ETCカードを利用していると、「エラーが表示されて使用できない」「エラーのままETCレーンを通過してしまった」といった経験をした方もいるのではないでしょうか。
ETCカードを挿入してもエラー表示が続いたり、そのままETCレーンを通過してしまった場合、対処法が分からず焦ってしまう方も多いでしょう。
そこで本記事では、ETCカードのエラー03の原因や防止策、エラー03が表示されたままETCレーンを通過した場合の対処法などを紹介します。
ETCカードのエラーが続く場合の解決策も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ETCカードのエラー03とは?原因と防止策

ETCカードのエラー03とは、挿入されたETCカードが読み取れなかった場合に表示されるエラーコードです。
ETCカードのエラー03が表示される原因は以下の通りです。
- ETCカードの挿入向きが違う
- ETCカードの汚れや破損がある
- ETCカード以外を挿入している
- 車載器が故障している
エラー03は比較的表示されることが多いので、原因と防止策を知っておくと解決しやすいでしょう。
以下では、4つについて詳しく解説していきます。
ETCカードの挿入向きが違う
ETCカードのエラー03が表示される場合、ETCカードの挿入向きが違う可能性があります。
ETCカードは間違った向きで挿入するとエラーになり、利用することができません。
一般的なETCカードには表面にICチップが埋め込まれているので、車載器に向かって上向きに挿入しましょう。
また、ETCカードには矢印が記載されているので、矢印の方向に向かって挿入してください。
向きを間違えて逆に挿入するとエラーになってしまいます。
ETCカードのエラーを防ぐためには、前後や裏表などの挿入方向を正確に確認したうえで挿入することが大切です。
そして、原則としてエンジンをかけて車載器の電源をONの状態にし、高速道路に乗る直前ではなく余裕を持って車載器に入れるようにしましょう。
そうすることで、大半の車載器は正しく挿入されているかどうかを音声でアナウンスしてますし、ETCレーンの手前で焦ることを防げます。
ETCカードの汚れや破損がある
上記で解説した通り、正常な向きで挿入してもエラーになってしまう場合は、ETCカードが汚れていたり破損している可能性があるので、まずは汚れを拭いてみましょう。
ICチップの部分は汚れが目立ちにくいので、よく確認することが大切です。
また、ETCカードの挿入時やケースの中に保管する際に強く差し込んだりすると破損の原因になります。
ETCカードの汚れや破損を避けるためには、以下のようなことに気をつけましょう。
- ICカードを直接触らない
- 真夏の高温の車内にETCカードを放置しない
- 頻繁に抜き差ししない
ETCカードは丁寧に挿入し、汚れがつかないようにしましょう。
特にICチップの部分が汚れているとエラーになることがあるので、汚れている場合はやわらかい布などで拭き取ることでエラーが回復することがあります。
また、ETCカードは熱に弱いため、高温の車内に放置するとICチップが故障したり破損する可能性があります。
ダッシュボードの上など高温の車内には放置せず、ETCカードを抜いて保管することが大切です。
頻繁に抜き差しすると傷や歪みの原因になるので、高速道路を利用する場合のみ挿入するようにしましょう。
ETCカード以外を挿入している
ETCカードのエラー03はカードを読み込めない場合に表示されるので、挿入しているカードがETCカード以外のカードであれば、認識されません。
ETCカードを毎回抜いている方は、ETCカード以外を挿入している可能性があるので、クレジットカードなどと間違えていないか確認してみましょう。
挿入ミスをよくしてしまう方は、ETCカード専用のカードケースを使用することで間違いを防ぐことができます。
車載器が故障している
ETCカードに問題がない場合でも、車載器が故障しているとエラーになってしまいます。
車載器が故障している場合のエラーコードは04、06、07です。
変形やほこりがついているETCカードを挿入することで車載器の内部が汚れて、車載器が故障してしまいます。
車載器が故障している場合は、車載器の修理または買い替えとなります。
メーカー保証がある場合は修理を依頼できますが、保証がない場合は修理費用が発生します。
車載器の故障を防止するためには、変形したり汚れているETCカードを使用しないようにしましょう。
また、車載器に汚れが溜まっていないか定期的に確認することが大切です。
ETCカードのエラー03でETCレーンを通過したときの対処法

もしもエラーになっているままETCレーンを通過してしまった場合は、通行料金の支払いができていないということになります。
「ETCカードが正しく挿入できていると思い込んだままETCレーンを通過してしまった」という事態は誰にでもあり得ます。
エラー03でETCレーンを通過したとき、エラーコードが表示され、不安を感じる方もいるでしょう。
高速道路を走行しながら焦ってしまう方も多いですが、後日通行料金を支払えば問題ありません。
まずは目的地まで安全運転を心がけましょう。
目的地に到着したら、利用した高速道路の管理会社に連絡し、焦らずに以下の対処法を行いましょう。
- ETCカードで支払う
- 現金で支払う
連絡しないまま放置すると、不正通行として取り扱われることがあるので注意しましょう。
不正行為として取り扱われた場合は、通行料金及び割増金が請求されることもあります。
以下で詳しく解説していきます。
対処法①ETCカードで支払う
ETCカードで支払う場合は、利用した高速道路の管理会社に連絡し、以下の情報を伝えましょう。
- 氏名・連絡先
- ETCカード番号・有効期限
- 通行日
- 通行した入口入金所、出口それぞれの通行時刻
- 通行した料金所のレーン種別
- 車両番号・車種・車名・車両の色
出口情報が確認できなかった場合は、上限料金(普通車の場合は1,300円)となる場合があるので注意しましょう。
首都高の場合、「首都高お客様センター」に連絡、または「首都高ETC課金(訂正)フォームに投稿することで、通行料金の支払いができます。
阪神高速の場合は「阪神高速お客様センター」に連絡、または「WebでのETC課金依頼」が可能です。
各高速道路の管理会社によって対応が異なるので、すみやかに連絡し、支払い方法を確認しましょう。
対処法②現金で支払う
現金で支払う場合、利用した高速道路の管理会社によって料金の支払い方法が異なるので注意が必要です。
初めに管理会社に以下の情報を伝えましょう。
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- 通行時の車両番号
- 利用した料金所名
- 利用日時
- 未払い金額
管理会社より支払いに関する書類が届いたら、支払期日までに振込をします。
首都高では銀行振り込みとコンビニ払いが可能で、首都高を利用後10日以内に連絡しなければいけません。
また、どちらの支払い方法も手数料が必要になるので、事前に確認しましょう。
阪神高速では現金書留や料金所や営業所での支払いが可能です。
高速道路の管理会社によって支払い方法が異なるので、必ずホームページ等を確認しましょう。
ETCカードのエラーコード一覧
ETCカードのエラーコードと表示内容、原因、対処法は以下の通りです。
エラーコード | 表示内容 | 原因 | 対処法 |
01 | ETCカード挿入異常 | ETCカードが正しく挿入されていない | 挿入方向を確認する |
02 | ETCカード読込異常 | ETCカードの向きや汚れによってデータが読み出せない | ICチップの汚れを拭き取る |
03 | ETCカード異常 | 汚れや破損、挿入方向が間違っている | ICチップの汚れを拭き取り、正しい方向で挿入する |
04 | 車載器故障 | 車載器が故障している | 購入した店舗へ問い合わせる |
05 | ETCカード情報の異常 | 認証エラー、ETCカード以外のカードを挿入している | ETCカードであることを確認し再度挿入する |
06 | 車載器情報の異常 | 車載器と料金所間におけるデータ処理のエラー | 料金所の係員の指示に従う |
07 | 通信異常 | 車載器と料金所間におけるデータ処理のエラー | 料金所の係員の指示に従う |
11 | ETCカード書込異常 | ETCカードに書き込みができていない | 係員のいる車線に進入する |
89〜90 | メーカー個別定義エラー | メーカーが個別に設定しているエラー | 取扱説明書を読み、車載器メーカーに問い合わせる |
特に多いエラーコードは03と05になります。
表示内容が分かっていれば対策ができるので、エラーコードが表示された場合は上記の表を参考にしてみてください。
ETCカードのエラーが続く場合の解決策

ETCカードのエラーが続く場合は、カード自体に問題がある可能性が高いです。
解決策として以下の2つを紹介します。
- ETCカードの再発行をする
- 別のETCカードを使う
ETCカードを再発行する際の注意点も解説していきますので、参考にしてみてください。
ETCカードの再発行をする
ETCカードのエラーが続き、利用できない場合はETCカードの再発行をしましょう。
ETCカードは挿しっぱなしや汚れ、ほこりなどが原因で気づかないうちにカードが傷ついたり破損してしまいます。
再発行の申請から新しいカードが届くまでは1〜2週間かかるので、頻繁に高速道路を利用する方は早めに再発行しましょう。
ETCカード再発行時の注意点
ETCカードを再発行する際は以下の点に注意しましょう。
- 再発行には1〜2週間かかる
- 再発行の理由でカード番号が変わってしまう
- 再発行には手数料が発生する場合がある
3つについて詳しく解説していきます。
再発行には1〜2週間かかる
ETCカードの再発行には1〜2週間かかるため、その間はETCカードの利用ができません。
ETCカードが届くまでの間に高速道路を利用する際は、ETCレーンの通過ができないので、間違ってETCレーンを通過しないように注意が必要です。
もしも高速道路を利用する際は一般レーンで現金払いをする必要があります。
また、急ぎでETCカードが欲しいという方は、ETCカードを即日発行できるクレジットカードを作成することで、再発行するよりも早く手元に届きます。
即日発行できるクレジットカード会社を確認しましょう。
再発行の理由でカード番号が変わってしまう
ETCカードを再発行する際、理由によってはカード番号が変わってしまう可能性があります。
汚れや破損が原因で再発行する場合は、手元にETCカードがあり不正利用のリスクがないためカード番号は変わりません。
ETCカードを紛失や盗難された場合は、不正利用を防ぐためにカード番号が変わります。
また、カード番号が変わっても、再発行手続きを行えばマイレージサービスは引き継ぎが可能です。
ポイントもそのまま引き継ぎができるので、再発行手続きを忘れないようにしましょう。
再発行には手数料が発生する場合もある
ETCカードを再発行する際、手数料が発生する場合があります。
カード会社によって手数料は異なりますが、一般的に再発行の手数料は1,000円前後となっています。
なかにはICチップの不具合や磁気不良が原因での再発行の場合、手数料が無料のカード会社もあるので、使用しているカード会社のホームページ等で確認しましょう。
別のETCカードを使う
ETCカードは2枚作成しておくと、エラーが表示された際に「ETCレーンが使用できない」という事態を避けることができます。
ETCカードを再発行するまでには1〜2週間かかりますが、その間は別のETCカードを使用できるので再発行を待つ必要はありません。
また、他の車の車載器にETCカードを挿入し、問題なく使用できた場合は、車載器に問題があるということも分かります。
ETCカードがいきなり故障することはあり得るので、ETCカードを2枚所持しておけば安心できるでしょう。
ETCカードのエラーには気をつけよう!

本記事では、ETCカードにエラーが表示された際の原因や対処法について紹介しました。
ETCカードのエラー03は汚れや破損があったり、正しく挿入されていない場合に表示されます。
エラー03が表示される回数が多い場合は、毎回裏表や上下の向きを確認し、ETCカードの汚れを拭き取るようにしましょう。
また、エラー表示されたままETCレーンを通過してしまった場合でも焦る必要はありません。
高速道路の管理会社に連絡し料金を支払えば問題ないので、不正通行として取り扱われることがないよう注意しましょう。
ETCカードのエラー03は、正しく取り扱うことによってエラーを防ぐことができるので、エラーにならないように気をつけましょう。