「車の年間維持費高いなぁ…安くなる方法ないかなぁ…」
などの悩みを抱えていませんか?
車の年間維持費は安いものではありませんし、できる限り安く抑えたいと思いますよね。
実際に年間維持費を安くすることは可能なのか、費用の内訳と年間維持費の抑え方を徹底解説します。
車の年間維持費に含まれるもの

車の年間維持費には税金や保険料、メンテナンス費用などといった様々なものが維持費としてかかってきます。
では、車の年間維持費に含まれるものを解説していきます。
税金
日本で車を使用するためには、税金を納めなければなりません。軽自動車であれば「軽自動車税」があり、普通自動車であれば「自動車税」と呼ばれるものがあります。
その他にも車検時に支払う「重量税」というものもありますが、今回は「軽自動車税」と「自動車税」に注目していきます。
軽自動車税
軽自動車税には二輪や三輪なども含まれますが、今回は自家用乗用の四輪軽自動車に限ってのお話となります。
そもそも軽自動車の定義とは、全長3.4m以下・全幅1.48m以下・全高2.0m以下・エンジン排気量660cc以下の車のことを指します。
そんな軽自動車にかかる、軽自動車税は以下の通りです。
種類 | 税額 |
---|---|
平成27年4月1日以降に新規検査を受けた軽自動車 | 10,800円/年 |
平成27年3月31日以前に新規検査を受けた軽自動車 | 7,200円/年 |
新規検査から13年以上経過した軽自動車 | 12,900円/年 |
平成27年4月1日以降に新規検査を受けた車や、新規検査から13年経過した車は税金が値上がりしておりますが、それでも普通自動車に比べて税金は安く、年間維持費を抑えやすくなります。
自動車税
自動車税は、軽自動車税に比べると税額が高く、1番安い金額でも25,000円で軽自動車税と比べると、約15,000円近く差があります。
自動車税の税金額の一覧がこちらです。
排気量 | 新車登録から13年未満の車 (2019年9月30日以前の登録) | 新車登録から13年未満の車 (2019年10月1日以降の登録) | 新車登録から13年超過の車 |
---|---|---|---|
~1000cc以下 | 29,500円 | 25,000円 | 33,900円 |
1001cc~1500cc | 34,500円 | 30,500円 | 39,600円 |
1501cc~2000cc | 39,500円 | 36,000円 | 45,400円 |
2001cc~2500cc | 45,000円 | 43,500円 | 51,700円 |
2501cc~3000cc | 51,000円 | 50,000円 | 58,600円 |
3001cc~3500cc | 58,000円 | 57,000円 | 66,700円 |
3501cc~4000cc | 66,500円 | 65,500円 | 76,400円 |
4001cc~4500cc | 76,500円 | 75,500円 | 87,900円 |
4501cc~6000cc | 88,000円 | 87,000円 | 101,200円 |
6000cc~ | 111,000円 | 110,000円 | 127,600円 |
2019年10月1日以降の新車登録の車は税率が引き下げられて安くなっており、軽自動車と同様に新車登録から13年超過の車に関しては税率が上がっています。
最近の新車は環境への配慮もあり、排気量が小さくなってきていますが、軽自動車に比べると維持費は高くなる傾向にあります。
保険
車を使用する上で、必要になってくる保険は2種類あります。法律で加入が義務付けられている「自賠責保険」と、加入は使用者の任意となる「自動車保険(任意保険)」があります。
それぞれどのようなものなのか解説します。
自賠責保険
自賠責保険は、公道を走る全ての車・バイクに加入が義務付けられている強制加入の保険です。
こちらの自賠責保険に加入していないと、「免許停止処分+1年以下の懲役または50万円以下の罰金」が課せられます。
基本的に車の場合は、車検を受ける際に次回の車検までの自賠責保険の加入が必要になりますので、車検を受けていれば未加入の心配はありません。
自賠責保険の保険料は、毎年1月に金融庁が開催する「自動車賠償責任保険審議会」というもので決められており、基本的に事故件数が減り、自賠責保険の使用が少なくなれば、自賠責保険料は安くなると言われております。
保険料は年齢やなどは関係なく、同じ区分の車であれば一律の値段です。
例えば、「自家用乗用自動車」であれば、20,010円/24ヶ月(2022年現在)、「検査対象軽自動車」であれば、19,730円/24ヶ月(2022年現在)となっています。
この自賠責保険の限度額は被害者を死亡させた場合でも、3,000万円/1名なので、賠償金がこれを上回った場合は超過分は任意保険に加入していなければ加害者の自己負担となります。
任意保険
任意保険は、先ほどの自賠責保険で支払いきれない賠償金や事故での車の修理代などを補償してくれる保険です。
加入は強制されていないが、被害者に後遺症が残ったり死亡させてしまったら自賠責保険では足りなくなってしまい、最悪の場合は億単位での賠償金になることもあるので、必ず加入しておくようにしましょう。
こちらの任意保険は自賠責保険とは異なり、年齢や補償範囲、保険会社などによって保険料金が変わってきます。
車検または法定点検
車を安全に乗るためには、車検や点検は必要不可欠です。
法律で定められている点検は、乗用自動車であれば「法定12ヶ月点検」と「法定24ヶ月点検」があり、点検料金は工場などによって異なるが、「法定12ヶ月点検」で1万円〜2万円前後、「法定24ヶ月点検」で2万円〜4万円前後の点検料金が必要になってきます。さらに、点検で消耗品や必要交換部品を交換すれば、追加で料金がかかってきます。
「法定24ヶ月点検」ですが、基本的には車検のタイミングと点検タイミングが同じなので、ディーラーや民間工場に車検を出している場合は、車検と同時に「法定24ヶ月点検」を実施していることが多く、車検の請求金額に含まれています。「法定12ヶ月点検」は、別途ディーラーや民間工場に点検を出して受ける必要があります。
車の状況によって発生するもの
車の使用状況は人によって様々ですが、定期的な消耗品の交換やメンテナンスは車を長く安全に乗るためには欠かせないものです。車の状況に応じてメンテナンスや修理を行うようにしましょう。
メンテナンス費用
車は機械なので、メンテナンスを怠ると故障に繋がりやすく、寿命も短くなります。故障を未然に防ぎ、車を長く乗るためにも、お金はかかりますが、定期交換部品や消耗品の交換やメンテナンスが必要になってきます。
タイヤ・ブレーキ・ワイパーなどの安全に関わってくるような部品もあるので、交換時期になったら少し値段は高くなりますが、交換するようにしましょう。
修理
メンテナンスをしっかり行っていても、電気部品の故障などは100%未然に防ぐことは出来ませんし、車をぶつけたり事故で修理が必要になれば、修理代がかかってきます。
交換部品の値段は物によって様々ですが、高い物だと10万円を超えてくるような部品もあります。実際に修理を依頼する場合は、部品代だけでなく交換工賃も必要になってきます。
車の維持費で毎月かかってくるもの

車の維持費には、毎月固定でかかってくるものに加えて、必要に応じてかかってくるものもあります。
どのようなものが毎月の維持費としてかかってくるの解説します。
ガソリン代
ガソリン代はその車の燃費性能や車の使用状況、使用頻度によって様々ですが、電気自動車でない限り、車を使っていれば毎月の維持費として必要になってくるものです。
ハイブリッド車も含めた最近の車の燃費は10km〜30km /1ℓくらいの車が多く、燃費は昔に比べても良くなってきていますが、ガソリン代は決して安いものとは言えません。
任意保険
任意保険の保険料の支払いは「年一括」か「月割り」での支払の2パターンであることがほとんどです。「年一括」にしない限り、加入していれば維持費として毎月支払わなければなりません。
強制加入の保険ではありませんが、ほとんどの人が加入している保険であり、年齢や補償範囲、等級によって値段は変わってきます。
その他の状況で発生するもの
高速代
旅行などの遠出や帰省など、高速道路や有料道路の使用状況に応じて車の維持費としてかかってきます。
駐車場代
自宅の駐車場があって、毎月の料金がかからない場合もありますが、駐車場を借りて契約している人も少なくありません。その場合は毎月の駐車場代が維持費としてかかってきます。
その他にも出かけた際のコインパーキング代も別途必要になってきます。
ローン返済
車を一括購入している人やローンの支払いが終わった人は必要ないですが、ローンの残債が残っている人は毎月の車の維持費としてローン返済がかかってきます。
ローンには金利がありますので、可能であれば繰上げ返済などを積極的に行いましょう。
車の維持費を抑えたいときの方法

車の年間維持費は決して安いものとは言えません。
しかし、車の選び方や使い方など工夫をすることで、維持費を少しでも安く抑えることも可能です。
では、どのようにして車の年間維持費を抑えるのか解説していきます。
税金が安い軽自動車を選ぶ
軽自動車であれば、普通乗用自動車に比べて税金を安く抑えることができます。
自動車税であれば、普通乗用自動車の1番安い排気量1000cc以下の25,000円と、10,800円の軽自動車税を比べても、14,200円の差が出ます。
また、車検ごとに支払う重量税も0.5tごとに支払い金額が区分されており、軽い軽自動車は重量税の面でも安く抑えることが出来ます。
燃費の良いエコカーを選ぶ
特に通勤などで車の走行距離が多い人は燃費の良いエコカーを選択することで、ガソリン代を安く抑えることが出来ます。
例えば、月に1000km走行する車で燃費が①10km /ℓと②15km /ℓで毎月のガソリン代にどれくらい差が出るのか確認してみましょう。ガソリン代は150円/ℓで計算します。
①1000km÷10km /ℓ=100ℓ…1ヶ月で使用する燃料は100ℓです。100ℓ×150円/ℓ=15,000円/月となります。
②1000km÷15km /ℓ=約67ℓ…1ヶ月で使用する燃料は約67ℓです。67ℓ×150円/ℓ=10,050円/月となります。
以上を見てもらうと分かる通り、燃費が1ℓあたり5km変わるだけでも1ヶ月1000km走行すれば、約5000円近く変わります。年間にすると約60,000円とかなり大きな金額差が出ますので、燃費の良いエコカーに乗ることで年間維持費を安く抑えることが出来ます。
メンテナンスをまめに行う
メンテナンスにはお金がかかるので、メンテナンスを嫌がって怠ってしまう人も多いですが、メンテナンスを怠ると部品の故障に繋がったり、車そのものの寿命を縮めてしまいます。そうすると、修理代や車の乗り換えが必要になって、かえって出費が多くなる原因につながります。
例えば、オイル交換を全くやらずに乗り続けると、エンジン本体が故障してしまい、エンジンの修理もしくはエンジン本体の交換が必要になってきます。そうなると修理代はかなり高額になってしまい、結果的に年間の維持費が高くなります。
任意保険の見直しをする
任意保険は、年齢の部分は仕方がないですが、補償内容や保険会社の見直しによって保険料を安く抑えることが出来ます。
補償内容はなんでも補償出来るようにしておけば、万が一の際も安心ですが、保険料を安くしたければ取捨選択も必要になってきます。相手への人身や物損に関しては無制限で付けておくべきですが、本当に必要なものだけに絞って加入するなどして安く抑えるようにしましょう。
保険会社は、自動車ディーラーなどで加入する「代理店型」と、インターネットなどで直接保険会社と契約する「ダイレクト型」と呼ばれるものがあります。
ダイレクト型は代理店を通さずに、直接契約するので安く抑えることが出来ます。しかし、基本的には契約や見積もり請求などを自分自身で行わないといけないなど、代理店型に比べると少し手間がかかります。
それでも、代理店型に比べると金額の差は大きいので、保険料を安く抑えたい方は、ダイレクト型に加入することをおすすめします。
用途に合った車の使い方を選ぶ
車をそこまで使用することがないのであれば、車を所有するよりもレンタカーやカーシェアで利用した方が安く済みます。
また、年間維持費が通常購入に比べても、比較的分かり易いカーリースを選ぶ人も近年増えてきており、自身の車の用途をしっかりと考えた上で、自分に合った車の使い方を選ぶようにしましょう。
様々な車の所有・利用方法

近年車は購入だけでなく、カーシェアやレンタカー、カーリースなどといった使い方も選択肢として増えてきました。
それぞれのライフスタイルに合わせて様々な利用方法がありますので、解説していきます。
マイカーで所有
1番オーソドックスな車の利用方法で、一括購入もしくはローンで購入する方法です。
自分の好きなようにカスタムや維持することや、車の所有感を感じることが出来ます。
しかし、カーリースやカーシェア、レンタカーに対して、各種税金の支払いや車検や点検などのメンテナンスの費用は自分で支払わなければいけません。
カーリースで利用
車のサブスクなどと呼ばれているカーリースですが、車の購入と違って車を契約期間中、カーリース会社から車を借りて利用する近年急増中の利用方法です。
プランによっては走行距離の制限などあるものの、マイカー同様に車を利用することが出来ます。さらにカーリース利用料金には税金やプランによって車検や点検などのメンテナンス費用も含まれており、カーリース契約期間中はまとまったお金の心配が少ないのも、カーリースの特徴です。
カーリース会社によって様々なプランがあるので、自分に合った車の利用方法が見つかりやすいです。
カーシェアorレンタカーで一時利用
日常生活で車が必要ない人や、たまにしか車を使うことがない人には、カーシェアやレンタカーがおすすめです。
特に最近は安いカーシェアやレンタカーもかなり増えてきており、月に1.2回程度の利用であれば、レンタカーやカーシェアの方が維持費に比べて遥かに安く済みます。
車の利用回数が少ない場合は、購入やカーリースを検討する前に、カーシェアやレンタカーを検討してみましょう。
維持費を知れば車は安く乗れる!

車の利用方法は、購入以外にもカーリースやカーシェア、レンタカーなどの方法があり、自分に合った利用方法を選択することで、維持費を安く抑えることが出来ます。
また、車の年間維持費は安いものではありませんが、維持費の中でもそれぞれ安くする方法がありますので、維持費を知って出来るだけ安く車を利用できるようにしましょう。