車のサブスクリプションとも言える「カーリース」は、車のある生活をより身近にする人気のサービスです。
そしてカーリースを調べていると出てくるのが「審査」という言葉です。
普段なかなか聞きなれない言葉ですし、「審査なしのカーリースってないかな。」「なぜ審査が必要なの?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、これだけは押さえておきたい!
審査なしのカーリースはあるのか?審査がある場合の基準や、コツは?
といった、あなたの不安や疑問をマルっと解決します。
審査なしのカーリースはある?
車両購入の手続きや、保険への加入といった煩わしい作業をせず、乗りたい車に乗ることができる「カーリース」
契約方法はどういったものなのでしょうか。
基本的には審査がある
現金や、銀行からお金を借りて車を買う「マイカーローン」とは違い、リース会社があなたの代わりに購入した車を、リース契約した一定の期間使うことが出来るのが「カーリース」です。
リース会社からすると、契約終了までの期間、リース料を”毎月きちんと支払ってもらえるか”が重要になりますから、支払い能力を確認する必要があるのです。
ですから、カーリース会社は、あなたの収入や就業状況、他に借り入れがあるかと言った情報を確認し、毎月の支払いが可能なのかを審査します。
一部には「審査なし」というリース会社もありますが、実際には自社ローンを組ませるなど、一般的なカーリース会社が使う信販会社の審査に通さず、自社の基準で審査する方法です。
この場合、金額が高くなるなど契約者側にリスクがある場合が多く、あまりお勧めできません。
安心してカーリースを利用するためには、審査のないカーリースを探すよりも、審査について理解し、審査に通りやすいカーリースを選ぶことをおすすめします。
審査のコツを知ることが大事!
カーリース会社は、車と言う大きな財産をあなたに預け、その料金を分割して払ってもらうわけですから、安心して付き合っていける人なのかを知るために審査します。
ちゃんとお金を払ってもらえるのかや、音信不通になって乗り逃げのような状態になることは無いか、犯罪に使用しないかなどを知りたのです。
カーリース会社の”審査”とは、車を使うための審査と言うより、月々の支払が可能かを見られる審査です。
審査するカーリース会社が知りたいことを知っておけば、申し込みをする前に、準備が出来ます。
審査にはコツがあるのです。
カーリースの審査基準
カーリースの審査にはさまざまな項目があり、一つだけクリアしていても通りませんし、どれか一つ基準に満たないだけでも通らない事もあります。
どんな基準があるのか、一部をご紹介します。
年収
一概には言えませんが、自動車関連のローンに関して「年収=ローンの最低限度額」と言われています。
具体的な数字としては、200万円が一つの基準ではないかと言われていますが、審査基準を公表している所はないので、明確に「○○○万円以上」という金額は提示できません。
多い方が良いのは言うまでもありませんが、一時的に多いだけでは意味がありませんし、この後ご紹介する、他の項目も合わせて判断されます。
年齢
車に乗るための審査ですら、免許証を持てる年齢であることはもちろんですが、意欲的に働くことができ、安定した収入が見込める年齢である必要があります。
ですから、審査基準には、年齢が含まれます。
審査基準の平均は「18歳~75歳」です。
審査基準に、年齢の記載が無い場合でも、10代の方や高齢の方は就業状況への不安や、表記にわたる継続的な支払いが可能かを見られている可能性が高いでしょう。
職業
あなたがどんな仕事をしているのかを記入する「職業」の項目はなぜあるのでしょうか。
職業自体の内容や種類ではなく、雇用形態が重要なのです。
正社員や公務員であれば、収入が安定しているとみなされ、有利になります。
アルバイトや派遣社員のような、非正規雇用の場合、たとえ年収が高くても「安定していない」とみなされ、審査で不利になる場合があります。
個人事業主の方や、法人でのカーリース利用は、車両の利用目的や使用期間の設定が、個人での利用と異なる場合もあるため、契約の種類自体が異なる場合がありますから、個人事業主や法人向けのカーリースを探してみましょう。
勤続年数
年収と同等に重要なのが、勤続年数です。
勤続年数が長いかどうかは、収入が安定しているかどうかを判断する基準となります。
審査に通るためのハードルとして、最低でも1年と言われており、半年未満では厳しい傾向にあります。
申し込みの金額が大きくなれば、より安定した収入が求められますから、勤続年数は長い方が有利です。
信用情報
見たことがあると言う方も少ないと思いますし、いつでも簡単に確認できるものでもありませんから、誰でも少しドキドキすのが、信用情報ではないでしょうか。。
信用情報とは、これまでに組んだローンや、クレジットカードの金額と支払い状況は、全て記録されています。
記録される信用情報機関は「日本信用情報機構(JICC)」「CIC」「全国銀行個人信用情報センター」の3つです。
それぞれ加盟している企業は違いますが、3社は情報を共有していますから、どれか一つだけにしか記録が無いと言うことはありません。
【記録される代表的な項目】 ・名前 ・契約内容 ・毎月の支払い状況 ・確認記録 |
契約内容とは、金額や支払回数です。
確認記録は、今回のように「リース会社から審査を受ける」場合や、「ローンを組むために審査を受ける」「クレジットカードに新規申し込みをする」といった際に、リース会社やクレジット会社が情報を確認した記録を指します。
後で詳しくご紹介しますが、この内容は開示請求をすることでいつでも確認できます。
現在の借入状況
”借金”というと大げさに感じる方もいるかもしれませんが、奨学金やクレジットカードのリボ払いや分割払い、エステや脱毛の契約など、身近なものです。
持っていない人はいないと言っても過言ではなく、無くてはならない「スマホ」も分割で購入していますよね。
これも立派な”借入”なのです。
リース会社は、信用情報で「現在の借入状況」を見ることができますから、住宅ローンやショッピングローン、クレジットカードでのキャッシングなど、「あなたが借りているお金」を申告することになります。
収入に対して、借入とその支払いはどのくらいの割合なのかは重要な項目です。
ご自身の収入と支払いの割合を理解し、どこからいくら借りていて、いつまでにいくら支払うのかを、きちんと把握し管理しておくことができれば、けっして怖いものではありません。
その他
「当たり前だよ」と思うかもしれませんが、審査のために申告した内容に、ウソ偽りが無いかもチェックされます。
虚偽の申告は、信用を失うだけなく、信用情報に記録として残り、今後の審査にも影響しますから、注意しましょう。
資産の有無も影響します。
たとえば家。持ち家の場合、たとえ住宅ローンの返済途中であっても、あなたの”資産”とみなされ、有利に働きます。とはいえ、これはあくまでプラスアルファのポイントであり、賃貸物件に住んでいるから不利になると言うことはありません。
カーリースの審査を通りやすくするコツ
カーリースの審査に通るためには、コツがあります。
何より、お金の心配は生活に直結しますから、これを期にしっかり確認しておきましょう。
月々の収支バランスを考える
- 収入の割に、手元に残るお金が少ない
- すでに複数のローンやカードでの分割を組んでいる
当たり前ですが、収入より支払う金額が多ければ、支払いが出来ません。
車を持つと、駐車場代・燃料代・消耗品の購入といった、リース料以外のお金も必要になります。
上記のような方はまず、本当に必要なことにだけお金を使う事を意識し、滞りなく支払いが可能であると言えるキャッシュフローを作りましょう。
支払いの滞納がないか確認する
ローンの返済や、クレジットカードの引き落としで、遅れているものが無いか確認しましょう。
「クレヒス」と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。
クレジットヒストリーと言って、あなたの今までのお金の使い方が記録されています。
クレジットカードやショッピングローン、銀行からの借り入れとその支払い状況が丸裸なのです。
審査の際に、借入が無いまたは、遅延している支払いは無いと申告しても、前の項目でご紹介した、信用情報を照会すれば、すべてバレてしまいます。
お金の絡む事柄で「うっかり」は命取りです。
万が一、滞納が有った場合は、すぐにでも解消しましょう。
自身の信用状態を確認する
あなたの信用情報が、どのように記載されているのかは知ることができます。
この情報は、信用情報機関に情報開示を依頼し、自分の信用情報を確認することが出来ます。
情報開示請求の方法は「ネット・郵送・窓口」の3種類です。
開示請求先 | 方法 | 手数料(支払方法) | 所要期間 |
株式会社 シー・アイ・シー(CIC) | ネット 郵送 窓口 | 1,000円(クレジットカード決済のみ) 1,000円(定額小為替証書を同封) 500円 | 当日中 10日程度 当日中 |
株式会社日本信用情報機構(JICC) | ネット 郵送 窓口 | 1,000円(クレジットカード決済・コンビニ決済) 1,000円(クレジットカード決済・定額小為替証書) 500円 | 当日中 10日程度 当日中 |
全国銀行個人信用情報センター(KSC) | 郵送 | 1,000円(定額小為替証書を同封) | 10日程度 |
もし、支払いが滞った期間がある方は、直ちに支払いをしましょう。
支払いや返済が出来なかった情報は、返済が完了してから5年で消えます。
安いカーリースで審査を受ける
- 大きな金額を支払い続けるのは不安
- 職業や収入の面で、審査に通るか不安
そんな方には、値段の安いカーリースで審査を受けることをおすすめします。
値段の安い車種やグレードでカーリースの審査を受けることをおすすめします。
見た目や装備に強いこだわりがなければ、無理に値段の高い車で審査を依頼するより、ワンランク下げて審査を進めるのもコツです。
似たような車種を選んだり、同じ車種でもグレードを下げることで審査のハードルは下がります。
どういったボティタイプが好きで、どういった装備が必要で、乗車定員は何人以上が必要なのか、といった内容を書き出していくと、優先順位付けがしやすくなります。
カーリースの審査に通らなかった場合
カーリースに申し込んだが、審査に通らなかった場合、どのような対策があるのかご紹介します。
不利になる点を解消する
まずは、他の借り入れを無くし、滞納や遅延がある場合はすぐに支払いを済ませてしまうことをおすすめします。
審査の時に、不利になった部分を解消しましょう。
携帯代には機種代の分割金も含まれますから、滞納が長期になると信用情報に乗ってしまいますので、要注意です。
また、信用情報に中には、企業から情報を照会された記録も残りますから、短期間に何度も審査を受けるのは、良くない印象を与えます。
審査に通らなかった時、別の審査を受ける時は、焦らず少し期間を空けてみましょう。
連帯保証人をつける
支払い能力を不安視されてしまった場合、収入が安定している人を連帯保証人に付けると結果が変わることがあります。
この際、連帯保証人になってもらう人は扶養に入ってるような同一生計の家族ですと、カーリースの審査では加点対象になりません。出来れば正社員や公務員の方が有利です。
また同一生計でない場合でも、「安定した収入のある人を求められる」という面で、無職や高齢のご家族は避けた方が無難です。
あなたを信頼し、万が一の時に助けてくれる存在であるご家族の中で、ここまでに提示した審査基準を満たすような人にお願いしてみましょう。
家族名義で申し込む
家族の名義で申し込むのも一つの手です。
支払いの請求も、申し込んだ家族名義で来ることになりますから、誰でもいいわけではありません。
夫婦や親など、一緒に車を使用する予定の方がいればベストです。
名義人以外の使用を制限しているカーリースもありますし、任意保険の使用規約も確認しておく必要があります。
頭金を準備する
収入と支払額のバランスが取れていないと判断され、通らないことがあります。
この場合、頭金を支払って月々の支払額を減らすことができれば改善されるでしょう。
年収に対する、年間返済額の割合を「返済負担率」といい、ほぼ全ての金融機関が審査項目としています。
返済負担率の目安は、平均35%で、年収によって前後することを加味しても、年間の返済額は、年収の30~35%を越えないかが重視されているのです。
頭金を入れられるかは、リース会社によって異なります。
頭金を入れるのは、少額で乗り出しが出来るカーリースのメリットが薄れてしまいますので、家計への負担と相談しながら検討しましょう。
車のグレードを下げる
希望する車のグレードを下げることで、月々の支払額を下げる方法もあります。
軽自動車とワゴン車では、月の金額が数万円の差があります。
希望していた車両より、コンパクトな車や身近なメーカーの車両にグレードを下げ、月々の支払い額を抑えることで、審査に通りやすくなるのです。
カーリース会社を変更する
カーリース会社によって、使用する信販会社が違いますし、点検や車検といったメンテナンスに関するオプションの違いもあります。
審査に関しては、信販会社を使用した審査にプラスして、自社基準の審査も行うリース会社があります。審査の項目や回数が多くなれば、それだけ厳しくなっていきますから、別のリース会社にしたら、同じ車種でも「あっさり審査に通った」なんてこともあるのです。
他にも、契約期間が短いリースや中古車リースを検討するのもおすすめです。
オプションの内容も再検討できるポイントがあります
- 自分でもできるような内容のメンテナンスオプションは、本当に必要か
- 任意保険の内容や、金額が高額過ぎないか
消耗品の補充や交換は、頼む場所で値段が違いますし、なにより”自分でもできる”ことが多いです。
任意保険も、補償内容や年齢など選ぶ保険会社によって保険料を抑えることができます。
こういった内容を再検討し、別のカーリース会社との比較をしたうえで決めることで、料金を抑え審査のハードルを下げることができます。
審査基準を確認してカーリースを考えよう
- カーリースを利用する際には審査がある
- 審査基準をきちんと理解することで対策できる
この2つを詳しくご紹介しました。
車を持つことで、生活を便利にし、移動の楽しさを味わうことが出来るようになります。
だからと言って、家計を圧迫しては意味がありませんし、審査なしをうたうカーリース会社は、支払額や判断基準の曖昧さに不安があります。
審査の基準やコツを知り、不安を無くすことで、マイカーのある生活に近づくことがきます。
メンテナンスや付随するサービスは、カーリース会社によってさまざまです。
契約を検討する際には、値段だけでなく、安心して長く付き合っていける会社を選んでください。
素敵なカーライフを!