全国旅行支援使ってみた!使い方やお得な予約方法は?ひとり旅奈良県編

吉田彩緒莉

タイ大好きホテルライター

全国旅行支援の真っ最中ですが、皆さんはもう使ってみましたか?
全国旅行支援って一見同じように見えるんですが、政府が主催のGoToトラベルキャンペーンと異なり、支援は政府でも主催は各都道府県なので、使い方や、期間、お得度などが違います。
今回はまだ全国旅行支援を使ったことがないという方に、全国旅行支援を実際に予約、旅行してみた体験をお届け。筆者の場合は、お得度が47都道府県の中でもとびぬけて高い、奈良県の全国旅行支援を使ってみました!

全国旅行支援の予約方法

基本中の基本ですが、全国旅行支援の予約方法は大きく分けて以下の3つ。割引率や上限、対象金額などは基本的に政府が決めていますが、全県とも細かくルールが異なります。

①旅行予約サイト※OTA

旅行予約サイトはオンライン旅行予約サイトを略した「OTA」と呼ばれることがあります。
代表格はじゃらん・楽天トラベル・JTB・日本旅行・近畿日本ツーリスト・一休.com・Yahoo!トラベル・るるぶトラベル・JALパック・ANAトラベラーズ・オズモール・agodaほか中堅どころも入れると数多くの旅行予約サイトがあります。
旅行予約サイトでの予約方法は各サイトにより異なります。宿泊割引クーポンが配布され、そのクーポン番号を入力したり、クーポンを取得すれば自動的に割引されたり、「全国旅行支援対象」と表示してある宿やパッケージツアーを予約したりと、様々です。
まずは欲張らず狙いを定めた旅行予約サイトに入ってみましょう。

②ホテルや旅館に直接申し込む

ホテルや旅館に電話、もしくは公式サイトで予約を受け付けています。全国の宿泊施設の大部分は参加していると考えて良いでしょう。マリオットやインターコンチネンタル ホテルズ&リゾーツなど、世界規模のホテルチェーンから、小さな旅館や民宿なども参加しています。
都道府県により異なりますが、ホテルでの直接予約を「STAYNAVI」という第三者機関が入り、ホテル直予約のお手伝いをしている場合があります。そのため「STAYNAVI」経由で直予約を促す県も多いです。その場合、「STAYNAVI」のサイトにアカウントを作る場合があり。

③旅行会社

旅行会社の窓口や公式サイト上で直接販売しています。ネット社会の現在、旅行会社の窓口で予約をすること自体、減った印象がありますが、エキナカや大きな商業施設、大手旅行会社の町の窓口、小さな旅行会社は健在。
窓口に直接予約に来る人自体が減っているので、オンライン旅行予約サイトの予算が完売してしまった場合、旅行会社の窓口に走ると、予算がまだあり予約できる場合も多いです。

全国旅行支援の予約方法詳細

その他にも全国旅行支援にはワクチン接種証明書、もしくは各県で規定のある新型コロナウィルスの陰性証明書が必要です。細かい予約方法やルールは以下の記事に書いてありますので、合わせてお読みくださいね。

全国旅行支援の予約のコツ

2023年分から全国旅行支援の割引率や、割引上限額が引き下げられ「そんなにお得感ない」と思ってしまいますね。ホテルや旅館もインバウンドの復活もあり、コロナ禍ずっと引き下げていた宿泊費を元の宿泊費に戻したうえで、割引きしているため、2020年のGoToトラベルキャンペーンや2022年12月27日までの全国旅行支援ほどのインパクトがない2023年の全国旅行支援。

全国旅行支援を予約するために実際に調べまくって分かったことは以下。

完売するけど大丈夫。予約再開が意外に多い!

メディアなどで「なかなか予約ができない」「すぐ完売する」など報道されることも多い全国旅行支援。
予約開始日に人気の都道府県が完売することは全国旅行支援「あるある」ですが、全国旅行支援は各都道府県や旅行事業者に追加予算が投入されたり、まだまだ実施日は残っているのに最初の方で完売することを恐れて、旅行事業者が予算を分けて販売している場合も多いのです。
実はこれ、GoToトラベルキャンペーンの時代に、大手旅行予約サイトが予算を使い果たし、政府の取り決めに関係なく割引率を下げて、細く長く続けようとしたことで混乱を招いたことの反省点でもあったりします。
そんなことにならないように、旅行予約サイトも細心の対策を練っているわけなのです。
「ああ!この県もう終わっちゃった!」「なんだよ!行きたかった県、全部完売じゃん!」ということで、そこで全国旅行支援をあきらめる必要はありません。
数多くの旅行予約サイトが予約再開をするので、「次の再開はいつかなー?」と思っていれば良し。
ただし予算を使いつくしたら終了ではあるので、再開情報をキャッチしたらすぐに予約すべし!

47都道府県いつどこで販売開始や予約再開があるか知りたいなら?

いちいち全旅行予約サイトを探すのなんてばかばかしい!たびハピでは全国旅行支援の予約開始や再開情報はこの記事で47都道府県すべて網羅しています。要チェック!

2023年の全国旅行支援・ツアー以外はそんなにお得ではない

全国旅行支援は政府が47都道府県が実施する日本在住者への旅行割引に対し、その費用を支援するもの。
2022年はお得度たっぷりに感じられた全国旅行支援ですが、2023年1月10日以降の全国旅行支援はクーポン配分も含め割引額が大幅に引き下げられてしまいました。
政府の支援は以下。

変更条件2022年12月27日まで2023年1月10日から
割引率40%20%
交通付旅行(ツアーなど)割引上限1泊につき8,000円1泊につき5,000円
宿泊・日帰りなどの(交通付旅行以外)割引上限1泊につき5,000円1泊につき3,000円
地域クーポン券(宿泊は1泊につき・日帰りは1回につき)平日3,000円
休日1,000円
平日2,000円
休日1,000円

どーです?なかなかの引き下げられっぷり!

ホテルの宿泊割引額の支援が少ない

ホテルの宿泊割引1泊につき3000円。もちろんありがたいけれど、ないよりはまし、くらい。
さらに最近宿泊施設は訪日外国人観光客の復活とともにこれまでコロナ禍でお安くしてくれていた通常料金自体を元の金額に戻しています。これは決して悪いことではなく、当たり前にもどっているということで喜ばしいことです。また、昨今の様々なものの急騰で、ホテルの宿泊費も値上げするしか方法がないところまできています。
ということで「あれ?このホテルこんなに高かったっけ?」なんて言うことも!
そのせいか、昨年や一昨年ほど3,000円の価値がありません。
料金をいくらのツアーやホテルで予約するか、にもよりますが、正直言ってそこまでお得ではない印象です。

交通付き宿泊商品はまだお得度あり

交通付き宿泊商品、いわゆるツアーはまだまだお得度あり。後述しますが全国旅行支援は1室2名ならツアーで旅行するのが最もお得で快適。

少しでもお得に全国旅行支援を予約する方法は?

なかなかシビアな2023年の全国旅行支援。そんな中、少しでもお得に予約する方法はあります。

独自セールや併用可能クーポンがある旅行予約サイトがお得

2022年の全国旅行支援より、とってもお得度が下がった2023年の全国旅行支援。予約先をきちんと選ぶだけでずいぶんお得度が上がるものです。
ベストな予約先は旅行予約サイト。

例えばじゃらんはスペシャルウィークなど大きなセールで全国旅行支援併用可能なお得なクーポンを配布してくれます。他にもホテルチェーン独自クーポン、県のクーポンなどが配布されることがあり、それを併用することで全国旅行支援を安く予約できるのです。
楽天トラベルも、LUXURY DAYSほか様々なカテゴリーのセールがあり、全国旅行支援を絡めればとってもお得に。機会があるごとにクーポンも配布されるので、組み合わせればとってもお得。
いずれの旅行予約サイトもポイントが貯まりやすいので、それを使うのも手。
JALやANAの旅行予約サイトはマイルが貯まる場合や使える場合もあるので見逃せません。

ちなみに筆者は今回、楽天トラベルを利用しました。

そんな目で見ないで!

ひとり旅の交通付き宿泊商品は種類が少ない

全国旅行支援が最もお得とされているのは、交通付き宿泊旅行商品。一般的にツアーと言われているもので、添乗員さんがいるような団体旅行ツアーでは無くても個人旅行でも成立する交通とホテルのみのパックツアーも交通付き宿泊商品にカウントされます。

しかし、筆者は友達を訪ねてのひとり旅。ひとり旅のツアーはどこの旅行会社も、ホテルはシングルルームがあるホテルに限られ自由に選べない上に、ひとり旅だとプラス料金なんていうところあります。お望みのホテルを見つけても今度はホテルの部屋のクラスをひとり旅の場合は選択できないものも。
狙い目はじゃらんのJRやJAL・ANAパック、楽天のツアーのように、好きなホテルの好きなカテゴリーの客室を選んで組み合わせが自由にできるもの。

2名の旅行がお得度も、快適度も(3人など奇数だと、ホテルの場合「エキストラベッドに誰が寝る問題」とか出てくる)ツアーがおすすめだと悟りました。

県独自の上乗せなどでお得な県もある

しかし!先に紹介した2023年の割引額やクーポン配布枚数はこれはあくまでも政府からの支援。
政府からの支援がある間に、少しでも自分の県に来てもらおうと、県の予算から割引を上乗せしている県や、市や一部のエリアが併用可能のキャンペーンを展開。詳しく調べれば「えええっ?こんなに割引してくれるの?」なんてこともあるんです。

例えば
①大阪府:期間限定ですがクーポンの上乗せでお得
②鹿児島県:屋久島や奄美大島、種子島など世界遺産含むメジャーな島への全国旅行支援に上乗せしてお得
③奈良県:全国旅行支援の前身、県民割時代に「いまなら。キャンペーン」を全国対象かつ、まだ政府が全国旅行支援開始の発表をする前に割引額と期間を決めたことで、未だに県民割時代の割引率+上限額で、もしかしたら日本で一番お得な全国旅行支援かも

他にも併用できる各市のキャンペーンがある北海道も、自分がどこに行くのか次第でとってもお得に予約できる可能性もあったり、商品のプレゼントなどを含めると、基本プラスαのお得な全国旅行支援に巡り合うことも。

ただこうなってくると旅行自体が本末転倒になってしまいませんかね。そもそも旅行って、好きな場所に行くことが旅行。お得だからといって、興味がない場所にでかけてお金を使う方が、損している気がします。

日本で最もお得な全国旅行支援のひとつ!奈良県をチョイス♪

筆者は関西在住の友達と会うために、全国旅行支援でどこに行こうか調べまくっていたところ、前述した奈良県の全国旅行支援「いまなら。キャンペーン2022プラス」が2023年の全国旅行支援では最もお得な全国旅行支援であることを知り、予約することに。
割引上限額が交通付き宿泊商品で5,000円、宿泊のみだと3,000円に引き下げられた上に、地域で使えるクーポンは平日2,000円・休日1,000円という都道府県が多い中、奈良県は2022年開始当初から県民割を全国からの利用を可能にしており、全国旅行支援開始前から「いまなら。キャンペーン2022プラス」をスタート。当初から2023年2月28日までと設定し、政府の全国旅行支援が受けられる時期のみ全国旅行支援に参加するという斬新なスタイルを取っていました。
しかし!「いまなら。キャンペーン2022プラス」は当初から奈良県独自の割引額やクーポン付与額を発表していたため、その金額を引き下げることはしなかったのです。

奈良県の全国旅行支援の詳細はこの記事をチェック↑↑

この表を見よ!

奈良県全国旅行支援
全国旅行支援「いまなら。キャンペーン2022プラス」2023年割引早見表より

2023年1月現在、この料金で継続し続ける奈良県が尊すぎる(号泣)。
政府の全国旅行支援のみで運営している大部分の県ではお得度がとても下がってしまいましたが、奈良県のように県独自の上乗せで観光客の皆さんに来てもらうことが、最終的に県の観光業にプラスになると判断している県も少なからずあります。
修学旅行で一回しか行ったことがない奈良県。今行くとどんな気持ちになるんだろう?そんなノスタルジックな気持ちも手伝い、旅行予約サイトやら、旅行会社のツアーをチェック。

いまなら。キャンペーン2022プラス参加の旅行会社は少ない

2022年の全国旅行支援まで、宿泊施設直接予約以外、ツアーはHIS、宿泊予約はじゃらんと楽天トラベルのみという、もの凄く少ない選択肢で運営していた奈良県の全国旅行支援「いまなら。キャンペーン2022プラス」。
2023年もその姿勢はあまり変わらず、宿泊予約に一休.comが加わり、ツアーにJALが加わるなど軟化は見せたものの、相変わらずじゃらんパックと楽天トラベルのツアーに関しては対象外。
「宿泊のみの予約が可能」となっていて、自由度は高くありませんでした(しょぼん)。

じゃらんや楽天トラベルでは奈良の県民割は特別扱い

他の46都道府県のようにパックツアーが販売できないうえに、割引率も上限額もお得な奈良県。じゃらんも楽天トラベルも奈良県の全国旅行支援は特別扱い。

じゃらんは他の全国旅行支援はクーポン取得不要で決算時のチェックが自動的に入っている状態で全国旅行支援の割引を適用するスタイル。しかーし!奈良県のみ特設ページでクーポンを取得。

※じゃらんnetより

楽天トラベルについては観光ガイドまで掲載している「いまなら。キャンペーン2022プラス」の特設ページに飛び、そこで予約するというVIP待遇。

※楽天トラベルより

他都道府県の全国旅行支援を予約したことがある人は「えっ?」と思う飛ばされ方をするので、心構えだけしておいてくださいね。

奈良県全国旅行支援の宿・ホテルの予約はこちら!

奈良県全国旅行支援のツアーの予約はこちら!

割り切りも大事!安い時間帯の飛行機は安い!

交通付き宿泊商品が最もお得になるので、できればじゃらんパックや楽天トラベルのツアーを狙っていたけれど、上記の理由から宿泊のみの全国旅行支援に考えをシフト。
だって、考えてみれば他の全国旅行支援だったら、2023年は交通付き宿泊商品と同じ割引上限。
それに今回は奈良県で泊まりたいホテルと希望のお部屋があったので、それを最優先にしたい!
スターアライアンスメンバーの筆者は、ANAでもマイルを貯めるべく、ANAの料金をチェック。いや、特別なセールがなくても早朝だったら1万円以下なんてことあるんですね。
もちろん空港に近くなければできないワザですが、ラッキーなことに筆者は空港近くに住む女。行きは羽田の始発、帰りは高くなるギリ前の夕方、伊丹空港を飛ぶ便を抑え、飛行機代は往復2万円程度に!
いや、これなら宿だけ割引きで十分でしょう。

いざ、全国旅行支援を使って奈良へ!

当日、乗ってみて納得。さすがド平日の早朝。安いけれどもこの便に搭乗できる人は限られた人だけ。とっても空いていて(全シート3席ベッドで寝れる、もしくはそれすらできないくらい誰もいない列多し)快適。
寛ごうと席に着いた瞬間、夜中に起きたもので気を失うように寝てしまい、3分で伊丹空港に着いた感覚を体験させていただきました。いやー、ANAってすごいスピード!ロケットレベルじゃね(違うけどね)?

奈良県は伊丹空港からシャトルバスが超便利

激安な時間帯だけに、朝の7時すぎには大阪の地についてるという衝撃。しかし大丈夫。ワタシの目的地は大阪府ではなく奈良県。

新幹線を使って奈良県まで行こうとすると、東京方面からだと京都で乗り換え、その後も乗り換える必要がある場合も。九州方面からだと新大阪で乗り換え、その先も乗り換えがあったりします。
しかし伊丹空港で降りた場合、奈良駅や近鉄奈良駅に乗り換えなしで行けるシャトルバスがあるんですっ!

ホテルに荷物を預けてそのまま奈良観光開始!

奈良駅、天理駅、と書いてある時刻表が奈良市へ向かう便利なバス。料金は1,510円で所要時間は1時間20分ほど。とにかく眠いので(お金に余裕のある方は、もう少し遅い便の飛行機をおすすめします…)寝たまま運ばれたい筆者は迷わずシャトルバス一択。

渋滞に合わず、1時間20分のところ1時間程度で目指す近鉄奈良駅についてしまった筆者。朝イチの飛行機に乗れば奈良に午前10時前には到着してしまうのかー…と呆然。
しかしこれは考えてみれば素晴らしいこと。世界遺産の朝は早い。初日からフルに観光できるのは、朝に無理したご褒美(ただ航空券の料金をケチっただけだろ!という声は聞こえません)だわあ、ということでホテルに直行。
荷物だけ預かってもらおうと思ったら、チェックインも済ませていただけました。
ただし、お部屋に入る時間、クーポンをいただける時間は通常のチェックイン時間である15時とのこと。

チェックイン時に証明書確認用紙の記入があります。

ちなみにお宿は「MIROKU 奈良 by THE SHARE HOTELS」。
こちらにした理由は、当時オープン1周年記念のお得な料金を出していて、そこから全国旅行支援分の割引をしてもらえるという、お宿のサービス精神もあり、超お得だったこと。そして奈良市内の三大世界遺産・東大寺、春日大社、興福寺が徒歩で巡れる、いや世界遺産のど真ん中にあるといってもいい最強の立地から。
他の記事でも紹介しますが、おしゃれかつサスティナブルで、料金もあの立地にありながらお手頃。居心地の良いホテルでしたよ~!

世界遺産の中心にあるホテル

全国旅行支援のホテルの予約はこちら!

全国旅行支援の地域クーポンで注意すべきこと

2022年に全国旅行支援を使ったことがある人は戸惑っているかもしれません。政府の意向で2023年の全国旅行支援は地域クーポンが原則電子クーポンになりました。また、地域共通クーポンの基本は、宿泊する施設のチェックイン時間にもらえるということ。「えっ?クーポン今ちょうだいよ!」など到着時や朝早くついて荷物を預ける際にクーポンをねだる旅人もいるそうですが、これは政府が決めた基本中の基本。宿の方にごねないようにしましょう。

宿泊旅行の場合、到着した日のランチは使えないので、自費で。

紙クーポン時はおつりの出ない紙幣感覚で使えたため、店舗側の負担も小さく取り入れるお店が多かったようですが、電子クーポン導入と同時に全国旅行支援対象から外れた飲食店もあります。期間限定の全国旅行支援、こんなにちょこちょこルールを変えると現場が大変ですよね。

おつりが出ないけど、使いやすかった紙クーポン

2023年1月10日からの電子クーポンの使い方

これは奈良県だけではなく、全国旅行支援47都道府県に言えることですが、2023年1月10日から全国旅行支援の地域クーポンは「原則電子クーポン」を付与するよう政府から各都道府県に通達が来ています。
2022年から東京都や大阪府ほか人口の多い都府県は最初から電子クーポンを取り入れていた都道府県は、この意向の通達があっても特に問題はありませんでした。
しかし困ったのは紙クーポンで進めていた都道府県。そこにアプリを作る会社が参入し各県バラバラの企業のクーポン発行方法が発生。
それくらい一つの業者に統一してくれよ!と言いたいところですが、全国旅行支援はGoToトラベル事業と異なり、支援は国でも実施は地方自治体である都道府県という構図のため、いくつかの県を利用すると、同じ方法でない場合もあり、正直に言うとイラっとします。

奈良県の電子クーポンはリージョンペイ(region PAY)

奈良県の電子クーポンは大阪・東京・神奈川ほか利用率の高いリージョンペイ(region PAY)を導入。
とはいえ身構えるほど難しいものではなく、「regionPAYアプリ」をダウンロードして、アプリ上から「いまなら。キャンペーン2022プラス」を選択。宿泊施設で受け取るクーポン金額のチャージができるQRコードの台紙をスマートフォン等で読み取るだけで、チャージが可能です。

1.宿泊施設チェックイン時や旅行会社での予約購入時に電子クーポンを受け取る
2.電子クーポン記載のQRコードを読み取り「regionPAY」をダウンロード
3.電子クーポン記載のQRコードを読み取りクーポン金額分をチャージ
4.加盟店舗のQRコードを「regionPAY」アプリで読み込み、決済

いまなら。地域クーポンより

クーポンが使えるレストランやショップについてはこちらを検索⇒いまなら。キャンペーン2022プラス公式サイト▶

また、安心していただきたいのは、宿泊施設でいただくクーポン読み取り用の台紙を紙クーポンとして利用することも可能。スマホを持っていないという方は、こちらで対応を。

地域クーポンが使えない場所は多い

地域共通クーポンは観光施設の入場に使える、という県もあります。しかし奈良の観光名所というと、世界遺産の寺社や古墳。観光施設のような感覚で拝観料が使える設定にはしていません。

地域共通クーポン使えますか?とは言いづらい世界

世界遺産の売店は可能な場合も

世界遺産の売店に「今なら。キャンペーン2022プラス」のポスターが貼っていれば、クーポン利用は可能です。ちなみにざっくりと見た感じ

・興福寺 国宝館
※歴女に大人気のあの美少年!阿修羅像に会える国宝館。入場には使えないものの、阿修羅グッズが並ぶ売店では地域クーポン利用可能。本物の阿修羅像を見た瞬間「うわー!」とテンションが上がるため、ついつい阿修羅像グッズを大量に買いがちですが、筆者は帰宅後「はっ!なぜこのタオルを買ってしまったのだろう」と冷静になって困りました。使うのはもったいない、しまっておくのももったいない、おしゃれというわけでもない。

上京した際には長蛇の行列を生んだ阿修羅像のいる国宝館。

・東大寺の売店では利用できないようでした
※売店は複数あるので全てとは言い切れない
・法隆寺目の前の売店では利用不可
※店主の話では大きな奈良県は大きなお土産屋さんでないと利用できないんじゃないかなー?とのこと。
・鹿せんべいが売っているお土産屋さんなど
※使えると思ったら、鹿の多い奈良公園、春日大社の参道などにぽつぽつある売店では使えませんでした。こういった店にはだいたい鹿せんべいが売っています。おそらく鹿せんべいはクーポンがなくても飛ぶように売れるのでしょう。

地域クーポンが使えるお店に1人で入りやすい飲食店はある?

ひとり旅の奈良旅行。ランチもディナーも一人で入りやすいお店を探したものの、ちょっとびっくりする点も。
奈良県は観光の印象が強い県。雰囲気からもひとり旅の人が多いのが印象的だったのですが…「わー、ここ良さげー!」と思うと地域クーポンが使えなかったりします。

あと、個人的に「観光客が食べそうなのでわざわざ作った地元の料理や地元の食材を提供する観光客価格のおしゃれカフェやレストラン」より、地元の人が普段使いで食べに行く、おいしそうな店に入りたいなあ、と思っていた筆者。できればお酒も飲みたいということで、探すことが大変になってしまいました(笑)。

意外と少ない!地域クーポンが使える気の利いた店

ランチ

クーポンを利用するとランチはそんなに困ることはありません。なぜなら奈良市内は観光地に近い場所に飲食店・お土産屋さんを併設したおしゃれな複合施設が増え、その施設自体で地域クーポンが使える場合が多いからです。

東大寺大仏殿・春日大社前のバス停近くにある夢風ひろばや奈良公園バスターミナルには奈良の食材や郷土料理がいただける飲食店があり、ひとり旅でも入りやすい雰囲気。奈良県の食材や料理を楽しみたい人は、近鉄奈良駅、JR奈良駅近くは全く問題ないでしょう。

しかし筆者の目標は観光客のための飲食店にあらず。地元の人も観光客も普通に入って寛げなきゃいやっ!
ってことでこの旅でいくつかランチに入った飲食店で一番居心地よくコストパフォーマンスに優れた料金設定がありがたかったお店をご紹介~。
世界遺産に囲まれた立地だというのに観光客向け価格とは真逆をいくお得なランチを揃える「ヒサゴ屋食堂」さん。
昭和25年創業という老舗ながらすっきりとした和食堂的なお店。
全日ちらちら観察していたところ、平日ランチ時間の12時には満席になっていたので、早めにランチをいただいて正解でした。
この日は1組のグループと2組のカップル以外、みんなひとり旅だったので、入りやすくてよかったー。

ちゃっかりビール

とんかつ定食と焼き魚定食のサービスランチが安くて大人気であるものの、この日はとても寒かった。そこでお店の方にアドバイスを受け、牛すい・生卵・ご飯がセットになった定食と、休日の定番昼ビールを(何の定番だ!)。歴史のある店でお店の方々も感じがよく接客もさりげなく、満席にならなければあやうくあと1本ビールを注文するところでした。
観光客だけではなく出張と思しきスーツ姿の一人食のおにぃさんや、地元のおじさんがいたのもポイント高し。

DATA 
ヒサゴ屋食堂
奈良県奈良市鶴福院町32
 TEL:0742-22-3795 

ディナー

ひとり旅の旅先で、お酒をちびちびやりながら、地元料理をつつきたい。そんな旅のイメージを抱いてやってきた奈良旅行。かなりびっくりしたのですが、奈良の夜は早い!
ホテルの方のお話によれば、20時でラストオーダーなんてザラだそうです。奈良の夜をお酒を飲んで過ごしたい人は注意してくださいね。
夜に行こうと目をつけていた小料理屋さんはなんと地域クーポンの扱いナシ。
19時すぎに飲み屋を求めて外出したものの、興福寺のお膝元猿沢池周辺、近くの商店街の飲食店は意外にも夜は閉店が多く、居心地の良い飲み屋いえ、求める「一人でも居心地の良い夕食場所」は、なかなか見つかりません。
ここにきてファミレスやファストフードはイヤやー!

やっと見つけたお店の中から、今回の奈良旅行で最も気に入った地域クーポンの使える飲食店がこちらー。
「和いんと日本酒 kuriya 〜厨〜」さん。

手羽先と大根を軟らかーく煮込んだお通しからしてあたたまるぅ。
長ーいカウンター席があり、1人で飲んでいても全然浮きません。それにワインも日本酒もびっくりするほど品ぞろえが多く、食事のメニューは「本当にこんなに作れるの?」というくらい多い!

はい!おかわり!(早い)。
ワインも国内産のリーズナブルでも美味しいものが揃っていて「辛口でスッキリ」などお店の方に相談すると、アドバイスしてもらえてありがたいわー。
テレビがあって、スタッフの方も距離感が丁度よく、ひとり旅でもダラダラ飲めます。この後色々なワインをグラスで飲んで、ここで地域共通クーポンの大部分を使い果たしました(照)。

DATA
和いんと日本酒 kuriya 〜厨〜
所在地:奈良市東向南町一番地AMIビル1F
TEL:0742-24-3738

MIROKU 奈良のバーと客室でまったり~

さて、全国旅行支援のおかげで「えー?こんな値段でいいの?」という料金で泊まることができたMIROKU 奈良 by THE SHARE HOTELSに戻ります。
まだまだ飲み足りない(実は底なしの酒飲み)。
でも女のひとり旅って、落ち着いて一人で飲める場所って重要ですよね。ましてや旅先。
このホテルを選んだ理由は、ホテルのカフェ兼バーがとっても素敵だったこと。

ハイボールを水のように飲むワタクシですが、実はココで衝撃の出会いを果たしました。
「えっ?何なのこの香り!」とウイスキー業界は素人のワタクシでも、うっとりする爽やかな香りのハイボールです。「岩井トラディション」というウィスキーで作ったものだとホテルの方が教えてくれ、このホテルに泊まったお客さんで同じように「このハイボール、香りがすごい!」とびっくりした人がいるのだとか。
これは水のように飲むのではなく、香りと、このバーの雰囲気を楽しむものですな。そしていつになく、ちびちび、そしてしっかりおかわりをして過ごしました。

ホテルは全国旅行支援に参加していますが、残念ながらこのカフェ&バーでの飲食は全国旅行支援に参加していません。
ホテル内のレストランやバーが参加している宿泊施設もあれば、このように飲食店は参加していない場合も珍しくないので、クーポンを使いたいんだ!という人はあらかじめ調べてから行きましょうね!

全国旅行支援が終わっても奈良に戻りたい!

いやです。また来てもやっぱり酒を飲みます。

奈良県への全国旅行支援をまとめると
・地域共通クーポンに参加の飲食店が意外に少ない(好みにもよる)
・レジャー施設を楽しむ観光ではなく、世界遺産巡りが観光のメインなので、入場料などに地域クーポンは使えない。連泊すると、他県よりもクーポン配布金額が多いだけに上手に使い切りましょう。
・夕食は注意。閉店が早い。たとえ飲み屋であっても20時ごろに締まる店はザラにある
・小さな専門店(奈良漬とか)は地域クーポンに参加していない場合あり。ある専門店の方の話では「大きなお土産屋さんでないと使えないかも」とのこと。

筆者旅先でのお酒が大好きなのでこういった使い切り方をしましたが、はからずも色々調べてお店を選んだおかげで、奈良市内の素敵なお店を知ることができました。

全国旅行支援はコロナ禍にできた新しい試み。
利用者も困惑することがありますが、旅行事業者、ホテルや飲食店の方々など通常ではないものを取り入れ、お客さんを迎えていることになります。私が見ている目の前でも「クーポン使えますか?」の問い合わせ電話の対応をする飲食店の方の姿がありました。利用者はお得ですが現場は大変です。利用する際は、多少現場が混み合うなどしても、心に余裕を持って待つなどしましょう。

そういった現場の方のご苦労の元、お得な旅を楽しめた奈良でしたが、奈良にはまた、ただぼんやりとしに行きたくなる場所となりました。なんといっても普通に鹿が歩いている光景や、せんべいちょうだいよ、とお辞儀してくる姿など、一日中見ていられます。全国旅行支援が終わっても、また奈良に戻ることを固く誓いましたよ!

全国旅行支援がなければ、改めて奈良を訪れることはなかったかもしれません。こういった機会で新たな魅力を知れることはとても良い機会でした。

もしかしたら全国旅行支援はお得なだけではなく、こういった新たな出会いを生んでくれる機会かもしれませんね。

奈良県全国旅行支援の宿・ホテルの予約はこちら!

奈良県全国旅行支援のツアーの予約はこちら!

吉田彩緒莉

タイ大好きホテルライター