリ(摩周岳)が近くに見え、湖面を望むとすごく静か。やっぱり摩周湖って神秘的です。

この展望台にあるデッキ、以前来た時はこのような姿じゃなかったので調べてみたら、2021年の7月にお披露目されたばかりのものらしい。

裏摩周展望台は前回も今回も、観光客に出会ったのは1組だけ。ここまで来るのはちょっと大変なので、あまり観光客が来ない静かな展望スポットです。

摩周第一展望台

続いて摩周第一展望台。裏摩周展望台は駐車場代は不要でしたが、この第一展望台は駐車場代が500円かかります。どうしても駐車場代が嫌な人は(笑)、近くの第三展望台を利用するといいでしょう。第三展望台は駐車場代が不要です。

第一展望台からは摩周湖のパノラマが楽しめます。第一展望台・第三展望台は、屈斜路湖からも近いので、比較的アクセスしやすいのが利点ですね。そのかわり観光客はまぁまぁいます。

DATA
摩周湖
駐車場:第一展望台(駐車場有料)、第三展望台(駐車場無料)、裏摩周展望台(駐車場無料)
サイト:弟子屈なび

神の子池

神の子池は摩周湖の近くにある神秘的な青い池です。摩周湖近くということで、第一展望台辺りから近いと勘違いされないようにご注意を!神の子池があるのは裏摩周展望台の近くです。第一展望台から神の子池までは車で1時間くらいかかるんです。裏摩周展望台と摩周第一展望台がそれくらい遠いってことです(というより、道がないので遠回りするしかないんです)。

神の子池は、以前は摩周湖の地下水が水源だと考えられていたのですが、最近の調査では摩周カルデラの外輪山の伏流水が水源だと判明したみたいですよ。

クマ注意、運転注意

そして、ちょっといろいろ注意が必要。

まずは、クマ。これは神の子池に繋がる林道の入口の立て札なんですが、以前来た時にはこの場所にはこんな立て札ありませんでした。それだけ今年はクマが多いってことです。この林道入口から500メートルほど進んだ地点でクマが出たそうです。遭遇したのは観光客でしょうか。さぞかし驚いたと思いますよ。Uターンできない道ですし…。

ちなみに、ここから先の道はほぼ舗装されていない道です、そんなに狭いわけではありませんが、一部すれ違いが難しい場所も。砂利があって、飛び石もしそうなので、いろいろ気を付けてくださいね。

ちなみに神の子池の駐車場から神の子池に向かう小道には、今も昔も「クマ注意」の看板があります。

神秘の青!神の子池

神の子池は小さな池ですが、その神秘的な青に惹かれて多くの観光客がやってきます。とは言っても、アクセスが悪いので、「多くの」とは言っても、「こんな辺鄙な場所にしては多くの」という意味です。

浅そうに見えますが、深い場所だと水深が5mもあります。倒木が腐らずに池の底に横たわり、神秘的な雰囲気です。

DATA
神の子池
マップコード:910216161
駐車場:無料
サイト:きよさと観光協会

阿寒湖

阿寒湖は、屈斜路湖から車で約1時間の場所にあります。この距離でも「阿寒摩周国立公園」という同じ公園内です。北海道のスケールの大きさよ…。

現在の阿寒湖は、阿寒火山の噴火活動によって約20~15万年前に形成されたカルデラ湖の古阿寒湖が、更に雌阿寒岳や雄阿寒岳などの火山活動によって分断されてできた湖です。

阿寒湖散策

阿寒湖は、阿寒湖畔エコミュージアムセンターの裏手から「ボッケ遊歩道」が整備されていて、30分ほどで歩けます。

季節によってはエコミュージアムセンターの裏手の湿地のミズバショウが非常に美しいので、4月・5月頃に行く人はチェックしてみてくださいね。

ボッケ遊歩道は、観光船乗り場の桟橋のほうまで続いています。桟橋スタートでエコミュージアムセンターをゴールとするか、エコミュージアムセンタースタートで桟橋をゴールとするかはお好みで。最初に学んでスタートするか、散策後の確認として学ぶかのはお好みで。

遊歩道の途中には、写真のような「ボッケ」も。泥のような場所がぶくぶくしています。ちなみに遊歩道沿いにある「弁慶の足湯」は、かなり熱くて私は入ることができませんでした、残念…。

まん丸のマリモ…かわいい

阿寒湖は、観光船で楽しむのもいいですよ、チュウルイ島のマリモ展示観察センターにも立ち寄れます。

DATA
阿寒湖
Webサイト:釧路・阿寒湖公式サイト

阿寒湖畔エコミュージアムセンター
住所:北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉1-1-1
時間:9:00~17:00 毎週火曜日休館(火曜祝日の場合翌日休館)
Webサイト:阿寒湖畔エコミュージアムセンター

遊覧船
乗り場:まりもの里桟橋、幸運の森桟橋
Webサイト:阿寒観光汽船

オンネトー

オンネトーは阿寒湖から車で20分ほどの場所にある、阿寒摩周国立公園の最西端に位置する湖です。雌阿寒岳の麓にあり、噴火によって川の流れが止められてできた堰止湖です。

色が変わる神秘のオンネトー

オンネトーは季節や時間、角度によって、湖の色が違ってみえる神秘的な湖です。紅葉が非常に美しく、紅葉シーズンには多くのフォトグラファーが訪れます。

もちろん個人で行くことができますが、私は阿寒ネイチャーセンターのガイドツアーを利用しました。湖だけではなく、周辺の地形や植物、沼などの説明もあり、自力で行くと「きれいだなー」だけで終わるスポットも、より深く理解できて充実した時間が過ごせて、満足度が高いツアーでした。

DATA
オンネトー
Webサイト:あしょろ観光協会

オンネトー&原始の森トレッキング
住所:北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉5-3-3
Webサイト:阿寒ネイチャーセンター

美しい湖を巡る阿寒摩周国立公園への旅

火山の噴火でできた美しい湖が点在する阿寒摩周国立公園。本土の距離感覚で旅程を立てるとかなりタイトなスケジュールになってしまいます。1日で回ることは考えず、阿寒湖で一泊、川湯・屈斜路湖で一泊など、ゆとりを持った旅程を立てるといいでしょう。

また、クマの季節は要注意。私自身も北海道でクマに遭遇した経験があります。一人で行動する場合は、観光協会などで情報収集をし、念のため熊ベルなども身に着けておくと安心です(ないよりマシです)。

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